じーさんず & We are

Tro

文字の大きさ
44 / 44
#12 世界を救ったで章

#12.3 可愛い娘達がいました

しおりを挟む
三日後、作戦の成功を祝う祝賀パーティーが開かれました。皆さん、着飾っての参加です。脅威が去った後のパーティーは何だか開放的です。

当時、連絡の取れなくなっていた政府とも交渉が上手くいき我が国の領土は1000倍も拡大しました。だって誰も居ませんでしたから、そこに旗を立ててきたので。するとどうでしょう、旗の先に誰も入れなくなってしまったのです。別に何か仕掛けをした訳ではありません。心理的にその先に進めなくなったようです。お陰で傘下に入る企業や人が増えました。もう、窓から手を出したらそこは外国、ということは無くなりました。

パーティー会場の隅が騒がしいですが、その中心にマオがいます。そうです、回収してきました。もう、放っておくと何をしでかすか分からないですから。仕方ないので手元に置くことにしました。もう一人の魔王ことケンジも序でに回収し政府に引き取ってもらいました。今頃は都市破壊の件で絞られていることでしょう。

シロちゃんの話では転移装置を使って召喚した魔王の意識は24時間位で元の世界に戻ってしまうそうです。それにしても政府はよく分からないもので、とんでもないことをしたものです。

まあ、こんなところでしょうか。それでは乾杯の挨拶をさせて頂きます。

「我が国の安全と繁栄を願って、乾杯!」
「「乾杯!」」

お酒の飲めない私はジュースを飲んでいます。その他の方は無礼講です。今日のこの一時は宜しいでしょう。

「俺の活躍を見たか!」

マオがはしゃいでいます。自分が何をしたのか相変わらず自覚が無いようです。ちょっと聞き耳を立ててみましょう。

「何が活躍だ、この戯け者が」

アッ君がマオを打った叩いています。アッ君との約束の通り、今は正式に国民となりました。この人も放っておくとロクなことをしなさそうです。

「そうじゃマオ、お前のせいで死ぬところじゃったんだぞう。死んで詫びよ」

シロちゃんもそうですね、序でに引き取ることにしました。結局、厄介なジジイ達です。

「おいマオ、お前は力が使えなかったんじゃないのか」とマオを小突いているアッ君。それに、
「ああ、俺もそう思っていたんだが、なんだかこう力が湧いてきてな」と能天気なマオ。
「お前は馬鹿だからな、そんな力、どっかに捨ててこい」
「なにおーって、もうねえよ、そんな力」
「本当か、なら結構だ」

「なにが結構だ、仮に残ってても今じゃ魔王が5人も居るんだぞ。お前達も気をつけろ、特にシロちゃんはよって、居ないじゃないかよ」

そうです、すみれ組5人全員が魔王の力を覚醒させたのです。これで向かうところ敵なしです。

次郎は太郎にべったりとくっついています。次郎にとっては太郎は命の恩人ですからね。騙された揚げくに命を狙われましたが、情報を漏らしたことには変わりはありません。次郎の処罰については考えどころです。

少し離れて綺麗なドレスを着た栄子がいます。孫にも衣装とはこのことでしょうか、とても似合っています。太郎と次郎がベタベタなので少し離れていますが、そこにシロちゃんの登場です。その魂胆、見え見えですよ。

「わしと踊ってくれんかの」と栄子の前に立ち塞がるシロちゃんに、
「嫌です、いやらしい」と言いながら距離を取る栄子です。

それでもシロちゃんが何とかして栄子に触ろうとしています。これはでは、いくら無礼講でも許せませんね。それに栄子は武器になるものは持っていません。いざとなれば、です。

「なら、触るだけで許そう」としつこいシロちゃんに、
「嫌です、あっち行ってください」と更に逃げる栄子です。

そこにマオ達が近寄ってきました。シロちゃんの無礼を止めてくれるのでしょうか、期待薄です。

「おい、エロジジイ、また問題を起こす気か」とマオですが、
「マオ、お主には言われとうないわ」と言い返すシロちゃんです。
「シロちゃんよ、こんな小娘相手に何やってるんだ」
「わしはこやつの恩師なんじゃぞ、何をしても良いはずじゃ」
「アホか」

マオがシロちゃんを蹴飛ばしました。私の教育が功を奏したようです。見事に倒れたシロちゃんですが、その場で回転し栄子の足首を掴みました。どうやら最初からそれが狙いだったようです。

「なにすんだよ、このエロボケジジイ。お前も吹き飛ばしてやる、えい!」と叫ぶ栄子に、
「ホッホー、お主も魔王になったのかの、ホッホー」と動じないシロちゃんです。

これはいけません。マオ達も何ぼさっと見ているのですか、シロちゃんを引き剥がしなさい。なら私が、と思った時です。シロちゃんの体が後ろの方に引っ張られていきます。

「何じゃ、何じゃ、おお」

飛ばされそうになったシロちゃんがアッ君の腕を掴みました。

「何をする、離せジジイ」

そう言いながらアッ君もマオの腕を掴みました。

「おい、何すんだよ、離せよ」
「一回、死んでこい、えい!」

栄子の一声で吹き飛ばされていくジジイ達です。その姿は会場から消えて行きました。まあ、あなたまで魔王の力を。ジジイ達がどこまで飛んで行ったのかは知りませんが、今度は大丈夫です。この国は広くなりましたから、どこに飛んでいっても国内です。存分に羽を伸ばしてきて下さい。

そんな光景を微笑ましく見つめる私たちすみれ組です。良い風が吹くこと願って止みません。


むかしむかし、あるところに、可愛い娘達がいました。その娘達は国を治め、魔王の力で平和を、友情と信頼で国民との絆を深め、末長く繁栄したそうです。その娘達はすみれ組と呼ばれ皆から愛され続けたのでした。めでたし、めでたし。

【おわり】
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...