3 / 3
2 出発
「急いでグレイ!外は何が起こるかわからない!」
走るのがあまり得意ではないグレイを急かしながら私達は急いで家へと帰っていた。
あのあと私はグレイの教室がある棟まで行って、分かるだけの今の現状を話してきた。
グレイの反応はやはり私のクラスと変わらなかった。
「待ってよ!そんなに急がなくても流石に何かの間違いだろ!」
グレイは息を切らしながらそう言った。
私だってそう思いたいし、実際そうかもしれないとも思っている。しかしもしものことがあれば、グレイやフォーレン、ジークや皆が危険に晒されることになる。それだけはどうしても嫌だった。
「いいから走って、今は急いで家に帰るの!」
気持ちを心の中でおしとどめ、ひたすらに走った。
学校と家はそう遠くはない。しかしこの時だけは、この通学路が永遠に続くように感じられた。
走り続けて10分たったかたたないか、私達の家が見えてきた。
「グレイ、走りながら聞いて。家に帰りついたら外で使えそうなものを集めて。それを大きめのリュックに入れて。もちろん水や食料も。」
これは私が独断で考えたことだ。大人達がいないことを確認すれば、学校に戻らなければいけない。しかし今後の生活をどうするのか考えていなかったのだ。どこに隠れるにせよ、水と食料は必ず必要になる。持っていて損があるとは思えない。家にある分をリュックにつめれば最低3日、節約すれば5日は確実にもつだろう。
家に着いた頃にはグレイは完全に疲れきっていたため、グレイは玄関に座らせ、私が用意をした。思った通りママやパパはいない。学校の帰り道も誰もいなかった。明らかになにかが起こっている。
私達の家は火災や地震などの対策のため、食料や水はある程度まとめて置いてある。それを乱暴にリュックに詰め込む。缶詰や袋詰めされたものなど、比較的軽いものをグレイの持つリュックに、水やビンなど重たいものは自分のリュックに詰めた。グレイよりは体力もあるし、運動神経もいい。こちらの方が効率的だろう。
準備は整った。あとはこの荷物をグレイに渡し、再び学校へ行くだけだ。
「お待たせグレイ。さ、これ持って!きついかもしれないけど、また学校行くよ!」
玄関で休んでいたグレイにカバンを渡し、立たせる。
「大丈夫。だいぶ平気になった。それにしてもこのカバン、軽いよ?そっちのカバンばっかりに重いもの入れたんじゃ...」
心配そうに私を見るグレイ。でも大丈夫。
「ううん。大丈夫大丈夫!姉ちゃん強いから!」
私はお得意の笑顔でグレイを安心させる。正直このカバンの重さは尋常じゃない。だけど、姉として頑張らなくてはいけないのだ。
「さ、モタモタしてる暇はないよ!」
私も靴を履き、グレイの手を引っ張りながら家を出る。
...もしかしたらもうこの家には帰ってこないかも...。いや、そんなことはないか。
私は頭を左右に振り、今の考えを忘れようとした。頭では忘れたつもりだったが、心のうちではその心配は残る。何を思ったのかはわからないが、私はあえて家の鍵をかけずに学校へと向かうことにした。
走るのがあまり得意ではないグレイを急かしながら私達は急いで家へと帰っていた。
あのあと私はグレイの教室がある棟まで行って、分かるだけの今の現状を話してきた。
グレイの反応はやはり私のクラスと変わらなかった。
「待ってよ!そんなに急がなくても流石に何かの間違いだろ!」
グレイは息を切らしながらそう言った。
私だってそう思いたいし、実際そうかもしれないとも思っている。しかしもしものことがあれば、グレイやフォーレン、ジークや皆が危険に晒されることになる。それだけはどうしても嫌だった。
「いいから走って、今は急いで家に帰るの!」
気持ちを心の中でおしとどめ、ひたすらに走った。
学校と家はそう遠くはない。しかしこの時だけは、この通学路が永遠に続くように感じられた。
走り続けて10分たったかたたないか、私達の家が見えてきた。
「グレイ、走りながら聞いて。家に帰りついたら外で使えそうなものを集めて。それを大きめのリュックに入れて。もちろん水や食料も。」
これは私が独断で考えたことだ。大人達がいないことを確認すれば、学校に戻らなければいけない。しかし今後の生活をどうするのか考えていなかったのだ。どこに隠れるにせよ、水と食料は必ず必要になる。持っていて損があるとは思えない。家にある分をリュックにつめれば最低3日、節約すれば5日は確実にもつだろう。
家に着いた頃にはグレイは完全に疲れきっていたため、グレイは玄関に座らせ、私が用意をした。思った通りママやパパはいない。学校の帰り道も誰もいなかった。明らかになにかが起こっている。
私達の家は火災や地震などの対策のため、食料や水はある程度まとめて置いてある。それを乱暴にリュックに詰め込む。缶詰や袋詰めされたものなど、比較的軽いものをグレイの持つリュックに、水やビンなど重たいものは自分のリュックに詰めた。グレイよりは体力もあるし、運動神経もいい。こちらの方が効率的だろう。
準備は整った。あとはこの荷物をグレイに渡し、再び学校へ行くだけだ。
「お待たせグレイ。さ、これ持って!きついかもしれないけど、また学校行くよ!」
玄関で休んでいたグレイにカバンを渡し、立たせる。
「大丈夫。だいぶ平気になった。それにしてもこのカバン、軽いよ?そっちのカバンばっかりに重いもの入れたんじゃ...」
心配そうに私を見るグレイ。でも大丈夫。
「ううん。大丈夫大丈夫!姉ちゃん強いから!」
私はお得意の笑顔でグレイを安心させる。正直このカバンの重さは尋常じゃない。だけど、姉として頑張らなくてはいけないのだ。
「さ、モタモタしてる暇はないよ!」
私も靴を履き、グレイの手を引っ張りながら家を出る。
...もしかしたらもうこの家には帰ってこないかも...。いや、そんなことはないか。
私は頭を左右に振り、今の考えを忘れようとした。頭では忘れたつもりだったが、心のうちではその心配は残る。何を思ったのかはわからないが、私はあえて家の鍵をかけずに学校へと向かうことにした。
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
義務ですもの。
あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------