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ピンクのうさぎと頭痛
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今日は癒しのお仕事が終わったら、夜に行われる皇帝陛下主催の晩餐会まで、ずっとセーラ皇女のお部屋で過ごす予定なの。
最後なんだなぁ、皇国では色んなことがあった。
私は王国の目玉商品として、絶賛発売中になってしまったけれど、ピンクの聖獣がちょっかいをかけてこなければ、あの王城の奥深く大切に庇護されていたんだろうなぁ。
今やお父様となった王様は、いつだって私を利用することができたのにしなかったんだ。
例えそれがレイとの契約だったとしても。
なんて沢山の人たちに守られていたんだろう。
本当に大切にしている相手には、『あなたのために、あなたのためを思って』なんて、言わないから、黙って支えてくれるから、空気みたいに気づけないでいてしまう。
私もあの王様の娘になったのだから、民を守れる人になりたい。
あまりにも目まぐるしく事態が急転したから、そんなことを考えもしなかった。
王妃さまが王城を出発する時に、『あなたは、私たちの大切な娘です。だから甘えて下さいね。』って、おっしゃったことですら、社交辞令としてしか受け取れなかった。
あの日の自分を叱りつけてやりたい。
なぜ私は、愛情を素直に受け取れなかったのだろう。
戻ったら、お父様、お母様と呼びかけよう。
それだけであの人たちは、全てを察して受け入れてくださるだろうから。
「ナナ、伝える義理もないし嫌なんだけどさ、例の男がお前に会いたいと言ってるようだ。」と、センが言いにきた。
例の男って、あの悪魔祓いをした男のことね。
「いやよ、会わないわ。」
「へっ!なんで?オレてっきりお前なら会いに行くと言うと思ってた。」
「だって嫌いなんですもの。わざわざ時間を割いて嫌いな人に会うほど私はマゾじゃないわ。それなら好きな人たちと時間を過ごしたい。」
「へぇ~、お前ちょっと変わったな。強くなった。」
「エヘヘ、私、人のこと嫌いっていうの初めてなんだ。やっと言えるようになった。同族嫌悪かもしれないけれど、娘を亡くしたからって、わざわざ闇落ちを選んで、その責任を人にかぶせる弱さが嫌い。」
「それにさセン、恨み言なんてこれ以上聞きたくないし、もしかして後悔してるなら、反省の言葉を聞いて相手の罪悪感を拭う手伝いなんて、まっぴらごめんだわ。」
そうなんだ。もし心から悔いているなら、会いたいなんて言う筈がない。
言えるはずもない。
反省した可哀そうな自分を見て欲しいだけ。
そんな相手なんてまっぴらごめんだわ。
いつまで被害者面しているつもりなのかしら。
「姫さま、転移の時間です。ベールを被せましょうね。」
このベールには、ずいぶんお世話になったなぁ。
身体をすっぽりと包むから、私でもなんか2割増しくらい美人さんに見える。
「じゃあね、センお仕事してくるね。」
う~ん、まさかこう来るとはおもわなかった。
セーラ皇女は、最後の思い出にって、うさぎ着ぐるみバージョンを用意して手ぐすねひいて待ってました。
さすがに暑いので、ピンクのヘッドドレスにうさ耳つけて、ピンクのタンクトップとホットパンツを履く。
首にピンクのリボンで作ったチョーカーと、手首にはピンクのシュシュ。
見てるのが、侍女さんたちだけとはいえ、あられもない恰好だとおもうけど。
しかも裸足だし。
「やっぱり似合うわ、レティ可愛い。黄金のサラサラの髪に神秘的な青紫の瞳、美少女を独り占めできるなんて嬉しいわ。」
「いや、いや、このコスチュームが破壊的に似合っているのは、セーラだと思うよ。ピンクのふわふわの髪とバイオレットの瞳、セーラっていいよね、胸おっきいし。」
「お二人とも、とても可愛らしいですわ。」って侍女さんたちが声を揃えます。
「レティ、あの時アンクレット購入してしまってたの。レティが怖い思いをしたときに買ったものだから、捨てちゃってもいいんだけど……。」
セーラがおそるおそる差し出したアンクレットは、ピンクゴールドの細いチェーンが2重になっていて、片方のチェーンには星と三日月のチャームがあしらわれている。
ピンクはセーラの髪色だし、ゴールドは私の髪色。
月は皇国の、星は王国のシンボルだ。
とっても真剣に選んでくれたんだと思う。
「わぁ、なんて素敵なのセーラ。素晴らしいわ。私たちの親友の証ね。」
私が手を打って喜ぶと、セーラはほっとしたように
「良かった、じゃぁお互いに付けっこしましょうよ。」
裸足の足にアンクレットが煌いて、歩くたびにシャラリと音がする。
うん、とても気に入った。
アンクレットを楽しみたくて、この軽装なのね。
若干、いやかなり趣味が入っているけれど。
「それには僕の加護をつけておいたんだ。お互いがどうしても相手の助けが欲しい時には、そのアンクレットに触れて、相手の名前を呼べば、相手を自分の元に転移させることができるんだ。」
どうだ、凄いだろうと言わんばかりの様子で、サクラは胸をはった。
こいつには、迷惑ばかりかけられたけれど、でも……。
「サクラ、ありがとう!」
って抱き着いたら、しっかりと抱きかかえて
「ナナ、君は僕に名前をつけた。君が困ったなら僕を呼ぶといい。いつでも飛んでいくよ。」
って怖いことをおっしゃりましたよ、
誰が国と契約している霊獣を勝手に呼べるでしょうか。
けれど、純粋に私を心配してくれているのがわかったから
「サクラ、ありがとう。大好きよ。」
って言ってしまった。
これが後々大問題を巻き起こすとは、この時私は気がつかなかった。
ただし、この霊獣の言葉を聞いて、頭を抱えた人物がふたりいる。
皇帝陛下とレイだ。
皇帝陛下は、ちょっと、かなり厳めしい顔のおじさまです。
それが侍女から、うさぎ着ぐるみコスチュームのことを聞いて、娘が大好きな皇帝は、映像を横流しするように、サクラを買収した。
モバを目の前に積み上げて。
もちろんサクラは喜んで買収に応じたから、私たちの映像はただいま絶賛配信中だったのだ。
その映像配信を知った皇后さまは、自分にも見せろといい、たまたま皇帝の私室に呼ばれていたレイも一緒にみていた。
この事実は、レイによる王族とは?というありがたいお説教を、痺れる足に耐えながら聞いた時に、教えられた。
「クヌォ!馬鹿サクラ!おまえなんか嫌いだぁぁぁ~。」
最後なんだなぁ、皇国では色んなことがあった。
私は王国の目玉商品として、絶賛発売中になってしまったけれど、ピンクの聖獣がちょっかいをかけてこなければ、あの王城の奥深く大切に庇護されていたんだろうなぁ。
今やお父様となった王様は、いつだって私を利用することができたのにしなかったんだ。
例えそれがレイとの契約だったとしても。
なんて沢山の人たちに守られていたんだろう。
本当に大切にしている相手には、『あなたのために、あなたのためを思って』なんて、言わないから、黙って支えてくれるから、空気みたいに気づけないでいてしまう。
私もあの王様の娘になったのだから、民を守れる人になりたい。
あまりにも目まぐるしく事態が急転したから、そんなことを考えもしなかった。
王妃さまが王城を出発する時に、『あなたは、私たちの大切な娘です。だから甘えて下さいね。』って、おっしゃったことですら、社交辞令としてしか受け取れなかった。
あの日の自分を叱りつけてやりたい。
なぜ私は、愛情を素直に受け取れなかったのだろう。
戻ったら、お父様、お母様と呼びかけよう。
それだけであの人たちは、全てを察して受け入れてくださるだろうから。
「ナナ、伝える義理もないし嫌なんだけどさ、例の男がお前に会いたいと言ってるようだ。」と、センが言いにきた。
例の男って、あの悪魔祓いをした男のことね。
「いやよ、会わないわ。」
「へっ!なんで?オレてっきりお前なら会いに行くと言うと思ってた。」
「だって嫌いなんですもの。わざわざ時間を割いて嫌いな人に会うほど私はマゾじゃないわ。それなら好きな人たちと時間を過ごしたい。」
「へぇ~、お前ちょっと変わったな。強くなった。」
「エヘヘ、私、人のこと嫌いっていうの初めてなんだ。やっと言えるようになった。同族嫌悪かもしれないけれど、娘を亡くしたからって、わざわざ闇落ちを選んで、その責任を人にかぶせる弱さが嫌い。」
「それにさセン、恨み言なんてこれ以上聞きたくないし、もしかして後悔してるなら、反省の言葉を聞いて相手の罪悪感を拭う手伝いなんて、まっぴらごめんだわ。」
そうなんだ。もし心から悔いているなら、会いたいなんて言う筈がない。
言えるはずもない。
反省した可哀そうな自分を見て欲しいだけ。
そんな相手なんてまっぴらごめんだわ。
いつまで被害者面しているつもりなのかしら。
「姫さま、転移の時間です。ベールを被せましょうね。」
このベールには、ずいぶんお世話になったなぁ。
身体をすっぽりと包むから、私でもなんか2割増しくらい美人さんに見える。
「じゃあね、センお仕事してくるね。」
う~ん、まさかこう来るとはおもわなかった。
セーラ皇女は、最後の思い出にって、うさぎ着ぐるみバージョンを用意して手ぐすねひいて待ってました。
さすがに暑いので、ピンクのヘッドドレスにうさ耳つけて、ピンクのタンクトップとホットパンツを履く。
首にピンクのリボンで作ったチョーカーと、手首にはピンクのシュシュ。
見てるのが、侍女さんたちだけとはいえ、あられもない恰好だとおもうけど。
しかも裸足だし。
「やっぱり似合うわ、レティ可愛い。黄金のサラサラの髪に神秘的な青紫の瞳、美少女を独り占めできるなんて嬉しいわ。」
「いや、いや、このコスチュームが破壊的に似合っているのは、セーラだと思うよ。ピンクのふわふわの髪とバイオレットの瞳、セーラっていいよね、胸おっきいし。」
「お二人とも、とても可愛らしいですわ。」って侍女さんたちが声を揃えます。
「レティ、あの時アンクレット購入してしまってたの。レティが怖い思いをしたときに買ったものだから、捨てちゃってもいいんだけど……。」
セーラがおそるおそる差し出したアンクレットは、ピンクゴールドの細いチェーンが2重になっていて、片方のチェーンには星と三日月のチャームがあしらわれている。
ピンクはセーラの髪色だし、ゴールドは私の髪色。
月は皇国の、星は王国のシンボルだ。
とっても真剣に選んでくれたんだと思う。
「わぁ、なんて素敵なのセーラ。素晴らしいわ。私たちの親友の証ね。」
私が手を打って喜ぶと、セーラはほっとしたように
「良かった、じゃぁお互いに付けっこしましょうよ。」
裸足の足にアンクレットが煌いて、歩くたびにシャラリと音がする。
うん、とても気に入った。
アンクレットを楽しみたくて、この軽装なのね。
若干、いやかなり趣味が入っているけれど。
「それには僕の加護をつけておいたんだ。お互いがどうしても相手の助けが欲しい時には、そのアンクレットに触れて、相手の名前を呼べば、相手を自分の元に転移させることができるんだ。」
どうだ、凄いだろうと言わんばかりの様子で、サクラは胸をはった。
こいつには、迷惑ばかりかけられたけれど、でも……。
「サクラ、ありがとう!」
って抱き着いたら、しっかりと抱きかかえて
「ナナ、君は僕に名前をつけた。君が困ったなら僕を呼ぶといい。いつでも飛んでいくよ。」
って怖いことをおっしゃりましたよ、
誰が国と契約している霊獣を勝手に呼べるでしょうか。
けれど、純粋に私を心配してくれているのがわかったから
「サクラ、ありがとう。大好きよ。」
って言ってしまった。
これが後々大問題を巻き起こすとは、この時私は気がつかなかった。
ただし、この霊獣の言葉を聞いて、頭を抱えた人物がふたりいる。
皇帝陛下とレイだ。
皇帝陛下は、ちょっと、かなり厳めしい顔のおじさまです。
それが侍女から、うさぎ着ぐるみコスチュームのことを聞いて、娘が大好きな皇帝は、映像を横流しするように、サクラを買収した。
モバを目の前に積み上げて。
もちろんサクラは喜んで買収に応じたから、私たちの映像はただいま絶賛配信中だったのだ。
その映像配信を知った皇后さまは、自分にも見せろといい、たまたま皇帝の私室に呼ばれていたレイも一緒にみていた。
この事実は、レイによる王族とは?というありがたいお説教を、痺れる足に耐えながら聞いた時に、教えられた。
「クヌォ!馬鹿サクラ!おまえなんか嫌いだぁぁぁ~。」
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