【第2部完結】勇者参上!!~究極奥義を取得した俺は来た技全部跳ね返す!究極術式?十字剣?最強魔王?全部まとめてかかってこいや!!~

Bonzaebon

文字の大きさ
125 / 331
第3章 第1幕 はぐれ梁山泊極端派【愛と勇気と学園モノ!!】

第125話 マジですんません!!

しおりを挟む

「すんません!! すんません!! マジですんません!! ご立腹なら、俺らをサクッと食べてもらって結構なんで!!」


 今はみんなとは離れ、クエレさんと二人きりの状態に持ち込んだ。みんなはこの人のことを知らないし、サヨちゃんからの密命でやってきたっぽいからだった。まずは土下座に土下座を重ね、更にダメ押しで土下寝を敢行した。とにかく誠心誠意で謝らないとサヨちゃんの怒りを買ってしまう!


「落ち着いて下さい、勇者殿! 別に怪我をしたわけではありませんので……。」

「でも、気を失ってたじゃないですか?」


 ゲイリーに何らかの方法で気絶させられた? でも、冷静に考えると何かおかしい。古竜族は確か……ドラゴン・スケイルという防御障壁を使えるはずだ。


「なんだか急に爆裂魔術のような衝撃波を喰らって、不覚にも気を失ってしまいました。」


 サヨちゃんが使えるのだから、クエレさんも使えるはず。不当に古竜の力を取得したヴァルだって使える。これは並みの攻撃を無効化する。物理的なものだけじゃなく魔法などの攻撃も完全にシャットアウトするはずなのだ。それなのに効いたのは何故だろう?


「基本的に我々は並みの魔術を無効化します。しかし、魔術により引き起こされた二次的な現象は影響を受けることがあります。突風に樹木がなぎ倒されたりとか、爆発で地面が崩れた場合は多少の衝撃を受けます。傷は受けませんけどね。」

「へ~、そうなんすか!?」


 なるほど! そういう穴があったのか! 完全無欠の防御障壁も完璧ではなかったとは! 次にヴァルと相対したときに試してみよう。


「とはいえ、あの方、何者なのです? 爆裂魔術?も凄かったですが、思念波がまるで通じていない様子でしたし……。」


 魔法効かない現象がまた発生したのか。古竜族の思念波が聞こえないってどういうこと? 魔法なんて知りません、わかりませんみたいな態度が現実化している様な感じ? 勇者の剣だけじゃなくてアイツ自身も解析してもらった方がいいのかもしれん。


「一応、俺の弟子です。押しかけだったので素性が全くわかりませんが……。バカで頑丈なだけが取り柄みたいなヤツです。」

「お弟子さんでしたか。勇者殿もご立派になられましたね。サヨ様からある程度、話は聞いておりましたけど、お仲間が多くて大変賑やかになりましたね。当初はサヨ様と二人きりでしたのに。」

「ああ、いや、一時的な連れが二名ほどいるので全員じゃありませんよ?」


 ロッヒェンとラヴァンに目線を送る。ロッヒェンは今後どうなるかわからんが、ラヴァンは違う。仲間呼ばわりしたら、例のスター何とかをブッパされそうだ。


「ところで、今は魔術学院に向かっておられるのですね?」

「なんで知ってんすか?」

「いや、サヨ様が知らぬ事などこの世にはないのですよ。サヨ様は“いつも見ておるぞ”と申されておりました。」


 な、なんかさぶイボが出てきた。こ、恐い! やっぱいつも見られてるんだ! 常時、あのロリババアに監視されてるのか。この前のハンバーグ大会だけじゃなかったとは。


「勇者殿が学院に入学するどころか、敷地にはいることさえ拒否されて困っているのですよね? 某はそのための策を持って参りました。」

「な、なんだってー!?」


 これが世間的に言う、渡りに舟というヤツか! 学院への入場チケット的な物が手に入るとは思わなかった。これで俺も入学できるのか?


「これを学長にお渡し下さい。サヨ様が書状をしたためておりますので、きっと役に立つはずです。」

「サヨちゃんって、学長にコネでもあるんすか?」

「コネなどではありません。前々から魔術界では、学長とサヨ様は犬猿の仲で有名でして……。内容は存じておりませんが、おそらく挑戦状もしくはユスリの類いかと……。」

「俺、もしかして鉄砲玉扱いされてるってこと?」


 や、やり口が裏社会の闇組織みたいだ! どうせそんなことだろうと思ったよ! 熾烈な権力争いの先兵にされるってワケだ! チクショー! 勇者をパシリみたいに使いやがって!


「サヨ様の書状だけでは今ひとつ押しに欠けると思いますので、とある人物に助力の要請をしてあります。学院にゆかりのある人物なので問題ありません。」

「何者っすか?」

「ロバート・トレ殿です。別名、石の賢者とも言われる御仁です。」


 トレ? トレってあの、エルがファンだという作家先生のこと? あのダイヤ王の友人だったとか言う伝説の石の人? ここに来て妙な人物の力を借りることになるとは……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます

なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。 だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。 ……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。 これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

~最弱のスキルコレクター~ スキルを無限に獲得できるようになった元落ちこぼれは、レベル1のまま世界最強まで成り上がる

僧侶A
ファンタジー
沢山のスキルさえあれば、レベルが無くても最強になれる。 スキルは5つしか獲得できないのに、どのスキルも補正値は5%以下。 だからレベルを上げる以外に強くなる方法はない。 それなのにレベルが1から上がらない如月飛鳥は当然のように落ちこぼれた。 色々と試行錯誤をしたものの、強くなれる見込みがないため、探索者になるという目標を諦め一般人として生きる道を歩んでいた。 しかしある日、5つしか獲得できないはずのスキルをいくらでも獲得できることに気づく。 ここで如月飛鳥は考えた。いくらスキルの一つ一つが大したことが無くても、100個、200個と大量に集めたのならレベルを上げるのと同様に強くなれるのではないかと。 一つの光明を見出した主人公は、最強への道を一直線に突き進む。 土曜日以外は毎日投稿してます。

処理中です...