グランストリアMaledictio

ミナセ ヒカリ

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第9章 【深海の龍王】

第9章8 【海の心】

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「やめろ。やめてくれ。僕は......僕は......」

 ......

 ......

 ......

「違う。僕は......僕は......」

 ......

 ......

 ......

「この世界は廃れてる。もう、こんな世界に価値はない......全て、海に沈んでしまえばいい」

 ......

 ......

 ......

「準備は出来た。今こそ、僕の力を使うべき時だ。......長い、長い悪夢だった。でも、それも今日までだ。プリンセス。君の力を借りるよ」

 ......

 ......

 ......

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

ヴァル「ここが、あいつらの本拠地か......」

グリード「見慣れた感じのする城だがァ、この世界には不似合いな格好だなァ」

 見た感じは王都にある城と大差ねぇな。だが、この世界にあるこの城は、どうにも不自然極まりない格好でいる。だってさ、こんなに高層建築だらけの世界なんだぞ?そこにポツンと背の低い城があれば不自然って言っていいもんだろ。俺達からすれば、こういう建物こそが自然そのものなんだけどな。

 郷に入っては郷に従え。人じゃねぇけど、この建物にはそう伝えてぇな。

グリード「ちゃっちゃっと終わらせてやるぞォ!」

ヴァル「おう!魚共は全員焼き魚にしてやるぜ!」

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

「なんで......なんで、僕が......」

 ......

 ......

 ......

「僕だって、人間なのに......なのに......」

 ......

 ......

 ......

「龍人は世界の嫌われ者。どうしてそうなってしまったのか......全ては邪龍。邪龍のせいだ。あれさえなければ......」

 ......

 ......

 ......

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

「来たか。僕達を邪魔する外道共め......」

ヴァル「待たせて悪かったな!だが、やーっとセリカを連れ戻しに来たぜ!痛い目見たくなけりゃ大人しくセリカを返しやがれ!」

「なぜ君の言う事を聞かねばならない!死ね!」

ヴァル「うわっと......!......危ねぇ」

 何の前動作もなしに地面を爆発か......危うく、片足が吹っ飛びかけるところだった......

 セリカはどこにもいない......まあ、そうだよな。わざわざ戦場に人質......この場合、婚約者になるのか?まあ、大切な人ってことに変わりはねぇな。とにかく、戦場にセリカを連れてくるわけねぇよな。

グリード「話し合いはできそうにねぇなァ!俺達の得意技で行くぞォ!」

ヴァル「地獄龍の咆哮!」

グリード「地龍の咆哮!」

「野蛮な連中だ。君達が何をしようと、僕に傷を負わせることはできない」

 嘘だろ......?真正面から俺達の攻撃を喰らったというのに、本当に無傷で立ってやがる。オマケに、服にまでダメージなしとは......今までの傾向から、またなんかのカラクリがあるな。

 つか、俺達が戦う相手って尽く魔法が効かねぇよな。これ魔法バトルだろ?絶対趣旨ズレてるって。

ヴァル「なら仕方ねぇ!直接殴れば痛がってくれる!オラッ!」

「......」

 は......?頬に向けてゴツゴツの機械篭手で殴ったのに、血が出るどころか、首の角度すら変わらねぇ。

ヴァル「っ......オラッオラッ!」

「......」

 おかしい。魔法は一切使ってないはず。なのに、こいつにはダメージを与えられていない?

 魔法だけじゃなく、物理攻撃も効かないか......でも、こいつはどっからどう見てもただの人間だし、肉に直接攻撃してるから、服が守ってくれてるとかそういうのもない。もちろん、マナの気配も感じないから魔法で防いでるという線もなし。

「言っただろ。僕には一切の傷を負わせることはできない。君達の攻撃は、僕に一切通じない。分かったらさっさと去りたまえ。僕が怒ってしまう前に......」

 ......だぁれが引くかゴルァ!

ヴァル「オラァっ!」

「......どうやら、君達外道には僕の言葉が通じないようだ。ならば、仕方ない。やれ、お前ら」

 この世界に来たばっかの頃に見たウナギとタコが現れた。お前らここにいたんだな。それにしても、焼けば美味そうな体してんな。

「君達、適当に外道共の相手をしてやれ。僕は準備に取り掛かるよ」

ヴァル「待てゴルァ!」

 立ち去る男の背中にパンチの1発でも喰らわしてやろうかと思ったが、ウナギのヌルヌルとした皮膚に阻まれてしまった。

ヴァル「クソっ!」

グリード「しゃぁねェ。こいつら軟体動物なら、機械でどうにかなんだろォ。オラ、喰らえェ!」

 グリードが振り回した大剣は、タコの足を1本ぶっち切る事に成功した。

グリード「へへっ、やっぱこいつらなら効くじゃねぇかァ」

ヴァル「......?」

 気のせいか......?

 タコの切られた断面がウヨウヨして、なんか、心做しか吸盤が1つ2つと増えていってるような気がするのだが......

ネイ「油断しちゃダメですよ。あのタコ、職種を切られた程度ならすぐに回復できるようです」

グリード「オイオイマジかよォ......」

 気のせいじゃなかったんだな。マジでタコ足が綺麗に復活してやがる。

 ......となると、ウナギの方はどうだ?

ヴァル「地獄龍の鉄砕!」

 魔法は効かないが、もしかしたら相乗効果というものを期待出来るかもしれない。まあ、魔法が効かなくても、このゴツゴツした篭手なら何かしらのダメージは入るだろ。

ヴァル「......」

 ......そういや、さっきあの男を殴りかかろうとした時に阻止してきたのはこいつだったな。ついさっきの出来事だったのに、すっかり忘れてた。

 ウナギには一切の傷を負わせられた痕跡がない。魚介類のくせに、丈夫な体をしてやがる。

グリード「あぁ!クソっ!こんなポンコツ武器使ってられっかァ!」

 何をとち狂ったか、唯一の攻撃手段である機械武器を捨てやがった。

グリード「地龍の城壁!」

 左右の壁を推し縮めて、ウナギの下半身全てを押し潰した。

「ギュオォォォォォ!」

ヴァル「嘘だろ......?」

 魔法は効かねぇもんだと思ってたが、まさか壁を利用して押しつぶす方法があったとは......

 ただ、下半身を潰した程度では、ウナギはまだまだ抵抗してきそうだ。タコ同様、こちらも切れ口がウヨウヨしてて、すぐに復活しそうだな。

グリード「おい、ヴァル。こいつら相手の必勝法が分かったァ」

ヴァル「あぁ、見てたから分かるよ」

グリード「俺にもカッコつけさせろォ」

ヴァル「あ?」

グリード「この軟体動物2体。俺1人で相手してやる」

ヴァル「は!?」

 お前、バカか?いくら攻略法が見えたといえど、すぐに復活してくる相手だぞ?しかも、お前が今使った魔法は使用にそこそこの時間がかかる技じゃねぇか。

 誰か1人が誘導してやらなきゃならねぇのは理解してるはず。その上で、カッコつけだけが目的で1人で戦うとは、あまりにもグリードらしくない。

グリード「分ってるよォ。いくらあの技が有効でも、俺1人じゃ苦戦するのは必死。だが、最悪こいつらを倒す必要なんざねぇんだァ」

ヴァル「なんでだ?」

グリード「あの男は、俺達を殺すも生かすも興味ねぇって顔をしてやがる。多分だが、セリカを使ってなんかするつもりだァ。だから、その目的を達成できるまで俺達を足止めさえ出来ればそれでいいと思ってる。これが、俺の推理だ」

ヴァル「なるほど......」

 だから、少人数になってでも、あの男の邪魔をしに行かなければならないということか。

グリード「大丈夫だァ。死にはしねぇ。勝つことも出来ねぇかもだけどなァ。だが、今の技を見た以上、あの軟体動物共は確実に俺を警戒してくるはずだァ」

ヴァル「そういうもんか......」

グリード「いいから行けゴルァ。大切な仲間だろォ。早く迎えに行ってやりなァ」

ヴァル「分かった。死ぬなよ」

グリード「おぅ!」

 グリードなら大丈夫だ。あいつは立派すぎるほどの酒呑みだが、頭の回転はギルドでも1番2番を争うほどだ。危ねぇと思ったらすぐに逃げ出してくれるだろう。それに、まだ効果は試してないが、ヒカリ製の深海バリアもあるしな。

ヴァル「ネイ、行くぞ」

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

ヒカリ「グランアタック・エレキ!」

 全くめんどくさい相手ね。いくら外骨格をかち割ろうが、すぐに回復しちゃう。それに、まだ急所も見つけられていない。

エフィ「ヒカリさん!あと1つしかありません!」

 あと1つ......最悪、向こうでのんびりしてるシャチだけでも倒せれたらいいのだけれど、このカニが邪魔すぎるのよねぇ。本当、私達の攻撃をガン無視してセリカを連れ去っただけのことはあるわ。

 さてどうする?外骨格を無視できる煙幕はあと1つ。もっと考えて使うべきだったけど、まさかここまで生き残るとは思わなかったんだもん。あーあ、こんな事ならヴァル達を先に行かせなければ良かったかなぁ。

 ......でも、ヴァル達はセリカの救出を1秒でも早く行ってくれている。こんなに苦戦する相手なら、ここに残さなくて正解だったわね。セリカさえ救出できれば、こんな奴ら無視して逃げればいいだけの話だもん。

エフィ「ヒカリさん!前!」

 前......?

ヒカリ「おっと......」

 大きなカニバサミが私の真上に降ってきた。

 考え事ばかりしてられないわね。動かない敵に攻撃を当てるなんて簡単なこと。カニのくせに、攻撃するタイミングは分かってるようね。

 ......煙幕があと1つ。この1つで必ずケリを付ける。そのためには......

ヒカリ「ワールドメモリーズ、起動!」

 本当なら、この世界からの脱出時とかに保険をかけるつもりで残しておきたかったけど、そんな出し惜しみをして殺されちゃったら元も子もないわね。

 水着だから、髪から伸びたコードが手足に突き刺さってるのが見えちゃうけど、見た目を気にしてるようじゃ戦場を潜り抜けることなんてできない。

ヒカリ「リソース・コール・オブジェクトIDLoverOrbis!」

 ワールドメモリーズ用に新たに作った重機関銃。スナイパーライフルとほぼほぼ同じような形状だけど、これにも特別なギミックを仕込んである。

 ネイに渡したBurstOrbisは、8本のメモリを軸に分裂して使えるようにしていた。ネイが使うと心のどこかで思ってて、そういう設計にした。でも、このLoverOrbisは私が使うように設計した兵器。

 数は減っちゃうけど、4本のメモリを1点に集中させて放つことが出来る。私が持ってるメモリは、1本1本が強大な自然現象を固めて出来たもの。4本も集まれば、それこそ世界を破壊するくらいの威力で記憶を放つことが可能になる。なんで、そんな破壊兵器を作ってしまったのか......ハッキリ言ってしまえば、ただの興味本位だ。多分、世界の偉い人達は興味本位で爆弾になりうる物を作っちゃうんでしょうね。

ヒカリ「エフィ、酷なこと頼むけど、あのカニとシャチが私の直線上に並ぶように誘導してくれない?」

エフィ「はい!頑張りますっ!」

 ふふ、素直で良い子ね。私にも、あんな時期が......

 時期が......

 ......昔からクソガキだったわね。はぁ、もっとマシな人生を送りたかった(15歳思春期の女性)。

 ただのエフィのちょっかいでも、カニは私を狙わずエフィの後をついて行ってしまう。頭があるのかないのか。どう考えても、攻撃的な私を狙った方がいいはずなんだけどね。まあ、生物なんて必要なところで頭が回らないものよ。

ヒカリ「全く、初日のシャチさんはどこに行ったのかしらね」

 スコープ越しに見えるシャチは、眠そうに空を漂っている。あんた、本当に何のためにここに来たのよ......保険?まあ、動かないなら動かないでいいわ。楽だから。

エフィ「ヒカリさん!ここでいいですか!」

ヒカリ「OK!横に逃げず、空に逃げなさい。それが一番攻撃をかわせる方法よ」

エフィ「え!?私、巻き込まれるかもしれないんですか!?」

ヒカリ「そうなるかもしれないから気をつけなさいってことよ」

 まあ、攻撃は一瞬だし、当たらないように調整するけどね。

ヒカリ「ブリザード、エレキ、シャイン、クリスタル。一点集中、喰らえーーーー!」

 縦に並べたスロットにメモリを入れ、スロットを内部に閉じる。これでメモリの力が1点に集まるよう連結させることが出来る。あとは、引き金を引けば、4つの自然現象が合わさった最高威力の弾丸を放つことが出来る。

エフィ「ひゃっ!」

 若干エフィの足元を通ってしまったわね。

ヒカリ「まだまだね。次は空気抵抗と湿度を一切受けないように改良しなくちゃ」

 機械の面白いところは、どんなにいい物を作っても、まだまだ改良しがいのある部分だ。これだから機械類に飽きることはない。常にいい物を目指して作り続ける。科学者ってよりも、ただの機械工学士になっちゃうわね。

ヒカリ「ふぅ......まだ、セリカを助け出すことは出来てないようね......」
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