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お天気のいい春の初めの昼下がり。たくさんの人が行きかう大通りに面したコーヒーショップ。
まだ冬の寒さを残す少し冷たい風が、太陽で照らされてぬるくなった空気をさっと洗い流してくれるような心地いい天気。
このそよ風の抜けるテラス席で、桜井恭司は大学時代の友人とコーヒーを飲んでいた。
話はほんの少し前にさかのぼる。
書類を関係省庁に出しに行った帰り、コーヒーでも飲もうと立ち寄ったところだった。
「桜井、久しぶりだなぁ」
声を掛けられて振り向けば、そこに立っていたのは、桜井の数少ない大学時代の友人。流れでこのままコーヒーブレイクとなった。
互いにスーツを着て、社会人となっての再会だ。なにやら懐かしさと一緒に、少し気恥ずかしさみたいなものもある。
「でさあ、桜井。聞いてくれよ」
彼――楠田哲志は椅子に座るなり、桜井に大学時代の学友の近況を話し始めた。
普通の新入社員は、入社したら全体教育みたいなものを受けてから、それぞれ配置されるという。希望通りの配置が通ったり、またその逆もしかり。
3月まで学生だった人間が、社会人になったとて4月から使えるわけもなく、先輩に怒られたり、宥められたりしながら頑張ってる――らしい。
「へえ、そうなんですねぇ。私はそんなもの、受けなかったな」
「そっか、桜井は就職活動、しなかったもんな」
「ええ」
「ブリリアントファーマシーか。老舗の大企業だもんな。うちも桜井の会社の医薬品にお世話になっているよ」
「ありがとうございます」
桜井は大学卒業前から、今の会社の社長に気に入られてアルバイトのようなかたちで仕事をしていた。
学生時代に司法試験にも合格、司法修習を経て、ブリリアント社に入社した。
他の新人たちと足並み揃えてスタートを切ったわけではなかったので、新入社員が通るマニュアル通りの社員教育はすっとばしてきた。
桜井にとって社会人のスタートは、すべてがイレギュラーだったのだ。
その分、そんな話を聞くと、やけに新鮮に思えて、つい聞き入ってしまう。
「そんなわけで柳田も佐藤も毎日忙しいらしい。特に佐藤は救急救命センターにいるとかで、昼夜問わず休む間もないから、遊ぶ時間がないって泣いてた」
楠田が「そういえば」と身を乗り出してくる。
「桜井は新城の会社に入ったんだっけか。法務部だって言ってたっけな?」
「ええ」
「製薬会社の法務部って何をするところなんだ?」
「専門的な分野もたくさんありますが、まあ端的に言えば、企業活動のアクセルとブレーキみたいなものです。どこの法務部でもおそらく同じでしょう。最近は細かいことに大変やかましくなっているので」
「へーえ。でもおまえ、いろんな法律事務所からスカウト来てなかったか?」
「来てましたよ」
「それでも新城の会社を取ったんだ?」
「ええ。そっちの方が面白そうだったので」
今の社長と一緒に出歩くことが多かったせいか、ブリリアント社の取引先企業などからたくさんのオファーがやってきたのは事実だ。
でも本当は綾樹のそばにいたくて、今の会社に入社した。
いずれ綾樹は社長になるし、会社も老舗の製薬会社だ。企業としての地盤も安定しているし、そう簡単に崩れることもない。
仮に崩れるとしたら、その時は綾樹と一緒だ。
無論、会社が倒れないように、共に戦う覚悟もあるが。
「でも楠田君は実家のお店を継いだんでしょう。跡取りも大変なのではないですか? 将来は自分でかじ取りをしなきゃならないのだから、サラリーマンの私よりは責任が重そうだ」
桜井がコーヒーを飲みながら感慨深げに言うと、楠田は「まあな」と頭を掻いた。
「実家だから親父の仕事をガキの頃から見てたけど、売るだけじゃなくて修理とか調整なんかもしなくちゃならない。メンテナンスには職人技が要求される。一人ひとりのかけ心地やフィット感を追及すると、マニュアル通りのメンテナンスではなかなか満足してもらえない」
俺はまだまだ未熟者だよ、と楠田は肩を竦める。
学生時代から楠田は器用な男だった。とりわけ細かな修理や補修がうまく、桜井も何度か眼鏡を調整してもらったことがある。
それでも昔からの常連は、楠田の腕を未だに信用していないようで、眼鏡のメンテナンスに引退した父親を指名することもあるのだという。
「くやしいんだけど、仕方ないよな。親父と同じレベルでは、俺は認められない。がむしゃらに頑張って技術を磨くしかない」
「大変ですね」
「そういえばおまえもメガネっ子だよな」
「ええ。昔からそんなに視力はよくないんです。さらに最近は激務続きで肩や首まで痛くなって……」
言いながら肩に手をやる。
ここ最近はPCの前で書類を作る仕事が多かったから、首も肩もガチガチだ。重く強張って凝りに凝りまくっているおかげで、首の可動域も狭くなっているし、何より頭が痛い。
ポケットに頭痛薬を常備しているが、その箱のサイズがだんだん大きくなってきている。40錠など買ってもすぐに飲んでしまうので、最近はまとめて数箱買うことにしているが、だんだんそれも手間に感じている。
可能なら、本社の出荷担当と交渉して、自社が発売している頭痛鎮痛薬をダースで定期的に貰いたいくらいだ。
「桜井、ちょっといいか」
楠田はそういうと席を立ち、桜井の後ろに回った。
「楠田君?」
「桜井、ちょっと肩触るぞ。あー、こりゃひでえ。ガッチガチじゃないか。ちょっと揉んでやるよ」
「そんなに硬いですか」
「逆に聞きたいけど、おまえよくこれで我慢してるね。感心するよ」
楠田は言いながら、桜井の首や肩をほぐしていく。
「痛けりゃ言えよ。しかしまぁ、こんなに身体が疲れてるなんてな。新城の奴、相当おまえをこき使ってるな?」
「それなりに責任のあることを任されていますし、綾樹は副社長ですからね。将来はブリリアント社を背負う人ですから、仕事を完璧に覚えようと一生懸命ですよ。たぶん私なんかより、疲れてると思います」
「そっか、あいつ昔から妥協を許さない性格だったな。桜井は新城と一緒に仕事をしたことがあるのか?」
「綾樹よりは、綾樹のお父様、今の社長と行動を共にすることが多いですね」
「社長つきの弁護士か。なんかおまえかっこいいな、桜井」
桜井が何も言わなくても、楠田が一番つらいところを的確に指圧してくれるおかげで、首周りが温かくなり、すこしずつ肩が軽くなっていくのがわかる。
よく聞く「血の巡り」とはこういうことかと感心してしまう。
「よし、これで終わり。どうだ、少しは楽になったか?」
「ええ。さっきと全然違います。あなたは眼鏡屋さんなのに、マッサージもお得意なんですね?」
桜井は座ったまま頭を下げながら、数回肩を回す。施術の効果は絶大で、今は両肩がとても軽い。動かすたびに感じていた筋肉の奥が痛むような感覚がないし、可動域が広くなったのを感じる。
「頭の重さもなくなったみたいです。これならまたもうひとがんばりできそうだ。本当にありがとう」
「大したことじゃないよ。だが眼鏡屋として言わせてもらえば、眼鏡を新調する前に、目の疲れを取ることを意識した方がいいかもな。なんでもいい、自分がリラックスできる方法で目を休ませてやるんだ。ホットタオルを当てるのもいいと思う。それだけで目がぼやけたりするのが劇的に改善されることもあるから」
「へえ……」
今まで目がぼんやりしたり、物が二重に見えたりするのは、眼鏡の度が合わなくなったせいだと思っていた。
だが楠田にマッサージしてもらってから、頭も軽くなった気さえするのだから、案外目を酷使しすぎているという彼の指摘は間違っていないのだろう。
「おまえも新城も、やり出したら1ミリの妥協も許さないところはよく似てる。だけど、自分自身にブレーキをかけることを忘れるな。オーバーワークは仕事の質を低くさせる」
「肝に銘じておきます」
桜井はふふっと笑って、コーヒーをすすった。
まだ冬の寒さを残す少し冷たい風が、太陽で照らされてぬるくなった空気をさっと洗い流してくれるような心地いい天気。
このそよ風の抜けるテラス席で、桜井恭司は大学時代の友人とコーヒーを飲んでいた。
話はほんの少し前にさかのぼる。
書類を関係省庁に出しに行った帰り、コーヒーでも飲もうと立ち寄ったところだった。
「桜井、久しぶりだなぁ」
声を掛けられて振り向けば、そこに立っていたのは、桜井の数少ない大学時代の友人。流れでこのままコーヒーブレイクとなった。
互いにスーツを着て、社会人となっての再会だ。なにやら懐かしさと一緒に、少し気恥ずかしさみたいなものもある。
「でさあ、桜井。聞いてくれよ」
彼――楠田哲志は椅子に座るなり、桜井に大学時代の学友の近況を話し始めた。
普通の新入社員は、入社したら全体教育みたいなものを受けてから、それぞれ配置されるという。希望通りの配置が通ったり、またその逆もしかり。
3月まで学生だった人間が、社会人になったとて4月から使えるわけもなく、先輩に怒られたり、宥められたりしながら頑張ってる――らしい。
「へえ、そうなんですねぇ。私はそんなもの、受けなかったな」
「そっか、桜井は就職活動、しなかったもんな」
「ええ」
「ブリリアントファーマシーか。老舗の大企業だもんな。うちも桜井の会社の医薬品にお世話になっているよ」
「ありがとうございます」
桜井は大学卒業前から、今の会社の社長に気に入られてアルバイトのようなかたちで仕事をしていた。
学生時代に司法試験にも合格、司法修習を経て、ブリリアント社に入社した。
他の新人たちと足並み揃えてスタートを切ったわけではなかったので、新入社員が通るマニュアル通りの社員教育はすっとばしてきた。
桜井にとって社会人のスタートは、すべてがイレギュラーだったのだ。
その分、そんな話を聞くと、やけに新鮮に思えて、つい聞き入ってしまう。
「そんなわけで柳田も佐藤も毎日忙しいらしい。特に佐藤は救急救命センターにいるとかで、昼夜問わず休む間もないから、遊ぶ時間がないって泣いてた」
楠田が「そういえば」と身を乗り出してくる。
「桜井は新城の会社に入ったんだっけか。法務部だって言ってたっけな?」
「ええ」
「製薬会社の法務部って何をするところなんだ?」
「専門的な分野もたくさんありますが、まあ端的に言えば、企業活動のアクセルとブレーキみたいなものです。どこの法務部でもおそらく同じでしょう。最近は細かいことに大変やかましくなっているので」
「へーえ。でもおまえ、いろんな法律事務所からスカウト来てなかったか?」
「来てましたよ」
「それでも新城の会社を取ったんだ?」
「ええ。そっちの方が面白そうだったので」
今の社長と一緒に出歩くことが多かったせいか、ブリリアント社の取引先企業などからたくさんのオファーがやってきたのは事実だ。
でも本当は綾樹のそばにいたくて、今の会社に入社した。
いずれ綾樹は社長になるし、会社も老舗の製薬会社だ。企業としての地盤も安定しているし、そう簡単に崩れることもない。
仮に崩れるとしたら、その時は綾樹と一緒だ。
無論、会社が倒れないように、共に戦う覚悟もあるが。
「でも楠田君は実家のお店を継いだんでしょう。跡取りも大変なのではないですか? 将来は自分でかじ取りをしなきゃならないのだから、サラリーマンの私よりは責任が重そうだ」
桜井がコーヒーを飲みながら感慨深げに言うと、楠田は「まあな」と頭を掻いた。
「実家だから親父の仕事をガキの頃から見てたけど、売るだけじゃなくて修理とか調整なんかもしなくちゃならない。メンテナンスには職人技が要求される。一人ひとりのかけ心地やフィット感を追及すると、マニュアル通りのメンテナンスではなかなか満足してもらえない」
俺はまだまだ未熟者だよ、と楠田は肩を竦める。
学生時代から楠田は器用な男だった。とりわけ細かな修理や補修がうまく、桜井も何度か眼鏡を調整してもらったことがある。
それでも昔からの常連は、楠田の腕を未だに信用していないようで、眼鏡のメンテナンスに引退した父親を指名することもあるのだという。
「くやしいんだけど、仕方ないよな。親父と同じレベルでは、俺は認められない。がむしゃらに頑張って技術を磨くしかない」
「大変ですね」
「そういえばおまえもメガネっ子だよな」
「ええ。昔からそんなに視力はよくないんです。さらに最近は激務続きで肩や首まで痛くなって……」
言いながら肩に手をやる。
ここ最近はPCの前で書類を作る仕事が多かったから、首も肩もガチガチだ。重く強張って凝りに凝りまくっているおかげで、首の可動域も狭くなっているし、何より頭が痛い。
ポケットに頭痛薬を常備しているが、その箱のサイズがだんだん大きくなってきている。40錠など買ってもすぐに飲んでしまうので、最近はまとめて数箱買うことにしているが、だんだんそれも手間に感じている。
可能なら、本社の出荷担当と交渉して、自社が発売している頭痛鎮痛薬をダースで定期的に貰いたいくらいだ。
「桜井、ちょっといいか」
楠田はそういうと席を立ち、桜井の後ろに回った。
「楠田君?」
「桜井、ちょっと肩触るぞ。あー、こりゃひでえ。ガッチガチじゃないか。ちょっと揉んでやるよ」
「そんなに硬いですか」
「逆に聞きたいけど、おまえよくこれで我慢してるね。感心するよ」
楠田は言いながら、桜井の首や肩をほぐしていく。
「痛けりゃ言えよ。しかしまぁ、こんなに身体が疲れてるなんてな。新城の奴、相当おまえをこき使ってるな?」
「それなりに責任のあることを任されていますし、綾樹は副社長ですからね。将来はブリリアント社を背負う人ですから、仕事を完璧に覚えようと一生懸命ですよ。たぶん私なんかより、疲れてると思います」
「そっか、あいつ昔から妥協を許さない性格だったな。桜井は新城と一緒に仕事をしたことがあるのか?」
「綾樹よりは、綾樹のお父様、今の社長と行動を共にすることが多いですね」
「社長つきの弁護士か。なんかおまえかっこいいな、桜井」
桜井が何も言わなくても、楠田が一番つらいところを的確に指圧してくれるおかげで、首周りが温かくなり、すこしずつ肩が軽くなっていくのがわかる。
よく聞く「血の巡り」とはこういうことかと感心してしまう。
「よし、これで終わり。どうだ、少しは楽になったか?」
「ええ。さっきと全然違います。あなたは眼鏡屋さんなのに、マッサージもお得意なんですね?」
桜井は座ったまま頭を下げながら、数回肩を回す。施術の効果は絶大で、今は両肩がとても軽い。動かすたびに感じていた筋肉の奥が痛むような感覚がないし、可動域が広くなったのを感じる。
「頭の重さもなくなったみたいです。これならまたもうひとがんばりできそうだ。本当にありがとう」
「大したことじゃないよ。だが眼鏡屋として言わせてもらえば、眼鏡を新調する前に、目の疲れを取ることを意識した方がいいかもな。なんでもいい、自分がリラックスできる方法で目を休ませてやるんだ。ホットタオルを当てるのもいいと思う。それだけで目がぼやけたりするのが劇的に改善されることもあるから」
「へえ……」
今まで目がぼんやりしたり、物が二重に見えたりするのは、眼鏡の度が合わなくなったせいだと思っていた。
だが楠田にマッサージしてもらってから、頭も軽くなった気さえするのだから、案外目を酷使しすぎているという彼の指摘は間違っていないのだろう。
「おまえも新城も、やり出したら1ミリの妥協も許さないところはよく似てる。だけど、自分自身にブレーキをかけることを忘れるな。オーバーワークは仕事の質を低くさせる」
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