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第1章 洞窟出現編
29話 500年前
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私は洞窟を歩きながら、500年前のことを思い出していた。
魔人討伐を掲げる者たちが現れてからというもの、争いごとばかりとなった。
もちろん人間の王も愚かではなかったので、全面戦争を避けたく、なんとか穏便に済ます事が出来ないかと考えていたのだ。
しかし、その考えに納得のいかない集団によるクーデターが起こり、王家は一時軟禁状態となったのだ。
私との交流があったハナも同じように城から一歩も出ることの出来ない状態になったのだ。
魔人との交流を禁止し、魔人を敵とみなし、排除すべき存在とする事を掲げたのだ。
そして、魔人討伐の集団はハナに少し前から目をつけていたのだ。
ハナが異世界から来た者であることを知っていたのは王家と、ハナがこの世界に来た時から世話になっていたケイシ家のみであった。
さらに、ハナが不思議な薬を作る事ができることを知っていたのは本当に一部の人間と私を含めた魔人の数人だけであった。
当時、この世界では色々な鉱石が発掘されていた。
魔人にとっては興味深いものでは無かったが、人間にとっては色々な技術を飛躍的に発展させる物となったのだ。
ハナにおいては何故かそれを、薬として使ってみたかったようだ。
その頃、ハナをよく私の城に招待していた。
幹部の者とも和やかに話をしており、特に同じ女性であるジルコンと気が合い、楽しく会話をしていたものであった。
そして私に、新しい薬が出来ると、毒見のように飲ませてきたのであった。
感想や症状を聞いては、しっかりとメモしていたものだった。
まあ、魔人であれば、怪しい薬を飲まされても問題はないと思ったのだろう。
私は実験台になってあげていたのだ。
今と違いその時の世界には色々な薬草がどこにでも育っていた。
そのため、この世界でも不思議な薬を調合する事が出来たのである。
もちろんその頃の薬は、病気や怪我などを改善するためのものであった。
しかし、大量に作ることもできなかったので、本当に一部の者しか知る事はなかったのである。
ところが、闇の鉱石が発掘されてから状況がおかしくなったのだ。
ハナも他の鉱石と同じように闇の鉱石の粉末を調合に使ったのである。
そして私がいくつかをためしに飲んでみたところ、本来ある効果の逆の作用に転じる事がわかったのだ。
魔人である私であるから問題は無かったが、人間に使うとなるとかなりのダメージを与える物になる事がわかったのだ。
それも闇の鉱石の割合が多ければ多いほど効果も大きくなるので、魔人にとっても危険な薬ではあったのだ。
ハナはその事がわかってからは闇の薬の調合をする事は無かった。
しかし、城に軟禁されてから状況が変わったのだ。
どこから情報が漏れたのか、魔人討伐の集団は、ハナの作る薬をどうにか戦争の道具に出来ないかと考えていたのだ。
城に閉じ込められたハナは魔人討伐の集団の上層部に闇の薬を作るように連日命じられていたのだ。
もちろんハナはとても危険な薬とわかっていたので、作ろうとはしなかった。
・・・しかし、王家やケイシ家の人物に危害を加えると脅され、作るしか無くなったのだ。
私たち魔人を倒すための薬を。
・・・また同じような思想の人間が出てきてもおかしくはないのだ。
やはり以前のような共存は難しいのかも知れない。
洞窟を歩き、結界が機能しているのを確認して城に戻ろうとした時である。
洞窟の向こうに、ある人物の気配を感じたのである。
私は自分の作った結界を解除し、人間のいる世界に向かったのだ。
そこには先日見かけた黒髪の黒い瞳の少女がいたのだ。
ハナの面影がある少女は、多分異世界から来たのだろう。
私は少しだけ話がしたいと思い、声をかけたのだ。
「また、お会いできましたね。」
魔人討伐を掲げる者たちが現れてからというもの、争いごとばかりとなった。
もちろん人間の王も愚かではなかったので、全面戦争を避けたく、なんとか穏便に済ます事が出来ないかと考えていたのだ。
しかし、その考えに納得のいかない集団によるクーデターが起こり、王家は一時軟禁状態となったのだ。
私との交流があったハナも同じように城から一歩も出ることの出来ない状態になったのだ。
魔人との交流を禁止し、魔人を敵とみなし、排除すべき存在とする事を掲げたのだ。
そして、魔人討伐の集団はハナに少し前から目をつけていたのだ。
ハナが異世界から来た者であることを知っていたのは王家と、ハナがこの世界に来た時から世話になっていたケイシ家のみであった。
さらに、ハナが不思議な薬を作る事ができることを知っていたのは本当に一部の人間と私を含めた魔人の数人だけであった。
当時、この世界では色々な鉱石が発掘されていた。
魔人にとっては興味深いものでは無かったが、人間にとっては色々な技術を飛躍的に発展させる物となったのだ。
ハナにおいては何故かそれを、薬として使ってみたかったようだ。
その頃、ハナをよく私の城に招待していた。
幹部の者とも和やかに話をしており、特に同じ女性であるジルコンと気が合い、楽しく会話をしていたものであった。
そして私に、新しい薬が出来ると、毒見のように飲ませてきたのであった。
感想や症状を聞いては、しっかりとメモしていたものだった。
まあ、魔人であれば、怪しい薬を飲まされても問題はないと思ったのだろう。
私は実験台になってあげていたのだ。
今と違いその時の世界には色々な薬草がどこにでも育っていた。
そのため、この世界でも不思議な薬を調合する事が出来たのである。
もちろんその頃の薬は、病気や怪我などを改善するためのものであった。
しかし、大量に作ることもできなかったので、本当に一部の者しか知る事はなかったのである。
ところが、闇の鉱石が発掘されてから状況がおかしくなったのだ。
ハナも他の鉱石と同じように闇の鉱石の粉末を調合に使ったのである。
そして私がいくつかをためしに飲んでみたところ、本来ある効果の逆の作用に転じる事がわかったのだ。
魔人である私であるから問題は無かったが、人間に使うとなるとかなりのダメージを与える物になる事がわかったのだ。
それも闇の鉱石の割合が多ければ多いほど効果も大きくなるので、魔人にとっても危険な薬ではあったのだ。
ハナはその事がわかってからは闇の薬の調合をする事は無かった。
しかし、城に軟禁されてから状況が変わったのだ。
どこから情報が漏れたのか、魔人討伐の集団は、ハナの作る薬をどうにか戦争の道具に出来ないかと考えていたのだ。
城に閉じ込められたハナは魔人討伐の集団の上層部に闇の薬を作るように連日命じられていたのだ。
もちろんハナはとても危険な薬とわかっていたので、作ろうとはしなかった。
・・・しかし、王家やケイシ家の人物に危害を加えると脅され、作るしか無くなったのだ。
私たち魔人を倒すための薬を。
・・・また同じような思想の人間が出てきてもおかしくはないのだ。
やはり以前のような共存は難しいのかも知れない。
洞窟を歩き、結界が機能しているのを確認して城に戻ろうとした時である。
洞窟の向こうに、ある人物の気配を感じたのである。
私は自分の作った結界を解除し、人間のいる世界に向かったのだ。
そこには先日見かけた黒髪の黒い瞳の少女がいたのだ。
ハナの面影がある少女は、多分異世界から来たのだろう。
私は少しだけ話がしたいと思い、声をかけたのだ。
「また、お会いできましたね。」
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