幽霊祓い

akade

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第2章 天界大会編

第111話 大砲

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僕たちはシヴァを倒した後、雷翔の治療も終わり、御神木を目指して再び走り出した。それから数分走って、御神木前に着いた。

「一発で美濃がいる島に出れたらいいんだがな・・・」

「ワープホールには1人ずつしか入れないシャー。て、ことはさっきバラバラになって、優牙さんたちと合流する時に皆でワープした時は奇跡的に全員一緒の場所に出れたってことかシャー?」

「て、ことは運次第って訳か・・・」

僕たちは1人ずつワープホールに入った。まずは僕から。僕が出た場所は、地面の大半が削り取られたようになっているところだった。続いて、曽伍、羽川さん、鮫波さんと出てきた。しかし、しばらく待っても雷翔と芝型は出てこなかった。

「ま、まさか、あの2人違うところに出たのかシャー?」

「待ってもしょうがねぇ。あいつらなら大丈夫だろ。先を急ごう、優牙」

「・・・あぁ、あいつらなら大丈夫だよな。先を急ごうか」

僕らは荒れた地面に気をつけながら走った。この島には美濃がいるのか?しばらく森の中を走り続けていると、見晴らしのいい高原に出た。高原の真ん中には石があり、その上に1人の男が座っていた。

「・・・来たか、次なる脱落者になる者達よ」

「お前は?」

「美濃  鵠漸だ」

こいつが・・・美濃  鵠漸!!恐らく、参加者の中で1番強い人物。て、ことは一発で御神木・ゴーピーがある中央島に来れたってことか。

「この島のやつ、大半倒しちまって暇してたんだよォ。お前ら、俺を楽しませてくれるのか?」

「あぁ、楽しませてやるよ!!」

ーその頃、一方では・・・

「おいおい、マジかよ・・・」

「はぐれましたね・・・」

「お前、黒川の仲間だろ?倒しておくべきか・・・」

「今、それ言います?さっきまで協力し合ってたじゃないですか。魚塔が裏切ったからって同じようなことはしませんよ」

「まぁ、それもそうだな。悪かった。じゃあ、今はこの島の御神木を目指そうか」

俺が芝型と走り出そうとした時だった。

「警報!警報!東の御神木がある島の上空に幽霊らしき存在を確認!!」

そうアナウンスが入った。念の為、上を見ていると、人型の何かが浮いていた。

ー天界大会終了まで残り1時間3分、残り人数62人ー
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