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第1章 結成 「月夜の白兎団」
番外 ありがとう
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昔、僕は飼い主に捨てられた。
4月の雨の降っていた日のことだ。
どうやら引っ越すことになり、新しい家ではペットを飼うことが出来ないらしい。
その人はダンボールに僕を入れると近くの公園に置いてこう言った。
『今度は良い主人だと良いな』と。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
それから何時間も経ったが誰も僕を拾うどころか、見向きもしない。当たり前だ。
こんなどこの馬の骨かわからない、雨で汚れたうさぎを見たくもないだろう。
だが、そう思っていた僕の前に1人の女の子が来た。
その子は汚れていた僕を抱きかかえると言った。
「捨てられてしまったんですか?でも、もう大丈夫です!私があなたをずっと守ります!」
そう言った彼女の目は優しさで満ち溢れていた。
彼女は僕を家に連れて帰ると、親に飼って大丈夫か聞いたが今日はとりあえず良いが、明日からはダメだという、彼女は明日学校で飼って大丈夫か聞いてみるとのことだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
次の日、彼女は僕を連れて学校へ行き担任に僕を飼っても良いかと聞いた。
担任は少し困っていたが、条件をのんでくれるなら、飼うことを許可してくれるらしい。
その条件は、担任が顧問をしている現代文化研究同好会に入ると言うことだった。
どうやらこのままだと部員がいなくて廃部になってしまうらしい。
彼女は、
「是非入らせてください!」
と言って、その同好会に入ることになった。
そこから僕は、部室のケージの中で生活することになった。
部室は暖房が効いていて暖かく、餌も彼女が朝と昼休みと彼女が部室から帰る時にくれるので、食事も心配しなくていい。
そして、彼女が放課後部室に来ると、僕をケージから出して色んな話をしてくれる。
僕はそんな毎日が好きだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そこからしばらくして10月に入ったばかりのある日の放課後、彼女が部室に来た。
どうやら今日はお客さんが来るらしい。
その人が来るまでの数分間、彼女はその人のことを話してくれた。
よかった、彼女はクラスではまだ友達がいないらしいから、これで初めての友達が出来るかもしれない。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
僕は今自分のお墓の上で寝ている。
多分普通の人には僕は見えないだろう。おそらく彼女達にも。
さっき、彼女たちは僕への花を買いに行ったもう間もなく帰ってくるだろう。
少しして、3人の影が見える。
彼女と昨日の彼と明るいオレンジ色の髪をした女の子。
あの女の子はきっと、あの子たちの新しい友達だろう。
そして彼女は僕の墓に買ってきた花を置いた。
「ありがとうね、ラビ助」
『こちらこそ、ありがとう』
3人は校舎へと戻って行く。
こと後の彼女たちの生活はどうなるのだろう。
全く検討もつかないが、彼女たちがここを離れるその日までずっとここから見守っていこうと思う。
4月の雨の降っていた日のことだ。
どうやら引っ越すことになり、新しい家ではペットを飼うことが出来ないらしい。
その人はダンボールに僕を入れると近くの公園に置いてこう言った。
『今度は良い主人だと良いな』と。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
それから何時間も経ったが誰も僕を拾うどころか、見向きもしない。当たり前だ。
こんなどこの馬の骨かわからない、雨で汚れたうさぎを見たくもないだろう。
だが、そう思っていた僕の前に1人の女の子が来た。
その子は汚れていた僕を抱きかかえると言った。
「捨てられてしまったんですか?でも、もう大丈夫です!私があなたをずっと守ります!」
そう言った彼女の目は優しさで満ち溢れていた。
彼女は僕を家に連れて帰ると、親に飼って大丈夫か聞いたが今日はとりあえず良いが、明日からはダメだという、彼女は明日学校で飼って大丈夫か聞いてみるとのことだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
次の日、彼女は僕を連れて学校へ行き担任に僕を飼っても良いかと聞いた。
担任は少し困っていたが、条件をのんでくれるなら、飼うことを許可してくれるらしい。
その条件は、担任が顧問をしている現代文化研究同好会に入ると言うことだった。
どうやらこのままだと部員がいなくて廃部になってしまうらしい。
彼女は、
「是非入らせてください!」
と言って、その同好会に入ることになった。
そこから僕は、部室のケージの中で生活することになった。
部室は暖房が効いていて暖かく、餌も彼女が朝と昼休みと彼女が部室から帰る時にくれるので、食事も心配しなくていい。
そして、彼女が放課後部室に来ると、僕をケージから出して色んな話をしてくれる。
僕はそんな毎日が好きだった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
そこからしばらくして10月に入ったばかりのある日の放課後、彼女が部室に来た。
どうやら今日はお客さんが来るらしい。
その人が来るまでの数分間、彼女はその人のことを話してくれた。
よかった、彼女はクラスではまだ友達がいないらしいから、これで初めての友達が出来るかもしれない。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
僕は今自分のお墓の上で寝ている。
多分普通の人には僕は見えないだろう。おそらく彼女達にも。
さっき、彼女たちは僕への花を買いに行ったもう間もなく帰ってくるだろう。
少しして、3人の影が見える。
彼女と昨日の彼と明るいオレンジ色の髪をした女の子。
あの女の子はきっと、あの子たちの新しい友達だろう。
そして彼女は僕の墓に買ってきた花を置いた。
「ありがとうね、ラビ助」
『こちらこそ、ありがとう』
3人は校舎へと戻って行く。
こと後の彼女たちの生活はどうなるのだろう。
全く検討もつかないが、彼女たちがここを離れるその日までずっとここから見守っていこうと思う。
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