王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi(がっち)

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6章 つながる世界

17.腹ごしらえ

リビングに顔を出すと、母上だけでなく父上もいた。
服が外出着なのを見ると、王宮から戻って来たばかりなのだろうか。

「あれ?父上もいるの?」

「やっと目覚めたか…迎えに来たんだよ。
 すぐに動けそうか?」

「ああ、大丈夫だけど、迎えに来たってどうして。」

「エリザはお前のために行動したと言っている。
 お前は一応王族だろう?お前の指示であれば不敬罪は難しい…って暴走するなよ。
 そんな指示してないことはわかってるから。
 だけど、調べとしてはお前からも話を聞かないといけないだろう。
 一緒に王宮に行って、兄貴と宰相と話すだけだ。」

「…わかった。」

あの時のことを話すのは苦痛ではある。気持ちを落ち着けて話せるだろうか。
だけど話さなければエリザの処罰が決められないのであれば仕方ない。
ミーシャを見るとうなずいてくれている。一緒に行ってくれるつもりなのだろう。


「待って。行く前に軽く食べていって。
 お腹すいてたら、よけいに怒りやすくなっちゃうんだから。
 ほら、座って。三人とも。」

そう言いながらスープを運んできた母上にすすめられ、三人でテーブルについた。
帰りがいつになるかわからないし、軽く食べておくのは必要かもしれない。
軽くと言いつつ、どんどん出てくる料理に苦笑いしながら感謝して食べる。
暴走して倒れた俺や、光の繭を発動して疲れているミーシャのために、いろいろと作ってくれたのだろう。
薄くスライスされたハムが重なったサンドイッチをかじりながら、聞きたいことがあったのを思い出し父上に話しかけた。

「父上。幽閉部屋の申請って来た?」

「ん?ああ、来たよ。6人分。
 エリザと令息5人。令息たちは話を聞いたら帰すけどね。
 親に来てもらって説明した後で引き取ってもらうことになるはずだ。
 エリザはそのまま幽閉するだろう。」

「そうか…幽閉中に魔術具で操られているか検査することって可能?」

「幽閉部屋に入れたままだと少し難しいな。
 それに王宮内では魔術具の使用制限かかってるから、検査はできないよ。
 一度制限を切ってから検査しなきゃ正確にはわからないけど、
 王宮内の制限を切る気はない。
 そうするとエリザを違う場所に連れて行って検査しないといけないな。」

「そうか…制限が邪魔するのか。」

「…エリザが操られている可能性があるのか?
 ジョセフィーヌ王女みたいに?」

「その可能性があるかなって。
 この前の令嬢たちがそうだったように、
 もしかしたらエリザ自身が操られてるんじゃないかって。
 あまりにも話が通じないし、思い込みが激しすぎるから。」

「…そうか。その可能性があるのか。
 王宮に行って、一度宰相と話してみるか…。」




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