辺境子爵家長男はモブ。流され転生バッチ来い!

内村うっちー

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第一章「記憶あるのに個人情報なし」モブなオレ。

第一話「オレは誰だ。だれだ。ダレだ」前世ネタだ。

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「なぜ?」導入から劇的であれ。それだけでも大人気。どこかで聴いた言葉だ。
一説によるなら冒頭の『セーブ・ザ・キャット』展開。主人公は少女を助ける。

「さて?」もちろん南京玉すだれじゃない。長く傘を回せないからツカミだよ。
 前世の自分について詳しい情報もない。まず最初からどうすりゃいいのかな。

 生前が微妙なお笑い芸人はヤバい。引きこもり中二病ワナビーも遠慮したい。
なんとなく前世の回想でイメージする異世界。ファンタジーの意味なら幻想だ。

 または空想で眠りながら見る夢はドリーム。フィクションなら虚構で小説だ。


 小説を読むタイプじゃない深夜アニメ大好き。究極オタクならかなりヤバい。
ニワカみたいな軽度のオタクならアリだろう。記憶がなくても知識で役に立つ。


 つなげられた記憶で理解した魔法社会。前世は機械文明で違和感も半端ない。

 そもそも父が元平民。A級冒険者ってどうなんだ。母まで同じパーティーだ。
成り上がり子爵家長男……テンプレじゃん。主人公イジメてざまぁされるヤツ。


 中世ヨーロッパ風異世界……マジで。日本人として生きた記憶もおぼろげだ。
あっちじゃ漠然としたイメージ。大元になるココの世界観はなんだ。指輪物語?

 アーサー王伝説やマビノギみたいなヤツだろうか。世界樹の守護ならエルフ。
チャムやリリスはピクシーかな。ドワーフの鍛冶屋がいるなら武器は欲しいよ。


 ダンジョンが当たり前の世界。深く潜らなくても振り返ればヤツはいるんだ。
道中に出現するモンスター。種族も定番を外れないドラクエやFFにいるアレ。

 まず最初にスライムが現れる。ゴブリンやオークから進化してオーガになる。
ダンジョンの最下層に魔王はいない。伝承に残されたドラゴンはどこかにいる。

 ダンジョンに出会いを求めるのは間違ってるよ……ネタじゃないからマジに。


 ダンジョンは【支配する】誰かがいる。一説では目的が『挑戦者の魂』収集。
それでも我欲を優先するバカはいる。お宝を目指して限界まで潜ろうと考える。

「A級の冒険者は半端ない強さだぜ」子守歌代わり。自賛もバカ親父の死生観。
深層を目指して戻らない冒険者は多い。平均がC級でもA級はほんのわずかだ。

 それでも世界中に存在するダンジョン。すべて攻略された記録も存在しない。


 冒険者ギルドも完全テンプレだ。一歩もはみだせない「きっと来る」茶番劇。
あれだあれ。冒険者になりたいと考えて登録時に現れる。新人冒険者の歓迎会。

 絶対に笑ってはいけない流れ。絡む中堅冒険者を倒すとそのままC級登録だ。
それもテンプレ展開。拒否してF級といいながら最後にD級で決まるのがオチ。

 父は元平民で腕っぷしが強いだけのA級冒険者。母も同じパーティーだった。
魔法学校を卒業して冒険者になった変わり者だ。家出した実家は大商会なんだ。

 基本的に両親は放任主義者。力が正義の大金持ち。脳筋クソ親父と腹黒い母。
前世持ちで魔法の使えるオレ。しかも下級貴族家の長男に生まれた「さてさて」


 そもそもの前提として王都に一つだけある魔法学校。かなりシビアな環境だ。

 テンプレ的な王族だけどマジメさわやか美少年。第二王子さまは優秀だった。
はべる貴族たちもそれなりに優秀だ。それでも超絶優秀な王太子さまがいたよ。

 もちろん優秀な平民もいた。学内で『全員平等』表向きイジメは存在しない。
それでもおバカ貴族が多数のテンプレ。血統で魔法の威力が異なる前提もある。

 そもそも論だけど。羊のオレが狼ばかりいる魔法学校。どうすごしたと思う?


 いやビックリするぐらいに空気だ。まんま真正のボッチくん三年は笑えない。
まず貴族家なら誇りになる歴史がない。『勇者』の父と【魔女】の母は有名人。

 元平民のA級冒険者と王都大商会の家出娘だ。国王が直々に任命した子爵位。
典型的成り上がり貴族だ。テンプレの貴族をホンモノが相手にするはずもない。

 同じ意味で優秀な平民は貴族さまに関与したくもない。教師まで同類だった。
まぁあれだ。王都に超絶デカい祖父母の家がある。うなるほどの金銭もあった。

 いやいやいや。校内で三年間日常会話していない「空気男」爆誕の瞬間だよ。


 それなりに楽しいことも起こったらしい。記憶のなかでミジメな様子もない。

 喜ぶべき状況かもしれない。王都で社交タイムになる季節。放置のボッチ(笑)
こっそりと領地巡りも楽しい。幸い十五歳になる今日から冒険者に登録できる。

 オレ以外は全員が両親と王都だ。ほとんどの家臣にメイド。料理人もいない。
かりそめの自由みたいな時期。金銭だけあればどうにでもなるから旅にでよう。

 三年近い校内ボッチ生活。オレは幸運で超絶甘い祖父母がなんでも用意した。
ちょっと人恋しくなるタイミングは誰でもある。超絶地味な服装のお忍び紀行。


 お忍びだから軍用の馬さえいればなんとかなる。とりあえず領都に向かおう。
辺境に近い田舎町を領都と呼ぶ状況もツボだ。日本を思い返すと笑えないから。

 人口密度になんだった? まぁ前世の定義は忘れた。それなりに拓けた町だ。
王都みたいな都会や街じゃない。親父の知名度と母の金銭に導かれた住人たち。


 以前の領主も無能ではなかったようだ。そもそもダンジョンが複数ある町だ。
金のガチョウじゃなくても夢の宝箱から一攫千金。ダンジョンは金の生る木だ。

 冒険者ギルドの支店が存在する町は多くない。利権も関わるので政治になる。
それでもギルド間通信のメリット。秘匿技術も各種のアイテムでお釣りがでる。

 もちろん武器や防具。宿屋に娼館から食事処まであらゆる景気に群がる人々。

 コソコソ子爵領巡りをしたくもない。現地の隠密調査にあわてる理由はない。
金銭入手が可能な最強装備。活用してダンジョンの攻略……以前に魔法強化だ。


「空気男」本領の発揮で可能ならお忍び行脚。前世で感動したご老公の物まね。

「この紋所目に入らぬかぁっ(リアルヴァージョン)!」やってみたいんだよ。
「へへぇっ」土下座悪者のあがきから成敗する。呵々大笑して収束もテンプレ。

 なんとなく妄想しながら目につく武器屋。格安のショートソードを購入する。

 防具がなくてもなんとかできる。近距離まで寄られる前に魔法を使えばいい。
モンスター討伐の証明になる部位の切り取り。あるいは対人戦での威嚇は剣だ。

 子爵家が保管する武具。逸品が多すぎて初心者が持つと目立ちすぎでヤバい。
現実はギルドの登録時も本名は厳しい。単身で登録する魔法使いは地雷の扱い。


「うぉぅ」小声おもらし。あまりにテンプレな冒険者ギルド。木製扉が見えた。
 なんとなくファンタジー。そのままのイメージは……重厚な木造の二階建て。

「その汚い手。放しなさいよっ!」初手からいきなり絶叫。マジなテンプレだ。
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