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579.転売屋は豆を植える
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「豆、豆かぁ。」
「スカイビーンズは確かに魅力的だけど、かなり成長するのよね?大丈夫?」
「そこは別の豆を植えて相殺するつもりです。」
「別の豆?」
「シロウ様が昔に仕入れた飽食の豆なんですけど、覚えておられませんか?」
「あぁ、そんなのもあった気がする。」
気がするだけで覚えてはいない。
スカイビーンズは覚えてるぞ、この前サプリメントを使った時に買ったやつだ。
腹下しの薬にもなるしそのまま食べてもいいらしい。
だがエリザの言うようにかなり急成長するらしく、日照とかその辺が気になるところだ。
それを解消するための飽食の豆らしいのだが・・・。
「それって何?」
「かなり栄養価の高い豆です。大昔は乾燥させて携帯食料にした記録もありました。それさえ食べておけば他の物を食べなくてもいい、食が飽きることからその名前がついたそうです。」
「そんなすごいものなのに出回ってない理由は?」
「土地の養分をかなり吸い上げるんです。一度実をつけるとその土地では数年食べ物が育たなくなるのだとか。」
「いや、やばすぎだろそれ。」
「でも、うちの場合は土地も豊かですし私の肥料もあるのでそこは何とかなると思います。一応他の影響も考えて、北側のカニバフラワーの下に植えるつもりです。」
確かにあそこなら魔物の死骸やら血液やらがしみ込んでいるから色んな意味で栄養豊富だ。
畑の外側ってのが気になるけれど、近づく魔物は彼らの餌食になるだろう。
コッコもいるし処理には困らないはずだ。
「栄養を吸い上げてスカイビーンズが育ち過ぎないように抑制、でも育てば育つほど収穫は増えるんだろ?」
「増えますが中身がスカスカになってしまって、薬の効力が下がるんです。」
「適度に育てつつ飽食の豆も一緒に確保。でもなぁ、売れるのか?」
「申し訳ありませんそこまでは調べられてないんです。」
ひとまずアネットのプレゼンは終了。
事の発端は俺が食べ過ぎて腹を下した所から始まる。
幸いにもアネットの薬があったのですぐに完治したが、夏に向けて食中毒なども増えて来るので今のうちに準備しようって話が出たんだ。
それにちょうど適したスカイビーンズだったが、問題は育ちすぎる事。
それを何とかしようと考えているときに、倉庫に眠っていた飽食の豆を思い出したんだそうだ。
メルディがしっかり管理してくれたおかげでこうやって陽の目を見る事となった。
買い取っている俺が言うのもなんだが、こういう素材って結構あるんだろうなぁ。
「飽食の豆か。保存食に使うのが普通なんだろうな。」
「栄養価が高いのなら遠出するときとかダンジョンに潜るときに重宝しそうよね。長期間潜るとなると満腹感はともかく栄養が足りなくなることが多いし。」
「需要が無ければ作っても無駄、ちょっと調べて来るか。」
「図書館へ?」
「そのつもりだ。」
「でしたらクッキーも一緒に持って行ってもらえますか?この間別の本を借りたお礼なんです。」
アレン少年は甘いものが好きだからなぁ。
言い換えれば甘いものを与えていれば結構融通が利く。
本来は貸出禁止の書物も、結構貸してもらってたりするんだよな。
食堂に寄ってクッキーを受け取った後図書館へと向かう。
「やぁいらっしゃい。」
「この前のお礼だってミラから持たされたクッキーだ、食べてくれ。」
「嬉しいなぁ、わざわざ持ってきてくれたんだ。」
「ま、ついでだし。飽食の豆って知ってるか?」
「おや、随分と懐かしい名前だね。久々に聞いたよ。」
名前を聞いた途端に驚いたような顔をするアレン少年。
見た目は若いが中身は・・・、まぁ気にしたら負けだ。
「ってことは知ってるのか。」
「昔はそれなりに出回っていたけど、非効率って事ですたれていった植物だ。君の事だからわざわざそれをどうにかしようとしてるんだろうね。」
「あぁ、どういう風に食べるのかとか色々と調べたい。」
「食べ方は普通の豆と同じだけど・・・。確か本があったはずだ、いつもの場所に持っていくよ。」
「宜しく頼む。」
いつもの場所、窓際のテーブルで日向ぼっこしていると古びた本を二冊持ってアレン少年が戻ってきた。
「こっちの緑の方が栽培方法と簡単な食べ方、それで青い方が保存食品の作り方だよ。」
「保存食、やっぱりそれ系に使われてたのか。」
「栄養価が高いものはどうしてもね。今ほど平和じゃなかったし移動するのにも時間がかかったから携帯食料なんかにすると重宝したんだよ。」
「それ、いつの話だ?」
「いつ頃だと思う?」
年の話をするといつもはぐらかされるんだよなぁ。
教えてもらったからって何が変わるわけでもないんだけど。
「20年ぐらいか?」
「そういう事にしておこう。それじゃあ僕は用事があるから、その本は持って帰っても大丈夫だよ。」
「了解、助かった。」
「美味しいのが出来たら持ってきてくれ、久々にあれを食べたくなった。」
そのアレを教えてもらわないと作るものも作れないんだが。
教えてもらえなさそうなので、パラパラと両方の本を読み保存食の本だけ借りてその足で市場へと向かった。
保存食といえばやっぱりあの人だろう。
「お、にいちゃん久々だな。」
「最近仕事が忙しくてね。あれ、おばちゃんは?」
「今日は仕入れで休みだとよ。」
「そっか。まぁおっちゃんに用があったからいいか。」
「なんだ?俺に何か用なのか?」
「飽食の豆ってのを使って保存食を作りたいんだが、詳しいか?」
市場ではおっちゃんがいつものように店を構えていた。
おばちゃんは休みのようだが、病気ではないようだ。
「こりゃまた久々に聞いたな、そんなのまだ作ってるところあるのか。」
「ずいぶん昔に栽培されていたらしいな。」
「あぁ、ここ十年はお目にかかってない。栄養はあるし腹持ちもいいから保存食にはもってこいなんだが・・・。何分育てた後がなぁ。」
「不毛の土地までは行かないが、かなり厳しいそうじゃないか。」
「そうなんだ。って、まさか兄ちゃんの畑でやるのか?」
「試験的にちょっとな。だから出来たやつを有効に使いたいんだが何にするのがいいと思う?」
「そうだなぁ・・・。色々あるがやっぱり炒り豆だな。」
え?
炒り豆って酒のツマミにもなるあれ?
てっきり加工食品かとおもったんだが、ちょっと予想外だ。
「そんなのがいいのか?」
「日持ちするし腹持ちする、手軽に食べられて傷みにくい最高の保存食だ。まぁ、味気ないっちゃぁ味気ないが冒険者なんかには喜ばれるだろうな。」
「確かに荷物にはならないか・・・。」
「手間がかからない方が儲かるだろ?」
「そりゃそうなんだけども。他にあるか?」
「そうだなぁ、茹でですりつぶしたやつを板状にして揚げたり焼いたりしても美味いな。」
「茹でるのはいいな。」
「食いでもあるし満腹感がすごいぞ。」
ふむ、それなら手軽だしすぐ作れそうだ。
炒り豆でもいいけど加工品の方がなんとなく喜ばれる気がする。
とはいえ加工すると日持ちしないこともあるわけだし、やっぱり本職に聞くの一番だったな。
「なるほど、助かった。」
「ちなみに俺はレッドビーンズを植えるのをお勧めするね。」
「理由は?」
「日持ちがするし茹でれば甘くなる、砂糖を入れれば菓子にも加工できるぞ。西の方じゃ小豆とかいう似たような品種があるみたいだが、こいつはそれほど甘くならないんだよな。だが量が取れるから保存用にピッタリだぞ。畑に空きがあれば作っておくのをお勧めする。」
「小豆の仲間か。」
それはいい事を聞いた。
今はハワードさんから小豆を直接仕入れているが、似たようなものを自分で栽培できれば継続的に餡子が食える。
餡子が出来ればお菓子のバリエーションが増えるってわけだ。
ドルチェが喜びそうだしなにより街のみんなに売れそうだ。
この前の桜餅や大福も大人気だったからな、似たようなのを出しても売れるだろう。
「ちなみにレッドビーンズはダンジョン産の素材だから冒険者に言えば手配できるんじゃないか?」
「え、ダンジョンにあるのか?」
「ビーンシューターっていう魔物が飛ばしてくる豆に混ざってるらしい。数は手に入らないかもしれないが、最初の栽培さえうまくいけば後は継続的に手に入るだろう。」
「依頼出してみるかなぁ。」
「出来たら食わせてくれよ。」
「もちろんだ。」
せっかく良い物をお勧めしてもらったんだ、ちゃんと還元しないとな。
いつものように保存食を仕入れて屋敷へと戻る。
「ただいま。」
「おかえりなさいませ、いかがでしたか?」
屋敷に戻るとエントランスでミラとエリザが話し込んでいた。
こんな場所でどうしたんだろうか。
「飽食の豆は加工方法がわかった。需要もありそうだから無理のない範囲で栽培してもいいだろう。それと、レッドビーンズって豆が小豆に似ているらしい、一緒に作ってみてもいいかもしれん。」
「それはいいですね、小豆の代わりになれば色々出来そうです。」
「ってことでそっちは冒険者に依頼を出すつもりだ。エリザ、ビーンシューターって強いのか?」
「え、あいつが落とすの?」
「らしいぞ。」
「強くはないけど面倒な場所にいるのよね、近づくのも大変だし・・・。」
「ま、時間かかかってもいいから少量でも手に入れたい。依頼を出しておいてもらえるか?」
「おっけー。」
夏野菜を植えることを考えると出来るだけ急ぎたいが、無理して金をかける必要も無い。
手に入れば万々歳だ。
豆、豆かぁ。
せっかく植えるんなら色々と植えてみたいよな。
大豆に近いものが手に入れば豆腐とかもできるかもしれないし。
問題はにがりをどこで手に入れるかだが、海があるんだから不可能ではないだろう。
恐らく西方にはもうあるはずだ。
味噌と醤油があるんだからないはずがない。
それが手に入れば・・・。
豆は夢のある食べ物。
これは調べないわけにはいかないな。
「スカイビーンズは確かに魅力的だけど、かなり成長するのよね?大丈夫?」
「そこは別の豆を植えて相殺するつもりです。」
「別の豆?」
「シロウ様が昔に仕入れた飽食の豆なんですけど、覚えておられませんか?」
「あぁ、そんなのもあった気がする。」
気がするだけで覚えてはいない。
スカイビーンズは覚えてるぞ、この前サプリメントを使った時に買ったやつだ。
腹下しの薬にもなるしそのまま食べてもいいらしい。
だがエリザの言うようにかなり急成長するらしく、日照とかその辺が気になるところだ。
それを解消するための飽食の豆らしいのだが・・・。
「それって何?」
「かなり栄養価の高い豆です。大昔は乾燥させて携帯食料にした記録もありました。それさえ食べておけば他の物を食べなくてもいい、食が飽きることからその名前がついたそうです。」
「そんなすごいものなのに出回ってない理由は?」
「土地の養分をかなり吸い上げるんです。一度実をつけるとその土地では数年食べ物が育たなくなるのだとか。」
「いや、やばすぎだろそれ。」
「でも、うちの場合は土地も豊かですし私の肥料もあるのでそこは何とかなると思います。一応他の影響も考えて、北側のカニバフラワーの下に植えるつもりです。」
確かにあそこなら魔物の死骸やら血液やらがしみ込んでいるから色んな意味で栄養豊富だ。
畑の外側ってのが気になるけれど、近づく魔物は彼らの餌食になるだろう。
コッコもいるし処理には困らないはずだ。
「栄養を吸い上げてスカイビーンズが育ち過ぎないように抑制、でも育てば育つほど収穫は増えるんだろ?」
「増えますが中身がスカスカになってしまって、薬の効力が下がるんです。」
「適度に育てつつ飽食の豆も一緒に確保。でもなぁ、売れるのか?」
「申し訳ありませんそこまでは調べられてないんです。」
ひとまずアネットのプレゼンは終了。
事の発端は俺が食べ過ぎて腹を下した所から始まる。
幸いにもアネットの薬があったのですぐに完治したが、夏に向けて食中毒なども増えて来るので今のうちに準備しようって話が出たんだ。
それにちょうど適したスカイビーンズだったが、問題は育ちすぎる事。
それを何とかしようと考えているときに、倉庫に眠っていた飽食の豆を思い出したんだそうだ。
メルディがしっかり管理してくれたおかげでこうやって陽の目を見る事となった。
買い取っている俺が言うのもなんだが、こういう素材って結構あるんだろうなぁ。
「飽食の豆か。保存食に使うのが普通なんだろうな。」
「栄養価が高いのなら遠出するときとかダンジョンに潜るときに重宝しそうよね。長期間潜るとなると満腹感はともかく栄養が足りなくなることが多いし。」
「需要が無ければ作っても無駄、ちょっと調べて来るか。」
「図書館へ?」
「そのつもりだ。」
「でしたらクッキーも一緒に持って行ってもらえますか?この間別の本を借りたお礼なんです。」
アレン少年は甘いものが好きだからなぁ。
言い換えれば甘いものを与えていれば結構融通が利く。
本来は貸出禁止の書物も、結構貸してもらってたりするんだよな。
食堂に寄ってクッキーを受け取った後図書館へと向かう。
「やぁいらっしゃい。」
「この前のお礼だってミラから持たされたクッキーだ、食べてくれ。」
「嬉しいなぁ、わざわざ持ってきてくれたんだ。」
「ま、ついでだし。飽食の豆って知ってるか?」
「おや、随分と懐かしい名前だね。久々に聞いたよ。」
名前を聞いた途端に驚いたような顔をするアレン少年。
見た目は若いが中身は・・・、まぁ気にしたら負けだ。
「ってことは知ってるのか。」
「昔はそれなりに出回っていたけど、非効率って事ですたれていった植物だ。君の事だからわざわざそれをどうにかしようとしてるんだろうね。」
「あぁ、どういう風に食べるのかとか色々と調べたい。」
「食べ方は普通の豆と同じだけど・・・。確か本があったはずだ、いつもの場所に持っていくよ。」
「宜しく頼む。」
いつもの場所、窓際のテーブルで日向ぼっこしていると古びた本を二冊持ってアレン少年が戻ってきた。
「こっちの緑の方が栽培方法と簡単な食べ方、それで青い方が保存食品の作り方だよ。」
「保存食、やっぱりそれ系に使われてたのか。」
「栄養価が高いものはどうしてもね。今ほど平和じゃなかったし移動するのにも時間がかかったから携帯食料なんかにすると重宝したんだよ。」
「それ、いつの話だ?」
「いつ頃だと思う?」
年の話をするといつもはぐらかされるんだよなぁ。
教えてもらったからって何が変わるわけでもないんだけど。
「20年ぐらいか?」
「そういう事にしておこう。それじゃあ僕は用事があるから、その本は持って帰っても大丈夫だよ。」
「了解、助かった。」
「美味しいのが出来たら持ってきてくれ、久々にあれを食べたくなった。」
そのアレを教えてもらわないと作るものも作れないんだが。
教えてもらえなさそうなので、パラパラと両方の本を読み保存食の本だけ借りてその足で市場へと向かった。
保存食といえばやっぱりあの人だろう。
「お、にいちゃん久々だな。」
「最近仕事が忙しくてね。あれ、おばちゃんは?」
「今日は仕入れで休みだとよ。」
「そっか。まぁおっちゃんに用があったからいいか。」
「なんだ?俺に何か用なのか?」
「飽食の豆ってのを使って保存食を作りたいんだが、詳しいか?」
市場ではおっちゃんがいつものように店を構えていた。
おばちゃんは休みのようだが、病気ではないようだ。
「こりゃまた久々に聞いたな、そんなのまだ作ってるところあるのか。」
「ずいぶん昔に栽培されていたらしいな。」
「あぁ、ここ十年はお目にかかってない。栄養はあるし腹持ちもいいから保存食にはもってこいなんだが・・・。何分育てた後がなぁ。」
「不毛の土地までは行かないが、かなり厳しいそうじゃないか。」
「そうなんだ。って、まさか兄ちゃんの畑でやるのか?」
「試験的にちょっとな。だから出来たやつを有効に使いたいんだが何にするのがいいと思う?」
「そうだなぁ・・・。色々あるがやっぱり炒り豆だな。」
え?
炒り豆って酒のツマミにもなるあれ?
てっきり加工食品かとおもったんだが、ちょっと予想外だ。
「そんなのがいいのか?」
「日持ちするし腹持ちする、手軽に食べられて傷みにくい最高の保存食だ。まぁ、味気ないっちゃぁ味気ないが冒険者なんかには喜ばれるだろうな。」
「確かに荷物にはならないか・・・。」
「手間がかからない方が儲かるだろ?」
「そりゃそうなんだけども。他にあるか?」
「そうだなぁ、茹でですりつぶしたやつを板状にして揚げたり焼いたりしても美味いな。」
「茹でるのはいいな。」
「食いでもあるし満腹感がすごいぞ。」
ふむ、それなら手軽だしすぐ作れそうだ。
炒り豆でもいいけど加工品の方がなんとなく喜ばれる気がする。
とはいえ加工すると日持ちしないこともあるわけだし、やっぱり本職に聞くの一番だったな。
「なるほど、助かった。」
「ちなみに俺はレッドビーンズを植えるのをお勧めするね。」
「理由は?」
「日持ちがするし茹でれば甘くなる、砂糖を入れれば菓子にも加工できるぞ。西の方じゃ小豆とかいう似たような品種があるみたいだが、こいつはそれほど甘くならないんだよな。だが量が取れるから保存用にピッタリだぞ。畑に空きがあれば作っておくのをお勧めする。」
「小豆の仲間か。」
それはいい事を聞いた。
今はハワードさんから小豆を直接仕入れているが、似たようなものを自分で栽培できれば継続的に餡子が食える。
餡子が出来ればお菓子のバリエーションが増えるってわけだ。
ドルチェが喜びそうだしなにより街のみんなに売れそうだ。
この前の桜餅や大福も大人気だったからな、似たようなのを出しても売れるだろう。
「ちなみにレッドビーンズはダンジョン産の素材だから冒険者に言えば手配できるんじゃないか?」
「え、ダンジョンにあるのか?」
「ビーンシューターっていう魔物が飛ばしてくる豆に混ざってるらしい。数は手に入らないかもしれないが、最初の栽培さえうまくいけば後は継続的に手に入るだろう。」
「依頼出してみるかなぁ。」
「出来たら食わせてくれよ。」
「もちろんだ。」
せっかく良い物をお勧めしてもらったんだ、ちゃんと還元しないとな。
いつものように保存食を仕入れて屋敷へと戻る。
「ただいま。」
「おかえりなさいませ、いかがでしたか?」
屋敷に戻るとエントランスでミラとエリザが話し込んでいた。
こんな場所でどうしたんだろうか。
「飽食の豆は加工方法がわかった。需要もありそうだから無理のない範囲で栽培してもいいだろう。それと、レッドビーンズって豆が小豆に似ているらしい、一緒に作ってみてもいいかもしれん。」
「それはいいですね、小豆の代わりになれば色々出来そうです。」
「ってことでそっちは冒険者に依頼を出すつもりだ。エリザ、ビーンシューターって強いのか?」
「え、あいつが落とすの?」
「らしいぞ。」
「強くはないけど面倒な場所にいるのよね、近づくのも大変だし・・・。」
「ま、時間かかかってもいいから少量でも手に入れたい。依頼を出しておいてもらえるか?」
「おっけー。」
夏野菜を植えることを考えると出来るだけ急ぎたいが、無理して金をかける必要も無い。
手に入れば万々歳だ。
豆、豆かぁ。
せっかく植えるんなら色々と植えてみたいよな。
大豆に近いものが手に入れば豆腐とかもできるかもしれないし。
問題はにがりをどこで手に入れるかだが、海があるんだから不可能ではないだろう。
恐らく西方にはもうあるはずだ。
味噌と醤油があるんだからないはずがない。
それが手に入れば・・・。
豆は夢のある食べ物。
これは調べないわけにはいかないな。
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