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父親は俺や鈴が働ける年齢になった途端、仕事を辞めた。
俺は工場で働いて、鈴は同性愛者向けの風俗で働かされていた。
鈴はまともに学校にも行かせて貰っていなかったから、
出来る仕事と行ったらそれくらいしかなかった。
鈴は、父親の機嫌を取るため、性的な奉仕だけがどんどん上手くなっていった。
どうすれば男が悦ぶのか、気持ちよくなるのかを熟知している。
鈴に出来ることは、『ソレ』しかなかった。
父親は息子たちの稼いだ金で酒を飲み、パチンコへ行って毎日遊んでいた。
まるでクズの手本のような、最低最悪な人間だった。
だけどそのお陰で、父親が死んでも、誰にも気づかれなかった。
半年が経った今でも、父親の死を、隠し続けることが出来ている。
だけど、俺は恐ろしかった。
山奥に捨てた死体が、いつ発見されるか分からない。
その事に、俺はずっと怯えている。
死体が見つかったら、きっと俺たちの家に警察が来る。
そしたら絶対に、俺か鈴のどちらかが殺したのだと疑われる。全部バレる。
俺はその時、ちゃんと鈴を庇えるだろうか?
――俺が殺したんです。
その一言を、ちゃんと言える?
俺が殺したことにすれば、鈴は助かる。鈴は捕まらない。
だけど、俺は、ちゃんと鈴を守れるか? やれるのか?
また、怖くなって、逃げ出すんじゃないのか。
昔のように、鈴を見捨てるんじゃないのか?
我が身可愛さに、鈴を売ってしまうんじゃないか?
俺はそれが、何よりも恐ろしい。
俺はとても弱くて、卑怯な人間だから。
……お兄ちゃん失格、だよ。
だけど、今だけは……。
今だけは、いつか来るであろう終わりから目を逸らして、
ちょっとだけ、良いお兄ちゃんのふりをさせてくれ。
俺は工場で働いて、鈴は同性愛者向けの風俗で働かされていた。
鈴はまともに学校にも行かせて貰っていなかったから、
出来る仕事と行ったらそれくらいしかなかった。
鈴は、父親の機嫌を取るため、性的な奉仕だけがどんどん上手くなっていった。
どうすれば男が悦ぶのか、気持ちよくなるのかを熟知している。
鈴に出来ることは、『ソレ』しかなかった。
父親は息子たちの稼いだ金で酒を飲み、パチンコへ行って毎日遊んでいた。
まるでクズの手本のような、最低最悪な人間だった。
だけどそのお陰で、父親が死んでも、誰にも気づかれなかった。
半年が経った今でも、父親の死を、隠し続けることが出来ている。
だけど、俺は恐ろしかった。
山奥に捨てた死体が、いつ発見されるか分からない。
その事に、俺はずっと怯えている。
死体が見つかったら、きっと俺たちの家に警察が来る。
そしたら絶対に、俺か鈴のどちらかが殺したのだと疑われる。全部バレる。
俺はその時、ちゃんと鈴を庇えるだろうか?
――俺が殺したんです。
その一言を、ちゃんと言える?
俺が殺したことにすれば、鈴は助かる。鈴は捕まらない。
だけど、俺は、ちゃんと鈴を守れるか? やれるのか?
また、怖くなって、逃げ出すんじゃないのか。
昔のように、鈴を見捨てるんじゃないのか?
我が身可愛さに、鈴を売ってしまうんじゃないか?
俺はそれが、何よりも恐ろしい。
俺はとても弱くて、卑怯な人間だから。
……お兄ちゃん失格、だよ。
だけど、今だけは……。
今だけは、いつか来るであろう終わりから目を逸らして、
ちょっとだけ、良いお兄ちゃんのふりをさせてくれ。
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