最強の騎士団~1番強いのは団長ではなく料理人らしいです~

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16話

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 翌日、団長は松葉杖をつきながら王城に行った。

「今回の事は災難だったな。」

「はい、私も未だに信じられません。」

「副団長を含むリントブルム騎士団46人が全滅とは、そしてその魔王と名乗る者を討伐したのがキオだとはな。」

「はい、実はキオにはあるスキルがありまして…」

 団長はキオのスキルについて全て話した。

 勿論キオには了承を受けている。

 というか今回の件でキオの事を話さずにはいられなかった。

 魔王を討伐したのを王国騎士団長が目の前で見ていたのだから。

「そうだったか、しかし、この件については誰にも話してならんぞ。」

「わかりました。」

「それと、これからどうするリントブルム騎士団は」

「これから団員を集めようと思っています。」

「そうか、リントブルム騎士団の名前は消えぬか」



 宿屋に帰ってきた団長は僕に言った。

「これから団員を集めてくる。ひと月はかかるだろうからここで待っていてくれ」

「そうですか、わかりました。」

 じゃあなと言い残し、行ってしまった。


「はぁ、団長来るまでどうしようかな。」

 色々考えていると

「キオじゃないか、団長はどうした?」

 王国騎士団長が声をかけてきた

「団長は新しい団員を集めに行きました。」

「そうか、キオは留守番か。」

「ええ、留守番です。」

「団長が帰ってくるまで何をしているんだ?」

「それを今考えていました。」

「そうだったか、あれなんてどうだ?屋台とか」

「屋台ですか?」

「ああ、キオのつくる飯はうまいからな。売れると思うぞ。」

「うーん、屋台かぁ。いいですね、やってみようかと思います。」

「おお!そうかそうか。じゃあこれで失礼する、用事があるのでな。」

「あ、そうですか。ありがとうございました。」

「おう。出来たら言えよ、絶対食いに行くからな!」

 うん、屋台をやってみるのも良いかもしれない。

 1ヶ月も暇だしね


「う~ん、何にしよう。」

 その日は考えが浮かばず寝てしまった。

 次の日

「キオ!」

「あれ、団長どうしました?忘れ物ですか?」

「いや違う。それより!魔物が消えた!!」

「え?」

「だから!世界中で魔物が消えたんだよ!」

「えぇー!!」

「王様に呼ばれて話を聞いたらどうやら魔王を倒した影響で魔物が消滅したらしい。」

「ある一説では、魔物は魔王が生み出した生物とされていた。その魔王が居なくなった事で魔物は存在する事が出来なくなったんだと思う。」

「それって…」

「ああ、そのせいで国中、いや世界中が大騒ぎだ。魔物が消えたってな。」

「もしかして冒険者の方たちは…」

「ああ、冒険者ギルドは凄かったぞ。今まで誰もやりたがらなかった草むしりや下水の掃除の依頼書の取り合いをしていた。なんてったって、魔物の討伐が仕事だったんだ。仕事が無くなるのは当然だ。」

 僕のせいで冒険者の人達の仕事が

「あ、騎士団はどうなるんですか!?」

「ああ、騎士団は別に魔物の討伐が仕事じゃ無いからな。別に消えないぞ?」

「そうですか、よかった。」

「とにかく、魔王を倒した事は絶対に人に話すなよ。俺や王国騎士団長、王様も誰にもこの事は言わないとさっき決めてきたからな。」

「わ、わかりました。」

 話が終わった後僕急いで門を出て笛を吹いた。

 しかし、いつまで経ってもキメラさんは来なかった。


 とにかく今日の話で屋台どころではなくなった僕。

 その日は頭が痛くなってきて寝た。


「キオさん、キオさん。起きてください。」

 誰だろうこんな夜中に。

 目を開けて周りを見ると真っ白な部屋だった。

「キオさん、私を覚えていますか?」

「え…あ!僕を転生させてくれた神様!」

「ええ、お久しぶりです。」

「あ、お久しぶりです。」

「ところでキオさん、やらかしてくれましたね。」

「あ!ご、ごめんなさい!こうなるとは知らなくて。とんでもない事を」

「いえ、もう過ぎてしまったことは良いのです。それよりも貴方はこれからどうするつもりですか?」

「…わかりません。」

「魔物が消えた事により、魔物を討伐する事を生業としていた人々は職を失いました。そんな人々に貴方が出来る事はなんでしょう。」

「ごめんなさい、わかりません。」

「貴方には料理を作ることが出来る力があります。冒険者などの方達に優しいお店を開いてはどうでしょう。」

「お店…料理屋ですか。」

「ええ、どの様にするかは貴方次第です。そしてこのスキルを授けます。」

「スキル「創造」、これは貴方の思ったものが何も無い空間から出て来るというものです。このスキルを使い、食で人々を救いなさい。全ての人とは言いません。貴方の目の前にいる人だけでも救ってあげなさい。」

「あ、ありがとうございます。」

「良い事だけにスキルを使ってくれる事を願っていますよ。では頑張って下さいね。」

 急に明るく光ったと思うと次の瞬間僕は寝ていたベッドの上だった。

「お店か…やるしか無いよね」
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