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(4/4) 尾ひれのない伝説はない
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妖精さんによると、ぼくは世界七大ドラゴンと世界五大魔獣、魔王軍三騎将、魔王直属親衛隊、そして魔王を倒さないといけないとのことだ。
レッちゃんはそのなかでも最弱だったらしい。先が長いのに、こんな戦い方ではいくら不死身と言っても精神がもたないことは明白だった。
聡明なぼくは戦い方をかえることにした。正面から戦いを挑むのではなく、相手の寝込みを襲うスタイルだ。
事前の徹底した情報収集により、敵が寝ているところを狙って何人かの傭兵や軍隊を引き連れ、総攻撃で一気にカタをつける。
もちろん敵も強いし、寝込みを襲っても一回の挑戦で倒せることはなかった。
効果的な時間、武器、戦い方を試す必要があって、実際のところ、それ以降の相手は、レッちゃん戦以上の回数の挑戦が必要だった。
しかし、他人にはその苦労は認識されていない。ぼくは、一気に相手を木っ端微塵に片付ける無慈悲な戦い方で知られるようになった。
いつしか、ぼくの二つ名は「ミンチのミッちゃん」に変わっていた。
ちなみに、世界七大ドラゴン、世界五大魔獣、魔王軍三騎将、魔王直属親衛隊を倒した後で、魔王を倒すには、世界七大ドラゴンをある順番で倒したときのみに手に入る道具が必要だとわかったときには、「やりなおしの部屋」に引きこもった。自分の感覚では、一週間ぐらいずっとむせび泣いていた。
まぁつまり、あの村人が言っていた伝説は半分ぐらいあたっていたということだ。
ドラゴンを倒す順番が変わったので、もう一回レッちゃんを殺すことになった。
一応、もう一度墓は建てたが「もうお前の顔は見たくないぜ」と言ってすぐに立ち去った。
そんなこんなで最初から全てをやり直して、攻撃のパターンもすべて変わってしまった強敵たちを相手にしていると、魔王へのリベンジの前には、ぼくの精神も完全にすり減っていて、感情もなく攻略パターンを見つける機械のような人間とかしていた。
あの綺麗だったぼくの涙はもう流れない。
魔王との再戦がどれだけの長さに及んだかは、あまりにも長すぎて覚えていない。「やりなおしの部屋」には、今までの攻略ノートが全ておいてある。
魔王に勝利したときには、ノートの冊数が十万三千冊を超え、どこかの魔導書図書館にも負けない数となっていた。これだけは自慢したい。
この世界の人からは、ぼくは全ての強敵の全ての攻撃をかわし、楽勝で勝っているようにみえたので、ぼくは最速最強・無傷無敗の英雄としてこの世界の伝説的な存在となった。
その裏には、ぼくの長きに渡る苦労の日々があったのだが。
魔王を倒してしばらくすると、ぼくをこの世界へ転移させた女神様のところへ、妖精さんと一緒に呼ばれた。
何も説明しないでこの地獄の異世界冒険をさせた女神様に、ぼくはずっと怒りを覚えていたが、既に精神力が尽きていたので、死んだ魚の眼をしながら女神様の話を聞いた。
女神様は、
「大変ご苦労様でした。この功績により、あなたはもとの世界で生き返ることができますが、どうしますか?」
と聞いてきた。
正直どっちでも良いというか、全てが面倒くさくなっていたので適当に、
「オネガイシマス」
と答えた。
「分かりました。」
女神様はそういうと、ぴろぴろりーんという効果音と主に、世界が暗転して自分がもとの世界に戻っていくことを感じた。
別れの瞬間に女神様は
「根気があればぁ~、なんでもできる!」
などと脳天気な声で叫びながら、ガッツポーズをしてきたので、ぼくは流石に頭にきて、
「てめぇ~」
と殴りかかろうとしたが、拳が届く前に、ぼくはもとの世界にもどっていた。
レッちゃんはそのなかでも最弱だったらしい。先が長いのに、こんな戦い方ではいくら不死身と言っても精神がもたないことは明白だった。
聡明なぼくは戦い方をかえることにした。正面から戦いを挑むのではなく、相手の寝込みを襲うスタイルだ。
事前の徹底した情報収集により、敵が寝ているところを狙って何人かの傭兵や軍隊を引き連れ、総攻撃で一気にカタをつける。
もちろん敵も強いし、寝込みを襲っても一回の挑戦で倒せることはなかった。
効果的な時間、武器、戦い方を試す必要があって、実際のところ、それ以降の相手は、レッちゃん戦以上の回数の挑戦が必要だった。
しかし、他人にはその苦労は認識されていない。ぼくは、一気に相手を木っ端微塵に片付ける無慈悲な戦い方で知られるようになった。
いつしか、ぼくの二つ名は「ミンチのミッちゃん」に変わっていた。
ちなみに、世界七大ドラゴン、世界五大魔獣、魔王軍三騎将、魔王直属親衛隊を倒した後で、魔王を倒すには、世界七大ドラゴンをある順番で倒したときのみに手に入る道具が必要だとわかったときには、「やりなおしの部屋」に引きこもった。自分の感覚では、一週間ぐらいずっとむせび泣いていた。
まぁつまり、あの村人が言っていた伝説は半分ぐらいあたっていたということだ。
ドラゴンを倒す順番が変わったので、もう一回レッちゃんを殺すことになった。
一応、もう一度墓は建てたが「もうお前の顔は見たくないぜ」と言ってすぐに立ち去った。
そんなこんなで最初から全てをやり直して、攻撃のパターンもすべて変わってしまった強敵たちを相手にしていると、魔王へのリベンジの前には、ぼくの精神も完全にすり減っていて、感情もなく攻略パターンを見つける機械のような人間とかしていた。
あの綺麗だったぼくの涙はもう流れない。
魔王との再戦がどれだけの長さに及んだかは、あまりにも長すぎて覚えていない。「やりなおしの部屋」には、今までの攻略ノートが全ておいてある。
魔王に勝利したときには、ノートの冊数が十万三千冊を超え、どこかの魔導書図書館にも負けない数となっていた。これだけは自慢したい。
この世界の人からは、ぼくは全ての強敵の全ての攻撃をかわし、楽勝で勝っているようにみえたので、ぼくは最速最強・無傷無敗の英雄としてこの世界の伝説的な存在となった。
その裏には、ぼくの長きに渡る苦労の日々があったのだが。
魔王を倒してしばらくすると、ぼくをこの世界へ転移させた女神様のところへ、妖精さんと一緒に呼ばれた。
何も説明しないでこの地獄の異世界冒険をさせた女神様に、ぼくはずっと怒りを覚えていたが、既に精神力が尽きていたので、死んだ魚の眼をしながら女神様の話を聞いた。
女神様は、
「大変ご苦労様でした。この功績により、あなたはもとの世界で生き返ることができますが、どうしますか?」
と聞いてきた。
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「オネガイシマス」
と答えた。
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女神様はそういうと、ぴろぴろりーんという効果音と主に、世界が暗転して自分がもとの世界に戻っていくことを感じた。
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などと脳天気な声で叫びながら、ガッツポーズをしてきたので、ぼくは流石に頭にきて、
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と殴りかかろうとしたが、拳が届く前に、ぼくはもとの世界にもどっていた。
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