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アルカ連行される
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アルカがジェニーのために行った魔法で王と王妃は仲良くなりましたし、王と貴族の間のわだかまりも解消しました。
そしてそれはそのままナイトの地位が確立することになっていったのです。
それはウェルズ公爵が自分の一族からナイトの近習を出したことから始まりました。
つまりナイトの王位継承をウェルズ公爵が認めたということに他なりません。
そうなると今まで不安定であるがゆえに立候補することを躊躇していた高位貴族たちは、こぞって自分の娘や孫娘たちをナイトの伴侶候補として推薦しはじめたのです。
アルカがよかれと思ってつかった魔法はアルカを苦しめることになってしまいました。
「アルカさま。早くお仕度をしませんと本日はナイト殿下とのお茶会ではありませんか」
ぐずぐずといつまでも着替えようとしないアルカにニーナが声をかけましたが、アルカは力なく首を振りました。
「ごめんなさいニーナ。王太子殿下には欠席の連絡をしておいてちょうだい。気分がすぐれないの。お医者様を呼んでくださいな」
「まぁ。いったいどうなさったのですか。そう言えば少しお顔が赤いようですね。お熱がでたのですね」
「えぇ、そうなの。身体がだるくて熱っぽいの。殿下に病気をうつすわけにはいかないでしょう。だからよろしくね」
アルカはすぐさま寝台に寝かされてお医者さまの診断を受けることになりました。
「どうやらこれまでのお疲れがでたようですね。今週の予定はキャンセルしてゆっくりと休んでください。かなり体力が落ちておいでです」
医師の診断は過労による発熱とのことで、少し身体を休めるようにとの診断でした。
けれどもニーナたちにはわかっていました。
アルカは身体ではなく心が折れてしまっていたのです。
月に一度とはいえナイトと2人で会える時間をアルカはとても楽しみにしていたのです。
厳密には侍女や近習が同席していますが、アルカとのお茶会に貴族のご令嬢が参加することはありませんでした。
それが変化したのはここ最近のことです。
アルカが王太子との私的なお茶会に参加していることを知った貴族たちは、そこに自分の娘も招待するように強硬にナイトに迫ったのでした。
もともと女性の気持ちに疎いところのあるナイトは、それを認めてしまいましたが、それはアルカに強いショックを与えることになってしまいました。
この月に一度のナイトとのお茶会は、アルカにとってナイトとの関係を特別なものだと思わせてくれるものだったからです。
こうしてナイトはいとも簡単に高位貴族の令嬢方を招待するだけでなく、あろうことか令嬢たちにこう言い放ちました。
「アルカは大事な僕の妹なんだ。人見知りしてあまり友達もいないようだから友達になってやってくれないか」
その時のアルカの顔色でアルカが実はナイトに気があるのだということぐらい、令嬢方はあっという間に察知してしまいました。
それから令嬢たちはとても親切なにこやかな笑顔でアルカの心臓をグサグサとついてくるのでした。
「アルカさまってなんてお可愛らしいのでしょう。ナイト殿下の妹さまなのですから私も妹として大事にいたしますわ」
「そうですわねぇ。本当におっとりとした妹さまですこと。守ってあげないとお部屋からだって出られないのではありませんこと?」
「こういう素朴なお姫様にお会いしたことがなくて、感動ですわ。アルカ様はとても貴重な姫様ですのね」
にこにことしながら到底王妃になる器でもないものが、どういうつもりで殿下の側をちょろちょろしているのだと言っている訳です。
アルカだって女子ですから令嬢方の裏言葉くらいは読み取れます。
ここ最近のアルカは、ナイトのお茶会に行く度に疲れ果ててか帰ってくることになるのでした。
本当にナイトが好きだというのなら、それでも令嬢方の戦いに参戦するべきです。
彼女たちだって家を背負い、なんとかしてナイトの気を引こうと必死なのですから。
それなのに熱を出して寝込んでしまうとは!
ニーナたちは己の主のヘタレ具合に歯噛みをする思いです。
アルカが堂々と参戦さえしてくれれば、彼女たちは情報網を駆使してライバルの令嬢たちを蹴落とす準備をしているのですから。
「アルカさま。ナイト殿下からお見舞いのお花が届きましたよ。御覧くださいな。アルカさまによく似た優しそうなピンクの花束ですよ」
ジャンヌがいそいそとアルカに花束を見せてくれます。
「まぁ。ほうとうに。うっすらとやわらかく花弁がピンクに染まっているのね。こうして集まると微かにフローラルな香りがするわ。枯らさないように飾って頂戴ね」
「ええ、アルカさま。花瓶に生けてまいりますわ。ですからアルカさまも今日はベッドから出て下さいな。この花と同じ色合いのドレスを纏って、花見をしながらお茶会をしましょう」
それはとても素敵な考えだとアルカは思いました。
ナイトに貰った花と同じ色合いのドレスを纏ったら、きっとナイトが自分の近くに居てくれるように感じることでしょう。
久しぶりに元気を取り戻したアルカにニーナたちはほっと胸をなでおろします。
アルカは確かに少し根性なしなところがありますが、その分優しいのですからそれでいいのかもしれません。
アルカが嬉し気に柔らかくて明るい薄桃色のドレスを纏って、そのひらひらした裳裾を嬉し気に翻していたところに緊急の伝令がやってきました。
「アルカ殿下。王がお呼びです。すぐにいらして下さい」
今までこのように緊急な呼び出しなどありませんでした。
ケイが厳しい声で伝令を問い詰めます。
「いきなりどういうことです。公女殿下にはお体がすぐれないのでおやすみなのですよ。その事は陛下もご存知の筈ではありませんか」
侯爵夫人の迫力にも伝令兵は負けませんでした。
「緊急の王命でございます。ご心配ならばご一緒されてもかまいませんから、ともかくお急ぎ下さい」
否やを言うことは許されていないようです。
見れば部屋の外には厳めしい近衛兵たちが詰めています。
これではまるで囚人でも連行するようではないか!
ケイはそう思いましたが、幸いにもアルカはそれが異様なことだとは気が付いていないようです。
「畏まりました。殿下はお寝間着を姿で休んでいらっさいますから10分だけお待ちください。殿下を起こしてまいります」
さすがの近衛兵もアルカを寝室から引きずりだすことまではしないようです。
ケイは耳を澄ませていたであろうアルカに向かって口早に命じました。
「アルカさま。10分しかございません。精霊獣を呼び出しなさいませ。防御結界を潜り抜けて気づかれないように連絡できますか?」
「ええ、ケイ。私のこの指輪は緊急の時のためにあの子たちから貰ったものなの。これを使えば気づかれずに連絡がとれます。でもそこまで大変なことなの?」
「念のためです。精霊たちには側にいて貰うほうがよろしいでしょうね。お急ぎ下さい」
アルカはペーパーナイフを持つとその尖った先を使って指先に傷をつけ、一滴の血を指輪に落としました。
「契約の精霊獣よ。いまその誓約にかけて命じる。我を守れ」
薄い水色だった指輪はアルカの血を受けて、菫色に輝きだしました。
そうしてその光は真っすぐに天井を突き抜けて、空へと昇っていきます。
「ヒィ、スィ、フゥ。お願い。急いで頂戴」
アルカが固く両手を結び合わせて祈りをささげると、目の前にうっすらと靄が浮き上がり3匹の精霊獣が姿を現しました。
「アルカ。僕たちはその指輪に入り込んでしまうよ。そうすれば誰も僕たちを探知できないからね。なにがあったか知らないけれど必ずアルカを守るから安心して!」
そんな言葉がアルカの頭に響いたかと思うと、指輪が3度煌きました。
きっとスィたちが指輪に飛び込んだのでしょう。
ヒィたちは緊急と見て取って何も聞かずに指輪に潜んでくれたのでした。
「アルカさま。今のは?」
ケイが心配そうな顔をしています。
きっとケイには今の出来事が見えていなかったのでしょう。
微かな気配を察知するとアルカに確認をしてきたのです。
アルカはケイを真っすぐに見つめると深く頷きました。
そこでケイは全ての準備が整ったことを知ったのです。
「殿下。では参りましょう」
ケイはアルカを促すと近衛兵たちに前後を挟まれながら王が待つという広間に向かいました。
それにしてもなんと重々しい警備でしょうか。
アルカが逃げ出すとでもいうのでしょうか。
そしてそれはそのままナイトの地位が確立することになっていったのです。
それはウェルズ公爵が自分の一族からナイトの近習を出したことから始まりました。
つまりナイトの王位継承をウェルズ公爵が認めたということに他なりません。
そうなると今まで不安定であるがゆえに立候補することを躊躇していた高位貴族たちは、こぞって自分の娘や孫娘たちをナイトの伴侶候補として推薦しはじめたのです。
アルカがよかれと思ってつかった魔法はアルカを苦しめることになってしまいました。
「アルカさま。早くお仕度をしませんと本日はナイト殿下とのお茶会ではありませんか」
ぐずぐずといつまでも着替えようとしないアルカにニーナが声をかけましたが、アルカは力なく首を振りました。
「ごめんなさいニーナ。王太子殿下には欠席の連絡をしておいてちょうだい。気分がすぐれないの。お医者様を呼んでくださいな」
「まぁ。いったいどうなさったのですか。そう言えば少しお顔が赤いようですね。お熱がでたのですね」
「えぇ、そうなの。身体がだるくて熱っぽいの。殿下に病気をうつすわけにはいかないでしょう。だからよろしくね」
アルカはすぐさま寝台に寝かされてお医者さまの診断を受けることになりました。
「どうやらこれまでのお疲れがでたようですね。今週の予定はキャンセルしてゆっくりと休んでください。かなり体力が落ちておいでです」
医師の診断は過労による発熱とのことで、少し身体を休めるようにとの診断でした。
けれどもニーナたちにはわかっていました。
アルカは身体ではなく心が折れてしまっていたのです。
月に一度とはいえナイトと2人で会える時間をアルカはとても楽しみにしていたのです。
厳密には侍女や近習が同席していますが、アルカとのお茶会に貴族のご令嬢が参加することはありませんでした。
それが変化したのはここ最近のことです。
アルカが王太子との私的なお茶会に参加していることを知った貴族たちは、そこに自分の娘も招待するように強硬にナイトに迫ったのでした。
もともと女性の気持ちに疎いところのあるナイトは、それを認めてしまいましたが、それはアルカに強いショックを与えることになってしまいました。
この月に一度のナイトとのお茶会は、アルカにとってナイトとの関係を特別なものだと思わせてくれるものだったからです。
こうしてナイトはいとも簡単に高位貴族の令嬢方を招待するだけでなく、あろうことか令嬢たちにこう言い放ちました。
「アルカは大事な僕の妹なんだ。人見知りしてあまり友達もいないようだから友達になってやってくれないか」
その時のアルカの顔色でアルカが実はナイトに気があるのだということぐらい、令嬢方はあっという間に察知してしまいました。
それから令嬢たちはとても親切なにこやかな笑顔でアルカの心臓をグサグサとついてくるのでした。
「アルカさまってなんてお可愛らしいのでしょう。ナイト殿下の妹さまなのですから私も妹として大事にいたしますわ」
「そうですわねぇ。本当におっとりとした妹さまですこと。守ってあげないとお部屋からだって出られないのではありませんこと?」
「こういう素朴なお姫様にお会いしたことがなくて、感動ですわ。アルカ様はとても貴重な姫様ですのね」
にこにことしながら到底王妃になる器でもないものが、どういうつもりで殿下の側をちょろちょろしているのだと言っている訳です。
アルカだって女子ですから令嬢方の裏言葉くらいは読み取れます。
ここ最近のアルカは、ナイトのお茶会に行く度に疲れ果ててか帰ってくることになるのでした。
本当にナイトが好きだというのなら、それでも令嬢方の戦いに参戦するべきです。
彼女たちだって家を背負い、なんとかしてナイトの気を引こうと必死なのですから。
それなのに熱を出して寝込んでしまうとは!
ニーナたちは己の主のヘタレ具合に歯噛みをする思いです。
アルカが堂々と参戦さえしてくれれば、彼女たちは情報網を駆使してライバルの令嬢たちを蹴落とす準備をしているのですから。
「アルカさま。ナイト殿下からお見舞いのお花が届きましたよ。御覧くださいな。アルカさまによく似た優しそうなピンクの花束ですよ」
ジャンヌがいそいそとアルカに花束を見せてくれます。
「まぁ。ほうとうに。うっすらとやわらかく花弁がピンクに染まっているのね。こうして集まると微かにフローラルな香りがするわ。枯らさないように飾って頂戴ね」
「ええ、アルカさま。花瓶に生けてまいりますわ。ですからアルカさまも今日はベッドから出て下さいな。この花と同じ色合いのドレスを纏って、花見をしながらお茶会をしましょう」
それはとても素敵な考えだとアルカは思いました。
ナイトに貰った花と同じ色合いのドレスを纏ったら、きっとナイトが自分の近くに居てくれるように感じることでしょう。
久しぶりに元気を取り戻したアルカにニーナたちはほっと胸をなでおろします。
アルカは確かに少し根性なしなところがありますが、その分優しいのですからそれでいいのかもしれません。
アルカが嬉し気に柔らかくて明るい薄桃色のドレスを纏って、そのひらひらした裳裾を嬉し気に翻していたところに緊急の伝令がやってきました。
「アルカ殿下。王がお呼びです。すぐにいらして下さい」
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これではまるで囚人でも連行するようではないか!
ケイはそう思いましたが、幸いにもアルカはそれが異様なことだとは気が付いていないようです。
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