1 / 4
「チョコレート・ラブ」(比率:男:1 女:1)
しおりを挟む
悠宇(ゆう):後輩の猛アタックを冗談だと思ってる先輩。
柚葉(ゆずは):先輩に猛アタックして空回りする後輩。
柚葉 「先輩! 明日って何の日だかわかりますか?」
悠宇 「ん? ……藤宮先生の誕生日?」
柚葉 「そうだったんですか? だったら、なにかプレゼントをあげないと……」
悠宇 「お前、偉いな」
柚葉 「ふふん、そうでしょう、そうでしょう! ……って、そうじゃなくて! バレンタインですよ! バレンタイン!」
悠宇 「ああ、そういえばそうだったな」
柚葉 「バレンタインといえばチョコ! ふっふっふ、楽しみにしていてくださいよ、先輩」
悠宇 「あーはいはい、どうせ針とか入れるんだろ?」
柚葉 「そんな物騒なものは入れませんよ! ……私の愛なら入れますけど」
悠宇 「怪しい……」
柚葉 「なんでですか!?」
悠宇 「いや、お前がそう言って、本当に愛が入ってたか?」
柚葉 「な、なんのことでしょう……?」
悠宇 「とぼけるな。お前が持ってきた『柚葉特製! 愛情たっぷりサンドイッチ』なんて、卵サンドが生卵サンドだったり、具にサプリメントが入ってただろ! 信用できるか」
柚葉 「生卵は、滋養強壮に良いですし、サプリメントは先輩の健康を考えた結果です! ……ほら、愛が詰まってますよね!」
悠宇 「だからって、サンドイッチと合わせるものがあるか!」
柚葉 「だってぇ」
悠宇 「だってじゃない。悔しかったら、ちょっとはマシなものを作ってみろ」
柚葉 「……マシなものだったらいいんですよね?」
悠宇 「あ? そう言ってるだろ。普通に食えるものだったら、文句言わねえよ」
柚葉 「言いましたね? 明日、楽しみにしていてくださいね。べぇーっ!」
悠宇 「って、おいっ! ……行ってしまった」
悠宇 「あいつ、なにがしたいんだよ」
◇
翌日。
柚葉 「先輩! 先輩先輩!」
悠宇 「やかましい。周りの連中がドン引いてるだろうが」
柚葉 「放課後ですよ! 部室行きましょうよ!」
悠宇 「ちょ、お前、引っ張るなって!」
柚葉 「先輩は、今のところ、チョコ何個貰ったんですか?」
悠宇 「霧島先輩と、藍坂と篠宮からだから、3個か」
柚葉 「へえ、モテモテですね、先輩」
悠宇 「どれも義理だ。あ、霧島先輩、今日来れないって」
柚葉 「じゃあ、二人きりですね!」
悠宇 「……なにを企んでるんだよ」
柚葉 「もう、先輩、疑い過ぎですよ」
悠宇 「……まあ、確かに、可愛い後輩がチョコをくれようとしていると考えれば、悪くないシチュエーションだ」
柚葉 「そうですよ、先輩。見る人が見たら、この状況はうらやまものですよ」
悠宇 「それが、本当に可愛い後輩だったらな」
柚葉 「その発言、絶対に後悔させますから」
悠宇 「はいはい、あまり期待しないでおくよ」
柚葉 「むー」
(SE 部室の扉を開ける音)
(SE カバンを探る音)
柚葉 「はい、先輩、バレンタインのチョコです!」
悠宇 「…………」
柚葉 「わくわく、わくわく」
悠宇 「開けなきゃ、ダメか?」
柚葉 「ダメです。食べてください」
悠宇 「嫌な予感しかないんだが……?」
(SE チョコレートの箱を開ける音)
柚葉 「と言いつつ開ける先輩」
悠宇 「おお、どんなゲテモノがくるかと思ったが、見た目は普通だな」
柚葉 「そうでしょう、そうでしょう!」
悠宇 「問題は味だな。……あむ」
柚葉 「どきどき、どきどき」
悠宇 「あ、うまい。うまいぞ、これ」
柚葉 「やった。好きになっちゃいました?」
悠宇 「ならない」
柚葉 「そんなはっきりと……!」
悠宇 「まあでも、悪かったな。少し言い過ぎたかもしれない」
柚葉 「ふっふっふ、いいんですよ、先輩。私の愛に気づいてくれれば」
悠宇 「それは勘弁してくれ」
柚葉 「ささ、どんどん食べてくださいっ!」
悠宇 「はあ、わかったわかった」
柚葉 「美味しいでしょう」
悠宇 「ああ、うまいうまい。……ところで、このチョコ、何が入ってるんだ?」
柚葉 「いやあ、私の愛ですよ!」
悠宇 「なるほどな」
柚葉 「あれ、先輩?」
悠宇 「……これ、うまいな。何個でも食べられるよ。ひっく」
柚葉 「あ、先輩、もしかして、酔っちゃってます?」
悠宇 「ああ、なるほど、ブランデーか……。うぅ」
(SE 悠宇が倒れる音)
柚葉 「あ、先輩! どうしたんですか!?」
悠宇 「すー、すー」
柚葉 「よかった、酔って眠ってるだけだ」
◇
しばらくして。
悠宇 「……んん、あれ、俺、寝てたのか」
柚葉 「そうですよ」
悠宇 「……この匂い、チョコに入ってたのブランデーだったのか。まったくお前ってやつは……」
柚葉 「ごめんなさい! 私、先輩がお酒に弱いって知らなくて……」
悠宇 「柚葉? どうしたんだよ、お前らしくない」
柚葉 「私、先輩が倒れたとき、どうしたらいいかわからなくなっちゃって」
悠宇 「いや、気にすることじゃない。確かに、ブランデーチョコをあんなに入れるのはどうかしてるけど、チョコ自体はうまかった。ありがとうな」
柚葉 「先輩!」
悠宇 「…………」
柚葉 「どうしたんですか? 先輩」
(SE デコピンする音)
柚葉 「痛っ! なんでデコピンするんですか」
悠宇 「これでチャラにしといてやるよ。ほら、帰るぞ」
柚葉 「はい!」
END
柚葉(ゆずは):先輩に猛アタックして空回りする後輩。
柚葉 「先輩! 明日って何の日だかわかりますか?」
悠宇 「ん? ……藤宮先生の誕生日?」
柚葉 「そうだったんですか? だったら、なにかプレゼントをあげないと……」
悠宇 「お前、偉いな」
柚葉 「ふふん、そうでしょう、そうでしょう! ……って、そうじゃなくて! バレンタインですよ! バレンタイン!」
悠宇 「ああ、そういえばそうだったな」
柚葉 「バレンタインといえばチョコ! ふっふっふ、楽しみにしていてくださいよ、先輩」
悠宇 「あーはいはい、どうせ針とか入れるんだろ?」
柚葉 「そんな物騒なものは入れませんよ! ……私の愛なら入れますけど」
悠宇 「怪しい……」
柚葉 「なんでですか!?」
悠宇 「いや、お前がそう言って、本当に愛が入ってたか?」
柚葉 「な、なんのことでしょう……?」
悠宇 「とぼけるな。お前が持ってきた『柚葉特製! 愛情たっぷりサンドイッチ』なんて、卵サンドが生卵サンドだったり、具にサプリメントが入ってただろ! 信用できるか」
柚葉 「生卵は、滋養強壮に良いですし、サプリメントは先輩の健康を考えた結果です! ……ほら、愛が詰まってますよね!」
悠宇 「だからって、サンドイッチと合わせるものがあるか!」
柚葉 「だってぇ」
悠宇 「だってじゃない。悔しかったら、ちょっとはマシなものを作ってみろ」
柚葉 「……マシなものだったらいいんですよね?」
悠宇 「あ? そう言ってるだろ。普通に食えるものだったら、文句言わねえよ」
柚葉 「言いましたね? 明日、楽しみにしていてくださいね。べぇーっ!」
悠宇 「って、おいっ! ……行ってしまった」
悠宇 「あいつ、なにがしたいんだよ」
◇
翌日。
柚葉 「先輩! 先輩先輩!」
悠宇 「やかましい。周りの連中がドン引いてるだろうが」
柚葉 「放課後ですよ! 部室行きましょうよ!」
悠宇 「ちょ、お前、引っ張るなって!」
柚葉 「先輩は、今のところ、チョコ何個貰ったんですか?」
悠宇 「霧島先輩と、藍坂と篠宮からだから、3個か」
柚葉 「へえ、モテモテですね、先輩」
悠宇 「どれも義理だ。あ、霧島先輩、今日来れないって」
柚葉 「じゃあ、二人きりですね!」
悠宇 「……なにを企んでるんだよ」
柚葉 「もう、先輩、疑い過ぎですよ」
悠宇 「……まあ、確かに、可愛い後輩がチョコをくれようとしていると考えれば、悪くないシチュエーションだ」
柚葉 「そうですよ、先輩。見る人が見たら、この状況はうらやまものですよ」
悠宇 「それが、本当に可愛い後輩だったらな」
柚葉 「その発言、絶対に後悔させますから」
悠宇 「はいはい、あまり期待しないでおくよ」
柚葉 「むー」
(SE 部室の扉を開ける音)
(SE カバンを探る音)
柚葉 「はい、先輩、バレンタインのチョコです!」
悠宇 「…………」
柚葉 「わくわく、わくわく」
悠宇 「開けなきゃ、ダメか?」
柚葉 「ダメです。食べてください」
悠宇 「嫌な予感しかないんだが……?」
(SE チョコレートの箱を開ける音)
柚葉 「と言いつつ開ける先輩」
悠宇 「おお、どんなゲテモノがくるかと思ったが、見た目は普通だな」
柚葉 「そうでしょう、そうでしょう!」
悠宇 「問題は味だな。……あむ」
柚葉 「どきどき、どきどき」
悠宇 「あ、うまい。うまいぞ、これ」
柚葉 「やった。好きになっちゃいました?」
悠宇 「ならない」
柚葉 「そんなはっきりと……!」
悠宇 「まあでも、悪かったな。少し言い過ぎたかもしれない」
柚葉 「ふっふっふ、いいんですよ、先輩。私の愛に気づいてくれれば」
悠宇 「それは勘弁してくれ」
柚葉 「ささ、どんどん食べてくださいっ!」
悠宇 「はあ、わかったわかった」
柚葉 「美味しいでしょう」
悠宇 「ああ、うまいうまい。……ところで、このチョコ、何が入ってるんだ?」
柚葉 「いやあ、私の愛ですよ!」
悠宇 「なるほどな」
柚葉 「あれ、先輩?」
悠宇 「……これ、うまいな。何個でも食べられるよ。ひっく」
柚葉 「あ、先輩、もしかして、酔っちゃってます?」
悠宇 「ああ、なるほど、ブランデーか……。うぅ」
(SE 悠宇が倒れる音)
柚葉 「あ、先輩! どうしたんですか!?」
悠宇 「すー、すー」
柚葉 「よかった、酔って眠ってるだけだ」
◇
しばらくして。
悠宇 「……んん、あれ、俺、寝てたのか」
柚葉 「そうですよ」
悠宇 「……この匂い、チョコに入ってたのブランデーだったのか。まったくお前ってやつは……」
柚葉 「ごめんなさい! 私、先輩がお酒に弱いって知らなくて……」
悠宇 「柚葉? どうしたんだよ、お前らしくない」
柚葉 「私、先輩が倒れたとき、どうしたらいいかわからなくなっちゃって」
悠宇 「いや、気にすることじゃない。確かに、ブランデーチョコをあんなに入れるのはどうかしてるけど、チョコ自体はうまかった。ありがとうな」
柚葉 「先輩!」
悠宇 「…………」
柚葉 「どうしたんですか? 先輩」
(SE デコピンする音)
柚葉 「痛っ! なんでデコピンするんですか」
悠宇 「これでチャラにしといてやるよ。ほら、帰るぞ」
柚葉 「はい!」
END
0
あなたにおすすめの小説
👨一人用声劇台本「寝落ち通話」
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
彼女のツイートを心配になった彼氏は彼女に電話をする。
続編「遊園地デート」もあり。
ジャンル:恋愛
所要時間:5分以内
男性一人用の声劇台本になります。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
アレンジ可シチュボ等のフリー台本集77選
上津英
大衆娯楽
シチュエーションボイス等のフリー台本集です。女性向けで書いていますが、男性向けでの使用も可です。
一人用の短い恋愛系中心。
【利用規約】
・一人称・語尾・方言・男女逆転などのアレンジはご自由に。
・シチュボ以外にもASMR・ボイスドラマ・朗読・配信・声劇にどうぞお使いください。
・個人の使用報告は不要ですが、クレジットの表記はお願い致します。
声劇・シチュボ台本たち
ぐーすか
大衆娯楽
フリー台本たちです。
声劇、ボイスドラマ、シチュエーションボイス、朗読などにご使用ください。
使用許可不要です。(配信、商用、収益化などの際は 作者表記:ぐーすか を添えてください。できれば一報いただけると助かります)
自作発言・過度な改変は許可していません。
片思い台本作品集(二人用声劇台本)
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
今まで投稿した事のある一人用の声劇台本を二人用に書き直してみました。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。タイトル変更も禁止です。
※こちらの作品は男女入れ替えNGとなりますのでご注意ください。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本
しましまのしっぽ
恋愛
男性向け(女声)シチュエーションボイス台本です。
関西弁彼女の台本を標準語に変えたものもあります。ご了承ください
ご自由にお使いください。
イラストはノーコピーライトガールさんからお借りしました
👩一人声劇台本【日替わり彼女シリーズ】(全7作)
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
月曜~日曜まで曜日のイメージから一話1分半ほどで読める短いシチュエーション台本を書いてみました。
あなたが付き合うならどんな女性がお好みですか?
月曜:元気
火曜:積極的
水曜:年上
木曜:優しい
金曜:ワガママ
土曜:年下、可愛い、あざとい
日曜:セクシー
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる