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四十九、黒い魔法
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「こら、王様を信じているんじゃなかったの」
そう言って両手で自分の頬をバチンと叩いた。
「おかしなローズ様ですね」
あきれ顔をしたグラスがフフッと笑う。
「ちょっと血迷った自分にカツをいれただけよ。
オニキス女官の言葉になんか惑わされないわ。
さっきの件は、王様に直接確かめることにするの」
「それが正解ですよ。
オニキス女官が王様の側妃ですって。
冗談じゃありません。
あんな根暗な性悪女がなるより、そこの猫が側妃になった方がまだマシです」
グラスは床で寝そべっているブーニャンを指さす。
グラスの怒りの導火線に火がついたようね。
だんだんと言葉が過激になっていた。
「それはそうと。
オニキスって、いつも焦げ臭い匂いがするんだけどどうしてかしら。
まさかそんな香水があるわけないし。
何か悪い持病でもあるのかしら」
さすがに失礼で口にできなかった疑問を、このさいエイッと投げてみる。
けれどグラスの反応はいまいちだった。
「そーですか。
私はそれは感じませんでしたが」
グラスが自信なさげに首を傾げる。
「あら、そうなの。
グラスは鼻がきかないのね」
「確かに、一年中鼻がつまった状態ですが」
グラスが、申し訳なさそうに首をうなだれた時だった。
「ニャオーン」
ブーニャンが低い声でなく。
それは衝撃的な事を告げていたのだ。
「ローズ。
きっとそれは悪霊の臭いよ。
悪霊の臭いは、召喚魔法をそなえた者にしか感知できないの。
グラスの鼻が悪いんじゃない」
「召喚魔法ですって。
なら、どうして私が臭いを感じたのかしら。
おかしいわね」
顎に手を添えて、頭をひねった。
「まさか私が持っていた黒い魔法はそれだったの」
「そうよ」
ブーニャンが静かに目を光らせる。
かねてから、召喚魔法の恐ろしさは耳にしていた。
けれど、まさかそれが私に。
信じたくない。
だからお母様は、とても心配したのね。
「けど、お母様が封印したはずでしょ」
「一応わね。
でも、封印も永遠とは限らない。
私の見たところ、最近ローズの魔力はましているわ。
黒い魔力が現れる前触れかもよ」
「『黒い魔力が現れ前触れかもよ』って」
ぼうぜんとして、ブーニャンの言葉を繰り返した。
そう言って両手で自分の頬をバチンと叩いた。
「おかしなローズ様ですね」
あきれ顔をしたグラスがフフッと笑う。
「ちょっと血迷った自分にカツをいれただけよ。
オニキス女官の言葉になんか惑わされないわ。
さっきの件は、王様に直接確かめることにするの」
「それが正解ですよ。
オニキス女官が王様の側妃ですって。
冗談じゃありません。
あんな根暗な性悪女がなるより、そこの猫が側妃になった方がまだマシです」
グラスは床で寝そべっているブーニャンを指さす。
グラスの怒りの導火線に火がついたようね。
だんだんと言葉が過激になっていた。
「それはそうと。
オニキスって、いつも焦げ臭い匂いがするんだけどどうしてかしら。
まさかそんな香水があるわけないし。
何か悪い持病でもあるのかしら」
さすがに失礼で口にできなかった疑問を、このさいエイッと投げてみる。
けれどグラスの反応はいまいちだった。
「そーですか。
私はそれは感じませんでしたが」
グラスが自信なさげに首を傾げる。
「あら、そうなの。
グラスは鼻がきかないのね」
「確かに、一年中鼻がつまった状態ですが」
グラスが、申し訳なさそうに首をうなだれた時だった。
「ニャオーン」
ブーニャンが低い声でなく。
それは衝撃的な事を告げていたのだ。
「ローズ。
きっとそれは悪霊の臭いよ。
悪霊の臭いは、召喚魔法をそなえた者にしか感知できないの。
グラスの鼻が悪いんじゃない」
「召喚魔法ですって。
なら、どうして私が臭いを感じたのかしら。
おかしいわね」
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「まさか私が持っていた黒い魔法はそれだったの」
「そうよ」
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けれど、まさかそれが私に。
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だからお母様は、とても心配したのね。
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「一応わね。
でも、封印も永遠とは限らない。
私の見たところ、最近ローズの魔力はましているわ。
黒い魔力が現れる前触れかもよ」
「『黒い魔力が現れ前触れかもよ』って」
ぼうぜんとして、ブーニャンの言葉を繰り返した。
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