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六 なつかしみ
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たまにお見掛けする朔夜様は出会ったころと比べ、しっかりとした落ち着いた大人の男性に見えました。
少しすればきっと、華花様と一緒になられることでしょう。
見つめあい、庭の木の陰で泣いている華花様を抱き寄せ接吻をしているところを一度見たことがあります。とても切なくて美しさを感じる光景でした。
同じ使用人で同じくらいの年の頃の方に好きだといわれてしまいました。
私がここに嫁に来たことを知ったら驚くことでしょう。
実家に迷惑がかかるのではいけないので丁重にお断りをしましたら、一度だけ手を握らせてほしいとのこと。少し恥ずかしかったのですがうなづきました。
今思い出しても恥ずかしさでいっぱいです。
でも、それを見ていた方がいたのです。人の目は侮れません。
私は離れの朔夜様の別邸のほうに呼ばれました。
離れまでは結構な距離があります。
頭を下げ、朔夜様のお部屋に入ると文机で何やら書付をされていました。
こちらを見た朔夜様は相変わらずそつのないご様子です。
微笑んではいらっしゃるのですが、なぜか瞳の奥は怒っているような、そんな感じなのです。
この何とも言えない朔夜様にだけ感じる感覚はいったいなんだろう。私にはこの正体が何だかわからない。ただ一言でいえば遠い記憶にあるなつかしさというのでしょうか。
少しすればきっと、華花様と一緒になられることでしょう。
見つめあい、庭の木の陰で泣いている華花様を抱き寄せ接吻をしているところを一度見たことがあります。とても切なくて美しさを感じる光景でした。
同じ使用人で同じくらいの年の頃の方に好きだといわれてしまいました。
私がここに嫁に来たことを知ったら驚くことでしょう。
実家に迷惑がかかるのではいけないので丁重にお断りをしましたら、一度だけ手を握らせてほしいとのこと。少し恥ずかしかったのですがうなづきました。
今思い出しても恥ずかしさでいっぱいです。
でも、それを見ていた方がいたのです。人の目は侮れません。
私は離れの朔夜様の別邸のほうに呼ばれました。
離れまでは結構な距離があります。
頭を下げ、朔夜様のお部屋に入ると文机で何やら書付をされていました。
こちらを見た朔夜様は相変わらずそつのないご様子です。
微笑んではいらっしゃるのですが、なぜか瞳の奥は怒っているような、そんな感じなのです。
この何とも言えない朔夜様にだけ感じる感覚はいったいなんだろう。私にはこの正体が何だかわからない。ただ一言でいえば遠い記憶にあるなつかしさというのでしょうか。
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