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43.俊則と絵美里
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「ねえ俊則、絵美里のこと好き?」
「えっ!?……俺は舞奈が好きだよ?」
「うん。……ねえ、絵美里のこと好きだよね」
「…どうしたの?」
レギウスさんと会った帰りの馬車の中で私は俊則に問いかけていた。
本当は嫌だけど、私の背中を押してくれた絵美里にも幸せになってほしかった。
さっき鑑定で見て俊則、絵美里のこと好きみたいだし……
まあ『ほのかな愛』だけど……
「あのね、私絵美里の事大好きなの」
「うん」
「えっと、絵美里はさ……その、あの…」
「あー舞奈?言わなくていい。……なんとなくわかる」
「あ、う、うん」
二人口をつぐんじゃってなんだか微妙な空気感に包まれちゃった。
「がたっ」って馬車が揺れて、並んで座っている二人の肩が触れる。
「ふうー、ねえ舞奈、俺君に会う前に絵美里ちゃんと会ったんだよね」
「……うん」
「その時にさ、なんか自然に一度抱きしめた」
「!?……う、うん」
「すごくいい匂いして、柔らかくて……俺、興奮したんだ」
「!?……え?…………そ、そうなんだ……そっか…」
なぜか私は辛くなってしまう。
私から振ったくせに俊則がそういうこと言うの……凄く嫌だった。
俊則がそんな様子の私を優しく抱きしめてくれた。
安心するし、ドキドキする。
「もう……そんな顔する……帰ったらさ、3人でお話ししようよ」
「…うん」
だめだ私。
きっと耐えられない。
私ってこんなにズルい女だったんだ…
ごめんねって……言う資格すらない。
この後二人ともあまり話もせずに、馬車に揺られていた。
※※※※※
「「おかえりなさいませ」」
「ただいま」
ルルと絵美里が笑顔で迎えてくれる。
でも私は顔を上げる事が出来なかった。
そんな私に絵美里が気づいて、私の手を取って二人きりになったんだ。
「舞奈さん。おかえりなさい」
「う、うん…たたいま」
うう、気まずい。
どうしよう、何言えば……
「もう、舞奈さん?分かりやすすぎです。今のあなたたちの間に入るわけないでしょ?まったく」
「えっ?だって、その……」
「言いましたよね?私本田先輩のこと好きだけど、舞奈さんの事も好きだって」
「!?……うん」
絵美里は大きくため息をついて、そしてすごく優しい顔で私を見つめてきた。
「私、悪人ではないのでしょう?舞奈さんが言ったんですよ」
「少しは信じてください」
私は38歳で、絵美里は16歳。
この世界に2年いるから18歳か……
早い人なら自分の子供の年齢だ。
どうして私こんなにダメなんだろう。
恥ずかしいし、情けない。
そんなことを考えていたら突然絵美里に抱きしめられた。
彼女の優しい匂いと温かい体温が伝わってくる。
そして優しく髪を撫でてくれる。
「あ……グスッ…え?…ヒック…や、やだ…うう…うあああ…ああああ」
涙が止まらない。
「もう、舞奈。可愛い。……そして優しすぎだよ?……良いんだよ。泣いたって」
「うう、ごめん…なさい……約束…したのに……私……」
「分かっていますよ。大丈夫です。ね、大丈夫」
ああ、私は大切な人たちに囲まれていて……
幸せなんだね……
ありがとう。
絵美里……
※※※※※
「コホン。えーっと、それでは会議を始めます」
「う、うん」
「は、はい」
今私と俊則、絵美里は私の自室のソファーでお茶を前に会議を始めるところだ。
難しい問題は共有した方が良い。
これをしないとどんどん酷い方向へ行ってしまうからだ。
だてに社会人経験は長くはないのだよ!
私は絵美里に癒されて、今の幸せな環境に感謝し、やっぱりはっきりさせたいと思ったんだ。
「創造、タブレット!!」
目の前に3台のタブレットが出現した。
私はそれぞれ絵美里と俊則に渡す。
「うわ、凄いな!?…こんなものも出せるんだ」
「すごい……凄いです舞奈さん」
「ふっふーん、もっと褒めてもいいわよ♪」
「俺初めて触るかも……かっこいいな」
俊則が目をキラキラさせてる。
可愛い♡
「コホン。それではまずは今の想いをそれぞれ入力しようか」
「「えっ?」」
「それでさ、それをもとに検討しようよ。ほら、言葉だとどうしてもさ……言いにくい事もあるじゃん。だからさ、取り敢えず思っていること何でもいいから入力して、すり合わせしようよ」
きっとやり方が違うと私は気づいているよ?
恋とか愛とかそういう物じゃないってことも。
だけど私はこの方法しか思い浮かばなかった。
「……わかりました。せっかくなので全部入力します。…わたしの想いを」
「ひうっ!?……う、うん」
絵美里の体からオーラが噴き出す。
「じゃ、じゃあ俺もそうしてみるね」
俊則がおっかなびっくり画面をスワイプし始めた。
「私も…想いを全部入力する!!」
3人はしばらくタブレットに集中していた。
ルルがあきれ顔で遠くから見ていたけど……
※※※※※
うん。
絶対違ったかな。
絵美里なんてそのまま本になりそうなくらいの勢いでおっかないほど想いを綴っていたし。
俊則は……その…あああっ、もう、この男はっ!!
私をキュン死させたいに違いない!!
でも一つだけ良かったことがあった。
客観的に見られたんだよね。
お互いに。
最初はすごく恥ずかしかったけど、みんなの想いを共有出来たんだ。
「ねえ俊則」
「うん?」
「絵美里のこと……好きでしょ」
俊則の想いの中には一言も好きとは書かれていない。
でも内容を見れば明らかだった。
私がいなければこの二人はきっとものすごくラブラブになるはずだ。
妬けちゃうけど、嫌だけど……なんかほっとした自分がいた。
「……うん。好きだと思う。……ううん、好きだ」
「っ!?先輩?……本当に?」
絵美里の顔が赤く染まっていく。
ああ、嬉しいよね。
「……うん。……舞奈にはごめんかもだけど……絵美里ちゃん、可愛いと思う」
「はあ、いいよ。分かってたから」
「えっ?嘘、な、なんで……」
「あーいいよ、別に怒ってるとかじゃないから」
これは確認だ。
もしまた私一人で突っ走っていたらきっと……
耐えられなかった。
でも大切なこの3人が共有した今。
大丈夫な気がしたんだ。
だってさ……
皆が皆それぞれを大好きな事が解ったんだ。
心の底から。
「ねえ俊則」
「う、うん」
「絵美里とエッチしたい?」
「っ!?えっ、そ、その、えっと……」
「……私はしたい。いっぱい……愛してほしい」
絵美里から凄まじい色気があふれ出す。
「ひうっ!?……ま、まって、絵美里ちゃん……今はまだ……抱けないよ」
「っ!?……はい……どうしてか聞いていいですか?」
俊則は絵美里から視線をそらし、まっすぐ私を見る。
そして優しく微笑んだ。
「舞奈がさ、優しすぎるからね。……だから待ってほしい」
「今のままだと絶対舞奈我慢しちゃうから。俺も流されるだけだと思う。ごめんだけどやっぱり男だからさ。その、絵美里ちゃんはすごく魅力的だよ?」
「俺さ、今舞奈としか経験ないんだ。えっとこの際だから言うけどさ、幸せ過ぎて怖いくらいだよ?絵美里ちゃんもとっても可愛いと思うし…俺のこと好きになってくれて……嬉しかったんだよ。だって俺……全部諦めてた」
「だからさ、正解かは分からないけれど、ゆっくり本当に絵美里ちゃんを好きになるか俺自身考えてみたいんだ。舞奈にはひどい話だと思う。ジェラルド様から聞いたけど、他の子が俺と結婚したいって聞いた時、俺尋ねたんだよね。それってどういうことですかって」
「…うん」
「そしたらこの世界、一夫多妻って言われて吃驚したんだ」
私は思わずため息をついた。
別に隠していたわけではないけど…知ってほしくなかった。
知ったからって俊則がいろんな女の子に手を出すとは思っていない。
でも……
きっと心が軽くなってしまう。
悪い意味で。
「舞奈」
「…うん」
「俺は舞奈が大好きだよ。結婚したい。子供も欲しい」
「!?…う、うん」
「いいの?それでも俺に絵美里ちゃんを好きになる機会をくれて」
「…ずるいよ。そんな聞き方…うんって、言いたくなくなっちゃう」
「でもさ、そういう事だよ?俺だって男だよ。可愛い女の子には惹かれてしまう」
「っ!?」
涙が出る。
ヤダ。
嫌だ。
俊則が絵美里に夢中になるのが分かってしまう。
「わ、私は……そのっ‥」
「あの、よろしいでしょうか?」
「「「!?」」」
私たちのところに突然ルルが入り込んできた。
何故か呆れたような顔をしている。
「あのですね、3人でしたらどうですか?気持ちいいですよ。たぶん」
「「「はっ?」」」
思わず固まる3人。
「だって3人ともみんなお互い好きなのでしょう?じゃあ一度試したらどうですか?多分ロナリアお姉さまが一番抵抗あるだろうけど…慣れますよ?」
「「「えっ!?」」」
「はあ、全くロナリアお姉様は……優しいくせに重すぎです。運動だと思えばいいじゃないですか。気持ちのいい運動」
「う、運動!?」
「はい。とっても気持ちのいい運動です。シュラドさん、絶倫なのでしょう?二人位余裕ですよきっと」
うわー。
ルルってすごいわー。
どうしてそんなに軽く言えるのかしら?
「二人っきりでするから心配になるんです。だったら一緒にしてください」
「「「!?」」」
「……いいかも」
「「は?」」
ちょっと絵美里?目つきが怖いんですけど!?
「先輩、舞奈さん、一緒にしましょう。私色々出来ます。本田先輩、いっぱい気持ちよくさせてあげられます♡」
「うぐっ、ちょっ、ちょっと、絵美里ちゃん、お、落ち着いて」
「もう先輩だって興味あるでしょ?可愛い舞奈さんにしながら、私にもできるんですよ?私、体、結構自信あります」
あ、俊則想像してる。
絵美里をちらちら見ているし。
もう、なんで胸ばかり見るかな!?
「う、うあ、そ、その、えっと……うう」
顔真っ赤になっちゃった。
はあ、絵美里胸大きいもんね。
スッゴク柔らかそうだし……
なんかさっきまで悩んでいたのがどうでも良くなってきた。
そうだよね。
ここは異世界だ。
郷に入ったら郷に従え…か。
初めてクソ開発陣にちょっとだけ感謝かな。
「分かった。……しよう。三人で」
「えっ、ま、舞奈?ええっ!?ちょっと……」
「あっ、私も混ざりますね♡」
突然ルルが立候補!?
「もちろんシュラド様は私に触っちゃダメです。私はシュラド様が触れてない方のお相手いたします」
そしてにやりと悪い顔になるルル。
「わたし、まだロナリアお姉さまの事諦めていませんから。ふふっ♡良い機会です
♡」
「ひうっ!?」
「さあ、善は急げですよ!!えーい♡」
「ちょっ、まっ、いやあああーーーーーー」
※※※※※
とても人さまには言えない事態が起こったのであった。
まあ、これもこういう世界なのかと、諦めるしかないのかな?
えっと…
そしてね……
やばいくらい……気持ちよかった♡
私、百合っ気芽生えちゃったかも……
絵美里はやばい。
もちろん、その、ルルも♡
結果、俊則の覚醒レベルが2つ上がりました。
いつの間にか私と絵美里以外にもカウントが……
あーあ。
まあ、ルルもなんだかんだ喜んでいたからいいか。
めっちゃ可愛かったしね♡
うん、俊則……凄すぎです。
「えっ!?……俺は舞奈が好きだよ?」
「うん。……ねえ、絵美里のこと好きだよね」
「…どうしたの?」
レギウスさんと会った帰りの馬車の中で私は俊則に問いかけていた。
本当は嫌だけど、私の背中を押してくれた絵美里にも幸せになってほしかった。
さっき鑑定で見て俊則、絵美里のこと好きみたいだし……
まあ『ほのかな愛』だけど……
「あのね、私絵美里の事大好きなの」
「うん」
「えっと、絵美里はさ……その、あの…」
「あー舞奈?言わなくていい。……なんとなくわかる」
「あ、う、うん」
二人口をつぐんじゃってなんだか微妙な空気感に包まれちゃった。
「がたっ」って馬車が揺れて、並んで座っている二人の肩が触れる。
「ふうー、ねえ舞奈、俺君に会う前に絵美里ちゃんと会ったんだよね」
「……うん」
「その時にさ、なんか自然に一度抱きしめた」
「!?……う、うん」
「すごくいい匂いして、柔らかくて……俺、興奮したんだ」
「!?……え?…………そ、そうなんだ……そっか…」
なぜか私は辛くなってしまう。
私から振ったくせに俊則がそういうこと言うの……凄く嫌だった。
俊則がそんな様子の私を優しく抱きしめてくれた。
安心するし、ドキドキする。
「もう……そんな顔する……帰ったらさ、3人でお話ししようよ」
「…うん」
だめだ私。
きっと耐えられない。
私ってこんなにズルい女だったんだ…
ごめんねって……言う資格すらない。
この後二人ともあまり話もせずに、馬車に揺られていた。
※※※※※
「「おかえりなさいませ」」
「ただいま」
ルルと絵美里が笑顔で迎えてくれる。
でも私は顔を上げる事が出来なかった。
そんな私に絵美里が気づいて、私の手を取って二人きりになったんだ。
「舞奈さん。おかえりなさい」
「う、うん…たたいま」
うう、気まずい。
どうしよう、何言えば……
「もう、舞奈さん?分かりやすすぎです。今のあなたたちの間に入るわけないでしょ?まったく」
「えっ?だって、その……」
「言いましたよね?私本田先輩のこと好きだけど、舞奈さんの事も好きだって」
「!?……うん」
絵美里は大きくため息をついて、そしてすごく優しい顔で私を見つめてきた。
「私、悪人ではないのでしょう?舞奈さんが言ったんですよ」
「少しは信じてください」
私は38歳で、絵美里は16歳。
この世界に2年いるから18歳か……
早い人なら自分の子供の年齢だ。
どうして私こんなにダメなんだろう。
恥ずかしいし、情けない。
そんなことを考えていたら突然絵美里に抱きしめられた。
彼女の優しい匂いと温かい体温が伝わってくる。
そして優しく髪を撫でてくれる。
「あ……グスッ…え?…ヒック…や、やだ…うう…うあああ…ああああ」
涙が止まらない。
「もう、舞奈。可愛い。……そして優しすぎだよ?……良いんだよ。泣いたって」
「うう、ごめん…なさい……約束…したのに……私……」
「分かっていますよ。大丈夫です。ね、大丈夫」
ああ、私は大切な人たちに囲まれていて……
幸せなんだね……
ありがとう。
絵美里……
※※※※※
「コホン。えーっと、それでは会議を始めます」
「う、うん」
「は、はい」
今私と俊則、絵美里は私の自室のソファーでお茶を前に会議を始めるところだ。
難しい問題は共有した方が良い。
これをしないとどんどん酷い方向へ行ってしまうからだ。
だてに社会人経験は長くはないのだよ!
私は絵美里に癒されて、今の幸せな環境に感謝し、やっぱりはっきりさせたいと思ったんだ。
「創造、タブレット!!」
目の前に3台のタブレットが出現した。
私はそれぞれ絵美里と俊則に渡す。
「うわ、凄いな!?…こんなものも出せるんだ」
「すごい……凄いです舞奈さん」
「ふっふーん、もっと褒めてもいいわよ♪」
「俺初めて触るかも……かっこいいな」
俊則が目をキラキラさせてる。
可愛い♡
「コホン。それではまずは今の想いをそれぞれ入力しようか」
「「えっ?」」
「それでさ、それをもとに検討しようよ。ほら、言葉だとどうしてもさ……言いにくい事もあるじゃん。だからさ、取り敢えず思っていること何でもいいから入力して、すり合わせしようよ」
きっとやり方が違うと私は気づいているよ?
恋とか愛とかそういう物じゃないってことも。
だけど私はこの方法しか思い浮かばなかった。
「……わかりました。せっかくなので全部入力します。…わたしの想いを」
「ひうっ!?……う、うん」
絵美里の体からオーラが噴き出す。
「じゃ、じゃあ俺もそうしてみるね」
俊則がおっかなびっくり画面をスワイプし始めた。
「私も…想いを全部入力する!!」
3人はしばらくタブレットに集中していた。
ルルがあきれ顔で遠くから見ていたけど……
※※※※※
うん。
絶対違ったかな。
絵美里なんてそのまま本になりそうなくらいの勢いでおっかないほど想いを綴っていたし。
俊則は……その…あああっ、もう、この男はっ!!
私をキュン死させたいに違いない!!
でも一つだけ良かったことがあった。
客観的に見られたんだよね。
お互いに。
最初はすごく恥ずかしかったけど、みんなの想いを共有出来たんだ。
「ねえ俊則」
「うん?」
「絵美里のこと……好きでしょ」
俊則の想いの中には一言も好きとは書かれていない。
でも内容を見れば明らかだった。
私がいなければこの二人はきっとものすごくラブラブになるはずだ。
妬けちゃうけど、嫌だけど……なんかほっとした自分がいた。
「……うん。好きだと思う。……ううん、好きだ」
「っ!?先輩?……本当に?」
絵美里の顔が赤く染まっていく。
ああ、嬉しいよね。
「……うん。……舞奈にはごめんかもだけど……絵美里ちゃん、可愛いと思う」
「はあ、いいよ。分かってたから」
「えっ?嘘、な、なんで……」
「あーいいよ、別に怒ってるとかじゃないから」
これは確認だ。
もしまた私一人で突っ走っていたらきっと……
耐えられなかった。
でも大切なこの3人が共有した今。
大丈夫な気がしたんだ。
だってさ……
皆が皆それぞれを大好きな事が解ったんだ。
心の底から。
「ねえ俊則」
「う、うん」
「絵美里とエッチしたい?」
「っ!?えっ、そ、その、えっと……」
「……私はしたい。いっぱい……愛してほしい」
絵美里から凄まじい色気があふれ出す。
「ひうっ!?……ま、まって、絵美里ちゃん……今はまだ……抱けないよ」
「っ!?……はい……どうしてか聞いていいですか?」
俊則は絵美里から視線をそらし、まっすぐ私を見る。
そして優しく微笑んだ。
「舞奈がさ、優しすぎるからね。……だから待ってほしい」
「今のままだと絶対舞奈我慢しちゃうから。俺も流されるだけだと思う。ごめんだけどやっぱり男だからさ。その、絵美里ちゃんはすごく魅力的だよ?」
「俺さ、今舞奈としか経験ないんだ。えっとこの際だから言うけどさ、幸せ過ぎて怖いくらいだよ?絵美里ちゃんもとっても可愛いと思うし…俺のこと好きになってくれて……嬉しかったんだよ。だって俺……全部諦めてた」
「だからさ、正解かは分からないけれど、ゆっくり本当に絵美里ちゃんを好きになるか俺自身考えてみたいんだ。舞奈にはひどい話だと思う。ジェラルド様から聞いたけど、他の子が俺と結婚したいって聞いた時、俺尋ねたんだよね。それってどういうことですかって」
「…うん」
「そしたらこの世界、一夫多妻って言われて吃驚したんだ」
私は思わずため息をついた。
別に隠していたわけではないけど…知ってほしくなかった。
知ったからって俊則がいろんな女の子に手を出すとは思っていない。
でも……
きっと心が軽くなってしまう。
悪い意味で。
「舞奈」
「…うん」
「俺は舞奈が大好きだよ。結婚したい。子供も欲しい」
「!?…う、うん」
「いいの?それでも俺に絵美里ちゃんを好きになる機会をくれて」
「…ずるいよ。そんな聞き方…うんって、言いたくなくなっちゃう」
「でもさ、そういう事だよ?俺だって男だよ。可愛い女の子には惹かれてしまう」
「っ!?」
涙が出る。
ヤダ。
嫌だ。
俊則が絵美里に夢中になるのが分かってしまう。
「わ、私は……そのっ‥」
「あの、よろしいでしょうか?」
「「「!?」」」
私たちのところに突然ルルが入り込んできた。
何故か呆れたような顔をしている。
「あのですね、3人でしたらどうですか?気持ちいいですよ。たぶん」
「「「はっ?」」」
思わず固まる3人。
「だって3人ともみんなお互い好きなのでしょう?じゃあ一度試したらどうですか?多分ロナリアお姉さまが一番抵抗あるだろうけど…慣れますよ?」
「「「えっ!?」」」
「はあ、全くロナリアお姉様は……優しいくせに重すぎです。運動だと思えばいいじゃないですか。気持ちのいい運動」
「う、運動!?」
「はい。とっても気持ちのいい運動です。シュラドさん、絶倫なのでしょう?二人位余裕ですよきっと」
うわー。
ルルってすごいわー。
どうしてそんなに軽く言えるのかしら?
「二人っきりでするから心配になるんです。だったら一緒にしてください」
「「「!?」」」
「……いいかも」
「「は?」」
ちょっと絵美里?目つきが怖いんですけど!?
「先輩、舞奈さん、一緒にしましょう。私色々出来ます。本田先輩、いっぱい気持ちよくさせてあげられます♡」
「うぐっ、ちょっ、ちょっと、絵美里ちゃん、お、落ち着いて」
「もう先輩だって興味あるでしょ?可愛い舞奈さんにしながら、私にもできるんですよ?私、体、結構自信あります」
あ、俊則想像してる。
絵美里をちらちら見ているし。
もう、なんで胸ばかり見るかな!?
「う、うあ、そ、その、えっと……うう」
顔真っ赤になっちゃった。
はあ、絵美里胸大きいもんね。
スッゴク柔らかそうだし……
なんかさっきまで悩んでいたのがどうでも良くなってきた。
そうだよね。
ここは異世界だ。
郷に入ったら郷に従え…か。
初めてクソ開発陣にちょっとだけ感謝かな。
「分かった。……しよう。三人で」
「えっ、ま、舞奈?ええっ!?ちょっと……」
「あっ、私も混ざりますね♡」
突然ルルが立候補!?
「もちろんシュラド様は私に触っちゃダメです。私はシュラド様が触れてない方のお相手いたします」
そしてにやりと悪い顔になるルル。
「わたし、まだロナリアお姉さまの事諦めていませんから。ふふっ♡良い機会です
♡」
「ひうっ!?」
「さあ、善は急げですよ!!えーい♡」
「ちょっ、まっ、いやあああーーーーーー」
※※※※※
とても人さまには言えない事態が起こったのであった。
まあ、これもこういう世界なのかと、諦めるしかないのかな?
えっと…
そしてね……
やばいくらい……気持ちよかった♡
私、百合っ気芽生えちゃったかも……
絵美里はやばい。
もちろん、その、ルルも♡
結果、俊則の覚醒レベルが2つ上がりました。
いつの間にか私と絵美里以外にもカウントが……
あーあ。
まあ、ルルもなんだかんだ喜んでいたからいいか。
めっちゃ可愛かったしね♡
うん、俊則……凄すぎです。
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