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2章
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しおりを挟むもしかして、……恋情が消えたんじゃなくって、隠していた……? なんで?
ルカの中で疑問が渦巻く。ルカの視線を受けて、正臣がにこりと笑みを深めた。
……そんなの、決まっている。私が、男だからだ。
ぎゅうっと胸が苦しくなる。泣きたいような嬉しさが込み上げていた。
隠していたのは、私のため?
正臣の気持ちが消えていたわけじゃないかもしれない。隠していただけかもしれない。正臣に好かれているのかもしれない。
男同士の色恋沙汰は、普通ではない。嫌悪まではされなくても、日常では変わり者だと面白おかしく揶揄される方が一般的だ。ならば、ルカの性別を知った正臣が、ルカから恋情を忌避されると判断したとしてもおかしくはない。だから、ルカが嫌がらないように隠した、そう考えるのが自然ではないか。
もしそうだとしたら、ルカの恋心が明らかになったのだから、もう隠す必要はない。だから今、またこうして示すようになっても、おかしくはない。
期待が一気に込み上げて、ルカはぱっと笑顔になった。
「……あの、嬉しい、です」
そう言ってから、次の休日の目的を思い出す。笑顔がポンと一瞬で赤く染まった。
これじゃまるで、すぐやれる日が来るから嬉しいみたいじゃないか……!!
嬉しいのは、決して、やりたいからではない。いや、やりたいのは事実だし、それが嬉しいのも事実だが、そうじゃなくて……。
「その、あの、違います! そうじゃなくって、その、正臣さんが、私のために時間をとってくれるのが……! その、嬉しいのは気持ちがってことで……」
言えば言うほど即物的に思えてきて、更に慌てるルカに、正臣が吹き出した。
「ああ、わかっている」
くくく、と笑いを堪えることなく、楽しげに頷く正臣を、ルカは恨みがましく見上げる。それを見て正臣が更に笑って、ごまかすように頭を撫でられた。
「……イジワルだ」
「そうむくれてくれるな」
「……私一人あせって、恥ずかしい」
頬を抑えて俯けば、追い打ちをかけるように斜め上から楽しげな声が振ってくる。
「俺は楽しいがな」
「……私も、楽しいです」
正臣のイジワルは、恥ずかしいけれど、嫌じゃない。馬鹿にしていないとわかる。笑っていても、そこにあるのは愛情だと感じる。
悔しいけれど、不承不承応えると、横から楽しげな笑い声がする。
「お前は素直でかわいい」
「……ありがとうございます」
どう反応したら良いか分からず、とりあえず褒められたことにしたルカだった。
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