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第0章 【グラン・ゼロ・ストーリー】
第0章2 【始まりの日】
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こんな話を聞いたことはありませんか?
"太陽に近づきすぎた英雄は、やがて羽を燃やされ地に落とされる"
残酷な話ですね。世の中を生き抜くには、より強い力と罪深い程の強欲を持たなければならないというのに、持ちすぎると神様に没収されてしまう。でも、逆に持ってるものが少ないと、今度は下界の人間によって酷い目に遭わされてしまう。何か、世の中が上手く回る方法なんてないのでしょうか?まあ、あったら誰も苦労しませんけどね。
さてさて、くだらない考え事はしてないで、今日も今日とで頑張りましょうか。欲深き私は、いつまでもこんな小さな島に閉じこもっていられません!1分1秒でも早くこの島を脱出して外の世界を見る!そのために、太くて丈夫な木を集めてるんですけど......
「......やっぱり、ダメみたいです......」
重いものを運んだり、壊したりするのは得意なのですが、どうもこういった細かい作業が私はできないようで、日々無為に島の自然を荒らしているだけ。イカダ作り程度なら私でも出来ると思ったのですが......はぁ。
あーあ、どこからか海賊でも何でもいいからワクワクさせてくれるような人が現れてくれませんかねー、現れるわけないかー。
仕方ないので、私は今日も極力自然を荒らさないようにしつつ、食料となる木の実を探します。
この島は私以外誰もいない孤島。私がどれだけ自然を荒らしてしまおうと、自然の再生力の方が高く、この島から木の葉1枚すら無くなってしまうような事態は絶対に起きない。もし、そんなことが起きてしまったら、私は世界が終わる瞬間を覚悟します。
「とは言っても、世界が終わる瞬間なんて、それこそ神様がお怒りにならない限りは絶対に起きませんからねー。今日も平和です!」
独り言ではあるが、誰かと話すようにして言葉を口から出す。こうでもしてないと、ひとりぼっちの私はおかしくなってしまう。まあ、独り言が多すぎる時点で十分おかしな奴に見えるんでしょうけど。
まあ、独り言とは言えど、私の言葉を聞いてくれる生き物ならいる。
この島に生息する生き物たち。姿形はバラバラで、私の体を超える大きさのものなんていませんが、むしろそれが私には丁度いい。クマカリリスやシオラガラス、クマデムシにチョウオオトビなど、この島以外には生息していないって言われる固有種がたくさんいるのです。外の世界を見たことがないから、本当にこの生き物たちがこの島固有の種なのか分かりませんけど。
この島に住む人間は私だけ。でも、こうしてたくさんの生き物に囲まれているのだから、私は寂しいと思ったことは1度だってありません。でも......
「退屈はしますよ......はー、本当、どこからでもいいから海賊とか現れませんかねー」
この島に残ってある本から得た適当な知識。外の世界には大海を渡り、略奪を行う組織があるとのこと。ならば、そんな組織がこの島を襲いに来てもおかしくはないはず。と、毎日のように期待してるのですが、彼らは無意味に襲ってるわけではない。ちゃんとした目的があって、その目的とは、大体が略奪行為。奪えるものが何もないこの島に、わざわざ船を浮かべてやってくる人たちなんていませんよ。
......期待してるのかしてないのか、自問自答してるとちょっと悲しくなってきます。
あ、そうそう。なぜ、私がたった1人でこの島にいるのかというと、時は5年くらい前まで遡ります。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
それはそれは、夏の残暑もそろそろ消え去り、秋らしく涼しくなってきた頃。
私の記憶が確かなら、この島には500人ほどの人口があり、老若男女問わずみんなが元気に毎日を過ごしていました。もちろん、私と私の家族も含めて。
「ゴルァァ!テメェら、まだ返す採算ができてねぇのかァ!あぁ!?」
「す、すみません!」
「明日、明日までには......!」
あの、棘棍棒を担いだ厳ついオジサンは、この島にあったギルドマスターの......えぇと、なんて名前でしたっけ?よく思い出せません......。まあ、名前なんてどうでもいい話です。幼い時の私には分かりませんでしたが、両親はこのギルドに借金を作っており、毎日のようにこの厳ついオジサンに怒られていました。時には、魔法を使った暴力も振るわれていたほどです。
両親の借金のせいで、私は満足のいく生活を送ることは出来ていませんでした。でも、ギルドにある本を勝手に読み漁ったり、島にある小さな学校でたまに先生の話を聞いたりして、少しずつ知識を身につけていきました。
そんな、貧しくも小さな幸せは長くは続きませんでした。
ある日突然、ええ、本当に突然のことです。島に悲劇が訪れました。いえ、悲劇という言葉では足りないくらいに惨い出来事です。
「なんだァ!何が起こってやがるゥ!」
「マスター!島が......!島がぁぁぁぁ!」
「喚き散らしてねぇで何が起こったか話やがれぇ!」
「マスター、どこからか瘴気が溢れ出ており、その影響か、島に大量の魔獣が......!」
「魔獣だァ!?んなもんがなんで急に現れてんだァ!?いぃや、んなもん関係ねぇ!全員総力で殲滅にかかれぇ!」
原因は今でも分かりません。ですが、島に突然闇の瘴気が現れ、それがものの数分で島全体を覆い、あっという間に『絶望』というものをこの島に与えました。
瘴気が人々の体を蝕み、生き物たちの精神をおかしくさせ、最後には瘴気の暴走で島全体を『絶望』という名の炎で焼き尽くしました。
あれから5年。
私だけは、なぜか奇跡的に生き残り、瘴気の影響も受けないままにすくすくと育っていきました。といっても、やはり少しは影響があるのか、身長は中々伸びていきませんし、肉付きもあまり女性らしいとは言えない状態です。まあ、生きていく上で不便なところがあるわけでもありませんし、特に気にしてはいません。
まあ、そんな悲惨な事件があった島ですが、私は元気に過ごしています!......
「......今日はもう寝ちゃいましょうか」
日はまだ出てるけど、ワクワクさせてくれるようなことが起きないのであれば、無駄な体力の消費を避けるべきです。いくら食糧が豊富とはいえ、それがいつまでも続いてくれるとは限りませんから、なるべく節約です。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
そして翌朝。
「ふぁ~ぁ~......今朝はやけに自然がうるさいですね~」
翌朝、鳥や狼などの野生動物たちのうるさい声で目が覚めた。
なんだろうと思い、1番近くの海岸に足を運びました。すると、遠くの方で何やら大きな影が見えました。
「あれは......まさか!」
遠いからちょっと黒っぽく、四角いってだけしか分かりませんが、海の上に浮かぶあんな大きなものなど、私が知っている限りでは1つしかありません。
「船!船です!あれは絶対に船ですよー!」
何年も待ち焦がれたこの島への来訪者。ただ通り過ぎるだけって可能性もあるけど、あの船は確実にこちらに向かってきている。
間違いない。間違いであってほしくない。
「こうしちゃいられません!早速来訪者たちとの接触をー!」
1000年前の再霊島。そこに欲深き少女が住んでいました。名をゼラと呼びます。彼女は、とても幸福な少女で、小説にあるような"冒険"に強い憧れを持っていました。そんな彼女は、これから出会う"仲間"と共に自らの冒険譚を刻んでいくことになります。その冒険譚は、希望に満ち溢れているのか、はたまた絶望に満ちているのか。それは、彼女の選択が決めることです。間違った選択を選べば、未来は続かなくなる。でも、正しい選択を取れば、未来は希望に包まれる。ええ、でも......
......
......
......いいえ。ここから先の話は、ちゃんとこの冒険小説を読んでからにしましょう。
"太陽に近づきすぎた英雄は、やがて羽を燃やされ地に落とされる"
残酷な話ですね。世の中を生き抜くには、より強い力と罪深い程の強欲を持たなければならないというのに、持ちすぎると神様に没収されてしまう。でも、逆に持ってるものが少ないと、今度は下界の人間によって酷い目に遭わされてしまう。何か、世の中が上手く回る方法なんてないのでしょうか?まあ、あったら誰も苦労しませんけどね。
さてさて、くだらない考え事はしてないで、今日も今日とで頑張りましょうか。欲深き私は、いつまでもこんな小さな島に閉じこもっていられません!1分1秒でも早くこの島を脱出して外の世界を見る!そのために、太くて丈夫な木を集めてるんですけど......
「......やっぱり、ダメみたいです......」
重いものを運んだり、壊したりするのは得意なのですが、どうもこういった細かい作業が私はできないようで、日々無為に島の自然を荒らしているだけ。イカダ作り程度なら私でも出来ると思ったのですが......はぁ。
あーあ、どこからか海賊でも何でもいいからワクワクさせてくれるような人が現れてくれませんかねー、現れるわけないかー。
仕方ないので、私は今日も極力自然を荒らさないようにしつつ、食料となる木の実を探します。
この島は私以外誰もいない孤島。私がどれだけ自然を荒らしてしまおうと、自然の再生力の方が高く、この島から木の葉1枚すら無くなってしまうような事態は絶対に起きない。もし、そんなことが起きてしまったら、私は世界が終わる瞬間を覚悟します。
「とは言っても、世界が終わる瞬間なんて、それこそ神様がお怒りにならない限りは絶対に起きませんからねー。今日も平和です!」
独り言ではあるが、誰かと話すようにして言葉を口から出す。こうでもしてないと、ひとりぼっちの私はおかしくなってしまう。まあ、独り言が多すぎる時点で十分おかしな奴に見えるんでしょうけど。
まあ、独り言とは言えど、私の言葉を聞いてくれる生き物ならいる。
この島に生息する生き物たち。姿形はバラバラで、私の体を超える大きさのものなんていませんが、むしろそれが私には丁度いい。クマカリリスやシオラガラス、クマデムシにチョウオオトビなど、この島以外には生息していないって言われる固有種がたくさんいるのです。外の世界を見たことがないから、本当にこの生き物たちがこの島固有の種なのか分かりませんけど。
この島に住む人間は私だけ。でも、こうしてたくさんの生き物に囲まれているのだから、私は寂しいと思ったことは1度だってありません。でも......
「退屈はしますよ......はー、本当、どこからでもいいから海賊とか現れませんかねー」
この島に残ってある本から得た適当な知識。外の世界には大海を渡り、略奪を行う組織があるとのこと。ならば、そんな組織がこの島を襲いに来てもおかしくはないはず。と、毎日のように期待してるのですが、彼らは無意味に襲ってるわけではない。ちゃんとした目的があって、その目的とは、大体が略奪行為。奪えるものが何もないこの島に、わざわざ船を浮かべてやってくる人たちなんていませんよ。
......期待してるのかしてないのか、自問自答してるとちょっと悲しくなってきます。
あ、そうそう。なぜ、私がたった1人でこの島にいるのかというと、時は5年くらい前まで遡ります。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
それはそれは、夏の残暑もそろそろ消え去り、秋らしく涼しくなってきた頃。
私の記憶が確かなら、この島には500人ほどの人口があり、老若男女問わずみんなが元気に毎日を過ごしていました。もちろん、私と私の家族も含めて。
「ゴルァァ!テメェら、まだ返す採算ができてねぇのかァ!あぁ!?」
「す、すみません!」
「明日、明日までには......!」
あの、棘棍棒を担いだ厳ついオジサンは、この島にあったギルドマスターの......えぇと、なんて名前でしたっけ?よく思い出せません......。まあ、名前なんてどうでもいい話です。幼い時の私には分かりませんでしたが、両親はこのギルドに借金を作っており、毎日のようにこの厳ついオジサンに怒られていました。時には、魔法を使った暴力も振るわれていたほどです。
両親の借金のせいで、私は満足のいく生活を送ることは出来ていませんでした。でも、ギルドにある本を勝手に読み漁ったり、島にある小さな学校でたまに先生の話を聞いたりして、少しずつ知識を身につけていきました。
そんな、貧しくも小さな幸せは長くは続きませんでした。
ある日突然、ええ、本当に突然のことです。島に悲劇が訪れました。いえ、悲劇という言葉では足りないくらいに惨い出来事です。
「なんだァ!何が起こってやがるゥ!」
「マスター!島が......!島がぁぁぁぁ!」
「喚き散らしてねぇで何が起こったか話やがれぇ!」
「マスター、どこからか瘴気が溢れ出ており、その影響か、島に大量の魔獣が......!」
「魔獣だァ!?んなもんがなんで急に現れてんだァ!?いぃや、んなもん関係ねぇ!全員総力で殲滅にかかれぇ!」
原因は今でも分かりません。ですが、島に突然闇の瘴気が現れ、それがものの数分で島全体を覆い、あっという間に『絶望』というものをこの島に与えました。
瘴気が人々の体を蝕み、生き物たちの精神をおかしくさせ、最後には瘴気の暴走で島全体を『絶望』という名の炎で焼き尽くしました。
あれから5年。
私だけは、なぜか奇跡的に生き残り、瘴気の影響も受けないままにすくすくと育っていきました。といっても、やはり少しは影響があるのか、身長は中々伸びていきませんし、肉付きもあまり女性らしいとは言えない状態です。まあ、生きていく上で不便なところがあるわけでもありませんし、特に気にしてはいません。
まあ、そんな悲惨な事件があった島ですが、私は元気に過ごしています!......
「......今日はもう寝ちゃいましょうか」
日はまだ出てるけど、ワクワクさせてくれるようなことが起きないのであれば、無駄な体力の消費を避けるべきです。いくら食糧が豊富とはいえ、それがいつまでも続いてくれるとは限りませんから、なるべく節約です。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
そして翌朝。
「ふぁ~ぁ~......今朝はやけに自然がうるさいですね~」
翌朝、鳥や狼などの野生動物たちのうるさい声で目が覚めた。
なんだろうと思い、1番近くの海岸に足を運びました。すると、遠くの方で何やら大きな影が見えました。
「あれは......まさか!」
遠いからちょっと黒っぽく、四角いってだけしか分かりませんが、海の上に浮かぶあんな大きなものなど、私が知っている限りでは1つしかありません。
「船!船です!あれは絶対に船ですよー!」
何年も待ち焦がれたこの島への来訪者。ただ通り過ぎるだけって可能性もあるけど、あの船は確実にこちらに向かってきている。
間違いない。間違いであってほしくない。
「こうしちゃいられません!早速来訪者たちとの接触をー!」
1000年前の再霊島。そこに欲深き少女が住んでいました。名をゼラと呼びます。彼女は、とても幸福な少女で、小説にあるような"冒険"に強い憧れを持っていました。そんな彼女は、これから出会う"仲間"と共に自らの冒険譚を刻んでいくことになります。その冒険譚は、希望に満ち溢れているのか、はたまた絶望に満ちているのか。それは、彼女の選択が決めることです。間違った選択を選べば、未来は続かなくなる。でも、正しい選択を取れば、未来は希望に包まれる。ええ、でも......
......
......
......いいえ。ここから先の話は、ちゃんとこの冒険小説を読んでからにしましょう。
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