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第53話 ガルンシア島燃ゆ(前編)
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(新星歴4817年4月23日)
ルイースフット王国は水の神エリスラーナを奉る、水産業が盛んなレイノート大陸南西部に位置する小国だ。
人口はおよそ15万人。
王制を敷いているが、国政の健全化の為貴族議会を設けており、2極性の体制を堅持している、比較的身分差の存在する国である。
神が眷族として重宝している理由もあり、人魚族をはじめ海での活動を苦手としない半人半魔の種族が比較的多い、雑多な他種族社会を築いていた。
国教は水神教だが、隣接するモンテリオン王国との友好的な交流があることもありかなりの光教信者も生活をしている多くの文化が混在しているのも特徴の一つだ。
エリスラーナは東北地方の禁忌地と接している『ナの森』に建立された水流殿を住みかとしており、そこの3重の塔は観光名所ともなっている。
活火山が多く温泉が湧き出ており、多くの天然温泉があるため温泉宿が多い。
また『ナの森』に棲む魔獣は存在値自体は高めだが、特殊能力を持つ個体が少なく中級の冒険者、銀級たちの強化スポットとしても有名だ。
名物である『ナの森丼』は、コスパがよく癖になる味の為、わざわざそれを目的に来る観光客もいるほどだ。
エリスラーナは帰国したと同時に『ナの森丼』を5杯平らげ、すぐにガルンシア島の北西部に位置するディードレック島へ向かった。
バカニード、もといアグアニードの無茶な頑張りに触発され、自分の存在値を上げるための修行に訪れたのだ。
古龍の里はかつての魔竜族との戦いで壊滅してしまった。
しかし一部の名のある種族は生き延びており、ディードレック島へ住処を移し、現在でも生息している。
エリスラーナはそのうちの1体に会いに行く事にした。
ディードレック島の北東部に標高5000メートルを超える霊峰ズヌサバルク山の山頂にほど近い大穴を住処にしているかつての仲間である古炎龍ラスタルム・ダルジュもそのうちの1体だ。
「ラスター、起きろ…起きないは不敬」
だいぶ日が落ち、辺りを夜のとばりが落ち始めたころ、エリスラーナは龍の姿で寝ているラスタルムの鼻をぺちぺちと叩いて懐かしい顔に郷愁を覚えつつも声をかけた。
「おい、起きないのは不敬。起きろ」
ぺちぺちと鼻面をたたかれたラスターこと「ラスルム・ダルジュ」は面倒くさそうに瞼を開き、ちんまい来訪者ををその瞳にした。
「…エリスみたいなのがおる……」
「おい、起きろ…寝るな、おい」
「……ぐう…」
エリスラーナはおもむろに、魔術の詠唱を始めた。
「…小さきもの・体毛の導き・蠢く兆条の嘆き‥‥‥」
彼女の周りに不穏な魔力が纏わり始める。
「こちょこちょ地獄…展開!」
ラスタルムの顔の周りに手のひら大の全身長い毛におおわれた気持ち悪い色の昆虫がびっしりとへばりつき、ワサワサと嫌な音を立てながら蠢き始めた。
「!!!???っ…ちょっ、ま…いひひ…くはは…いひゃひゃあ!!」
ラスタルムは思わず立ち上がり、振り払うように大きな顔を振り回し始めた。
「っ!?おい!…あんまりじゃないか?もっと優しく…いひゃひゃああ!!!」
エリスラーナかその様子をジト目で見ながら口を開く。
「私偉い。起きないのは不敬」
※※※※※
「ふぁあああーーーん…おはようエリス…?!暗いじゃん…なに?」
すっかり暗くなり、なんでこんな時間に起こされたのか意味が分からないラスタルムは目の前で偉そうにふんぞり返っているエリスラーナに問いかけた。
今は人化して住処の奥にある応接室もどきで対面している。
古炎龍ラスタルム・ダルジュは古龍族の族長の弟だった、炎帝の称号を持つルイデルトの長男だ。
魔竜族との戦争の時は、魔竜族の里へ特攻をかけており、逆に助かっていた1体だ。
見た目は気怠そうな感じがする30代くらいの男性に擬態しており、黄色の目に痛いほどまぶしい伸ばしっぱなしにしている髪をひとまとめにし、頭の上で縛っておりアグアニードの髪形と被る。
大きな紅い目は眠そうに半分閉じられており、せっかくの美丈夫が台無しだ。
存在値は8000と今のエリスラーナよりもはるかに弱い。
「ん。修行…真龍化教えて」
「えっ?…できるじゃん?…えっ?」
「私のは『龍化』時間短い。すぐバテる」
あーそれね?とか言いながらラスタルムはエリスラーナをじろじろ見る。
「なあ、なんで擬態子供のままなんだ?…多分それ関係あるぞ?」
「っ!!?…ホントに?」
「うん…ああ……!!?…そっか…うん」
「……」
ラスタルムはどういう経緯でエリスラーナがノアーナに拾われたのか知っている。
いまだに目の前の神様はトラウマに囚われているようだ。
「う――――ん。そのままで伸ばすとなると……そうだ!」
ラスタルムは踵を返してお宝が積まれている場所をあさりだした。
「!!…あった、これこれ」
彼はお宝の山の中からエリスラーナの2倍はありそうな『やたら装飾がゴテゴテしている杖』を取り出してきた。
※※※※※
『ドラゴンは光物が好きで集めるよな?』
創造したノアーナの設定が役に立つ日が来るとは…
※※※※※
「それは?」
「これ持って龍化してみ?ああ、移動してからな。家を壊されたら困るよ」
二人は出口へ向かい、さっそくエリスラーナは杖を持って龍化してみた。
黒雷を纏い、伝説の古龍が顕現する。
「っ!!!???…うわー、こいつはヤベー…強すぎじゃね?」
龍化したエリスラーナの存在値は80000を超える。
「ん。でもたぶん…3分くらいしか無理」
言葉を発すると自動で呪詛がまき散らされ、ラスタルムの衣服が腐蝕し始める。
「げっ!?…エリス、しゃべらないでくれ!…あつっ、あちち…」
慌てて服を脱ぎ捨てるラスタルム。
周りの地面がグズグズになっている。
やばい色の煙が立ち昇る。
「んん―――?………怒ってる?エリス?」
「っ!?……」
ぶんぶん首を振る。
ついでに轟雷が降り注ぐ。
カッ!!!!―――――――――――――ドド―――ン!!!
「…………お前、しゃべるな!動くな!そのままでいろ!」
「………」
ジト目でラスタルムは睨まれた。
※※※※※
30分が経過した。
意味もなく顕現した伝説の王たる古龍は…………
涙目だった。
同じ体勢でいて、むず痒くなりちょっと動いたら、激しい風の刃がまき散らされ、ラスタルムの住処の岩が崩れ落ち、メチャクチャ怒られ、うっかりくしゃみしたら一緒にすべてを滅ぼすような極光のブレスが中途半端に放たれ霊峰ズヌサバルク山の見た目がちょっと変わり、下級のドラゴンが逃げだして大騒ぎになったり…………
まあ、全く動かずにプルプルしながら耐えている状況だ。
「エリス?人化しちゃだめだよ?とりあえず限界を知るのと、龍化に慣れないと……うーん、後2刻くらいかな?」
「っ!!?…………」
「俺はちょっと後片付けに行ってくるからな?……誰かさんのせいで竜種が逃げちゃったから、探してくるよ」
エリスラーナに絶望が襲い掛かった。
………………………
………………………2刻後。
膝を抱えどんよりと俯くエリスラーナがそこにいた。
ルイースフット王国は水の神エリスラーナを奉る、水産業が盛んなレイノート大陸南西部に位置する小国だ。
人口はおよそ15万人。
王制を敷いているが、国政の健全化の為貴族議会を設けており、2極性の体制を堅持している、比較的身分差の存在する国である。
神が眷族として重宝している理由もあり、人魚族をはじめ海での活動を苦手としない半人半魔の種族が比較的多い、雑多な他種族社会を築いていた。
国教は水神教だが、隣接するモンテリオン王国との友好的な交流があることもありかなりの光教信者も生活をしている多くの文化が混在しているのも特徴の一つだ。
エリスラーナは東北地方の禁忌地と接している『ナの森』に建立された水流殿を住みかとしており、そこの3重の塔は観光名所ともなっている。
活火山が多く温泉が湧き出ており、多くの天然温泉があるため温泉宿が多い。
また『ナの森』に棲む魔獣は存在値自体は高めだが、特殊能力を持つ個体が少なく中級の冒険者、銀級たちの強化スポットとしても有名だ。
名物である『ナの森丼』は、コスパがよく癖になる味の為、わざわざそれを目的に来る観光客もいるほどだ。
エリスラーナは帰国したと同時に『ナの森丼』を5杯平らげ、すぐにガルンシア島の北西部に位置するディードレック島へ向かった。
バカニード、もといアグアニードの無茶な頑張りに触発され、自分の存在値を上げるための修行に訪れたのだ。
古龍の里はかつての魔竜族との戦いで壊滅してしまった。
しかし一部の名のある種族は生き延びており、ディードレック島へ住処を移し、現在でも生息している。
エリスラーナはそのうちの1体に会いに行く事にした。
ディードレック島の北東部に標高5000メートルを超える霊峰ズヌサバルク山の山頂にほど近い大穴を住処にしているかつての仲間である古炎龍ラスタルム・ダルジュもそのうちの1体だ。
「ラスター、起きろ…起きないは不敬」
だいぶ日が落ち、辺りを夜のとばりが落ち始めたころ、エリスラーナは龍の姿で寝ているラスタルムの鼻をぺちぺちと叩いて懐かしい顔に郷愁を覚えつつも声をかけた。
「おい、起きないのは不敬。起きろ」
ぺちぺちと鼻面をたたかれたラスターこと「ラスルム・ダルジュ」は面倒くさそうに瞼を開き、ちんまい来訪者ををその瞳にした。
「…エリスみたいなのがおる……」
「おい、起きろ…寝るな、おい」
「……ぐう…」
エリスラーナはおもむろに、魔術の詠唱を始めた。
「…小さきもの・体毛の導き・蠢く兆条の嘆き‥‥‥」
彼女の周りに不穏な魔力が纏わり始める。
「こちょこちょ地獄…展開!」
ラスタルムの顔の周りに手のひら大の全身長い毛におおわれた気持ち悪い色の昆虫がびっしりとへばりつき、ワサワサと嫌な音を立てながら蠢き始めた。
「!!!???っ…ちょっ、ま…いひひ…くはは…いひゃひゃあ!!」
ラスタルムは思わず立ち上がり、振り払うように大きな顔を振り回し始めた。
「っ!?おい!…あんまりじゃないか?もっと優しく…いひゃひゃああ!!!」
エリスラーナかその様子をジト目で見ながら口を開く。
「私偉い。起きないのは不敬」
※※※※※
「ふぁあああーーーん…おはようエリス…?!暗いじゃん…なに?」
すっかり暗くなり、なんでこんな時間に起こされたのか意味が分からないラスタルムは目の前で偉そうにふんぞり返っているエリスラーナに問いかけた。
今は人化して住処の奥にある応接室もどきで対面している。
古炎龍ラスタルム・ダルジュは古龍族の族長の弟だった、炎帝の称号を持つルイデルトの長男だ。
魔竜族との戦争の時は、魔竜族の里へ特攻をかけており、逆に助かっていた1体だ。
見た目は気怠そうな感じがする30代くらいの男性に擬態しており、黄色の目に痛いほどまぶしい伸ばしっぱなしにしている髪をひとまとめにし、頭の上で縛っておりアグアニードの髪形と被る。
大きな紅い目は眠そうに半分閉じられており、せっかくの美丈夫が台無しだ。
存在値は8000と今のエリスラーナよりもはるかに弱い。
「ん。修行…真龍化教えて」
「えっ?…できるじゃん?…えっ?」
「私のは『龍化』時間短い。すぐバテる」
あーそれね?とか言いながらラスタルムはエリスラーナをじろじろ見る。
「なあ、なんで擬態子供のままなんだ?…多分それ関係あるぞ?」
「っ!!?…ホントに?」
「うん…ああ……!!?…そっか…うん」
「……」
ラスタルムはどういう経緯でエリスラーナがノアーナに拾われたのか知っている。
いまだに目の前の神様はトラウマに囚われているようだ。
「う――――ん。そのままで伸ばすとなると……そうだ!」
ラスタルムは踵を返してお宝が積まれている場所をあさりだした。
「!!…あった、これこれ」
彼はお宝の山の中からエリスラーナの2倍はありそうな『やたら装飾がゴテゴテしている杖』を取り出してきた。
※※※※※
『ドラゴンは光物が好きで集めるよな?』
創造したノアーナの設定が役に立つ日が来るとは…
※※※※※
「それは?」
「これ持って龍化してみ?ああ、移動してからな。家を壊されたら困るよ」
二人は出口へ向かい、さっそくエリスラーナは杖を持って龍化してみた。
黒雷を纏い、伝説の古龍が顕現する。
「っ!!!???…うわー、こいつはヤベー…強すぎじゃね?」
龍化したエリスラーナの存在値は80000を超える。
「ん。でもたぶん…3分くらいしか無理」
言葉を発すると自動で呪詛がまき散らされ、ラスタルムの衣服が腐蝕し始める。
「げっ!?…エリス、しゃべらないでくれ!…あつっ、あちち…」
慌てて服を脱ぎ捨てるラスタルム。
周りの地面がグズグズになっている。
やばい色の煙が立ち昇る。
「んん―――?………怒ってる?エリス?」
「っ!?……」
ぶんぶん首を振る。
ついでに轟雷が降り注ぐ。
カッ!!!!―――――――――――――ドド―――ン!!!
「…………お前、しゃべるな!動くな!そのままでいろ!」
「………」
ジト目でラスタルムは睨まれた。
※※※※※
30分が経過した。
意味もなく顕現した伝説の王たる古龍は…………
涙目だった。
同じ体勢でいて、むず痒くなりちょっと動いたら、激しい風の刃がまき散らされ、ラスタルムの住処の岩が崩れ落ち、メチャクチャ怒られ、うっかりくしゃみしたら一緒にすべてを滅ぼすような極光のブレスが中途半端に放たれ霊峰ズヌサバルク山の見た目がちょっと変わり、下級のドラゴンが逃げだして大騒ぎになったり…………
まあ、全く動かずにプルプルしながら耐えている状況だ。
「エリス?人化しちゃだめだよ?とりあえず限界を知るのと、龍化に慣れないと……うーん、後2刻くらいかな?」
「っ!!?…………」
「俺はちょっと後片付けに行ってくるからな?……誰かさんのせいで竜種が逃げちゃったから、探してくるよ」
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