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公爵家のお茶会2
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ハミルトン公爵家は、トラルーア王国の首都トラールの中心にそびえる王城の程近くにあり、私達の住む侯爵家からも馬車で15分もあれば到着する。
社交シーズンの訪れを告げる春となり、公爵家は色とりどりの美しい花が咲き乱れている。
お母様と公爵夫人のキャサリン様は、学園時代の同級生で、その頃からの親友だ。
その為、私はお母様と一緒に幼い頃からよく公爵家を訪れていた。
私の特にお気に入りの場所は、蔦の絡まる白いアーチをくぐり、広い庭の中央にある噴水の周りを囲むように広がっているバラ園だ。こちらのバラ園は本当に見事で、咲かせるのが難しい希少なバラも本当に健やかに綺麗に咲いている。
今日のお茶会は、この公爵家ご自慢のバラ園の中で行われるようだ。
到着すると、すでにテーブルセットがされており、華やかなバラの香りの中に、香ばしいお菓子やお茶の香りが混じっている。
「わあっ!」
素晴らしい豪華なセッティングと美味しそうな香りに、思わず声が出てしまう。
私達の到着に気付いたキャサリン様が、にこやかに微笑み声をかけてくれる。
「まあ、ダイアナ!待っていたわ。アンドルーとアメリアも、いらっしゃい。」
「キャサリン、素敵なお茶会にお招きいただきありがとう。」
お母様も笑顔で応え、お兄様と私に笑顔で挨拶を促す。
「ご無沙汰しております。本日はお招きいただきありがとうございます。」
「キャサリン叔母様、本日はお招きいただき、ありがとうございます!」
キャサリン様は本当の叔母様ではないのだが、親友であるお母様の娘である私をとてもかわいがってくれており、「叔母様」と呼ぶ事を許してくださっている。
「ええ、アンドルー。本当に久しぶりね。また身長が伸びたんじゃないこと?
今日はうちのオスカーと一緒に、殿下達のお相手をよろしくね。
アメリア、あなたの大好きなスコーンと紅茶を用意してあるわ。」
「ありがとうございます!」
アンドルー兄様は、キャサリン様の言葉にうなづき、奥にある王族用に準備されているテーブルの方に向かっていく。
私はキャサリン様の言葉に、思わずテーブルの上に目をやる。
そこには、美味しそうなスコーンとクロテッドクリームに、恐らくルバーブやチェリー、黒すぐりのジャムが見える。どれも私の大好物である。キャサリン様大好き!
「全く、アメリアは本当にお菓子に目がないんだから・・・。ところで、オリヴィアとアレクサンダーは?」
「あら、オリヴィアは先程までいたのだけれど・・?」
キャサリン様が周囲を見渡すと、公爵家長女で私の一つ年上のオリヴィアお姉様がお屋敷の方から歩いてくるのが見えた。
オリヴィア様も本当のお姉様ではないけれど、キャサリン様同様、妹のように私をかわいがってくださっており、「お姉様」と呼ぶことを許してくださっているのだ。
「ダイアナ様、アメリア、ようこそいらっしゃいました。」
私達に気付いて、オリヴィアお姉様は優雅に挨拶をしてくれる。
そして、キャサリン様に向き直り
「お母様、アレクがいないのよ!どこに行ったのかしら・・。そろそろ殿下達もご到着になる頃なのに・・・」と心配そうにしている。
「困ったわね・・・今日はウィリアム殿下のお相手をするように言ってあったのに・・」
キャサリン様も困った様子だ。
アレクは公爵家の次男で、私と同い年である。
公爵家にしょっちゅう訪れていた私は、アレクやオリヴィアお姉様とよく遊んでもらっていた。
いわゆる幼馴染と言っていいと思う。
アレクは幼い頃から少し病弱で、室内で過ごしている事が多い。今日のガーデンティーパーティは身体が辛いのだろうか・・・。
「叔母様、私、アレクの様子を見てきましょうか?」
その時だった。
門の方がざわざわと騒がしくなってきた。
「殿下達がお見えになったようね。」
そういうと、キャサリン様はお迎えをするべく門の方に向かった。
その後を、お母様とお兄様達、オリヴィアお姉様と私も続いた。
社交シーズンの訪れを告げる春となり、公爵家は色とりどりの美しい花が咲き乱れている。
お母様と公爵夫人のキャサリン様は、学園時代の同級生で、その頃からの親友だ。
その為、私はお母様と一緒に幼い頃からよく公爵家を訪れていた。
私の特にお気に入りの場所は、蔦の絡まる白いアーチをくぐり、広い庭の中央にある噴水の周りを囲むように広がっているバラ園だ。こちらのバラ園は本当に見事で、咲かせるのが難しい希少なバラも本当に健やかに綺麗に咲いている。
今日のお茶会は、この公爵家ご自慢のバラ園の中で行われるようだ。
到着すると、すでにテーブルセットがされており、華やかなバラの香りの中に、香ばしいお菓子やお茶の香りが混じっている。
「わあっ!」
素晴らしい豪華なセッティングと美味しそうな香りに、思わず声が出てしまう。
私達の到着に気付いたキャサリン様が、にこやかに微笑み声をかけてくれる。
「まあ、ダイアナ!待っていたわ。アンドルーとアメリアも、いらっしゃい。」
「キャサリン、素敵なお茶会にお招きいただきありがとう。」
お母様も笑顔で応え、お兄様と私に笑顔で挨拶を促す。
「ご無沙汰しております。本日はお招きいただきありがとうございます。」
「キャサリン叔母様、本日はお招きいただき、ありがとうございます!」
キャサリン様は本当の叔母様ではないのだが、親友であるお母様の娘である私をとてもかわいがってくれており、「叔母様」と呼ぶ事を許してくださっている。
「ええ、アンドルー。本当に久しぶりね。また身長が伸びたんじゃないこと?
今日はうちのオスカーと一緒に、殿下達のお相手をよろしくね。
アメリア、あなたの大好きなスコーンと紅茶を用意してあるわ。」
「ありがとうございます!」
アンドルー兄様は、キャサリン様の言葉にうなづき、奥にある王族用に準備されているテーブルの方に向かっていく。
私はキャサリン様の言葉に、思わずテーブルの上に目をやる。
そこには、美味しそうなスコーンとクロテッドクリームに、恐らくルバーブやチェリー、黒すぐりのジャムが見える。どれも私の大好物である。キャサリン様大好き!
「全く、アメリアは本当にお菓子に目がないんだから・・・。ところで、オリヴィアとアレクサンダーは?」
「あら、オリヴィアは先程までいたのだけれど・・?」
キャサリン様が周囲を見渡すと、公爵家長女で私の一つ年上のオリヴィアお姉様がお屋敷の方から歩いてくるのが見えた。
オリヴィア様も本当のお姉様ではないけれど、キャサリン様同様、妹のように私をかわいがってくださっており、「お姉様」と呼ぶことを許してくださっているのだ。
「ダイアナ様、アメリア、ようこそいらっしゃいました。」
私達に気付いて、オリヴィアお姉様は優雅に挨拶をしてくれる。
そして、キャサリン様に向き直り
「お母様、アレクがいないのよ!どこに行ったのかしら・・。そろそろ殿下達もご到着になる頃なのに・・・」と心配そうにしている。
「困ったわね・・・今日はウィリアム殿下のお相手をするように言ってあったのに・・」
キャサリン様も困った様子だ。
アレクは公爵家の次男で、私と同い年である。
公爵家にしょっちゅう訪れていた私は、アレクやオリヴィアお姉様とよく遊んでもらっていた。
いわゆる幼馴染と言っていいと思う。
アレクは幼い頃から少し病弱で、室内で過ごしている事が多い。今日のガーデンティーパーティは身体が辛いのだろうか・・・。
「叔母様、私、アレクの様子を見てきましょうか?」
その時だった。
門の方がざわざわと騒がしくなってきた。
「殿下達がお見えになったようね。」
そういうと、キャサリン様はお迎えをするべく門の方に向かった。
その後を、お母様とお兄様達、オリヴィアお姉様と私も続いた。
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