人間観察

TK

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第六章【甘さ】

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ひとり暮らしを始めた俺は
初めての家賃等の支払いに緊張しつつ
思ったより金がかかると思いながら
最初の支払いを終えた
その支払いは本当にギリギリだった

そして二か月目の支払いで
俺は目を疑った
光熱費の誤差は毎月あるとは思っていたが今月は水道料金の請求が来ている

よく調べると水道料金は二か月分の請求がまとめてくるらしい

たかだか数千円の話だが
先月でもかなりギリギリの生活をしていた俺には払えないものだった

親には話しにくい

数千円なら友達に頭をさげよう

そうして俺はAに一万円を借りた


来月の給料で返すには
どこか節約をしなければならない

バイトを増やすにしても
今のバイトをおろそかにするわけにはいかない
削れるのなら食費
一日カップラーメンひとつなら
一万くらい浮くんじゃね?
なんて甘く考えていた

そこで俺がクズなのは
俺は煙草を吸っていた
本来なら煙草をやめるべきだった

だが食より煙草の方が我慢が出来なかったのだ

友達との飲みは少し控えた

するとYが奢るから来いと言ってくれた

俺は喜んで飛んでいった


Y「ひとり暮らしどう?」

俺「あ、うん。早速失敗してしまった。Aに一万借りてしまってて・・・」

Y「なんで金ねぇの?」

俺「給料より出費多くなってしまって・・・水道代が二か月目に請求来るのを先月は知らなくて・・・」

Yは鼻で笑った

俺は苦笑いで返した

Y「お前馬鹿じゃねぇの?」

俺「・・・はい」

返す言葉もございません

Y「数カ月は給料に頼らず過ごせるくらいの貯金してから家出ろって言ったよな?なんで貯金ねぇんだよ」

俺「初期費用がたまって・・・少しの貯金だけ持って出てきてしまった」


出てきてしまったじゃねぇよ、俺。
今なら自分を殴りたいほどに
甘かったと思う

Y「で、なんでお前は煙草吸ってんだ。人の金で」

本当にその通り。

俺「煙草がないのがキツくて・・・」

今にも殴られそうな気がした

Yの俺を見る目は冷たかった

当然だ。自分の甘さと遊びたい気持ちの優先でAに迷惑をかけているんだ

挙げ句の果てには煙草など自分の欲をも我慢出来ていないのだ

A「まあまあ、一万くらいなら後でいいから。とりあえずTKは飯を食っていないのが問題。倒れるよ?」

こんな俺を心配してくれるAの顔をまともに見れなかった

今日ここに来たのも

俺は奢ってもらえる、みんなとも遊べる、そんな気持ちでのん気に
ノコノコやって来たわけで

そんな自分が恥ずかしくなったが

友達へ迷惑をかけていることに
かなり焦っていた

その日はみんなの説教を受け
家に帰ってからは
どうにか金を増やすことを考えた

今のバイトを減らして掛け持ちをするしかない

そのバイトもまだ数カ月しか働いてもいなかった

バイト先へシフトを減らして欲しいと頼み
掛け持ち先も決まった

それからは2つのバイトを頑張っていたつもりだった

だが

最初のバイトをクビになってしまった

生活は余計に悪化していった

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