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パロディ罵倒るファンタジー
《《00010001》》=17.I heard voices calling out my true neme.
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「...っ!」
一撃、一撃が必殺。くらったら死ぬ...躱すしかない。なぎ払い、鎖打ち、叩きつけ...あらゆる攻撃をギリギリで躱す!
「おー、やってるな」
「大丈夫ですか?」
何の緊張感もない声が二つ背後から聞こえる。
「ふふっ、戻ってきたなら早く助けてくれないかな」
「いやー、まだ休憩時間だから」
「君はアレかい?どれだけ忙しくても時間きっちりからしか働かないタイプかい?」
「当然だろう」
「...くっ!これだから最近の若いモンは!」
「...ルーナ様とお嬢様はさほど年齢変わりませんよね」
「...というか僕たちの設定年齢いくつなんだい?」
「設定資料によるとルーナ様は21、お嬢様は19だそうです」
「ダリアとストーカーちゃんは?」
「作者が面倒くさがって決まっていません」
「そういうとこだぞ作者ぁ!」
「...え、拙の年齢決まッテないンでスか?」
「あ、終わったのかい」
気がつけばムイミが背後に立っていた。その顔は何か重大な事にいたような...まるで登場人物が全て18歳以上と明記されているのに14歳のキャラクターが出てきた時のような顔である。
「あ、ちなみに一応...『この作品に登場する人物名、団体名等は架空のものであり実在のものとは一切関係がありません。また全ての登場人物の年齢は18歳以上です。』」
「お嬢様、やるにしても遅いです。後、『一部過激な表現が含まれています。暴力行為や犯罪行為は絶対に真似しないでください。』も付け加えるべきです」
「いエ、先ずは『注意、この物語はフィクションです。』かラ始めるベキでは?」
「ふふっ、君たち遊んでるところ悪いんだけどそろそろ僕死ぬよ?」
「おっと、流石に真面目にやるか...」
雑談していた三人がルーナの横に並ぶ...先程までとは打って変わってほんわかしていた空気は張り詰めた息苦しいものになる。
「...で?私は何をすればいいんだ?」
「メイドさんと一緒に龍を罠の所まで誘導できるかい?」
「りょ」
「承知しました」
「合図は僕が送るからスーちゃんは演算の準備を」
ルーナの指示を皮切りにダリアとアキリは龍と対峙しムイミはまるで消えるようにその場を去る。それを見たルーナもどこかへ走っていく!
「さて、こっからの相手はまた私だ。何度も悪いな」
「今回は私もお相手致します」
「ヴァルァ゛!」
龍の前に立つダリアとアキリ。しかし、龍の視線は走り去るルーナを追っている。このままルーナを追いかけさせて罠まで連れて行ってもいいが、それだとルーナが合図とやらを送れないのでやはりこちらに注意を向けないとならないが...
「はあぁぁっっ!」
「ヴァ゛!」
アキリが氷塊を放つ...しかし、当然のように全く効果がない。どころかそんなものはガン無視でルーナを追って走り出す!
「させませんよ!」
走り出す龍、その眼前に待っていましたと言わんばかりに躍り出たダリアはそのままナイフを飛ばす!対象は龍ではなく周りの木々。ナイフに繋がれた鋼糸がネットのように絡み合い龍の進路を妨害する!だが...
「ヴァルァ゛ァ゛!」
「ま、止まりませんよね」
絡めとられた龍はそのまま単純な力だけで鋼糸ごと前進する!耐えられる重量を余裕で超えている圧力に鋼糸が悲鳴を上げる。しかし、どれだけ頑張ろうとそもそも杭の役割を果たしている方のナイフが耐えられるはずもなく...バキンッという音と共に龍の進撃が再開される!
「止まれっ!」
どれだけ高密度な弾幕を放とうと龍は止まらない。必死に攻撃行いながら追いかけるが微塵も興味を示さない。
「ダリア!」
「罠の場所まで残り約200m、目と鼻の先です!」
「一か八かだ!罠の手前でアレをやる!」
「...アレをやるのですか!?」
「準備しろ!」
「...」
物凄く嫌そうな顔をしながらダリアは手元に先ほどとは違う少し特殊な縄...のような物を演算する!
「お嬢様!合わせてください!」
ダリアはそう叫ぶと演算した縄の先端を握りこみ思いっきり振る!...本来そんなことをしてもただ糸が撓むだけだ。だが、そこにアキリの演算が加わると話が変わる。撓むだけなはずの縄はうねるように独特な軌道を描いて龍に向かって行く!
――――――――――――パキンっ!!!!
「ァ゛ァ゛!?」
突如、辺りに響く甲高い破裂音!当然、そんな音がすれば誰だって驚く。あまりの音に放ったダリアですら驚いている。であれば龍の足も当然止まる!そう、ダリアが放ったのは音速を超えた一撃。手元から、だんだん細くなっている縄に重り代わりのアキリの氷塊を付けた即席の鞭。貫通力だけでいえば氷塊をそのまま飛ばした方が強い。だが、重要なのは威力ではなく音!甲高い炸裂音は龍の耳元で鳴り響きその足を止めた...たった一瞬、止まっただけだ。すぐに龍は動き出すし、ダメージが入ったわけでもない...だが、完璧な場所、完璧なタイミングで龍の足を止めたのであれば...
「ふふっ、完璧だね!」
そう呟きながら木陰からルーナが右手を上げて飛び出し...
「やってくれマスターッ!...だったかな?」
そう叫ぶと...それに応えるかのように上空から空を切りとてつもない速度で何かが迫る!
「ゥッ!」
かろうじて反応出来てももう遅い!それは龍に直撃し...
「ウルヴァァアアッ!?」
「忘れていただろう?僕も正直忘れていたよ」
マナの炸裂弾を付けた矢はドゴンッという破裂音共にその巨体を爆風で押し飛ばし...押し飛ばされた龍は――――ゴッっという音と共に半身が地面に埋まる!
「かかった!」
「今です!」
ダリアの作った落とし穴...というよりは掩体というべき穴。絶妙な形と深さは龍の半身を捕えて離さない!そして...
「待ってマした!」
木の上から音もなく詠唱をしながらムイミが現れる!
「人は自らの罪を0で割ろうとする生き物である『虚構割』」
克明詠唱をしながらそっと龍の頭部に手を翳す!
「ァルァ゛ァ゛!」
「なッ!」
―――――――パチン!
何かが弾かれた音が無機質に響き龍とムイミの間に赤い稲妻が奔る!
「ランタイムエラー!?」
「ッ!」
何かに弾かれたように吹っ飛び力なく墜落するムイミをルーナは全力で抱き止める!
「...そんナ、ソンなことガ...」
「どうしたんだい?何があった?」
「...死んでいるんデす。あの龍はモう...生きてイナ...いッ」
「どういう...」
ルーナが聞き返すも返事はない。ルーナに抱えられながら完全に脱力している。
「おいっ!どうなってんだ?」
「ふふふ、詳しくは分からないけどスーちゃんが演算に失敗した...いや、そもそも出来なかった」
「何?」
回りくどい回答の仕方にだんだんと苛立っていくアキリ...しかし、ルーナは努めて冷静に。ありのままの事実を淡々と述べる。まるで、その言葉は自分に言い聞かせているようにも見える。
「エラーが起こって演算が制御を失ってスーちゃんに返ってきたんだ」
「それで気絶したのか」
「...スーちゃんがあの龍はもう死んでいると言っていた」
「死んでるって...どう見てもアレは...」
「スーちゃんが演算すら正確に出来なかったんだ。おそらくだけどね...あの龍の脳は既に活動を停止しているんだよ」
「...は?」
「アレはおそらくだけど生きているんじゃなくて生かされているんだ」
「どういう意味だ?」
「外部からの演算によってあの龍は成立している...端的に言ってしまえば人間に生み出された人工龍ってことだね。...実験動物って奴だよ、相変わらず人間は最悪だね」
「...惨いですね」
「そりゃ、人間を恨みたくもなるだろうね」
「外部からの演算...あの首輪か?」
「可能性は高い...というよりそうじゃなかったらお手上げだね」
「つまり、アレがある限り龍は...」
「止まることも死ぬことも出来ず、ただひたすらに敵と認定したモノを攻撃し続ける破壊装置...。クソみたいな人間の作った玩具...」
皆、憐れみの表情で龍を見る...
「ルヴァァアアッ!」
「なんだ!?」
穴から抜け出した龍が突然、空を見ながら吠える!
「...!?」
そのまま近くの木に向かって走り出し...そのまま木を腕力で押し飛ばす!
「...まさか!」
一番最初に気づいたのはアキリだった。しかし、もう遅い!押し飛ばされた木は弧を描き彼方に飛んでいく!
「マスターッァ!」
いつの間にか追いついていた堕鳥が叫んでいた!その叫びを聞いてルーナもダリアも龍の意図に気づく...
――――――バンッ
何かが破裂したような割れたような音が彼方から聞こえる。遠方、浮いていた気球が無惨にも墜落していく。龍は二度目の狙撃で気球の位置を把握しこれ以上の邪魔が入らないように木をぶち当てて落としたのだ。これでマナの炸裂矢は封殺された...つまり、この時点で龍への攻撃手段は無くなったといってもいい。
「この際、マナ様の救助を優先すべきでは?」
ダリアの呟くように出された提案。それは、暗に龍を諦めて退却すべきでは?と問いかけていた。もちろん、誰もそれに反対することなど出来ない。人命救助が最優先なのは当たり前だ、その上で今の手持ちで龍を倒す手段がない。あるかもしれないがそれは事前準備込みの話だ。一発逆転の切り札なんぞあるわけがない。ここは...
「退却しよう。...この状況では「手ならある...」」
「「「!?」」」
ルーナ、ダリア、アキリ...三人は目を見開きながら声の主を見る。
「お前...マジか?」
アキリは思わず心の声が漏れてしまう程に衝撃を受けた。それは何故か...堕鳥がそこに居たから?いや、堕鳥がそこに居た上で手はあると言ったからだ。それはつまり...
「マスターはボロボロだが生きてるぞォ」
そう、堕鳥がいる時点で撃墜されたマナが生きて演算を続けている事が確定する。そして、『まだ手はある』ということはほっておいていいから作戦を続けろという事に他ならない。この状況で諦めずに戦えと言ってきているのだ。巫山戯ている。だが...
「ふふっ、そうかなら任せるよ」
「はっ、奥の手あるなら最初から言えよ」
「お嬢様、奥の手は使わないから奥の手なんですよ?」
この三人も大概、巫山戯ていた。今更、撤退?それこそ巫山戯るなよ?ここまで来たんなら最後までやってやるさ...という奴に従っているのだ。手があるなら賭けるに決まっている。
「それでどうすればいい?」
「...時間をくれェ」
「わかった」
「了解です」
「分かったよ。あ、スーちゃんここに置いとくね」
そう言って堕鳥の隣にムイミを置くとルーナ、アキリ、ダリアの三人は龍に向かって突撃する!その背をじっと見つめる堕鳥。
「...」
「何か気にナる事でモ?」
隣を見ると倒れたままのムイミが上を見ながら目線だけこちらを見ていた。
「大丈夫なのかァ?」
「大丈夫じゃナいでスね。こうシて会話スるのがせいゼいデす」
「...」
「迷ってイますネ」
「分かるかァ?」
「えェ、拙もそんな時期がアりマした」
「そうなのかァ」
お互い、顔は向き合わせずに独り言を呟くかのように言葉を放る。
「拙には師匠がいたんデす。とても...放任主義でシた」
「とても放任主義ってなんだァ?」
「何も教えテくれナかったんデす」
「それ本当に師匠かァ?」
「今、思えば違うモノだったノかもシれませンね」
「なんだそれェ」
「でも...はっきりと覚えてル言葉がアリます」
「...?」
「うるせぇ死ね...と言われたンでス」
「ただの悪口ッ!」
「そう、ただの悪口デす...」
「え?本当にそれだけ?この流れで感動的な話じゃないことあるゥ!?」
「うるせぇ死ね!」
「えェ...」
理不尽だろ。そう言いたげにムイミを見る堕鳥それを見て何かを思い出したのか、ふとここではない何処かにチラリと目線を向け...再び話を続ける。
「そう、拙も全く同じ反応をシましタ...そしたらデすよ、その後なんて言ったと思いまス?」
「...なんて言ったんだァ?」
「これを理不尽だと思うならお前には生きたい理由がなんかしらあるんだろって...そう言われマした」
「...」
「貴方は何故、生きたいのですカ?」
その問いは堕鳥にとって何よりも難かった。ずっと『死にたくない』という気持ちはあった。しかし、『生きたいか?』と問われれば別にそこまで生きたいという思いもなかった。だが、確かに...俺が死ぬのは理不尽だと、返答した後であれば話は変わってくる。どっかの誰かが言っていた。『私にはやるべき事がある。それを成せずにこんなところで死ぬのは怖ぇな...』と、なるほど...俺も同族だったらしい。別にそこまで生きたいとも思ってないがこんなところでは死ねない。結局それが答えだったのだ。道具失格...いや、はなから道具として生きていると自己満足に浸っていただけなのだろう。全くもって論外...道具の『ど』にすらも成れていないゴミではないか。なら、最初から与えられた役目すら放置していた俺は一体、何に成ろうとしていたのか...
「お前のおかけで何かに近づいた気がするわァ」
「そうデすか...」
そう、ならばきっとアイツの言った通りかの恐怖は俺が望んだのだろう。そうだ、ずっと与えられたモノだとばかり思っていた。だが、違う。違うんだ...これが与えられたモノだったとしても受け取って持ち続けたのは俺の意思なのだ。苦い思いを繰り返してでも掴んで離さなかったのは俺なのだ。なればこそ...
「悪い行ってくるわァ」
「行くんでスね」
「あァ、答えがすぐそこにありそうなんだァ」
「そうデすか...申し訳なイデすが拙はこのまま休ませテもらいマす」
「おう、休んどけェ」
「あぁ、最後に...一つダけ」
「ん?なんだァ?」
「あの龍の首輪...ソノ上部。首と隣接してる場所...上かラ見た時に僅かに欠けて中の基盤が見えてイました。そコを攻撃すれば止まるカも...知れマセんね」
「...どうしてそれを俺に言った?」
「さぁ、何故でショうね...」
「...お前も性格が悪いなァ」
「師匠の教えの賜物デすね」
「さっき何にも教えてくれなかったって言ってなかったかァ?」
「気のせいでしょウ」
「...クソッ」
そう言って俺はゆっくりと龍に向かって歩き出す。...他の方法など示されたら覚悟が鈍るに決まっている。いや、おそらくそれを分かってて俺に他の選択肢を提示してきやがったのだろう。アイツが何を考えているか全くもって分からない。ただ一つ言えるのはこれから俺は自分の行動を選ばなければならないのだろう。いつも通り、自分は道具だと盲信して突きつけられた現実に従うということは出来なくなった。ここから先の全ては俺の意思だということを嫌でも自覚させられる。本当に性格が悪い...
「嫌になるな全くよォ...」
... 一歩一歩、龍に向かって行く。先程までとは違う。俺は今、不思議な感情を抱いていた。同情、憐れみ、敵意、嫉妬、羨望etc...え?何にかって?もちろん決まっているだろう...目の前の龍だ。アレは俺のもしもの姿なのだ。道具になろうとして道具になれなかったモノと道具になりたくなくて道具になったモノ。きっと俺がこうなってしまう世界線もあるのだろう。だから、そうならなかったモノとして俺はコイツを止めなければならない。道具を目指した道具のなり損ないとして真に道具として生まれてしまったモノに引導を渡さなければならない。この存在を認めてしまえば俺は道具にならなくて良かったと道具など目指すべきではなかったと...自分の今までを、あの日々を全て否定することになってしまう。だからこそ、俺はたった今から自分の為に...
「お前を否定する」
それはまるで...そう、そうだ。これはまるで...人間だ。自分の欲とエゴと業の為に他者を否定するこの様はまさに人そのものだ。俺は道具であろうとしながら人に成ったのか...そうか、俺は
――――――『貴方には意思がある。だからこそ貴方はここにいるんだよ』
脳裏に保存された記録が浮かぶ。そうだ...俺は今ここで生きているんだ!
「俺は今から道具のなり損ないとしてお前を倒す。そして人間としての正しさを証明する!...恨んでくれて構わねェよォ」
「ヴァ゛ア゛!」
言葉は通じない。身振り手振りしようにも振れるほど身はない、手もない。むね肉と手羽先もない...フォアグラはある。そんな俺に龍は咆哮する。先程まで一ミリたりとも気にされていなかったはずの存在...だというのに今この瞬間、お互いの目線は交わり、殺すべき絶対的な敵だと認識している。これは絶対に許してはならないモノだと...故に...
「...何があったかは知らんがすごく良い表情になったじゃねぇか」
「お嬢様、顔はグラサンで見えていません」
「こういうのは雰囲気なんだよ」
「ふふっ、やっぱりね」
堕鳥の隣にはいつの間にか三人が立っていた。俺の心情の変化に気がついたのか各々が何か色々な感情が混ざったような視線を向けてくる。
「それで?何か手はあるのか?」
「あの首輪を破壊するんだァ」
「...本体ですら攻撃が通らないのですが?」
「いや、龍がアレに動かされてるならあれだけは硬くなることも変化することもねェ。演算装置に近いモノだ破壊したら龍そのものも活動を停止するはずだァ」
「それはそうでしょうが...」
「問題は破壊する方法だろ」
「あそこで寝てる奴が言ってた首輪の上部に基盤が露出している部分があるってよォ」
「スーちゃんが...?」
皆、龍の首輪を見て...首を傾げる。
「...?」
「...あー?」
「何か見えましたか?」
「ふふふ、もしかしてアレのこと言ってるのかな?」
「何だ?何も見えんぞ?」
「あー、確かにありますね」
「おい、何処だ?見えんぞ?」
「お嬢様、よくご覧下さい。あそこに6cmほどの亀裂があります」
「何?あー、あった!確かにアレは...」
「「「「...」」」」
皆、気持ちは一つだった。あえて代表で堕鳥が心の声を代弁する。
「どうやって攻撃せいっちゅうねんッ!」
一撃、一撃が必殺。くらったら死ぬ...躱すしかない。なぎ払い、鎖打ち、叩きつけ...あらゆる攻撃をギリギリで躱す!
「おー、やってるな」
「大丈夫ですか?」
何の緊張感もない声が二つ背後から聞こえる。
「ふふっ、戻ってきたなら早く助けてくれないかな」
「いやー、まだ休憩時間だから」
「君はアレかい?どれだけ忙しくても時間きっちりからしか働かないタイプかい?」
「当然だろう」
「...くっ!これだから最近の若いモンは!」
「...ルーナ様とお嬢様はさほど年齢変わりませんよね」
「...というか僕たちの設定年齢いくつなんだい?」
「設定資料によるとルーナ様は21、お嬢様は19だそうです」
「ダリアとストーカーちゃんは?」
「作者が面倒くさがって決まっていません」
「そういうとこだぞ作者ぁ!」
「...え、拙の年齢決まッテないンでスか?」
「あ、終わったのかい」
気がつけばムイミが背後に立っていた。その顔は何か重大な事にいたような...まるで登場人物が全て18歳以上と明記されているのに14歳のキャラクターが出てきた時のような顔である。
「あ、ちなみに一応...『この作品に登場する人物名、団体名等は架空のものであり実在のものとは一切関係がありません。また全ての登場人物の年齢は18歳以上です。』」
「お嬢様、やるにしても遅いです。後、『一部過激な表現が含まれています。暴力行為や犯罪行為は絶対に真似しないでください。』も付け加えるべきです」
「いエ、先ずは『注意、この物語はフィクションです。』かラ始めるベキでは?」
「ふふっ、君たち遊んでるところ悪いんだけどそろそろ僕死ぬよ?」
「おっと、流石に真面目にやるか...」
雑談していた三人がルーナの横に並ぶ...先程までとは打って変わってほんわかしていた空気は張り詰めた息苦しいものになる。
「...で?私は何をすればいいんだ?」
「メイドさんと一緒に龍を罠の所まで誘導できるかい?」
「りょ」
「承知しました」
「合図は僕が送るからスーちゃんは演算の準備を」
ルーナの指示を皮切りにダリアとアキリは龍と対峙しムイミはまるで消えるようにその場を去る。それを見たルーナもどこかへ走っていく!
「さて、こっからの相手はまた私だ。何度も悪いな」
「今回は私もお相手致します」
「ヴァルァ゛!」
龍の前に立つダリアとアキリ。しかし、龍の視線は走り去るルーナを追っている。このままルーナを追いかけさせて罠まで連れて行ってもいいが、それだとルーナが合図とやらを送れないのでやはりこちらに注意を向けないとならないが...
「はあぁぁっっ!」
「ヴァ゛!」
アキリが氷塊を放つ...しかし、当然のように全く効果がない。どころかそんなものはガン無視でルーナを追って走り出す!
「させませんよ!」
走り出す龍、その眼前に待っていましたと言わんばかりに躍り出たダリアはそのままナイフを飛ばす!対象は龍ではなく周りの木々。ナイフに繋がれた鋼糸がネットのように絡み合い龍の進路を妨害する!だが...
「ヴァルァ゛ァ゛!」
「ま、止まりませんよね」
絡めとられた龍はそのまま単純な力だけで鋼糸ごと前進する!耐えられる重量を余裕で超えている圧力に鋼糸が悲鳴を上げる。しかし、どれだけ頑張ろうとそもそも杭の役割を果たしている方のナイフが耐えられるはずもなく...バキンッという音と共に龍の進撃が再開される!
「止まれっ!」
どれだけ高密度な弾幕を放とうと龍は止まらない。必死に攻撃行いながら追いかけるが微塵も興味を示さない。
「ダリア!」
「罠の場所まで残り約200m、目と鼻の先です!」
「一か八かだ!罠の手前でアレをやる!」
「...アレをやるのですか!?」
「準備しろ!」
「...」
物凄く嫌そうな顔をしながらダリアは手元に先ほどとは違う少し特殊な縄...のような物を演算する!
「お嬢様!合わせてください!」
ダリアはそう叫ぶと演算した縄の先端を握りこみ思いっきり振る!...本来そんなことをしてもただ糸が撓むだけだ。だが、そこにアキリの演算が加わると話が変わる。撓むだけなはずの縄はうねるように独特な軌道を描いて龍に向かって行く!
――――――――――――パキンっ!!!!
「ァ゛ァ゛!?」
突如、辺りに響く甲高い破裂音!当然、そんな音がすれば誰だって驚く。あまりの音に放ったダリアですら驚いている。であれば龍の足も当然止まる!そう、ダリアが放ったのは音速を超えた一撃。手元から、だんだん細くなっている縄に重り代わりのアキリの氷塊を付けた即席の鞭。貫通力だけでいえば氷塊をそのまま飛ばした方が強い。だが、重要なのは威力ではなく音!甲高い炸裂音は龍の耳元で鳴り響きその足を止めた...たった一瞬、止まっただけだ。すぐに龍は動き出すし、ダメージが入ったわけでもない...だが、完璧な場所、完璧なタイミングで龍の足を止めたのであれば...
「ふふっ、完璧だね!」
そう呟きながら木陰からルーナが右手を上げて飛び出し...
「やってくれマスターッ!...だったかな?」
そう叫ぶと...それに応えるかのように上空から空を切りとてつもない速度で何かが迫る!
「ゥッ!」
かろうじて反応出来てももう遅い!それは龍に直撃し...
「ウルヴァァアアッ!?」
「忘れていただろう?僕も正直忘れていたよ」
マナの炸裂弾を付けた矢はドゴンッという破裂音共にその巨体を爆風で押し飛ばし...押し飛ばされた龍は――――ゴッっという音と共に半身が地面に埋まる!
「かかった!」
「今です!」
ダリアの作った落とし穴...というよりは掩体というべき穴。絶妙な形と深さは龍の半身を捕えて離さない!そして...
「待ってマした!」
木の上から音もなく詠唱をしながらムイミが現れる!
「人は自らの罪を0で割ろうとする生き物である『虚構割』」
克明詠唱をしながらそっと龍の頭部に手を翳す!
「ァルァ゛ァ゛!」
「なッ!」
―――――――パチン!
何かが弾かれた音が無機質に響き龍とムイミの間に赤い稲妻が奔る!
「ランタイムエラー!?」
「ッ!」
何かに弾かれたように吹っ飛び力なく墜落するムイミをルーナは全力で抱き止める!
「...そんナ、ソンなことガ...」
「どうしたんだい?何があった?」
「...死んでいるんデす。あの龍はモう...生きてイナ...いッ」
「どういう...」
ルーナが聞き返すも返事はない。ルーナに抱えられながら完全に脱力している。
「おいっ!どうなってんだ?」
「ふふふ、詳しくは分からないけどスーちゃんが演算に失敗した...いや、そもそも出来なかった」
「何?」
回りくどい回答の仕方にだんだんと苛立っていくアキリ...しかし、ルーナは努めて冷静に。ありのままの事実を淡々と述べる。まるで、その言葉は自分に言い聞かせているようにも見える。
「エラーが起こって演算が制御を失ってスーちゃんに返ってきたんだ」
「それで気絶したのか」
「...スーちゃんがあの龍はもう死んでいると言っていた」
「死んでるって...どう見てもアレは...」
「スーちゃんが演算すら正確に出来なかったんだ。おそらくだけどね...あの龍の脳は既に活動を停止しているんだよ」
「...は?」
「アレはおそらくだけど生きているんじゃなくて生かされているんだ」
「どういう意味だ?」
「外部からの演算によってあの龍は成立している...端的に言ってしまえば人間に生み出された人工龍ってことだね。...実験動物って奴だよ、相変わらず人間は最悪だね」
「...惨いですね」
「そりゃ、人間を恨みたくもなるだろうね」
「外部からの演算...あの首輪か?」
「可能性は高い...というよりそうじゃなかったらお手上げだね」
「つまり、アレがある限り龍は...」
「止まることも死ぬことも出来ず、ただひたすらに敵と認定したモノを攻撃し続ける破壊装置...。クソみたいな人間の作った玩具...」
皆、憐れみの表情で龍を見る...
「ルヴァァアアッ!」
「なんだ!?」
穴から抜け出した龍が突然、空を見ながら吠える!
「...!?」
そのまま近くの木に向かって走り出し...そのまま木を腕力で押し飛ばす!
「...まさか!」
一番最初に気づいたのはアキリだった。しかし、もう遅い!押し飛ばされた木は弧を描き彼方に飛んでいく!
「マスターッァ!」
いつの間にか追いついていた堕鳥が叫んでいた!その叫びを聞いてルーナもダリアも龍の意図に気づく...
――――――バンッ
何かが破裂したような割れたような音が彼方から聞こえる。遠方、浮いていた気球が無惨にも墜落していく。龍は二度目の狙撃で気球の位置を把握しこれ以上の邪魔が入らないように木をぶち当てて落としたのだ。これでマナの炸裂矢は封殺された...つまり、この時点で龍への攻撃手段は無くなったといってもいい。
「この際、マナ様の救助を優先すべきでは?」
ダリアの呟くように出された提案。それは、暗に龍を諦めて退却すべきでは?と問いかけていた。もちろん、誰もそれに反対することなど出来ない。人命救助が最優先なのは当たり前だ、その上で今の手持ちで龍を倒す手段がない。あるかもしれないがそれは事前準備込みの話だ。一発逆転の切り札なんぞあるわけがない。ここは...
「退却しよう。...この状況では「手ならある...」」
「「「!?」」」
ルーナ、ダリア、アキリ...三人は目を見開きながら声の主を見る。
「お前...マジか?」
アキリは思わず心の声が漏れてしまう程に衝撃を受けた。それは何故か...堕鳥がそこに居たから?いや、堕鳥がそこに居た上で手はあると言ったからだ。それはつまり...
「マスターはボロボロだが生きてるぞォ」
そう、堕鳥がいる時点で撃墜されたマナが生きて演算を続けている事が確定する。そして、『まだ手はある』ということはほっておいていいから作戦を続けろという事に他ならない。この状況で諦めずに戦えと言ってきているのだ。巫山戯ている。だが...
「ふふっ、そうかなら任せるよ」
「はっ、奥の手あるなら最初から言えよ」
「お嬢様、奥の手は使わないから奥の手なんですよ?」
この三人も大概、巫山戯ていた。今更、撤退?それこそ巫山戯るなよ?ここまで来たんなら最後までやってやるさ...という奴に従っているのだ。手があるなら賭けるに決まっている。
「それでどうすればいい?」
「...時間をくれェ」
「わかった」
「了解です」
「分かったよ。あ、スーちゃんここに置いとくね」
そう言って堕鳥の隣にムイミを置くとルーナ、アキリ、ダリアの三人は龍に向かって突撃する!その背をじっと見つめる堕鳥。
「...」
「何か気にナる事でモ?」
隣を見ると倒れたままのムイミが上を見ながら目線だけこちらを見ていた。
「大丈夫なのかァ?」
「大丈夫じゃナいでスね。こうシて会話スるのがせいゼいデす」
「...」
「迷ってイますネ」
「分かるかァ?」
「えェ、拙もそんな時期がアりマした」
「そうなのかァ」
お互い、顔は向き合わせずに独り言を呟くかのように言葉を放る。
「拙には師匠がいたんデす。とても...放任主義でシた」
「とても放任主義ってなんだァ?」
「何も教えテくれナかったんデす」
「それ本当に師匠かァ?」
「今、思えば違うモノだったノかもシれませンね」
「なんだそれェ」
「でも...はっきりと覚えてル言葉がアリます」
「...?」
「うるせぇ死ね...と言われたンでス」
「ただの悪口ッ!」
「そう、ただの悪口デす...」
「え?本当にそれだけ?この流れで感動的な話じゃないことあるゥ!?」
「うるせぇ死ね!」
「えェ...」
理不尽だろ。そう言いたげにムイミを見る堕鳥それを見て何かを思い出したのか、ふとここではない何処かにチラリと目線を向け...再び話を続ける。
「そう、拙も全く同じ反応をシましタ...そしたらデすよ、その後なんて言ったと思いまス?」
「...なんて言ったんだァ?」
「これを理不尽だと思うならお前には生きたい理由がなんかしらあるんだろって...そう言われマした」
「...」
「貴方は何故、生きたいのですカ?」
その問いは堕鳥にとって何よりも難かった。ずっと『死にたくない』という気持ちはあった。しかし、『生きたいか?』と問われれば別にそこまで生きたいという思いもなかった。だが、確かに...俺が死ぬのは理不尽だと、返答した後であれば話は変わってくる。どっかの誰かが言っていた。『私にはやるべき事がある。それを成せずにこんなところで死ぬのは怖ぇな...』と、なるほど...俺も同族だったらしい。別にそこまで生きたいとも思ってないがこんなところでは死ねない。結局それが答えだったのだ。道具失格...いや、はなから道具として生きていると自己満足に浸っていただけなのだろう。全くもって論外...道具の『ど』にすらも成れていないゴミではないか。なら、最初から与えられた役目すら放置していた俺は一体、何に成ろうとしていたのか...
「お前のおかけで何かに近づいた気がするわァ」
「そうデすか...」
そう、ならばきっとアイツの言った通りかの恐怖は俺が望んだのだろう。そうだ、ずっと与えられたモノだとばかり思っていた。だが、違う。違うんだ...これが与えられたモノだったとしても受け取って持ち続けたのは俺の意思なのだ。苦い思いを繰り返してでも掴んで離さなかったのは俺なのだ。なればこそ...
「悪い行ってくるわァ」
「行くんでスね」
「あァ、答えがすぐそこにありそうなんだァ」
「そうデすか...申し訳なイデすが拙はこのまま休ませテもらいマす」
「おう、休んどけェ」
「あぁ、最後に...一つダけ」
「ん?なんだァ?」
「あの龍の首輪...ソノ上部。首と隣接してる場所...上かラ見た時に僅かに欠けて中の基盤が見えてイました。そコを攻撃すれば止まるカも...知れマセんね」
「...どうしてそれを俺に言った?」
「さぁ、何故でショうね...」
「...お前も性格が悪いなァ」
「師匠の教えの賜物デすね」
「さっき何にも教えてくれなかったって言ってなかったかァ?」
「気のせいでしょウ」
「...クソッ」
そう言って俺はゆっくりと龍に向かって歩き出す。...他の方法など示されたら覚悟が鈍るに決まっている。いや、おそらくそれを分かってて俺に他の選択肢を提示してきやがったのだろう。アイツが何を考えているか全くもって分からない。ただ一つ言えるのはこれから俺は自分の行動を選ばなければならないのだろう。いつも通り、自分は道具だと盲信して突きつけられた現実に従うということは出来なくなった。ここから先の全ては俺の意思だということを嫌でも自覚させられる。本当に性格が悪い...
「嫌になるな全くよォ...」
... 一歩一歩、龍に向かって行く。先程までとは違う。俺は今、不思議な感情を抱いていた。同情、憐れみ、敵意、嫉妬、羨望etc...え?何にかって?もちろん決まっているだろう...目の前の龍だ。アレは俺のもしもの姿なのだ。道具になろうとして道具になれなかったモノと道具になりたくなくて道具になったモノ。きっと俺がこうなってしまう世界線もあるのだろう。だから、そうならなかったモノとして俺はコイツを止めなければならない。道具を目指した道具のなり損ないとして真に道具として生まれてしまったモノに引導を渡さなければならない。この存在を認めてしまえば俺は道具にならなくて良かったと道具など目指すべきではなかったと...自分の今までを、あの日々を全て否定することになってしまう。だからこそ、俺はたった今から自分の為に...
「お前を否定する」
それはまるで...そう、そうだ。これはまるで...人間だ。自分の欲とエゴと業の為に他者を否定するこの様はまさに人そのものだ。俺は道具であろうとしながら人に成ったのか...そうか、俺は
――――――『貴方には意思がある。だからこそ貴方はここにいるんだよ』
脳裏に保存された記録が浮かぶ。そうだ...俺は今ここで生きているんだ!
「俺は今から道具のなり損ないとしてお前を倒す。そして人間としての正しさを証明する!...恨んでくれて構わねェよォ」
「ヴァ゛ア゛!」
言葉は通じない。身振り手振りしようにも振れるほど身はない、手もない。むね肉と手羽先もない...フォアグラはある。そんな俺に龍は咆哮する。先程まで一ミリたりとも気にされていなかったはずの存在...だというのに今この瞬間、お互いの目線は交わり、殺すべき絶対的な敵だと認識している。これは絶対に許してはならないモノだと...故に...
「...何があったかは知らんがすごく良い表情になったじゃねぇか」
「お嬢様、顔はグラサンで見えていません」
「こういうのは雰囲気なんだよ」
「ふふっ、やっぱりね」
堕鳥の隣にはいつの間にか三人が立っていた。俺の心情の変化に気がついたのか各々が何か色々な感情が混ざったような視線を向けてくる。
「それで?何か手はあるのか?」
「あの首輪を破壊するんだァ」
「...本体ですら攻撃が通らないのですが?」
「いや、龍がアレに動かされてるならあれだけは硬くなることも変化することもねェ。演算装置に近いモノだ破壊したら龍そのものも活動を停止するはずだァ」
「それはそうでしょうが...」
「問題は破壊する方法だろ」
「あそこで寝てる奴が言ってた首輪の上部に基盤が露出している部分があるってよォ」
「スーちゃんが...?」
皆、龍の首輪を見て...首を傾げる。
「...?」
「...あー?」
「何か見えましたか?」
「ふふふ、もしかしてアレのこと言ってるのかな?」
「何だ?何も見えんぞ?」
「あー、確かにありますね」
「おい、何処だ?見えんぞ?」
「お嬢様、よくご覧下さい。あそこに6cmほどの亀裂があります」
「何?あー、あった!確かにアレは...」
「「「「...」」」」
皆、気持ちは一つだった。あえて代表で堕鳥が心の声を代弁する。
「どうやって攻撃せいっちゅうねんッ!」
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