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さて、セドリックは迷路のように入り組んだ細道を慣れた足取りで進んでいき、やがて一つの扉の前で足を止める。
妹を肩から下ろして手を繋ぎ、三回扉をノックした。
すると少しして、何やらのぞき窓のようなものが開き、誰かがじとっと見つめてくる。
「マイヤーは昨日なんて言った?」
「クソ猫は滅びればいい」
ぼそぼそと謎の問いかけがされるが、セドリックは淡々と返す。
わたくしたちは目をぱちくりとさせてから、一斉に顔を合わせる。
「なあ今の暗号か? 秘密の合い言葉なのか!?」
「ぼく、はじめて見た!!」
「わ、わたくしも……わたくしもとてもドキドキしています……」
なるべくヒソヒソ声で盛り上がっていたのだが、じろっとドアの向こうの視線がこっちに飛んでくる。
「セディ坊、今日はやけに騒がしいじゃないか。あんたとはいい付き合いだったはずなんだがね、なんぞ業務妨害の理由でもできたってのかい?」
「逆だ。むしろ客を紹介しに来た。妹を入れたくないなら、私はここで待つが、後ろの団体の一人は皇国人だ」
「……隣国からの上客ね。目つきの鋭いお嬢さんかい?」
「いや。その隣の金髪碧眼の方だ」
な、なんか……吟味されている気配を感じる……!
わたくしたちがごくっとつばを飲み込んでいると、のぞき窓が閉じた。これは顔パス失敗か!? と焦ったのも一瞬、鍵を開ける音がして扉が内側に開く。
「ちびを入れるなら、勝手をさせんことが条件だよ。商品を無駄にしたら弁償ではきかないからね」
「感謝する。クリスタ、兄が良いと言うもの以外は触れては駄目だ。約束できるか?」
「うん! クリスタ、いいこ」
「そこの三人も、こちらの指示通りの行動をするように」
どうやら無事、秘密の場所に入れてもらえることになったらしい。
それにしても今の声のかけられ方、わたくしたちの扱いが五歳児と並列だった気がしたのは気のせいですか。気のせいということにしておきましょう。
開かれた扉から内側に入ると、下にギリギリすれ違えるかというぐらいの階段が続いている。薄暗い上に結構エグめの段差加減で、足下要注意だ。
階段を下りきってもう一つの扉を開くと、ちりんちりんと鈴が鳴る。
顔を上げたら、ふおお……と自然に声が漏れた。
妹を肩から下ろして手を繋ぎ、三回扉をノックした。
すると少しして、何やらのぞき窓のようなものが開き、誰かがじとっと見つめてくる。
「マイヤーは昨日なんて言った?」
「クソ猫は滅びればいい」
ぼそぼそと謎の問いかけがされるが、セドリックは淡々と返す。
わたくしたちは目をぱちくりとさせてから、一斉に顔を合わせる。
「なあ今の暗号か? 秘密の合い言葉なのか!?」
「ぼく、はじめて見た!!」
「わ、わたくしも……わたくしもとてもドキドキしています……」
なるべくヒソヒソ声で盛り上がっていたのだが、じろっとドアの向こうの視線がこっちに飛んでくる。
「セディ坊、今日はやけに騒がしいじゃないか。あんたとはいい付き合いだったはずなんだがね、なんぞ業務妨害の理由でもできたってのかい?」
「逆だ。むしろ客を紹介しに来た。妹を入れたくないなら、私はここで待つが、後ろの団体の一人は皇国人だ」
「……隣国からの上客ね。目つきの鋭いお嬢さんかい?」
「いや。その隣の金髪碧眼の方だ」
な、なんか……吟味されている気配を感じる……!
わたくしたちがごくっとつばを飲み込んでいると、のぞき窓が閉じた。これは顔パス失敗か!? と焦ったのも一瞬、鍵を開ける音がして扉が内側に開く。
「ちびを入れるなら、勝手をさせんことが条件だよ。商品を無駄にしたら弁償ではきかないからね」
「感謝する。クリスタ、兄が良いと言うもの以外は触れては駄目だ。約束できるか?」
「うん! クリスタ、いいこ」
「そこの三人も、こちらの指示通りの行動をするように」
どうやら無事、秘密の場所に入れてもらえることになったらしい。
それにしても今の声のかけられ方、わたくしたちの扱いが五歳児と並列だった気がしたのは気のせいですか。気のせいということにしておきましょう。
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顔を上げたら、ふおお……と自然に声が漏れた。
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