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920.転売屋はコインを仕入れる
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「あのー、買取屋さんですよね?」
「ん?あぁ、そうだが?」
「よかった!実は見て欲しいものがあるんですけど。」
「ここでは買取はしないんだが、まぁ暇だし見るだけ見せてくれ。」
久々に露店で買い取った品を売りに出していたときの事、どう見ても一般人って感じの奥様が申し訳なさそうに声をかけてきた。
客は来ずおっちゃんおばちゃんと今日は暇だなと話している時だったので、致し方なく応じることに。
決してその奥様の乳に惹かれたわけじゃないからな!と、後で言わないといけないぐらいにおばちゃんが軽蔑した目を向けてくる。
やめてくれ、本当にそういうのじゃないから。
そんな状況になっているとも知らず、奥様はカバンに右手を差込み何かを掴みだした。
取り出されたそれはコロコロと茣蓙の上を転がり、俺の足元までやってくる。
『旧王朝時代のコイン。旧王朝第13代皇帝の即位を記念して作られた硬貨で表には皇帝の肖像が、裏には愛犬と王妃の姿が描かれている。発行枚数が多くありふれている。最近の平均取引価格は銀貨7枚。最安値銅貨5枚、最高値銀貨74枚、最終取引日は昨日と記録されています。』
ふむ、旧王朝時代の硬貨か。
今は流通硬貨が変わったのでお金の代わりとしては使えないが、骨董品や蒐集品として取引されているんだろう。
まさか昨日取引されているとは思わなかったが、こういうのって好きな人は好きだからなぁ。
そんな硬貨が全部で12枚、どれも種類が違うようだ。
「旧王朝時代のコインとは珍しいな。」
「亡くなった父が集めていたもののようですが、家族の誰も興味がなくて。そんなときに、買取屋さんの噂を聞いたんです。」
「何でも買い取ってくれるってか?」
「その、はい。」
「なに、本当の事だから気にしないでくれ。とりあえず残りも見せてもらえるか?」
一枚一枚確認しながら鑑定を行い、相場を確認。
一枚だけ高値で取引されているものがあったが、他はそうでもなさそうだ。
とはいえ高い奴だけを買うのも変なので合算にして少し安く価格提示してみるか。
「12枚全部で銀貨15枚って所だな。」
「え!そんなに高く買ってくださるんですか!」
「こういうのは欲しい人は欲しがるしそういう人に限って高値を出すもんだ。個人的にいくつか欲しいものもあるしこの価格になるんだが、かまわないか?」
「はい!お願いします!」
まさかそんな高値で買い取ってくれるとは思っていなかったんだろう。
遠慮がちだった奥様の姿勢がぐっと正され、喜んではしゃぐたびに巨大な二つの果実も一緒になって暴れまわる。
それを見て再び軽蔑の目を向けるおばちゃんと、鼻の下を伸ばすおっちゃん。
代金を渡すと奥様はスキップをしながら去って行った。
「一つ言うが、胸に負けたんじゃないからな。普通に価値があったからだぞ。」
「そうやって弁解するのはやましい気持ちがあるからさ、まったくコレだから男ってやつは。」
「言われてるぞおっちゃん。」
「アンタもだよ!」
いや、だから俺は違うと先に言ったはずなんだが・・・。
「しっかし、そんな古いコインがそんな高値で売れるとはなぁ。うちも探せばありそうだ」
「何でそんなのが家にあるんだ?」
「大昔に一度今の硬貨が足りなくなることがあってね、その時に使われたのさ。」
「何でまたそんなことに。」
「私が子供のときの話だよ、覚えているはずないじゃないか。」
いや、そんな偉そうに言われても。
何があったのかは分からないがコインはコイン、再利用しないといけない何かが起きたんだろう。
どれだけ数があるかは知らないが、こういうのってコレクションしたくなるんだよなぁ。
希少価値の高い奴に共通するのは発行枚数が少ないとかものすごい人気があるとか、あとはエラー硬貨なんてのも高い。
人の手で作る以上どうしてもエラーは発生してしまう。
本来は市場に出回ることなく廃棄されたりするものだが、これもまた人の手で選別するのでどうしても漏れてしまうものがあるんだよなぁ。
どれが正しいのかは後で図書館に行って調べてみるとしよう。
「あの!ここで古いコインと買ってもらえるって聞いたんですけど。」
「ん?」
「私のも見てもらえますか?」
「私のも!」
さっきの奥様から聞いたんだろうか、その後も続々と奥様方が俺の所にやってきては古びたコインを売っていく。
おかしいな、今日は在庫を売りに来たはずなんだがなんでこんなに金が出て行くんだ?
買取をするつもりじゃなかったのでそんなに現金を持ちこんでいなかったので、昼前には財布が空っぽになってしまった。
店番を頼んで急ぎ店に向かい現金を回収して露天に戻ったのだが、そこには信じられない光景が広がっていた。
「嘘だろ。」
「お、兄ちゃん!客がいっぱいまってるぞ!」
「早く買い取ってやんな、営業妨害もいいところだよまったく。」
露店の前には大勢の奥様、だけでなく年配の男性や若い兄ちゃんまでが群がっていた。
何がどうなってるんだ?
「お、戻ってきたぞ!」
「ねぇ、うちにあったコインはいくらぐらいになる?」
「あ!ずるい、次は私よ!」
「昔集めていたものなんじゃが、孫に新しい武器を買ってやりたくてのぉ。」
「遺跡で拾った奴なんだが飲み代の足しになるか?」
露店の前に集まっていた人が怒涛の勢いで俺を取り囲み、四方八方から好き勝手にしゃべり始める。
市場のど真ん中で大勢に取り囲まれ。もはや収拾がつかない状況だ。
この間のように市場の端ならばともかくこんな場所でこんな騒ぎを起こしたら・・・。
「誰だ!こんな大騒ぎを起こしたのは!」
ってな感じで警備が飛んでくるよなぁ。
俺はただ金を取りに店に戻っただけなんだが騒ぎを起こした張本人として、警備にしょっ引かれてしまった。
もっとも、向こうも俺が誰か知っているので手荒なことはせず場を鎮めるために致し方なくという感じだが。
「ほんと、勘弁してくださいよ。」
「今回については不可抗力だって、まさか金を取りに戻っている間にあんなことになるとは思っていなかった。」
「今度から買い取りは店で、露店では販売だけをお願いしますよ。」
「善処する。」
警備の詰所に連行され、馴染みの警備隊長に説教を喰らう。
俺は別に悪くないっていっても騒ぎが起きたのは事実なわけで、ほんと迷惑な話だ。
「ちなみに何を買い取っていたんです?」
「旧王朝時代のコインだ。」
「あ、知ってます。最近流行ってるやつですよね?」
「流行ってるのか?」
「港町から来た新入りが自慢げに見せてきたんで覚えてます。こんなのを集めてどうするんですかね。」
ふむ、その話は知らなかった。
幸いここにはまだその流れは来ていない様なので、今のうちにいい感じのを買い占めることが出来ればもしかすると大儲けできるかもしれない。
でもなぁ、こういうのって一過性かつ短命だから時期を間違えると大損なんだよなぁ。
流行に乗るのが一番儲けが出るのだが、失敗もしやすい諸刃の剣。
自由に出来る金がたくさんあるだけについつい追い続けてしまいそうだが、引き際をしっかり見極めなければ。
「ちなみにその新人は今どこに?」
「あいつなら拡張工事の現場にいますよ。え、シロウさんも集めてるんですか?」
「成り行きでそうなったんだが、これなんて中々綺麗だろ?」
「俺はこんなのより美味い酒の方がいいですけどねぇ。」
「エリザなら同じことを言いそうだ。」
「とりあえず解放しますけど、次からは気をつけてくださいよ。」
「了解。」
別に犯罪を犯したわけじゃないのでお小言を言われただけで開放され、恐る恐る露天に戻ってみたのだが警備がいるせいか誰も店の前には集まっていなかった。
「ただいま。まったく、ひどい目にあった。」
「ひどい目にあったのはこっちのほうさ。あんたのおかげで今日は何も売れてないんだからね。」
「悪かったって。あれ、おっちゃんは?」
「急用ができたって急いで帰ったよ。そこに今日の分が置いてあるだろ。」
「今日の分って。これ在庫全部って言わないか?」
「代金は立て替えておいたからね、全部で銀貨32枚さっさと払いな。」
売りそこなった在庫の横に、これまた大量の乳製品が積み上げられている。
この感じ、絶対おばちゃんが全部置いていくように言ったんだろうなぁ。
あのおっちゃんが俺に無断で商品を押し付けるようなことをするはずがない。
バターにチーズに、生乳。
またエリザや奥様方にお菓子を作ってもらってガキ共に配るとするか。
「それで、どうするんだい?」
「なにが?」
「さっきの客だよ。皆あんな古びた硬貨が金になるって知って大騒ぎしてるんだ、ちゃんと責任とって何とかしな。」
「何とかって言われてもなぁ。」
「ちなみにうちにも何枚かあるから後で取りにおいで。」
「ういっす。」
ちゃっかり自分も流れに乗っているのがおばちゃんらしい。
その後、俺が戻ってきたのを知ったさっきの客を別の場所に誘導して買い取れるだけ買い取ることにした。
売れるか分からないと思いながらも、売れる可能性があるものを放置するのはどうしても我慢できない。
売れないならそこまでだが、それなら売れるように仕向けるって手もある。
気づけば木箱一杯に古びた硬貨が集まっていた。
「すごい量だねぇ。」
「だな。」
「バカみたいに金を払っていたけど、本当に大丈夫なんだろうね。」
「んー、俺の勘では大丈夫だ。」
「勘で娘と孫を路頭に迷わせるんじゃないよ。」
「その心配はないさ。何があっても皆を幸せにするって誓ったからな。」
「その言葉信じてるからね。」
もちろんその中におばちゃんも含まれているんだが、それを言うと遠慮してしまうので何も言わなかった。
さて、この買い付けたコインをどうしてやろうか。
とりあえずどうやって持ち帰るか、そこから考えないとなぁ。
「ん?あぁ、そうだが?」
「よかった!実は見て欲しいものがあるんですけど。」
「ここでは買取はしないんだが、まぁ暇だし見るだけ見せてくれ。」
久々に露店で買い取った品を売りに出していたときの事、どう見ても一般人って感じの奥様が申し訳なさそうに声をかけてきた。
客は来ずおっちゃんおばちゃんと今日は暇だなと話している時だったので、致し方なく応じることに。
決してその奥様の乳に惹かれたわけじゃないからな!と、後で言わないといけないぐらいにおばちゃんが軽蔑した目を向けてくる。
やめてくれ、本当にそういうのじゃないから。
そんな状況になっているとも知らず、奥様はカバンに右手を差込み何かを掴みだした。
取り出されたそれはコロコロと茣蓙の上を転がり、俺の足元までやってくる。
『旧王朝時代のコイン。旧王朝第13代皇帝の即位を記念して作られた硬貨で表には皇帝の肖像が、裏には愛犬と王妃の姿が描かれている。発行枚数が多くありふれている。最近の平均取引価格は銀貨7枚。最安値銅貨5枚、最高値銀貨74枚、最終取引日は昨日と記録されています。』
ふむ、旧王朝時代の硬貨か。
今は流通硬貨が変わったのでお金の代わりとしては使えないが、骨董品や蒐集品として取引されているんだろう。
まさか昨日取引されているとは思わなかったが、こういうのって好きな人は好きだからなぁ。
そんな硬貨が全部で12枚、どれも種類が違うようだ。
「旧王朝時代のコインとは珍しいな。」
「亡くなった父が集めていたもののようですが、家族の誰も興味がなくて。そんなときに、買取屋さんの噂を聞いたんです。」
「何でも買い取ってくれるってか?」
「その、はい。」
「なに、本当の事だから気にしないでくれ。とりあえず残りも見せてもらえるか?」
一枚一枚確認しながら鑑定を行い、相場を確認。
一枚だけ高値で取引されているものがあったが、他はそうでもなさそうだ。
とはいえ高い奴だけを買うのも変なので合算にして少し安く価格提示してみるか。
「12枚全部で銀貨15枚って所だな。」
「え!そんなに高く買ってくださるんですか!」
「こういうのは欲しい人は欲しがるしそういう人に限って高値を出すもんだ。個人的にいくつか欲しいものもあるしこの価格になるんだが、かまわないか?」
「はい!お願いします!」
まさかそんな高値で買い取ってくれるとは思っていなかったんだろう。
遠慮がちだった奥様の姿勢がぐっと正され、喜んではしゃぐたびに巨大な二つの果実も一緒になって暴れまわる。
それを見て再び軽蔑の目を向けるおばちゃんと、鼻の下を伸ばすおっちゃん。
代金を渡すと奥様はスキップをしながら去って行った。
「一つ言うが、胸に負けたんじゃないからな。普通に価値があったからだぞ。」
「そうやって弁解するのはやましい気持ちがあるからさ、まったくコレだから男ってやつは。」
「言われてるぞおっちゃん。」
「アンタもだよ!」
いや、だから俺は違うと先に言ったはずなんだが・・・。
「しっかし、そんな古いコインがそんな高値で売れるとはなぁ。うちも探せばありそうだ」
「何でそんなのが家にあるんだ?」
「大昔に一度今の硬貨が足りなくなることがあってね、その時に使われたのさ。」
「何でまたそんなことに。」
「私が子供のときの話だよ、覚えているはずないじゃないか。」
いや、そんな偉そうに言われても。
何があったのかは分からないがコインはコイン、再利用しないといけない何かが起きたんだろう。
どれだけ数があるかは知らないが、こういうのってコレクションしたくなるんだよなぁ。
希少価値の高い奴に共通するのは発行枚数が少ないとかものすごい人気があるとか、あとはエラー硬貨なんてのも高い。
人の手で作る以上どうしてもエラーは発生してしまう。
本来は市場に出回ることなく廃棄されたりするものだが、これもまた人の手で選別するのでどうしても漏れてしまうものがあるんだよなぁ。
どれが正しいのかは後で図書館に行って調べてみるとしよう。
「あの!ここで古いコインと買ってもらえるって聞いたんですけど。」
「ん?」
「私のも見てもらえますか?」
「私のも!」
さっきの奥様から聞いたんだろうか、その後も続々と奥様方が俺の所にやってきては古びたコインを売っていく。
おかしいな、今日は在庫を売りに来たはずなんだがなんでこんなに金が出て行くんだ?
買取をするつもりじゃなかったのでそんなに現金を持ちこんでいなかったので、昼前には財布が空っぽになってしまった。
店番を頼んで急ぎ店に向かい現金を回収して露天に戻ったのだが、そこには信じられない光景が広がっていた。
「嘘だろ。」
「お、兄ちゃん!客がいっぱいまってるぞ!」
「早く買い取ってやんな、営業妨害もいいところだよまったく。」
露店の前には大勢の奥様、だけでなく年配の男性や若い兄ちゃんまでが群がっていた。
何がどうなってるんだ?
「お、戻ってきたぞ!」
「ねぇ、うちにあったコインはいくらぐらいになる?」
「あ!ずるい、次は私よ!」
「昔集めていたものなんじゃが、孫に新しい武器を買ってやりたくてのぉ。」
「遺跡で拾った奴なんだが飲み代の足しになるか?」
露店の前に集まっていた人が怒涛の勢いで俺を取り囲み、四方八方から好き勝手にしゃべり始める。
市場のど真ん中で大勢に取り囲まれ。もはや収拾がつかない状況だ。
この間のように市場の端ならばともかくこんな場所でこんな騒ぎを起こしたら・・・。
「誰だ!こんな大騒ぎを起こしたのは!」
ってな感じで警備が飛んでくるよなぁ。
俺はただ金を取りに店に戻っただけなんだが騒ぎを起こした張本人として、警備にしょっ引かれてしまった。
もっとも、向こうも俺が誰か知っているので手荒なことはせず場を鎮めるために致し方なくという感じだが。
「ほんと、勘弁してくださいよ。」
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「善処する。」
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「ちなみに何を買い取っていたんです?」
「旧王朝時代のコインだ。」
「あ、知ってます。最近流行ってるやつですよね?」
「流行ってるのか?」
「港町から来た新入りが自慢げに見せてきたんで覚えてます。こんなのを集めてどうするんですかね。」
ふむ、その話は知らなかった。
幸いここにはまだその流れは来ていない様なので、今のうちにいい感じのを買い占めることが出来ればもしかすると大儲けできるかもしれない。
でもなぁ、こういうのって一過性かつ短命だから時期を間違えると大損なんだよなぁ。
流行に乗るのが一番儲けが出るのだが、失敗もしやすい諸刃の剣。
自由に出来る金がたくさんあるだけについつい追い続けてしまいそうだが、引き際をしっかり見極めなければ。
「ちなみにその新人は今どこに?」
「あいつなら拡張工事の現場にいますよ。え、シロウさんも集めてるんですか?」
「成り行きでそうなったんだが、これなんて中々綺麗だろ?」
「俺はこんなのより美味い酒の方がいいですけどねぇ。」
「エリザなら同じことを言いそうだ。」
「とりあえず解放しますけど、次からは気をつけてくださいよ。」
「了解。」
別に犯罪を犯したわけじゃないのでお小言を言われただけで開放され、恐る恐る露天に戻ってみたのだが警備がいるせいか誰も店の前には集まっていなかった。
「ただいま。まったく、ひどい目にあった。」
「ひどい目にあったのはこっちのほうさ。あんたのおかげで今日は何も売れてないんだからね。」
「悪かったって。あれ、おっちゃんは?」
「急用ができたって急いで帰ったよ。そこに今日の分が置いてあるだろ。」
「今日の分って。これ在庫全部って言わないか?」
「代金は立て替えておいたからね、全部で銀貨32枚さっさと払いな。」
売りそこなった在庫の横に、これまた大量の乳製品が積み上げられている。
この感じ、絶対おばちゃんが全部置いていくように言ったんだろうなぁ。
あのおっちゃんが俺に無断で商品を押し付けるようなことをするはずがない。
バターにチーズに、生乳。
またエリザや奥様方にお菓子を作ってもらってガキ共に配るとするか。
「それで、どうするんだい?」
「なにが?」
「さっきの客だよ。皆あんな古びた硬貨が金になるって知って大騒ぎしてるんだ、ちゃんと責任とって何とかしな。」
「何とかって言われてもなぁ。」
「ちなみにうちにも何枚かあるから後で取りにおいで。」
「ういっす。」
ちゃっかり自分も流れに乗っているのがおばちゃんらしい。
その後、俺が戻ってきたのを知ったさっきの客を別の場所に誘導して買い取れるだけ買い取ることにした。
売れるか分からないと思いながらも、売れる可能性があるものを放置するのはどうしても我慢できない。
売れないならそこまでだが、それなら売れるように仕向けるって手もある。
気づけば木箱一杯に古びた硬貨が集まっていた。
「すごい量だねぇ。」
「だな。」
「バカみたいに金を払っていたけど、本当に大丈夫なんだろうね。」
「んー、俺の勘では大丈夫だ。」
「勘で娘と孫を路頭に迷わせるんじゃないよ。」
「その心配はないさ。何があっても皆を幸せにするって誓ったからな。」
「その言葉信じてるからね。」
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