転売屋(テンバイヤー)は相場スキルで財を成す

エルリア

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1223.転売屋は思わぬ打診をされる

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朝から優雅にソーセージを茹でた後、柔らかいパンにはさみ上から大量のピクルスを投入。

加えて旬のオニオニオンフライを振りかければあっという間にホットドッグの完成だ。

それを片手でいただきつつ、朝までの間に届けられた手紙に目を通す。

これが俺の最近の日課。

ここにきて早二か月、あれやこれやと手広くやってきたおかげもあって俺宛の手紙もそこそこ届くようになってきた。

そのほとんどが勧誘で正直金になりそうなものではないのでそのほとんどをスルーしている状況だが、稀に面白そうなものも混ざっているので見ないで捨てるのはもったいない。

他にも問い合わせや相談なんかもあるので、金になりそうでさらにはすぐに終わりそうな内容に関しては受けるようにしている。

商売において人脈や伝手は作っておいて損はないだけに、めんどくさくても今後を考えて極力受けるようにしている俺を褒めてほしい。

前までの俺ならめんどくさいの一言で片づけていただろうけど、名誉男爵の肩書を失った以上できるだけ自分に有利な状況を自分で作っていかなければならない。

「シロウ様、今よろしいですか?」

「食べながらで悪いが何かあったのか?」

ホットドッグを片手に手紙を流し読みしていると、アニエスさんが慌てた様子で駆けてきた。

さっき食事を終えて食堂を出たはずなんだが何かあったんだろうか。

「今しがたリング様の遣いが参りまして、時間がある時に来てほしいとのことです。」

「リングさんが?他に何か言ってなかったか?」

「そこまでは。確か今日はこの間運び込まれた荷物の仕分けをされると聞いていましたのでいつになるかわからないとだけお答えしております。」

「こっちの片付けもしたいところだが相手は王族、流石に後回しにはできないだろ?」

「リング様がそのようなことを気にされる方とは思いませんが、世間体を考えればそうなるかと。」

その世間体がめんどくさいんだよなぁ。

アニエスさんが言うようにリングさんはそんな小さい事で怒る人じゃないし、どうしても急いでいるのなら自分から足を運ぶだろう。

それをしないという事は緊急性のある話ではないわけで。

こちらも大至急の仕事ではないので、仕分けはジンに任せてアニエスさんとルフと一緒にリングさんの屋敷へと向かうことにした。

大通りを通り抜け、王城近くの王族のみが屋敷を構えられる一角へと馬車で移動する。

警備の関係上この辺を徒歩で移動するのは宜しくないらしい。

なんとまぁ面倒なことだ。

屋敷の前に到着するとわざわざリングさんが玄関まで迎えに出てきてくれた。

「久しいな、シロウ。」

「お久しぶりですリング様。」

「その気持ち悪い話し方はやめてくれ、身分があろうとなかろうとお前はお前だ。」

「そういってもらえるとありがたいんだが、世間体がな。」

「世間体などそこらのコボレートに食わせてしまえばいい。アニエス殿もルフもよく来てくれた、さぁ入ってくれ。」

相変わらずというかなんというか。

アニエスさんはともかくルフに対しても対等に話をしてくれる王族なんてこの世界のどこを探してもこの人しかいないんだろうなぁ。

王都に来てから会うのはこれで二度目になるのだが、身分に関係なく一人の友人として扱ってくれるのでこちらも非常に気楽に話をすることができる。

まぁ、出会った時からこんな感じだったので本人もその方がやりやすいのかもしれないが。

今更だがよくまぁ王族相手にこんな話し方ができたもんだ。

いや、あの時は貴族だったか?まぁどっちも同じだけど。

そのまま応接室に案内されると、すぐに美しい女性が香茶を持って入ってきた。

「マリアンナ、シロウが来てくれたぞ。」

「ようこそお越しくださいました。その節は素晴らしい物をありがとうございます。」

「喜んでもらえて何よりだ。」

リングさんにはもったいないぐらいの奥様には息子さんが生まれたときに乳液やらなんやらを色々送らせてもらい、その後も定期的に化粧品の注文をもらっていたと記憶している。

子どもの姿はないがまぁどこかで遊んでいるんだろう。

「それで、今日は俺に用があるんだって?」

「まぁそれに関してはおいおいな。とりあえず香茶でも飲みながらゆっくりしてくれ、王都にはもう慣れたか?」

早々に話を進めようと思ったのだが華麗に躱されてしまった。

そんなに言い出しにくい事なのか、時々探りを入れてみるもののまったく反応してもらえない。

まぁこの人の事だから騙そうとかそういうつもりはないんだろうけど。

「アナタ、マイヤー先生が来てくださいましたよ。」

「お、来られたか。」

30分ほど世間話をしたところで奥様が来客を教えにやってきた。

二人ともどことなく嬉しそうなのは何故だろうか。

「客か?それなら俺は別の場所で待たせてもらうが・・・。」

「いや、シロウに会わせるために呼んだのだ。すぐにお通ししてくれ。」

「かしこまりました。」

「俺に会わせたい?どういうことだ?」

「それは後で話す、少し待て。」

有無を言わせない感じに仕方なく静かに待つことにした。

態々俺を呼び出してまで会わせたい人とはいったいどんな人なんだろうか。

香茶を飲み干して大きく息を吐くと同時に再び扉がノックされ、奥様と一緒に同い年ぐらいの女性が入ってきた。

モノクルがよく似合うその女性は俺をチラリと一瞥だけして、静かに視線を戻した。

「マイヤー殿、急な呼び出しにもかかわらずよく来てくれた。」

「こちらこそこのような機会を与えて下さり感謝しています。」

「紹介しよう、この人はマイヤー殿。学院で教鞭を振るっている先生だ。こちらはシロウ、元名誉男爵という肩書はあるが私の親しい友人だ。」

「マイヤーと申します。この度は急にお呼びするような形になり申し訳ありません。」

改めて視線を合わせたその人はまっすぐに俺の目を見てから深々と頭を下げた。

教鞭を振るっているってことは教師か何かなんだろう。

でもなんでまたそんな人がここに?

「シロウだ。正直話が読めないんだが、学院なんてのがあるんだな。」

「貴族や王族のご子息ご息女様だけが通う場所ですので中々ご縁はないかと思います。」

「うちの子も来年から世話になる。学院といっても人の上に立つ者としての常識や考え方を教える程度で専門的なことを教えるわけではない。本来であればそういう部分も教えるべきなのだが、残念ながらそこまで求める親は少なくてな。」

「なるほど、確かに俺みたいな一介の商人には縁遠い場所のようだ。」

貴族のご子息ご息女の通う学園といえば聞こえはいいが、ようは平民との身分差を自覚させるための場所なんだろう。

一般常識だけでなく貴族としての振る舞いや考え方、そういうのを学ぶのは人の上に立つためには大事なことなのかもしれない。

もっとも、さっきも言ったように俺には縁のない場所だからそこでどんなことを教えてようが知ったこっちゃない。

「と、思うだろう?」

「どういうことだ?」

「シロウ様の事はリング様マリアンナ様よりたくさんお話を伺っております。類稀なる才覚と交渉術、そして身分差を気にしない堂々とした態度。エドワード陛下が一目を置き、聖騎士団長をはじめ多くの方々がその実力と功績を認める素晴らしいお方だと。」

「やめてくれ、俺はそんなすごい奴じゃない。ただの強欲な商人だ。」

「その商人にぜひ頼みたいことがあってお前を呼んだんだ。名誉男爵でもないただの買取屋としてのお前をな。」

名誉男爵でもないただの俺にやらせたい事。

随分と持ち上げられたものの、実際求められているのはその部分ではないらしいのだが何をやらせたいのかさっぱりわからない。

ただひとつわかるのは目の前の三人が非常に期待しているという事。

足元のルフが心配そうに俺の顔を見てくるのでとりあえず頭をなでて気持ちを落ち着かせる。

何をやらせたいのかは知らないが嫌なら断ればいい。

世間体なんてコボレートに食わせろと本人が言うんだ、遠慮する必要はない。

「ぜひシロウ様の知恵と知識、そして人と話すことの大切さを学院の子どもたちに教えてほしいんです。」

「俺が子供に教えるだって?」

「学院の子供達は誰もが素直で素晴らしい子ですが、生まれが恵まれているせいもあり無意識に平民を見下してしまう事があります。また、周りの大人たちが自分に遜るものですから余計にそれを助長させてしまっているんです。貴族である以上、平民を導く立場にあるのは間違いありません。しかしそれと見下すのは話が別です。自分がいかに小さく無学で並び立つに足る教養を身に着けていないことを経験させるにはシロウ様のような方が必要なのです。どうか彼らを正しく導くお力をお借りできませんでしょうか。」

「突然のことに戸惑うのもわかる。だがな、こんなにめんどくさいことが出来るのはお前以外にいないのだ。もちろん教壇に立つ以上然るべき報酬は出そう。学院と我が家、そして王家からもそれなりの額を支払えるはずだ。借金を返すのに金が要るのだろう?」

確かに金は要る。

だが、まさかこんなやり方で金を稼ぐ日が来るとは思わなかった。

めんどくさい、無茶苦茶めんどくさい。

なんせリングさん本人がめんどくさいって言いきったからな。

それもそうだ、貴族の子供達ってことは上には貴族の親がいるという事。

現実を見せつけいかに自分が小さく愚かなのかを理解させるのはそんなに難しくない。

というか非常に簡単だ。

だが、それをすることによってその親に俺が目を付けられる可能性だって十分にある。

それを嫌がって普通はこんなめんどくさい役目を引き受ける人はいないだろう。

だからこそ報酬が三か所から支払われるんだろうけど、金さえ払えば何でもすると思われているのはちょっと心外だ。

「確かに金は要る。だが、金のために何でもすると思っているのなら大間違いだ。」

「気を悪くしたのなら謝ります。しかし、このようなことをお願いできる人が他にいないのです。」

「いなかったとしてもわざわざ自分から貴族の親に恨みを買う必要はないだろ?」

「それに関しては心配あるまい。お前の後ろにいる面々を見てちょっかいを出すようなバカは学園には通っておらん。それにだ、下手に知恵を付けた子供に手をこまねいている親は多い。その子に現実を見せて感謝されることはあっても恨まれることはないさ。」

俺の後ろにいる面々と言われて考えてみる。

聖騎士団を始めとして王族貴族、果ては陛下までが俺の後ろで腕を組み仁王立ちしていた。

確かにそんな相手に態々喧嘩を売ってくることはいだろうけど、絶対にないとは言えない。

自分の子供がけちょんけちょんにされて本当に感謝するだろうか。

「私の指導不足がこのような事態を招いてしまい申し訳なく思っています。ですがどうか我々を助けると思ってお力をお貸しいただけないでしょうか。彼らを正しい道に導くためにもシロウ様のお力が必要なんです。」

「悪いようにはせん。それに、ここで顔を売っておけばこれから仕事をしていくのに損はないだろう?」

「損得の話じゃないが・・・でもまぁ、確かにそうだ。」

「やり方はお任せします。傷になるような事さえしなければ何をしていただいてもかまいません。この世に自分よりも優っている人がいるという現実をどうか教えてあげてください。」

同席しているアニエスさんは何も言わず目を閉じて何かを考えている様子。

ルフに関しては暇すぎて眠り始めてしまったようだ。

一癖も二癖もある子供を前にどれだけのことができるのか想像もつかない。

うーむ、まさかこんな話が舞い込んでくるとは思わなかった。

何かを期待する三人を前に俺も静かに目を閉じ考えをまとめる。

これも金儲けと諦めるか、それともめんどくさいと言って跳ねのけるのか。

やれやれどうしたもんかなぁ。
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