幽霊祓い

akade

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第2章 再臨編

第161話 窮地

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「素晴らしいほどに洗練された術だ。君、本当にすごいねぇ」

「勝てば、教えてくれるんだろ、色々と」

ね」

「ならッ、影術・奥義・暗影影承過影再影えいじゅつ  おうぎ  あんえいえいしょうかえいさいえいッ」

「そう来るかッ、霊魂術ッ!!」

2つの術がぶつかり合い、物凄い爆発が起きた。

「ゲホゲホッ、ははっ、君、強すぎるよ・・・」

「王手だな、凪澤」

「まさか、君の奥義にが押し負けるとは。けど、想像の100倍すごいじゃないか」

「お前が言っていた霊体化とやらをしていれば、そうもいかなかった」

「君の中で僕と君は1度だけ対話したね。あの時に色々と伝えただろ、僕の名を凪澤と呼ぶようにとか、霊体化のこととか。あれはね、僕なりに色々と考えての行動であり、あのお方との約束でもあるんだ。まだ、祓い師に真相を告げるのは早い。君もそのうち、この意味が分かるよ」

凪澤はゆっくりと立ち上がった。

「君は僕に王手だと言った。でも、それは違う。僕は今から、出せる限りのすべてを出すよ。からね。解合術・極王霊体・餓流餓羅かいごうじゅつ  きょくおうれいたい  がるがらッ!!」

「な、こいつ、まだッ!?」

2体目の餓流餓羅の顕現。今の凪澤は霊体化していない、いや、そもそも復活してすぐなので霊体化できない。それをするための霊気がないのだ。日本旋廻は凪澤が霊体化するための霊気を集める儀式。しかし、復活して間もない凪澤にある霊気は、影山の中で肉体復活と同時に蓄えた微量の霊気だけだった。そして、その霊気も先程から大量に消費して、残りがわずかとなっていた。そこで、凪澤は、今、体内にある霊気すべてを餓流餓羅に賭けた。餓流餓羅がとった行動は・・・、

「逃げるんじゃねぇッ!!」

「すまないねぇ、ここまで窮地に追い込まれると、僕も困るからね」

餓流餓羅に抱かれた凪澤は、影山にそう言い残し、天降りの門を出ていった。
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