18 / 84
祝いと呪いのブレンドコーヒー 8
すでに一人でほぼ庭造りを終わらせていた兄貴は一通り終わってもこうやって顔を出してはメンテナンスをしてくれている。アフターケアどころか園芸なんて知らない俺からしたら感謝が止まらなく、お礼は出世払いのコーヒーチケットで良いですかと言えばものすごくいい笑顔で工務店を通してお支払お願いしますと言う手厳しい兄貴だった。
「雑草もなくってすごいですね。実はどれが雑草かも俺分らなかったんです」
「そうですよね。雑草も可愛いお花咲かせますからね。
とりあえず土も入れ替えたのといくつか抜いた分少し根っこも整理したりばっさり切ってだいぶ樹が弱ってるので園芸部に見るように言ってても今は自分で見ないと安心できないですから夏が終わるまでは油断できませんよね」
枝垂れ梅に手を添えて見上げながら笑う足元は記憶の中では剥き出しの土だった所に苔も移植していた。しかも根付かせるようにピックみたいなものとワイヤーでめくれないようにする配慮にも驚いている間に水道が使えないので灯油を入れる一斗缶にお水を入れて持って来たようで目いっぱい水をまいていた。
「いろいろ移植した後だからね。たっぷりお水与えて根付かせないと」
そう言って水を撒く横顔は我が子を見守る母親その物。
そういやお子さんがいたんだっけと思えばいつか親子で喫茶店に来てもらえるようにジュースのメニューも用意しなくちゃな。出来ればホットケーキ位添えればいいなと少し広がる夢がメニューとして形になっていく気になった。
「じゃあ、先にご飯に行ってますので遅くならないようにお願いします」
「はい。遅れると怒られますので直ぐ行きますよ」
言いながらも急ぎ気味に水を撒く。
「そう言えばご飯食べた後いつもどこかへと行ってますがどちらに?」
じょろじょろと水をまきながら芝生よ早く根付よーなんて呪文を唱えながら
「ご飯を食べた後は生花市場に行くんです」
「あー、朝行くんじゃないんですね」
聞けば実桜さんは笑い
「朝は生花を摘み取る時間だから。そこから作業場に戻って市場や農協に降ろす為にサイズをそろえたり汚れを落したり纏めたりしすると大体午後までかかります。
農協はすぐ側なので出来た傍からすぐ売りに行かせるけど、市場だとある程度数が必要になりますから。やっぱりどう頑張っても午後になるので、ご飯食べてから出かける事にしてます」
そして最短夕方には購入先の所に運び込まれ、次の朝小売店へと流れて行くと言う事らしい。
「教科書でしくみは知っているけど、時間を付けるとかなり手間がかかってるな」
「ですよねー。
大体朝どれ野菜が朝に店先に並ぶわけないですよー。それは生産者の特権ですよー」
あははと笑いながらも気になる枝を切り落としているのを見守っていれば
「おら! そこの二人! さっさと昼飯食べるぞ!」
「はわわわ! 燈火さん、うちのボス時間はそれなりに守るタイプなので急ぎましょう!」
何てさっきまで丁寧に水をまいていたはずなのに一斗缶をひっくり返して強制終了。そういうものなの?更に唖然としている俺を置いて脱兎のごとく駆け足で篠田の家へと一直線にむかうのだった。
文字通り、家の中を通ると言う様に急ぎましょうと急かすのだから俺も慌てるように走って追いかけて行く。
だけど一瞬目を離したすきに兄貴の姿は消えていた。
50Mもしないうちにばてて置いて行かれた運動不足の俺も問題あるが兄貴に置いて行かれたけど所詮は道路を挟んだ大体裏側の家がゴール。入口はぐるりと回らないといけないけど、その途中で遠藤と言う表札を見てひょっとしてと思って辿り着いたゴールで聞いてみる。
「ああ、それうちの表札。
社長の所に部屋を格安で貸してもらってるんだ。ちなみに最短ルートでうちの通路突っ切ってってもらえばすごく近いからおススメ」
「は、早く言ってくれ……」
ぜーはーと膝に手をついて項垂れてしまう。
「それー。前は俺達住んでたんだけど引っ越したからな。
結構いいもの造ってもらったんだけど園芸部が住んでくれて安心したよ」
岡野旦那と園芸部がウェーイとハイタッチ。
乗りの良さに完成した暁には篠田の職場の人と飲み会でも開きたいなとこの街で新しく知り合った歳のばらばらな人を友達と呼びたいと思い出してお昼のお弁当を食べ、良薬にもならないまだまだ苦いだけのコーヒーをグイッと飲んで軽く胃もたれを覚えた所で
「さて、昼からの予定は……」
そんなランチミーティング。
罰ゲーム言わない。
「雑草もなくってすごいですね。実はどれが雑草かも俺分らなかったんです」
「そうですよね。雑草も可愛いお花咲かせますからね。
とりあえず土も入れ替えたのといくつか抜いた分少し根っこも整理したりばっさり切ってだいぶ樹が弱ってるので園芸部に見るように言ってても今は自分で見ないと安心できないですから夏が終わるまでは油断できませんよね」
枝垂れ梅に手を添えて見上げながら笑う足元は記憶の中では剥き出しの土だった所に苔も移植していた。しかも根付かせるようにピックみたいなものとワイヤーでめくれないようにする配慮にも驚いている間に水道が使えないので灯油を入れる一斗缶にお水を入れて持って来たようで目いっぱい水をまいていた。
「いろいろ移植した後だからね。たっぷりお水与えて根付かせないと」
そう言って水を撒く横顔は我が子を見守る母親その物。
そういやお子さんがいたんだっけと思えばいつか親子で喫茶店に来てもらえるようにジュースのメニューも用意しなくちゃな。出来ればホットケーキ位添えればいいなと少し広がる夢がメニューとして形になっていく気になった。
「じゃあ、先にご飯に行ってますので遅くならないようにお願いします」
「はい。遅れると怒られますので直ぐ行きますよ」
言いながらも急ぎ気味に水を撒く。
「そう言えばご飯食べた後いつもどこかへと行ってますがどちらに?」
じょろじょろと水をまきながら芝生よ早く根付よーなんて呪文を唱えながら
「ご飯を食べた後は生花市場に行くんです」
「あー、朝行くんじゃないんですね」
聞けば実桜さんは笑い
「朝は生花を摘み取る時間だから。そこから作業場に戻って市場や農協に降ろす為にサイズをそろえたり汚れを落したり纏めたりしすると大体午後までかかります。
農協はすぐ側なので出来た傍からすぐ売りに行かせるけど、市場だとある程度数が必要になりますから。やっぱりどう頑張っても午後になるので、ご飯食べてから出かける事にしてます」
そして最短夕方には購入先の所に運び込まれ、次の朝小売店へと流れて行くと言う事らしい。
「教科書でしくみは知っているけど、時間を付けるとかなり手間がかかってるな」
「ですよねー。
大体朝どれ野菜が朝に店先に並ぶわけないですよー。それは生産者の特権ですよー」
あははと笑いながらも気になる枝を切り落としているのを見守っていれば
「おら! そこの二人! さっさと昼飯食べるぞ!」
「はわわわ! 燈火さん、うちのボス時間はそれなりに守るタイプなので急ぎましょう!」
何てさっきまで丁寧に水をまいていたはずなのに一斗缶をひっくり返して強制終了。そういうものなの?更に唖然としている俺を置いて脱兎のごとく駆け足で篠田の家へと一直線にむかうのだった。
文字通り、家の中を通ると言う様に急ぎましょうと急かすのだから俺も慌てるように走って追いかけて行く。
だけど一瞬目を離したすきに兄貴の姿は消えていた。
50Mもしないうちにばてて置いて行かれた運動不足の俺も問題あるが兄貴に置いて行かれたけど所詮は道路を挟んだ大体裏側の家がゴール。入口はぐるりと回らないといけないけど、その途中で遠藤と言う表札を見てひょっとしてと思って辿り着いたゴールで聞いてみる。
「ああ、それうちの表札。
社長の所に部屋を格安で貸してもらってるんだ。ちなみに最短ルートでうちの通路突っ切ってってもらえばすごく近いからおススメ」
「は、早く言ってくれ……」
ぜーはーと膝に手をついて項垂れてしまう。
「それー。前は俺達住んでたんだけど引っ越したからな。
結構いいもの造ってもらったんだけど園芸部が住んでくれて安心したよ」
岡野旦那と園芸部がウェーイとハイタッチ。
乗りの良さに完成した暁には篠田の職場の人と飲み会でも開きたいなとこの街で新しく知り合った歳のばらばらな人を友達と呼びたいと思い出してお昼のお弁当を食べ、良薬にもならないまだまだ苦いだけのコーヒーをグイッと飲んで軽く胃もたれを覚えた所で
「さて、昼からの予定は……」
そんなランチミーティング。
罰ゲーム言わない。
あなたにおすすめの小説
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
【完】夫に売られて、売られた先の旦那様に溺愛されています。
112
恋愛
夫に売られた。他所に女を作り、売人から受け取った銀貨の入った小袋を懐に入れて、出ていった。呆気ない別れだった。
ローズ・クローは、元々公爵令嬢だった。夫、だった人物は男爵の三男。到底釣合うはずがなく、手に手を取って家を出た。いわゆる駆け落ち婚だった。
ローズは夫を信じ切っていた。金が尽き、宝石を差し出しても、夫は自分を愛していると信じて疑わなかった。
※完結しました。ありがとうございました。
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
王宮地味女官、只者じゃねぇ
宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。
しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!?
王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。
訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ――
さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。
「おら、案内させてもらいますけんの」
その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。
王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」
副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」
ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」
そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」
けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。
王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。
訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る――
これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。
★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です