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262話 「ナンテンダー」
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「アニーキー、エスイッチしようぜ!」
「エスイッチ?! やるやる!」
「えぐ?」
僕メンテ。赤ちゃん生活満喫中な男の子!
アニーキーのお友達が僕のお家にやって来た。よく遊ぼうぜとか手伝ってとかでお馴染みのあの男の子。その子から発せられた言葉に僕は食いついた。
だいたい出て来る謎のワードは、この異世界ならではのもの。この世界を知る絶好のチャンスである!
「今教会の中庭で準備してるぜ!」
「教会がエスイッチ買ったの?! あのマネーノさんがよく許したね」
「違う違う。今教会で預かってる子の父ちゃんが気前よく貸してくれたんだよ」
「あ、そっちのパターンね」
「はーい! えぐえぐ」
「お、アニーキーの弟。どうした?」
「やる。やる」
「「え??」」
困惑するアニーキーとその友達。まだ小さいから無理じゃね? みたいな顔をしているぞ。大人達もよくそんな顔するからすぐ分かっちゃう。
だが僕は諦めない!! キラキラした瞳で見つめます。えぐ~?
「アニーキー、弟はエスイッチ知ってるのか?」
「いや、知らないよ。多分一緒に遊びたいだけだよ」
「う~ん、年齢的に厳しいと思うんだよなあ……」
「まあ大丈夫だよ。ね? カフェさん」
僕の近くにいたカフェに話を振るアニーキー。カフェは自信満々な顔で返事をする。
「メンテ様は見ているだけでも楽しまれると思います。それに私が抱っこすれば邪魔にはならないかと」
「だって。頼れる保護者同伴なら大丈夫でしょ」
「そこはアニーキーが保護者やるんじゃねえの?」
「え?! メンテと一緒にタッグプレイなんて負けるからやだよ。それに俺はいつもメンテの保護者してるよ。ハイハイしてるときからずっとね。そこ言っちゃダメってときは足で挟んで止めてるし」
「アニーキー様に挟まれ動けなくなったメンテ様は、抱っこを要求し永遠にくっつきます。通称エターナル抱っこですね。ここでないがしろにすると泣き叫んでママを呼べと要求するのが定番の流れです」
「そうそう。メンテの相手は大変なんだよ」
「なんの話だよ……」
なんの話だろう??
「じゃあ俺は他の暇そうなやつらにも声掛けて来るわ」
「分かった。あとでね」
「おう。弟の出掛ける準備してから来たら丁度良いかもな。今行っても準備手伝わされるだけだし」
とまあこんな感じでアニーキーの友達は帰って行きました。なかなか面倒見が良さそうな性格をしているよねあの子。
◆
ゆっくりお出掛けの準備をし、のんびり歩きながら教会に到着した僕とアニーキーとカフェ。
教会の敷地内でなんかやってるね。あれが謎のエスイッチ?
「お。アニーキーも来たのか」
「メンテも一緒だよ。見たいっていうから連れて来たんだ。へえ、今日はレースか」
「晴れてるから外でコース作ってるぞ。過去一の難関コースになるって」
「いいね!」
「れーちゅ?」
エスイッチとはいったい何なんだろうか。アニーキーのズボンをグイグイ引っ張りながら聞いてみる僕です。
「あれは~?」
「あー、そっか。エスイッチって何か分からないよね」
「えぐうううう!」
「脱げる脱げる?! 手離してー! カフェさん、カフェさーん!」
「………」ニッコリ
「笑ってないで手伝ってよ?!」
早く言えーと急かしちゃう僕です。
「教えるから手離して。エスイッチっていうのはね、ゲーム専用の魔道具の名前だよ」
「げーむ?」
「うん、ゲーム。遊びで使う道具がいっぱい入ってるんだよ」
ほほう、魔道具の名前でしたか。教えてくれたのでズボンから手を放しましょう。
「うちの店と違って遊びに特化した娯楽商品なんだ。世間ではゲーム魔道具って呼ばれてるよ」
「ナンス家の魔道具は実用性を重視しており、基本的に娯楽関連の魔道具は取り扱っておりません。また商品のジャンルが違うため、競争相手との認識もありませんね。むしろ尊敬する間柄です」←カフェ
時折カフェの詳しい解説付きで話は進んで行きます。
「でね、この魔道具の正式名は『ナンテンダーs1』だよ。ナンテンダーって魔道具店が作ってるゲーム魔道具なんだ」
「外国の魔道具職人の作品です。周りが海に囲まれた島国に本店があり、ここからかなり遠く離れた場所にあります」←カフェ
ん? 何か違和感が……。
「にんてん?」
「違う違う、ニンじゃなくてナンね。ナンテン。ナンテンダーだよ」
これは……大丈夫なのか??
「s1のsはすごいだとかスーパーだとかスペシャルとか色々意味を含んでいるらしいよ。長いからエスワンとかエスイチとかエスイッチとか呼んでるね。国や地域によって略し方が違うらしいよ」
「この国ではエスイッチ呼びが主流です」←カフェ
「カフェさん詳しいね」
「メイドの嗜みですから」
どっかで聞いたことあるようなゲーム機に似てるけど、きっと気のせいだ。
「ゲーム魔道具は『ナンテンダーs1』の他にも『プレイしようよ』ってのも有名だね。あっちは高級すぎて一部の金持ち連中しか持ってないよ。それはさておき今準備している遊びは、一番早くゴールするのは誰かを競い合うゲームだよ」
「ゲームの正式名は”ナンテンダーカート”と言います。略してナンカーです」←カフェ
「まりかあー?」
「まりじゃなくてナンですよ、メンテ様」
「メンテの発音は赤ちゃんだからしょうがないよ。それよりあれを見てよ。面白そうでしょ?」
アニーキーが指差した方向では、子供達が箱から出した何かを並べていました。
「エスイッチは本格的に遊ぶための道具がいっぱい収納された魔道具でね、ああやって自由にコースを作れるんだ。デフォルトの並べるだけで作れるコースもあるけど、あれは初心者向けでつまらないんだ。だから手作りのコースを作ってるんだね。今日は教会の中庭全体がレース会場になってるみたいだよ。あ、教会の中も通ってる。めっちゃ凝ったコース作りじゃん」
「メンテ様。あちらではみんなで地形やギミック、ショートカットなどを考えながらオリジナルのコース作っているのです。長くて大きいコースや一発逆転のあるコースは盛り上がりますから」←カフェ
すげー。庭全体を使った超大作じゃん。
魔法を使っているせいかめっちゃ完成するのが早い。教会の子供達すごすぎない? 君たちがジオラマ作ったら絶対売れるよ。
「大事なこと忘れてた。このタイヤが4つ付いているカートって言う小っちゃなオモチャを動かして競い合うんだよ。俺達がかけっこして順番を決めるわけじゃないんだ」
「今子供達が作っているあの道の上にこのカート乗せてを走らせます」←カフェ
「操作はこの丸い取ってみたいな魔道具を使うんだ。魔道具をこうやって動かすとオモチャも同じような動きをするんだ。カートをいかに上手に動かしてゴールするかが勝利の鍵だよ」
「ちなみにこの操作する魔道具の名前はハンドルと言います。ハンドルとカートは一定以上離れると動かなくなるので、今作っているコースだとカートを追いかけて走る必要があります」
「え?! そうなの」
「はい、この規模のロングコースだとそうなります。あとはハンドルに魔石を補充し忘れると動かなくなるので注意しましょう。自分の魔力をハンドルに込め動かす荒業もありますがおススメしません。途中でバテます」
「その方法メンテには無理だよ」
「ですのでメンテ様は観客ですね。私と一緒にアニーキー様を応援しましょう」
「えぐえぐ」
やってることほぼラジコンだ。普通に本格的で楽しそうなんだけど。
「ゲームによっては準備に何時間も掛かるのが難点だーって揶揄されてるね。ナンテンダーだけに」
「難点は他にもあります。説明書がなかったり、他国の言語で誰も読めなかったり、中に道具が入っていなかったり。これは悪質な転売行為によるものです。やつらは運送料を上乗せしてるからちょっと高いですが売りますよと近づき、平気な顔で騙してくるゴミです。本当に遊びたい人にこのゲーム魔道具が届かないと問題になっていますね。対策として正規の店で買いましょう」←カフェ
「カフェさん、俺より詳しすぎない? 遊んだことあるの??」
「これもメイドの嗜みです」
これ絶対カフェさんやり込んでるよね。
さて、二人の会話を僕なりにまとめてみるか。
エスイッチとは空間拡張機能が搭載されている箱型の魔道具だそうです。前世で例えると、テレビとかモニターとかに映ってたあのゲームの中の世界。あれをリアルに再現して遊ぶのがウリだって。みんなで遊ぶパーティゲームをたくさん集めてるっぽいよ。
遊びに必要な小道具はエスイッチの中に全部入ってる。小道具はだいたい魔道具だそうだ。遊ぶための道具を色々詰め込んだ収納ボックス。それがゲーム魔道具なんだね。
なお遊ぶための準備に時間が掛かりまくります。そこ魔法の力でパパっとで解決。魔法が発展した世界ならではの方法だなあ。
この後、僕はみんなのレースを見て楽しんだ。
「さっきから誰かが俺のカートに何度も体当たりしてくる。めっちゃ弾かれてコースアウトしちゃうよ」
「アニーキー様。それは軽量級のカートを使っているせいです」
「そうだぞアニーキー。俺は重量級だから軽い相手を吹き飛ばせるんだ」
「お前が犯人か?!」
上位の人はみんなに狙われてボコボコにされる運命である。パネルを踏むとカートがパワーアップしてハチャメチャで面白かったよ。この世界の魔道具すげえええ。そりゃ子供達が興味持つわけだ。
数日後。
「アニーキー、大変だ!」
「どうしたの?」
「ナンテンダーs2の発売が決まったぞ!」
「え、ビックニュースじゃん?!」
「本国だと今日発売日だって。ここと距離があるからなあ。この国はいつも発売が遅れるんだよね」
「焦らず気長に待とうよ。……ところでs2って何が違うの?」
「噂だと遊べるゲームの種類が倍増、ナンテンダーカートは世界中の有名な地形をモデルにした特別なコースがたくさんあるみたい。まさにナンテンダーカートワールド!!」
「す、すげええええええ!!」
どっぷりゲームにハマるアニーキー。そんな兄をメンテは生暖かい目で見守っていた。なぜなら使用人の休憩室にあるゲームの大半がナンテンダーs1。カフェみたいにやり込んでいるガチ勢が身近に隠れ潜んでいるのに気付いていないのだ。多分アニーキーはボコボコにされちゃうだろうなあ。心の中で頑張れと応援したという。
う~ん、今日も平和で何よりと思うメンテであった。
「エスイッチ?! やるやる!」
「えぐ?」
僕メンテ。赤ちゃん生活満喫中な男の子!
アニーキーのお友達が僕のお家にやって来た。よく遊ぼうぜとか手伝ってとかでお馴染みのあの男の子。その子から発せられた言葉に僕は食いついた。
だいたい出て来る謎のワードは、この異世界ならではのもの。この世界を知る絶好のチャンスである!
「今教会の中庭で準備してるぜ!」
「教会がエスイッチ買ったの?! あのマネーノさんがよく許したね」
「違う違う。今教会で預かってる子の父ちゃんが気前よく貸してくれたんだよ」
「あ、そっちのパターンね」
「はーい! えぐえぐ」
「お、アニーキーの弟。どうした?」
「やる。やる」
「「え??」」
困惑するアニーキーとその友達。まだ小さいから無理じゃね? みたいな顔をしているぞ。大人達もよくそんな顔するからすぐ分かっちゃう。
だが僕は諦めない!! キラキラした瞳で見つめます。えぐ~?
「アニーキー、弟はエスイッチ知ってるのか?」
「いや、知らないよ。多分一緒に遊びたいだけだよ」
「う~ん、年齢的に厳しいと思うんだよなあ……」
「まあ大丈夫だよ。ね? カフェさん」
僕の近くにいたカフェに話を振るアニーキー。カフェは自信満々な顔で返事をする。
「メンテ様は見ているだけでも楽しまれると思います。それに私が抱っこすれば邪魔にはならないかと」
「だって。頼れる保護者同伴なら大丈夫でしょ」
「そこはアニーキーが保護者やるんじゃねえの?」
「え?! メンテと一緒にタッグプレイなんて負けるからやだよ。それに俺はいつもメンテの保護者してるよ。ハイハイしてるときからずっとね。そこ言っちゃダメってときは足で挟んで止めてるし」
「アニーキー様に挟まれ動けなくなったメンテ様は、抱っこを要求し永遠にくっつきます。通称エターナル抱っこですね。ここでないがしろにすると泣き叫んでママを呼べと要求するのが定番の流れです」
「そうそう。メンテの相手は大変なんだよ」
「なんの話だよ……」
なんの話だろう??
「じゃあ俺は他の暇そうなやつらにも声掛けて来るわ」
「分かった。あとでね」
「おう。弟の出掛ける準備してから来たら丁度良いかもな。今行っても準備手伝わされるだけだし」
とまあこんな感じでアニーキーの友達は帰って行きました。なかなか面倒見が良さそうな性格をしているよねあの子。
◆
ゆっくりお出掛けの準備をし、のんびり歩きながら教会に到着した僕とアニーキーとカフェ。
教会の敷地内でなんかやってるね。あれが謎のエスイッチ?
「お。アニーキーも来たのか」
「メンテも一緒だよ。見たいっていうから連れて来たんだ。へえ、今日はレースか」
「晴れてるから外でコース作ってるぞ。過去一の難関コースになるって」
「いいね!」
「れーちゅ?」
エスイッチとはいったい何なんだろうか。アニーキーのズボンをグイグイ引っ張りながら聞いてみる僕です。
「あれは~?」
「あー、そっか。エスイッチって何か分からないよね」
「えぐうううう!」
「脱げる脱げる?! 手離してー! カフェさん、カフェさーん!」
「………」ニッコリ
「笑ってないで手伝ってよ?!」
早く言えーと急かしちゃう僕です。
「教えるから手離して。エスイッチっていうのはね、ゲーム専用の魔道具の名前だよ」
「げーむ?」
「うん、ゲーム。遊びで使う道具がいっぱい入ってるんだよ」
ほほう、魔道具の名前でしたか。教えてくれたのでズボンから手を放しましょう。
「うちの店と違って遊びに特化した娯楽商品なんだ。世間ではゲーム魔道具って呼ばれてるよ」
「ナンス家の魔道具は実用性を重視しており、基本的に娯楽関連の魔道具は取り扱っておりません。また商品のジャンルが違うため、競争相手との認識もありませんね。むしろ尊敬する間柄です」←カフェ
時折カフェの詳しい解説付きで話は進んで行きます。
「でね、この魔道具の正式名は『ナンテンダーs1』だよ。ナンテンダーって魔道具店が作ってるゲーム魔道具なんだ」
「外国の魔道具職人の作品です。周りが海に囲まれた島国に本店があり、ここからかなり遠く離れた場所にあります」←カフェ
ん? 何か違和感が……。
「にんてん?」
「違う違う、ニンじゃなくてナンね。ナンテン。ナンテンダーだよ」
これは……大丈夫なのか??
「s1のsはすごいだとかスーパーだとかスペシャルとか色々意味を含んでいるらしいよ。長いからエスワンとかエスイチとかエスイッチとか呼んでるね。国や地域によって略し方が違うらしいよ」
「この国ではエスイッチ呼びが主流です」←カフェ
「カフェさん詳しいね」
「メイドの嗜みですから」
どっかで聞いたことあるようなゲーム機に似てるけど、きっと気のせいだ。
「ゲーム魔道具は『ナンテンダーs1』の他にも『プレイしようよ』ってのも有名だね。あっちは高級すぎて一部の金持ち連中しか持ってないよ。それはさておき今準備している遊びは、一番早くゴールするのは誰かを競い合うゲームだよ」
「ゲームの正式名は”ナンテンダーカート”と言います。略してナンカーです」←カフェ
「まりかあー?」
「まりじゃなくてナンですよ、メンテ様」
「メンテの発音は赤ちゃんだからしょうがないよ。それよりあれを見てよ。面白そうでしょ?」
アニーキーが指差した方向では、子供達が箱から出した何かを並べていました。
「エスイッチは本格的に遊ぶための道具がいっぱい収納された魔道具でね、ああやって自由にコースを作れるんだ。デフォルトの並べるだけで作れるコースもあるけど、あれは初心者向けでつまらないんだ。だから手作りのコースを作ってるんだね。今日は教会の中庭全体がレース会場になってるみたいだよ。あ、教会の中も通ってる。めっちゃ凝ったコース作りじゃん」
「メンテ様。あちらではみんなで地形やギミック、ショートカットなどを考えながらオリジナルのコース作っているのです。長くて大きいコースや一発逆転のあるコースは盛り上がりますから」←カフェ
すげー。庭全体を使った超大作じゃん。
魔法を使っているせいかめっちゃ完成するのが早い。教会の子供達すごすぎない? 君たちがジオラマ作ったら絶対売れるよ。
「大事なこと忘れてた。このタイヤが4つ付いているカートって言う小っちゃなオモチャを動かして競い合うんだよ。俺達がかけっこして順番を決めるわけじゃないんだ」
「今子供達が作っているあの道の上にこのカート乗せてを走らせます」←カフェ
「操作はこの丸い取ってみたいな魔道具を使うんだ。魔道具をこうやって動かすとオモチャも同じような動きをするんだ。カートをいかに上手に動かしてゴールするかが勝利の鍵だよ」
「ちなみにこの操作する魔道具の名前はハンドルと言います。ハンドルとカートは一定以上離れると動かなくなるので、今作っているコースだとカートを追いかけて走る必要があります」
「え?! そうなの」
「はい、この規模のロングコースだとそうなります。あとはハンドルに魔石を補充し忘れると動かなくなるので注意しましょう。自分の魔力をハンドルに込め動かす荒業もありますがおススメしません。途中でバテます」
「その方法メンテには無理だよ」
「ですのでメンテ様は観客ですね。私と一緒にアニーキー様を応援しましょう」
「えぐえぐ」
やってることほぼラジコンだ。普通に本格的で楽しそうなんだけど。
「ゲームによっては準備に何時間も掛かるのが難点だーって揶揄されてるね。ナンテンダーだけに」
「難点は他にもあります。説明書がなかったり、他国の言語で誰も読めなかったり、中に道具が入っていなかったり。これは悪質な転売行為によるものです。やつらは運送料を上乗せしてるからちょっと高いですが売りますよと近づき、平気な顔で騙してくるゴミです。本当に遊びたい人にこのゲーム魔道具が届かないと問題になっていますね。対策として正規の店で買いましょう」←カフェ
「カフェさん、俺より詳しすぎない? 遊んだことあるの??」
「これもメイドの嗜みです」
これ絶対カフェさんやり込んでるよね。
さて、二人の会話を僕なりにまとめてみるか。
エスイッチとは空間拡張機能が搭載されている箱型の魔道具だそうです。前世で例えると、テレビとかモニターとかに映ってたあのゲームの中の世界。あれをリアルに再現して遊ぶのがウリだって。みんなで遊ぶパーティゲームをたくさん集めてるっぽいよ。
遊びに必要な小道具はエスイッチの中に全部入ってる。小道具はだいたい魔道具だそうだ。遊ぶための道具を色々詰め込んだ収納ボックス。それがゲーム魔道具なんだね。
なお遊ぶための準備に時間が掛かりまくります。そこ魔法の力でパパっとで解決。魔法が発展した世界ならではの方法だなあ。
この後、僕はみんなのレースを見て楽しんだ。
「さっきから誰かが俺のカートに何度も体当たりしてくる。めっちゃ弾かれてコースアウトしちゃうよ」
「アニーキー様。それは軽量級のカートを使っているせいです」
「そうだぞアニーキー。俺は重量級だから軽い相手を吹き飛ばせるんだ」
「お前が犯人か?!」
上位の人はみんなに狙われてボコボコにされる運命である。パネルを踏むとカートがパワーアップしてハチャメチャで面白かったよ。この世界の魔道具すげえええ。そりゃ子供達が興味持つわけだ。
数日後。
「アニーキー、大変だ!」
「どうしたの?」
「ナンテンダーs2の発売が決まったぞ!」
「え、ビックニュースじゃん?!」
「本国だと今日発売日だって。ここと距離があるからなあ。この国はいつも発売が遅れるんだよね」
「焦らず気長に待とうよ。……ところでs2って何が違うの?」
「噂だと遊べるゲームの種類が倍増、ナンテンダーカートは世界中の有名な地形をモデルにした特別なコースがたくさんあるみたい。まさにナンテンダーカートワールド!!」
「す、すげええええええ!!」
どっぷりゲームにハマるアニーキー。そんな兄をメンテは生暖かい目で見守っていた。なぜなら使用人の休憩室にあるゲームの大半がナンテンダーs1。カフェみたいにやり込んでいるガチ勢が身近に隠れ潜んでいるのに気付いていないのだ。多分アニーキーはボコボコにされちゃうだろうなあ。心の中で頑張れと応援したという。
う~ん、今日も平和で何よりと思うメンテであった。
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第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
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パドウォーすごい容姿してんなって思ったら結構すごいことになってた…
黒い棒…おやぁ?
ちょっと前にメンテがそう取れるしっぽを突っ込んでたねぇ?
てことはこの後猫が現れるのね
汚物はデリィィート!!!