【第1部完結】勇者参上!!~東方一の武芸の名門から破門された俺は西方で勇者になって究極奥義無双する!~

Bonzaebon

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第5章 完成!究極の超次元殺法!!

第262話 白龍なのにダークホース

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 大武会には意外と自分が知っている人が多く参加していることがわかった。エドワードさんやジェイさん、この前知り合ったばかりのお侍さんもゴーレムを伴って参加していた。現時点で彼らとある意味同列になっている事に怖さを感じている。しかも、クルセイダーズの方々は揃って優勝候補の一角とまで言われてる。特にエドワードさんは過去に優勝経験があることも明かされた。今頃になって真実を知って恐ろしくなってきた。


「さて続いては、今大会最大のダークホースを紹介致します。東洋からやってきた謎の達人、ジン・パイロンです!」


 私はその時、腰が抜けそうになった。膝がガクガクと震えているのがわかる。そういえば、あの人も参加していたんだった。今まで楽観視していた自分が許せなくなった。あの人は強い。私が思う彼よりも、下手をしたら先生よりずっと強い。


「なんとこのお方、仮面戦士ヘイフゥさんと同じ流派だそうです。しかも、その流派の代表を務めているとの事です!」


 観客席からどよめきが起こった。なにか、みんな戸惑っているような空気が漂っている。こうなるのは当然かもしれない。未知の文化圏の達人が二人も参加しているんだから。


「今大会のダークホースと最初にご紹介しましたが、これには明確な理由があります!それは……予選会の同じブロックの参加者全員をまとめてお一人で倒されたという事です!」


 更に会場全体のどよめきが大きくなった。今度は私たちと同じ本戦出場者まで驚きの声を上げている。にわかには信じがたい話なのは私も思わず声を上げそうになった。実際にその強さを見てしまったから、真実味を感じる。


「予告してやろう!私は必ず優勝する。それも圧倒的な差を付けてな!戦慄するがいい。絶望するがいい!己らの国の武術が圧倒的に幼稚であることを私が証明してやろう!」

「おおーっと!いきなり優勝宣言が出たぁ!これは波乱の予感がします!」


 突然の優勝宣言。その言動からあの人の自信の強さをうかがい知ることが出来た。彼を潰しに来ただけじゃない。私たちの国の威信すら潰そうとしている。なんでそんな恐ろしいことが出来るんだろう?私には信じられなくて、凄く怖かった。
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