異世界で女のコと入れ替わってます

始まりの章

1-7

宿屋から外に出るともうすでに戦火が町中に広がっていた。
「くっ、進軍がはやいな」
俺は思った。騎士のユリーヌは先陣をきって戦っている。俺も慣れない聖騎士の職業と女の体ではあったがなんなく魔物を退治していく。さすが聖騎士、レベル26でも強い。黒龍も魔法や口から放つ炎で魔物たちを一網打尽にしていく。
「隊長っ、トロール部隊来ます」
騎士のユリーヌが言う。
「ぐっ、トロールも出して来てるのか、なぜこんな職業の街にこんな戦力を、拠点の城でも落とせばいいものを」
俺は戦いながら愚痴を洩らしていた。ブオオオッン、巨大な身体のトロールが巨大な棍棒を振り回している。攻撃を横に転がり避ける俺。
「慣れれば以前より素早く動けてるかも」
俺は思った。その矢先。
「荒手も来ます」
騎士ユリーヌも焦りの表情を見せ始める。
「ほほう、聖騎士殿がこの街おらせられたか」
コウモリの羽根を持つ男バルバオスが物凄いスピードで飛んでこちらに向かって来る。すかさず２本の剣をクロスさせて俺に斬りかかってきた。
「なんで俺ばっかり狙って来る」
俺は分厚い盾で防御する。シャキン
「お初にお目にかかります、わたくしアンデットの王ダンジェル様直属の部下バルバオスと申します、以後お見知りおきを」
戦いながら器用に挨拶するバルバオス。キビキビとした動きを見せる。
「くっ、おされてる」
俺は盾防御で精一杯だった。
「隊長っ、助太刀します」
騎士ユリーヌがこちらに向かってくる。
「駄目だ来るな！」
俺は声をあらたげた。
「（悲鳴）キャッーーーー」
騎士ユリーヌが悲鳴を上げながら吹き飛ばされる。白いミニスカートが完全に捲り上げられてパンツが丸見えである。砂煙が上がる。
「風魔法か、くそっ、力を隠して戦ってたか」
俺の方も盾で必死に防御のみ。