70 / 342
第2章 黒騎士と魔王
第70話 だから!邪魔だって言ってるだろ!!
しおりを挟む
「とわっ!……たっ!!」
俺は必死に避け続けていた。ガイコツ騎士と暗殺者の連係攻撃は非常にやっかいだった。騎士の槍による攻撃は剣で相手をするには不利で、これまで一度も反撃を加えることは出来なかった。反撃のチャンスが巡ってきたと思ったら、暗殺者が鋭い一撃を差し込んでくる。一体どうすりゃいいんだ!
「その調子デす!ジャベリン、スコーピオ!トマホークが味わっタ苦痛を味あわセておやりナさい!」
幸いなことに屍霊術師は全く加勢してこなかった。それだけ二体の不死戦士を信頼しているって事か?このオッサン、やけに死体に対して肩入れしてるな?敵の俺らはともかく、味方の魔女に対しても塩対応なくせに。やっぱり変態なのだろうか?
「おーっト!でましたヨ!ジャベリンお得意の槍撃波デすよ!」
ガイコツが急に槍を頭上に構え、ぐるぐると回転させ始めた。屍霊術師の言葉通りなら、何かの技の前振りと考えた方がよさそうだ。
「カカカカッ!!」
ガイコツ騎士は笑っているかのように、顎骨を上下させて音を鳴らしている。こちらを馬鹿にしているのか?
「カーーッ!」
鋭い突きが繰り出される。一回だけじゃない。さっきまでの攻撃は本気じゃなかったのかというぐらいの連続攻撃をしてきた。こんなんじゃ、避けきれない。何度か攻撃が体を掠める。クソッ!
「ケケケッ!」
こんな時に暗殺者の方も隙を窺っているのを気配で感じ取れた。為す術がない。どうする?後ろへ後退しつつ避けるしかなかった。
(ドンッ!)
後退し続けているうちに、背中に堅い感触を感じた。とうとう、壁際まで追い詰められてしまったようだ。
「おやオや!もウ後がアりませんヨ!チェックメイトでス!」
言われたとおり、後がない。もう、逃げ場は……、待てよ?壁際には追い詰められてしまったが、逆に考えれば、背中を狙われる危険はなくなる。この方が好都合じゃないか。
「さア、今度こそ止めを刺してオやりナさい!」
向こうはこれで勝ったつもりでいるようだ。だったら、この状況を利用させて貰おう。見るとさっきと同じように槍を頭上で回転させている。同じ技でくるようだ。
「やれよ。俺はもうお手上げだ。」
体の力を抜き、攻撃を待つ。一0八計、空隙の陣だ。
「はハっ!随分と諦めがヨろしいようでスね!」
「カーッ!」
攻撃が来る。ギリギリまで引きつける。そして、体をわずかに横へ反らす。すると槍はその勢いのまま壁に突き刺さる。……狙い通りだ!そのまま勢いよく槍を横から踏みつける。
(バンッ!!)
槍を踏みつけた衝撃でガイコツ騎士は体勢を崩した。
「一0八計、破竹撃!」
槍を持つ手を断ち切る。これでもう攻撃は出来ないはずだ。
「さすが骨だね!骨ってのは良く割れる。竹みたいに!」
その時、背後に鋭い殺気を感じた。暗殺者の方だ。
「落鳳波!」
振り返りざまに斬撃を飛ばす。暗殺者の体は斜めに切り裂かれ、頭と右腕のある部分はその場にずり落ちた。
「おっと!忘れちゃいけない。こいつらは死体なんだった。」
二度と復活できないようにあの技で追い打ちを掛ける。
「光裂八刃!!」
まずは暗殺者、続けてガイコツ騎士。暗殺者は肉片、ガイコツは粉々になった。
「の、ノオオおオオっ!!」
悲鳴を上げない死体戦士の代わりに変態屍霊術師が叫び声を上げる。ざまあみろ!
俺は必死に避け続けていた。ガイコツ騎士と暗殺者の連係攻撃は非常にやっかいだった。騎士の槍による攻撃は剣で相手をするには不利で、これまで一度も反撃を加えることは出来なかった。反撃のチャンスが巡ってきたと思ったら、暗殺者が鋭い一撃を差し込んでくる。一体どうすりゃいいんだ!
「その調子デす!ジャベリン、スコーピオ!トマホークが味わっタ苦痛を味あわセておやりナさい!」
幸いなことに屍霊術師は全く加勢してこなかった。それだけ二体の不死戦士を信頼しているって事か?このオッサン、やけに死体に対して肩入れしてるな?敵の俺らはともかく、味方の魔女に対しても塩対応なくせに。やっぱり変態なのだろうか?
「おーっト!でましたヨ!ジャベリンお得意の槍撃波デすよ!」
ガイコツが急に槍を頭上に構え、ぐるぐると回転させ始めた。屍霊術師の言葉通りなら、何かの技の前振りと考えた方がよさそうだ。
「カカカカッ!!」
ガイコツ騎士は笑っているかのように、顎骨を上下させて音を鳴らしている。こちらを馬鹿にしているのか?
「カーーッ!」
鋭い突きが繰り出される。一回だけじゃない。さっきまでの攻撃は本気じゃなかったのかというぐらいの連続攻撃をしてきた。こんなんじゃ、避けきれない。何度か攻撃が体を掠める。クソッ!
「ケケケッ!」
こんな時に暗殺者の方も隙を窺っているのを気配で感じ取れた。為す術がない。どうする?後ろへ後退しつつ避けるしかなかった。
(ドンッ!)
後退し続けているうちに、背中に堅い感触を感じた。とうとう、壁際まで追い詰められてしまったようだ。
「おやオや!もウ後がアりませんヨ!チェックメイトでス!」
言われたとおり、後がない。もう、逃げ場は……、待てよ?壁際には追い詰められてしまったが、逆に考えれば、背中を狙われる危険はなくなる。この方が好都合じゃないか。
「さア、今度こそ止めを刺してオやりナさい!」
向こうはこれで勝ったつもりでいるようだ。だったら、この状況を利用させて貰おう。見るとさっきと同じように槍を頭上で回転させている。同じ技でくるようだ。
「やれよ。俺はもうお手上げだ。」
体の力を抜き、攻撃を待つ。一0八計、空隙の陣だ。
「はハっ!随分と諦めがヨろしいようでスね!」
「カーッ!」
攻撃が来る。ギリギリまで引きつける。そして、体をわずかに横へ反らす。すると槍はその勢いのまま壁に突き刺さる。……狙い通りだ!そのまま勢いよく槍を横から踏みつける。
(バンッ!!)
槍を踏みつけた衝撃でガイコツ騎士は体勢を崩した。
「一0八計、破竹撃!」
槍を持つ手を断ち切る。これでもう攻撃は出来ないはずだ。
「さすが骨だね!骨ってのは良く割れる。竹みたいに!」
その時、背後に鋭い殺気を感じた。暗殺者の方だ。
「落鳳波!」
振り返りざまに斬撃を飛ばす。暗殺者の体は斜めに切り裂かれ、頭と右腕のある部分はその場にずり落ちた。
「おっと!忘れちゃいけない。こいつらは死体なんだった。」
二度と復活できないようにあの技で追い打ちを掛ける。
「光裂八刃!!」
まずは暗殺者、続けてガイコツ騎士。暗殺者は肉片、ガイコツは粉々になった。
「の、ノオオおオオっ!!」
悲鳴を上げない死体戦士の代わりに変態屍霊術師が叫び声を上げる。ざまあみろ!
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
24
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる