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第7話 相棒レッド
「それじゃ、先輩だな。俺もさっき試験を受けて冒険者になったばかりだ」
「ええっ、一発で通ったのか」
そんなに試験は難しかったのか。
「ああ、エリクが相手になってくれてな。羽交い絞めにしてやったら合格した」
レッドはあっけにとられたような顔をしていた。
「エリクさんは元金級の冒険者だぞ」
「そうなのか、どおりで腕が立つはずだ。あれはなかなか強い」
もう何も聞くまい、というようにレッドはため息をついた。
「ところでレッドは誰かと組んでいるのか」
「いやぁ、あぶれている所さ。ここでチームに入るには銅級にでもならないと荷物持ちにも使ってもらえない。俺もあと十ばかり依頼をこなせば、銅級に昇格できるチャンスはあるけど、まだまだ先だ」
レッドは見たところ十六七才くらいだが、そうなるとなかなか食っていくのは大変そうだ。
「それで食って行けるのか」
「楽じゃない。でなきゃ、あんなことはしないだろう」
そういうことか。
「じゃあ、俺と組め。冒険者としては木級だが、俺の実力はわかるだろう。損はさせない」
レッドはそれを聞くと俺をまじまじと見た。
「あんたなら一人だってあっという間に上に行ける。なんなら依頼なんて受けないで魔獣を狩ってもその報酬だけでも楽に食っていけるだろう。なんで、俺なんかと」
「魔獣なんてどうでもいい、金には困ってないからな。俺は悪党を狩りたいんだ。だが、ここのことがわからない。誰がまともで誰がろくでなしか」
ウーン、とレッドは腕を組んだ。
「あんたはだいぶヤバい奴だな」
「悪党を狩るんだからヤバくはないだろう」
俺が真面目にそういうと、レッドはそういうことじゃないと笑った。
「確かに、俺のメインスキルは探索だから誰かを見つけるのには向いているが、レベルが低いから範囲が狭いんだ。街の外で小型の魔獣を狩るのならそこそこ使えるが、マサトのやろうとしていることには役に立たない気がするんだが」
良いことを聞いた。探索のスキルがあれば、だいぶ手間が省ける。
「そこは大丈夫だ。俺と組めばレベルは上がる」
「どういうことだ」
「そういう仕組みなんだ。俺もわからん」
「じゃあ、チームを解消したら元のレベルに戻っちまうのか」
「悪用されると困るからな。どうせまた、お上りさんをカツアゲするつもりだろう」
レッドはそれをいうなよ、あれはちょっと魔が差しただけだと恥ずかしそうに俺を見た。
「まあ、俺のやりたい事が済んだら報酬として残してもいい。ただ、それが済むまでは一緒に仕事をすることが条件だ」
「わかった。あんたと組むよ、よろしく頼む」
レッドはそう言って頭を下げた。
「こちらこそ。先輩」
じゃあ、チームの結成祝いに飯でも食おう、俺はそう言ってレッドを連れてエリクに教わった森の泉亭に向かった。
「ええっ、一発で通ったのか」
そんなに試験は難しかったのか。
「ああ、エリクが相手になってくれてな。羽交い絞めにしてやったら合格した」
レッドはあっけにとられたような顔をしていた。
「エリクさんは元金級の冒険者だぞ」
「そうなのか、どおりで腕が立つはずだ。あれはなかなか強い」
もう何も聞くまい、というようにレッドはため息をついた。
「ところでレッドは誰かと組んでいるのか」
「いやぁ、あぶれている所さ。ここでチームに入るには銅級にでもならないと荷物持ちにも使ってもらえない。俺もあと十ばかり依頼をこなせば、銅級に昇格できるチャンスはあるけど、まだまだ先だ」
レッドは見たところ十六七才くらいだが、そうなるとなかなか食っていくのは大変そうだ。
「それで食って行けるのか」
「楽じゃない。でなきゃ、あんなことはしないだろう」
そういうことか。
「じゃあ、俺と組め。冒険者としては木級だが、俺の実力はわかるだろう。損はさせない」
レッドはそれを聞くと俺をまじまじと見た。
「あんたなら一人だってあっという間に上に行ける。なんなら依頼なんて受けないで魔獣を狩ってもその報酬だけでも楽に食っていけるだろう。なんで、俺なんかと」
「魔獣なんてどうでもいい、金には困ってないからな。俺は悪党を狩りたいんだ。だが、ここのことがわからない。誰がまともで誰がろくでなしか」
ウーン、とレッドは腕を組んだ。
「あんたはだいぶヤバい奴だな」
「悪党を狩るんだからヤバくはないだろう」
俺が真面目にそういうと、レッドはそういうことじゃないと笑った。
「確かに、俺のメインスキルは探索だから誰かを見つけるのには向いているが、レベルが低いから範囲が狭いんだ。街の外で小型の魔獣を狩るのならそこそこ使えるが、マサトのやろうとしていることには役に立たない気がするんだが」
良いことを聞いた。探索のスキルがあれば、だいぶ手間が省ける。
「そこは大丈夫だ。俺と組めばレベルは上がる」
「どういうことだ」
「そういう仕組みなんだ。俺もわからん」
「じゃあ、チームを解消したら元のレベルに戻っちまうのか」
「悪用されると困るからな。どうせまた、お上りさんをカツアゲするつもりだろう」
レッドはそれをいうなよ、あれはちょっと魔が差しただけだと恥ずかしそうに俺を見た。
「まあ、俺のやりたい事が済んだら報酬として残してもいい。ただ、それが済むまでは一緒に仕事をすることが条件だ」
「わかった。あんたと組むよ、よろしく頼む」
レッドはそう言って頭を下げた。
「こちらこそ。先輩」
じゃあ、チームの結成祝いに飯でも食おう、俺はそう言ってレッドを連れてエリクに教わった森の泉亭に向かった。
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