REALITYのあれこれ

伊藤穂乃花

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感覚の違いから起きやすいネット上のすれ違い

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「すごいキレイ! クリスマスマーケット、来て良かったねぇ。来年も来ようね!」

 女の子がうれしそうにはしゃいで男の子を見ると、男の子は微笑みました。

 クリスマスお出かけの帰り、女の子は脈がなさそうだなぁと落ち込み、男の子は脈がありそうだなぁと喜んで、バイバイしました。

 さて、このすれ違いはなぜ起きるのでしょうか。

 女の子からすると、楽しかったと伝えても、男の子は「うん、また来年も来たいね!」と答えてくれませんでした。
 誘われて仕方なく来たので、微笑んだだけだったのは、やんわり拒絶だったのかなぁといろいろ考えます。

 一方、男の子からすると、女の子がすごくはしゃいでくれて、良かったなあと思っていました。
 来年も来ようねという言葉を聞いて、うれしくて、笑みがこぼれました。
「もう来年は一緒はイヤだ」とは一言も言ってないので、拒絶したつもりは毛頭ありません。

 これは男女というより、言葉で表現する・しないのタイプのすれ違いです。

 そして、特にネット上においては、他の表現が出来ないため、言葉が少ないタイプは不利な面があります~。

 現実のクリスマスマーケットデートなら、男の子が言葉に出来なくても、途中で手を繋いだりしたら、女の子は(脈があるかも!)思ったりするのですが、ネットは言葉以外の表現がないため、そういう伝え方が出来ません~。

 こういう違いはたくさんありますー。

 前に彼女が病気の時に彼氏が、かつ丼だのケーキだのを買って来て、彼女が怒ったという話が流れてきました。
 彼氏は「具合の悪い時はガッツリ食べると治る」タイプだったので、そういうものを買ってきたのですが、病気の時はおかゆとか胃に優しいものと思ってる彼女は「何なわけ!?」になったわけですぅ。

 病気の時の対応は特に分かれます~。

 ある時、ネトゲで毎日いる子がインしてなかったので、連絡を入れてみました。ネトゲ上のもだし、SNSとか他でも連絡を入れてみたのですが、返事はありません。
 どうしたのかなー飽きちゃったのかなぁ思っていたのですが、翌々日、インしました。
 
 具合が悪かったそうですが、体は元気になったものの、元気がありません。
「みんなは心配してたくさん連絡してくれたんだけど……彼氏からは全然、連絡が無かった……」

 後に彼氏に聞いたところ、いつもなら「おはようー!」から始まって「あれがあって、これがあってね」と連絡して来る彼女から何もない。これは具合が悪いのかもしれない。具合が悪いときにスマホがバンバン鳴ったら寝れないかもだし、連絡は控えておこう。元気になったらまた連絡をくれるだろうと思っていたそうで。

 寂しくなかったのかと聞くと「いつも連絡のある彼女から連絡がないからそれは寂しかったよ。早く話したいなぁ、早く元気になるといいなと祈ってた」と。ですが、こういうのは言わないと伝わりません~。

 彼女のほうは、彼氏から連絡がないことで(私がいなくても気にしないんだなぁ。それとも、いないほうがいいのかな。いつも私からあれこれ連絡してて、うるさい思っていたかもだし。いないほうが他の人と遊べて楽しいって、羽を伸ばしてるかも……)と落ち込んでいたりするのですぅ。

 言葉の少ない人にありがちなのですが「否定してないのだから、嫌いになったとか、居ないほうがいいなんて思ってない」だったり「一度、好きだよ、そばにいて欲しいよと言ったのだから、何度もそれを言わなくても気持ちは変わらない」だったりするのですぅ。

 自分は気持ちが変わらないので「私は居ないほうがいい?」と聞かれたりすると『何度も言わないことで相手が不安になっている』ではなく『相手がそばにいたくないなと思い始めてる』と考えて、悲しいとかの気持ちを抑えて「そのほうがそっちにとっていいなら」と答えてしまいがちですぅ。

 よく喋るタイプからすると『相手が最初の頃は好き、そばにいて言ってたのが言わなくなったから、もう気持ちが無くなったんだ』と思っているため「ずるいよ、そっちがそうだからなのに」なのですが、言葉の少ないタイプからすると『こっちは気持ちが変わらないのに、相手が離れたい思い始めてる』ので、なんで「そっちがそうだから」になるのか、まったくわからないわけですぅ。

 さて、ここまで例を上げて、何が言いたいかというと。

・ネット上は触れることが出来ないため、言葉が少ない人が不利である
・言わないと伝わらないは現実でも多く、ネットだとさらに多い
・言葉の少ないタイプは「心の中で思ってる」は、全部伝えたほうが良い
・よく喋る人は相手が言ってないのに(こう思ってるかも)考えて空回りしないほうが良い

 ですぅ。

 ただ、こうしたほうが良いなんて書いてますが、無理なものは無理だろうから、無理しすぎないほうがいいのではないかなぁと私は思っていますぅ。

 例に上げた、病気の時の食べ物の感覚の違いは、覚えれば済むことです。連絡なども改善できるかもしれません。

 ただ感覚の違いは完全に変われなければ相手を傷つけることになりますぅ。

「私は何年付き合っても、おばあちゃんになっても、好きだよ可愛いよ言ってくれる人が良かったの!それが出来ないなら最初からしないで……」というお別れになってしまうかもしれません。

『好きな人だから一番気を使うし、一番話したい』という彼女に『好きな人だから一番気を許して、オフ状態になる』彼氏が出来てしまって、彼氏がオフ状態でロクに話さず、のんびりしてると、彼女は(私に興味がないんだ)と落ち込んでしまうかもしれません。

『好きすぎると可愛いと気軽に言えない』彼氏が『好きだからこそ可愛いっていうものだよね!』という彼女と付き合ってしまうと、彼氏が他の女の子に「新ガチャの装備、可愛いでしょ!」言われて「うん、可愛いね」答えるのを見て、彼氏からしたらただの同意なのが、彼女は(あ、私は可愛くないんだ……他の子には可愛いって言ってるものね。その子のほうが好みなのかな)と自己肯定感を下げていくことになります。

 これが独占欲が強いと問題が加速します~。
 例えば新装備がセクシーだったとしましょう。
 それで他の子が「可愛い?」聞けば同意しますが、彼女が着ると態度が変わりますぅ。

(わ~最高……)と心の中で思いますが、独占欲が強いので、他の人に見せたくありません。
 なので、他の子には「可愛い」言ってるのに彼女には「前の装備にしたら」とか言ってしまいます。
 そうすると、また、女の子の自己肯定感が下がります~。
 
 これがよく喋る彼氏だったとしたらいいのですぅ。

「わー、最高、めっちゃエロい!でも、エロいからダメ!他の奴に見せたくないから!前の装備にして。他の子には可愛い言ったじゃん?え、あんなん社交辞令だよ。可愛い?聞かれて、可愛くないなんて言うわけないじゃん。それに彼女以外の子がどんな目で見られようと俺は知らんし。あ、でも、タンスにしまっておいて、俺の前でだけは時々着て」

 こう言われれば女の子の自己肯定感も下がらないし、愛されてるなぁと思えるわけです。

 合わない同士が無理をしても、我慢したり、わかってくれないになったり、すれ違うだけでなく、傷つけあう可能性が高いです。
 なので無理しすぎないようにしましょうと添えて、この話を終わりにしたいと思いますぅ。
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