【第1部完結】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~

Bonzaebon

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第3章 迷宮道中膝栗毛!!

第115話 永久に脱毛

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「お前らはここにいてくれ。俺はちょっと加勢してくる。」


 ファルさんは勇者様達を援護するために敵の方へ向かっていった。


「私たちも援護に入ったほうがいいんじゃないですか?」

「大丈夫だよ。あいつらに任せときゃいいのよ。」

「そうじゃ。任せておけば良い。下手に加勢すると却って犠牲者を出しかねんからのう。特に妾はな。」


 戦いの経験が豊富なお二人が言うなら間違いないんだろうけど、なんというか、なにか嫌な予感がするのはどうしてだろう?


「大丈夫だよ、エルちゃん。ファルさんは強いから!」

「ファルだけ?ま、そりゃそうだよねえ。メイの一押しだもんねえ?」

「ジュ、ジュリアさん!」

「ほほう?そなた、あの生意気なエルフに惚れておるのか?」


 やっぱりそうなんだ!来る途中メイちゃんと色々お話したけど、ファルさんの話がしょっちゅう出てきたし。


「やったぜ!コッチは女ばっかりだ!」


 突然、入り口のほうから声がしてきた。なんでこんなところから人が?魔物もたくさんいたはずなのに、どこに隠れていたんだろう?


「どこからでも湧いてきおるのう。まるでアレじゃ。」

「なんだい、お嬢ちゃん?お兄さんが聞いてあげるからハッキリ言ってごらん?」

「ほう、言わねばわからぬとは所詮は痴れ者じゃのう?ゴキブリども!」

「こんガキゃあ!ぶっ殺すぅ!」


 先頭の人が武器を抜いてサヨさんに斬りかかろうとした。一歩踏み出したとき、その人の顔に火が付いた!


「うわっちゃちゃあ!?」


 その人は熱さに耐えかねて地面を転げ回った。


「一体、何をしたぁ!」

「ふふん。そやつの顔をよく見てみるがよい。」


 言われた人は倒れた仲間を立たせて、顔をのぞき込んだ。何かを確認したその人は顔を引きつらせながら、再びこちらに顔を向けた。


「ま、眉毛が片方無え!?」


 本当にカミソリで剃ったみたいに眉毛がなくなっていた!しかも、火傷をしていないみたい。それだけを燃やすなんて……。物凄いコントロール力!並みの人じゃこんなことできないよ!


「どうじゃ?これで多少は男前になったであろう?」

「チクショー!なんてマネしやがるんだ!」

「頭おかしいぞ!人間のすることじゃねえ!」


 人間じゃないのはあっているけど、一般の方にそれは禁句です。


「ほう?そなたら、望むのであれば、全身を永久脱毛してやってもいいのだぞ?」


 そんな脅し方聞いたことないよ……。


「チクショー!こうなったらヤケだ!プランBをやるぞ!」

「おう!あれな!」


 そう言って、いそいそと準備をし始めた。鎧とか服を脱ぎ始めた。き、着替えるのかな?でも脱ぐ必要の無い下着まで脱ごうとしてる!


「きゃああああ!いやーっ!」


 思わず私は手で自分の目を遮りながら、悲鳴を上げてしまった!もうイヤ!何が起きたの?


「これぞ、プランB!真っ裸ーニバル!!」

「本当にバカの極みじゃな。」
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