らりぱっぱっぱっぱ

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紅谷金烏×5

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 ひとつのベッドに二人で眠るのはとても窮屈だった。それでも存分に兄貴の腕枕と厚い胸板を楽しみながら、うつらうつらと夜を過ごす。
 早いうちに電気は消されたが、気持ちは昂ぶっていた。一緒のベッドで眠るのにセックスしないなんてあり得ない。でもしょうがないのだ、今のオレは不能だから。

 どれくらいの時間が経ったのか、兄貴がモゾモゾと起き上がる。深夜なのは確実で、ポツポツと降り出した雨が窓に当たる音がした。
「兄貴、どっか行くの」
「起きてたか」
「寝れない」
 兄貴の服を握ると、兄貴の手がそれを優しく解いた。目の上に手を乗せられ、視界が手のひらに覆われる。
「仕事行ってくる」
「じゃあ行ってらっしゃいのちゅー、してあげる」
 手を伸ばして兄貴の顔に触れると、その手のひらにキスされた。オレはそのまま腕を回し、起き上がってハグする。
「兄貴はオレの事嫌いなの?」
「可愛い弟だと思ってるよ」
「弟じゃなかったら? 犯したい?」
 ぽんぽんと、兄貴の手がオレの背中を一定のリズムで叩く。子供をあやすみたいに。
「犯したい」
 少し間を置いて、小さく呟いた言葉に、オレはそれだけで腰が砕けそうになる。
 耳が、脳が犯された気分だ。
「じゃあ犯してよ、今すぐ」
「もう仕事だから」
 仕事がなければしてくれるのか?益々興奮して眠れそうにないオレは、期待でおかしくなりそうだった。
「灯。俺が帰ったらしよう。その時は全部、したい事しよう」
 兄貴が前のめりになって、抱きついたままのオレをベッドに寝かす。したい事しよう、って言った。夢じゃないよな?オレの悲しい妄想だったら、もう、オレは起きた瞬間兄貴を襲う。
 離れて行く兄貴の表情はどこか切なくて、まるで今生の別れみたいに思えた。
「お願い、キスだけ今して」
 兄貴の手がオレの髪を撫で、それから触れるだけのキスをする。
 行ってきます、と言う兄貴の背中を見送りながら、泣きたくなった。

 ほとんど何もない部屋を漁って、一袋だけクスリを見つける。クスリさえあれば勃つかもしれない。もっと楽しくなりたい。
 見え見えの罠も裏切りも、わからないままに終わりたい。
「あ……あ……」
 クスリを吸って、脳から分泌される楽しい成分に身体がビリビリ痺れて行くのを感じた。
 兄貴のキスを思い出しながら後ろの穴を弄る。兄貴の匂いのするベッドに、萎えたままの自身を擦り付けたい。
「ああっあっ」
 後ろの穴に入れた指を抜き差ししながら、兄貴に犯される自分を妄想した。後ろから深いとこまで、脳の奥まで犯されたい。
 愛なんていらないけど、兄貴はオレの初恋の人だから。

 ガチャガチャガチャ、バタン。
「紅谷灯、動くな。強制わいせつの容疑で逮捕する」
「紅谷灯確保しました。被疑者薬物使用の疑い」
 おしりにいれた指が引き抜かれて、あんっ、なんて喘いだ。おしりのあな寂しいからおじさん、ちんぽいれてくれるの?オレが言うと蔑んだ目で見てくる。みんな怖い。みんなオレの事嫌いなんだ。兄貴だって嘘吐きだ。うそうそうそうそ
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