28 / 32
第1回世界霊獣会議
しおりを挟む
ゴルトレス帝国が威信をかけておこなう世界和平会議開催にむけて、緊張感と平和への静かな期待感がじわじわと高まってくるころ、紫の鷹が、世界の霊獣が集う第1回世界霊獣会議を開催したいと、伝えてよこした。
もともと霊獣というのが自由気ままな生き物で、人間に対してもどこか上から目線で対応するようなところがあり、まさか人間の問題に関与するとは思っていなかったので、ちょっとびっくりです。
守護を与えた国を守ってきた霊獣は、もしかしたらそれなりに人間が好きなのかもしれませんね。
サクラは多分センが無理やりにでも参加させるだろうし、レイはゴルトレス帝国の霊獣を見極める機会を逃すはずがない。
そしてノリスは、私のお願いならたいていのことなら叶えてくれるから、私とノリスは出席だ。
その他にはどんな霊獣がいるんだろうなぁと、すこしワクワクしている。
プレスペル皇国で、センを散々冷やかしてきたけれど、その時に2人で話したことがあるんです。
それは、私たち3人がこの天球に招かれて、霊獣の力を得た理由。
あの日霊山で紺熊さまは、きっとなにか意味があって、私たち3人がこの世界にとどまったんだろうって、言ってくれた。
その時には、運命の急変で動転していたから、自分達がここにいる意味を深く考えることはなかった。
けれど私たちは、みんなそれぞれの形でこの世界を愛するようになって、そしてなによりもアイオロス王という人物の理想に触れて、平和な世界をつくるための力になることが、私たちがやるべきことなんじゃないか?って思うようになった。
レイはアイオロス王と腹を割って話し込んだその時、自分の使命を決めたんだと思う。
私たちは、そんなレイやアイオロス王の助けになりたいって、そう思ったんだ。
センはいずれプレスペル皇国の公爵になるし、レイはずっとアイオロス王の理想と共に歩むだろう。
私はノリスと砂漠の民を支えていく。
霊獣の寿命は千年だというから、少なくとも私たちは千年の平和をこの地に約束する霊獣でありたい。
だからこそ、紫の鷹や緑のペガサスにも、ゴルトレス帝国だけではなく、この世界を守ってもらいたい。
第1回霊獣会議で、ムラサキやミドリとわかり合えたらいいなってそんなことを思っていた。
「よくこれたねカナリア。その勇気だけは褒めてやるよ。」
さすがムラサキさま、ブレませんね。
いきなりの先制攻撃がきましたよ。
「いい加減にしたらどうかな、ムラサキがそんな態度じゃ主催者側の品性を貶めてしまうよ。君は陛下に恥をかかせたいのかい?」
「違う、そんなつもりは……ごめん、ミドリ。」
あれ?なんかムラサキさま、ミドリさまと話す時だけ妙に女性ぽくありませんか?
でも、ムラサキさまはずっとノリスが好きって言っていたはず。
ムムム、うーんこのパターンって王道の……。
よし、試してみよう。
「庇って下さってありがとうございます。ミドリさまですね。私は金のカナリアです。ムラサキさまとは、仲良くして頂いているので、お気遣いは無用ですわ。」
「な、なにを言い出すんだカナリア。いつ私がお前と仲良くした!」
フンフンなるほど。やっぱりムラサキさまはツン属性ですわね。しかもデレるのはミドリさま限定ね。
ムラサキさま以外の、霊獣たちは、すでにムラサキさまを生暖かい目でみています。
「参ったなぁ、ムラサキは私を好きだと聞いていたんですけど、これはレティにお仕置きしなけりゃいけませんね。とんだ赤恥をかくところだったぞ!レティ」
凄いノリス。このタイミングで、容赦なくムラサキさまを抉るつもりですわね。
「ごめんなさいノリス。私もまさかノリスが当て馬だなんて知らなくて。お許し下さいノリスさま。」
可哀そうなムラサキさまは、口をパクパクさせるだけで、言葉が出て来ません。
しかもミドリさまもいい性格をしてるらしく、さらっと話に乗って下さいました。
「ムラサキ、君ってアオみたいなまだお尻の青いガキが好きなの?僕は君に大人の男をちゃんと教えたあげないといけないみたいだね。」
「違う、違うってばミドリ、アオなんて興味ないって。ただそこの金色が霊力もたいしてないくせに聖女だなんて粋がるから、だから自分の分際を教えてやるつもりで!」
そこまで言ってようやくムラサキさまは、みんなの生暖かい視線に気づき、真っ赤になって押し黙ってしまいました。
「まだ未熟者ですが、どうぞ先達のご指導をよろしくお願いいたします緑のペガサス殿。私は青の竜と申します。ミドリさまが、我々の長老でいらっしゃいますね。」
「いいや、長老は日出ずる所の守護者、灰色の狼どのだ、すでに会場でお待ち頂いている。つまらぬ茶番で時間を取らせた。」
茶番と言われてムラサキさまが辛そうに顔を曇らせると、それを見たミドリさまはクスリと笑うと、話をつづけた。
「ちなみに言っておくが、ここにいるムラサキは、我が伴侶となるもの。手だしはご無用に願います。それではご案内しましょう。」
可哀そうにムラサキさまはとうとう撃沈してしまいました。この会議の間に復活する見込みはなさそうです。
ミドリさま、恐ろしい人。逆らっちゃ駄目な人リストにさっそく加えておきましょう。
なんだかレイさんが実に嬉しそうな顔をしていますが、これは腹黒同盟でも結成するつもりなんでしょうかね。
灰色の狼さまはとても柔和なお顔をした方で、日本の修験者のような服に、大きな杖をついています。
「面白いことじゃ、我が守護する東の国は、遠き離島にあるゆえにすでに二千年の長きにわたり戦乱とは無縁であった。こたびこの大陸において戦乱をおさめようとの試み、意気にかんずるものがある。」
「灰色の狼は和平会議に賛同し、ここにすべての霊獣の名のもとに恒久平和を宣言するものとする。」
おー、霊獣の大長老さまからもお墨付きをいただきましたよ。
ピンクはセンにしっかりと躾けられているのか神妙にしていますし、私たちは地球からのトリップ組にとってはありがたい話です。
帝国の2人も依存はないというよりは、この話、大長老を引っ張りだすことで、水面下で和平実現に動いてきたウィンディア王国の名前が表にでることを避ける狙いがありそうです。
ゴルトレス帝国はよほどウィンディア王国というよりは、アイオロス王に対して警戒しているようですね。
しかしせっせと汗をかいて実りだけをかっさらわれて、いいものでしょうか?
ちらりとレイをみると、実に満足気な顔をしています。
そーですね。和平が実現するなら、名誉なんてくれてやる。そんな人たちでしたね。
アイオロス王もレイも。
第1回世界霊獣会議による、世界恒久平和宣言採択は、瞬く間に世界中に流れました。
これでいよいよ本当に世界和平会議の成功の目算が高くなってきましたよ。
これからはアイオロス王やレイにがんばってもらわなきゃなりません。
もちろん私だって、精一杯協力しますよ。
もともと霊獣というのが自由気ままな生き物で、人間に対してもどこか上から目線で対応するようなところがあり、まさか人間の問題に関与するとは思っていなかったので、ちょっとびっくりです。
守護を与えた国を守ってきた霊獣は、もしかしたらそれなりに人間が好きなのかもしれませんね。
サクラは多分センが無理やりにでも参加させるだろうし、レイはゴルトレス帝国の霊獣を見極める機会を逃すはずがない。
そしてノリスは、私のお願いならたいていのことなら叶えてくれるから、私とノリスは出席だ。
その他にはどんな霊獣がいるんだろうなぁと、すこしワクワクしている。
プレスペル皇国で、センを散々冷やかしてきたけれど、その時に2人で話したことがあるんです。
それは、私たち3人がこの天球に招かれて、霊獣の力を得た理由。
あの日霊山で紺熊さまは、きっとなにか意味があって、私たち3人がこの世界にとどまったんだろうって、言ってくれた。
その時には、運命の急変で動転していたから、自分達がここにいる意味を深く考えることはなかった。
けれど私たちは、みんなそれぞれの形でこの世界を愛するようになって、そしてなによりもアイオロス王という人物の理想に触れて、平和な世界をつくるための力になることが、私たちがやるべきことなんじゃないか?って思うようになった。
レイはアイオロス王と腹を割って話し込んだその時、自分の使命を決めたんだと思う。
私たちは、そんなレイやアイオロス王の助けになりたいって、そう思ったんだ。
センはいずれプレスペル皇国の公爵になるし、レイはずっとアイオロス王の理想と共に歩むだろう。
私はノリスと砂漠の民を支えていく。
霊獣の寿命は千年だというから、少なくとも私たちは千年の平和をこの地に約束する霊獣でありたい。
だからこそ、紫の鷹や緑のペガサスにも、ゴルトレス帝国だけではなく、この世界を守ってもらいたい。
第1回霊獣会議で、ムラサキやミドリとわかり合えたらいいなってそんなことを思っていた。
「よくこれたねカナリア。その勇気だけは褒めてやるよ。」
さすがムラサキさま、ブレませんね。
いきなりの先制攻撃がきましたよ。
「いい加減にしたらどうかな、ムラサキがそんな態度じゃ主催者側の品性を貶めてしまうよ。君は陛下に恥をかかせたいのかい?」
「違う、そんなつもりは……ごめん、ミドリ。」
あれ?なんかムラサキさま、ミドリさまと話す時だけ妙に女性ぽくありませんか?
でも、ムラサキさまはずっとノリスが好きって言っていたはず。
ムムム、うーんこのパターンって王道の……。
よし、試してみよう。
「庇って下さってありがとうございます。ミドリさまですね。私は金のカナリアです。ムラサキさまとは、仲良くして頂いているので、お気遣いは無用ですわ。」
「な、なにを言い出すんだカナリア。いつ私がお前と仲良くした!」
フンフンなるほど。やっぱりムラサキさまはツン属性ですわね。しかもデレるのはミドリさま限定ね。
ムラサキさま以外の、霊獣たちは、すでにムラサキさまを生暖かい目でみています。
「参ったなぁ、ムラサキは私を好きだと聞いていたんですけど、これはレティにお仕置きしなけりゃいけませんね。とんだ赤恥をかくところだったぞ!レティ」
凄いノリス。このタイミングで、容赦なくムラサキさまを抉るつもりですわね。
「ごめんなさいノリス。私もまさかノリスが当て馬だなんて知らなくて。お許し下さいノリスさま。」
可哀そうなムラサキさまは、口をパクパクさせるだけで、言葉が出て来ません。
しかもミドリさまもいい性格をしてるらしく、さらっと話に乗って下さいました。
「ムラサキ、君ってアオみたいなまだお尻の青いガキが好きなの?僕は君に大人の男をちゃんと教えたあげないといけないみたいだね。」
「違う、違うってばミドリ、アオなんて興味ないって。ただそこの金色が霊力もたいしてないくせに聖女だなんて粋がるから、だから自分の分際を教えてやるつもりで!」
そこまで言ってようやくムラサキさまは、みんなの生暖かい視線に気づき、真っ赤になって押し黙ってしまいました。
「まだ未熟者ですが、どうぞ先達のご指導をよろしくお願いいたします緑のペガサス殿。私は青の竜と申します。ミドリさまが、我々の長老でいらっしゃいますね。」
「いいや、長老は日出ずる所の守護者、灰色の狼どのだ、すでに会場でお待ち頂いている。つまらぬ茶番で時間を取らせた。」
茶番と言われてムラサキさまが辛そうに顔を曇らせると、それを見たミドリさまはクスリと笑うと、話をつづけた。
「ちなみに言っておくが、ここにいるムラサキは、我が伴侶となるもの。手だしはご無用に願います。それではご案内しましょう。」
可哀そうにムラサキさまはとうとう撃沈してしまいました。この会議の間に復活する見込みはなさそうです。
ミドリさま、恐ろしい人。逆らっちゃ駄目な人リストにさっそく加えておきましょう。
なんだかレイさんが実に嬉しそうな顔をしていますが、これは腹黒同盟でも結成するつもりなんでしょうかね。
灰色の狼さまはとても柔和なお顔をした方で、日本の修験者のような服に、大きな杖をついています。
「面白いことじゃ、我が守護する東の国は、遠き離島にあるゆえにすでに二千年の長きにわたり戦乱とは無縁であった。こたびこの大陸において戦乱をおさめようとの試み、意気にかんずるものがある。」
「灰色の狼は和平会議に賛同し、ここにすべての霊獣の名のもとに恒久平和を宣言するものとする。」
おー、霊獣の大長老さまからもお墨付きをいただきましたよ。
ピンクはセンにしっかりと躾けられているのか神妙にしていますし、私たちは地球からのトリップ組にとってはありがたい話です。
帝国の2人も依存はないというよりは、この話、大長老を引っ張りだすことで、水面下で和平実現に動いてきたウィンディア王国の名前が表にでることを避ける狙いがありそうです。
ゴルトレス帝国はよほどウィンディア王国というよりは、アイオロス王に対して警戒しているようですね。
しかしせっせと汗をかいて実りだけをかっさらわれて、いいものでしょうか?
ちらりとレイをみると、実に満足気な顔をしています。
そーですね。和平が実現するなら、名誉なんてくれてやる。そんな人たちでしたね。
アイオロス王もレイも。
第1回世界霊獣会議による、世界恒久平和宣言採択は、瞬く間に世界中に流れました。
これでいよいよ本当に世界和平会議の成功の目算が高くなってきましたよ。
これからはアイオロス王やレイにがんばってもらわなきゃなりません。
もちろん私だって、精一杯協力しますよ。
0
あなたにおすすめの小説
聖女の力は「美味しいご飯」です!~追放されたお人好し令嬢、辺境でイケメン騎士団長ともふもふ達の胃袋掴み(物理)スローライフ始めます~
夏見ナイ
恋愛
侯爵令嬢リリアーナは、王太子に「地味で役立たず」と婚約破棄され、食糧難と魔物に脅かされる最果ての辺境へ追放される。しかし彼女には秘密があった。それは前世日本の記憶と、食べた者を癒し強化する【奇跡の料理】を作る力!
絶望的な状況でもお人好しなリリアーナは、得意の料理で人々を助け始める。温かいスープは病人を癒し、栄養満点のシチューは騎士を強くする。その噂は「氷の辺境伯」兼騎士団長アレクシスの耳にも届き…。
最初は警戒していた彼も、彼女の料理とひたむきな人柄に胃袋も心も掴まれ、不器用ながらも溺愛するように!? さらに、美味しい匂いに誘われたもふもふ聖獣たちも仲間入り!
追放令嬢が料理で辺境を豊かにし、冷徹騎士団長にもふもふ達にも愛され幸せを掴む、異世界クッキング&溺愛スローライフ! 王都への爽快ざまぁも?
追放後に拾った猫が実は竜王で、溺愛プロポーズが止まらない
タマ マコト
ファンタジー
追放された元聖女候補リラは、雨の森で血まみれの白銀の猫を拾い、辺境の村で慎ましく生き始める。
猫と過ごす穏やかな日々の中で、彼女の治癒魔法が“弱いはずなのに妙に強い”という違和感が生まれる。
満月の夜、その猫が蒼い瞳を持つ青年へと変化し、自らを竜王アゼルと名乗る。
彼はリラの魔力が“人間では測れない”ほど竜と相性が良いこと、追放は誤解と嫉妬の産物だったことを告げる。
アゼルの優しさと村の温かさに触れ、リラは初めて「ここにいていい」と思える場所を見つけていく。
不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます
天田れおぽん
ファンタジー
ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。
ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。
サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める――――
※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
聖女なんかじゃありません!~異世界で介護始めたらなぜか伯爵様に愛でられてます~
トモモト ヨシユキ
ファンタジー
川で溺れていた猫を助けようとして飛び込屋敷に連れていかれる。それから私は、魔物と戦い手足を失った寝たきりの伯爵様の世話人になることに。気難しい伯爵様に手を焼きつつもQOLを上げるために努力する私。
そんな私に伯爵様の主治医がプロポーズしてきたりと、突然のモテ期が到来?
エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる