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プロローグ
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ごきげんよう。私リタプレッソ辺境伯が三女のカルファ・リタプレッソでございます。
愛馬の手入れに領民との交流、昼食を挟んでお勉強。
マナーレッスンを兼ねたティータイムのあとは大好きな読書の時間。
魔法の授業やお父様の領地経営のお手伝い。
王都のご令嬢に比べましたら少々活動的、しかしながらごくありふれた私の日常。
私にとっては何者にも換え難い日常ですの。
何故ならば私、前世の記憶持ち。
今流行りの「転生令嬢」というやつですわ。
3つの頃に記憶を取り戻した私が知ったのは、この世界が乙女ゲームに酷似した世界であり、あろうことか私が転生したのは悪役令嬢だということ。
前世で私がどのように死んだのかまでは思い出せませんでした。
「恋のマキアート」略して「恋マキ」。友人に勧められるままDLしたゲーム。
陳腐な内容ながら魔法や錬金術があったり戦闘があったりと、なかなか楽しませていただきました。
王立学園に入学した平民出身の少女モカが貴族令息達を攻略していく、というよくある学園モノのゲームでございます。ゲームの私はなんと第二王子殿下ロースト様の婚約者。どのルートでもモカ嬢に立ちはだかるラスボスとして君臨いたします。末路はもちろん婚約破棄。最悪の場合では齢18で人生に幕を下ろします。
世知辛いですわね。
勿論嫌なので全てのフラグを折ることにいたしましたわ。
悪役令嬢とか面倒だからやりたくなんてありません。
そもそも王都に行くなんて面倒の極みというものでございます。
ありがとう前世の私。前世の友人。知識は全て活用させていただきました。
幸運なことに少し年の離れた2人の姉は他家へ嫁ぐことが確定しておりました。
此れ幸いと「おとうさまのおよめになる!」とお父様のハートを鷲掴み。
婚約のお話を断らせ続け、夜会は体調不良と欠席し続け。
前世の知識を使い領内を適度に潤わせ、この地に必要な人物と印象付けました。
えぇほんとうに。それは、それはもう骨の折れる12年間でございました。
とっても面倒だけど私頑張りましたの。ほんとうに。この生活を続けるべく手を尽くしましたのよ。
そして先日めでたく、領内の学校への入学が決定。
領地に引きこもる生活が確固たるものとなったのです。
なのに!だというのに!
昨晩夢に突如現れた、自らを神と名乗る麗人はこう言い放ちました。
「はたらけ悪役令嬢。悪足掻きしても無駄だ」
「めんどうですわ」
「それがお前の役目なのだ。諦めろ。」
翌朝目覚めると、お父様が項垂れておりました。
「カルファ、すまない。王命が降りお前を王都の学校へ入学させることとなってしまった……」
なんてこと。なんてことなの。
お父様に見せられた手紙には、
「今回の命令は絶対である。今までは親友のよしみで大目に見てやっていたが、いい加減宰相や重役がうるさい。申し訳ないがこれに逆らえば謀反とみなし爵位を剥奪する」
と王の直筆と思われる追伸がありました。昨晩の夢から察するにあの自称神の仕業ですわね。
私の12年間が一夜にして水の泡に……
何が、何が楽しくてわざわざ嫌な思いをしに王都に行かねばならないと言うの?
私が一体何をしたと言うのよ?
あの神絶対滅してやる。
さらば私の掛け替えのない日常。
こうなったら全てのフラグを折りまくって領地に帰ってやりますわ!
モブとして。えぇ、1モブとして遠巻きに眺めて過ごすだけですわ。
ロースト殿下との婚約を回避できている現状が唯一の救いです。
しかし面倒臭いですわね。どうにかこのまま引きこもれないかしら。
これは神に見放された悪役令嬢ことカルファ・リタプレッソが、無事に領地に帰るべく画策する物語。
神の手によって強制的に開幕する乙女の舞台。
ものぐさ令嬢はどこまで抗えるのか。そもそも恋愛は始まるのか。
ご都合主義との戦いが今、始まる。
愛馬の手入れに領民との交流、昼食を挟んでお勉強。
マナーレッスンを兼ねたティータイムのあとは大好きな読書の時間。
魔法の授業やお父様の領地経営のお手伝い。
王都のご令嬢に比べましたら少々活動的、しかしながらごくありふれた私の日常。
私にとっては何者にも換え難い日常ですの。
何故ならば私、前世の記憶持ち。
今流行りの「転生令嬢」というやつですわ。
3つの頃に記憶を取り戻した私が知ったのは、この世界が乙女ゲームに酷似した世界であり、あろうことか私が転生したのは悪役令嬢だということ。
前世で私がどのように死んだのかまでは思い出せませんでした。
「恋のマキアート」略して「恋マキ」。友人に勧められるままDLしたゲーム。
陳腐な内容ながら魔法や錬金術があったり戦闘があったりと、なかなか楽しませていただきました。
王立学園に入学した平民出身の少女モカが貴族令息達を攻略していく、というよくある学園モノのゲームでございます。ゲームの私はなんと第二王子殿下ロースト様の婚約者。どのルートでもモカ嬢に立ちはだかるラスボスとして君臨いたします。末路はもちろん婚約破棄。最悪の場合では齢18で人生に幕を下ろします。
世知辛いですわね。
勿論嫌なので全てのフラグを折ることにいたしましたわ。
悪役令嬢とか面倒だからやりたくなんてありません。
そもそも王都に行くなんて面倒の極みというものでございます。
ありがとう前世の私。前世の友人。知識は全て活用させていただきました。
幸運なことに少し年の離れた2人の姉は他家へ嫁ぐことが確定しておりました。
此れ幸いと「おとうさまのおよめになる!」とお父様のハートを鷲掴み。
婚約のお話を断らせ続け、夜会は体調不良と欠席し続け。
前世の知識を使い領内を適度に潤わせ、この地に必要な人物と印象付けました。
えぇほんとうに。それは、それはもう骨の折れる12年間でございました。
とっても面倒だけど私頑張りましたの。ほんとうに。この生活を続けるべく手を尽くしましたのよ。
そして先日めでたく、領内の学校への入学が決定。
領地に引きこもる生活が確固たるものとなったのです。
なのに!だというのに!
昨晩夢に突如現れた、自らを神と名乗る麗人はこう言い放ちました。
「はたらけ悪役令嬢。悪足掻きしても無駄だ」
「めんどうですわ」
「それがお前の役目なのだ。諦めろ。」
翌朝目覚めると、お父様が項垂れておりました。
「カルファ、すまない。王命が降りお前を王都の学校へ入学させることとなってしまった……」
なんてこと。なんてことなの。
お父様に見せられた手紙には、
「今回の命令は絶対である。今までは親友のよしみで大目に見てやっていたが、いい加減宰相や重役がうるさい。申し訳ないがこれに逆らえば謀反とみなし爵位を剥奪する」
と王の直筆と思われる追伸がありました。昨晩の夢から察するにあの自称神の仕業ですわね。
私の12年間が一夜にして水の泡に……
何が、何が楽しくてわざわざ嫌な思いをしに王都に行かねばならないと言うの?
私が一体何をしたと言うのよ?
あの神絶対滅してやる。
さらば私の掛け替えのない日常。
こうなったら全てのフラグを折りまくって領地に帰ってやりますわ!
モブとして。えぇ、1モブとして遠巻きに眺めて過ごすだけですわ。
ロースト殿下との婚約を回避できている現状が唯一の救いです。
しかし面倒臭いですわね。どうにかこのまま引きこもれないかしら。
これは神に見放された悪役令嬢ことカルファ・リタプレッソが、無事に領地に帰るべく画策する物語。
神の手によって強制的に開幕する乙女の舞台。
ものぐさ令嬢はどこまで抗えるのか。そもそも恋愛は始まるのか。
ご都合主義との戦いが今、始まる。
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