【第2部完結】勇者参上!!~究極奥義を取得した俺は来た技全部跳ね返す!究極術式?十字剣?最強魔王?全部まとめてかかってこいや!!~

Bonzaebon

文字の大きさ
199 / 331
第3章 第2幕 はぐれ梁山泊極端派【灰と青春と学園モノ!!】

第199話 バエないから食べる気しないんだけど?

しおりを挟む

「とにかく、ムカツク奴なのよ! わかった?」

「お、おう……。」


 ミヤコはしばらくふてくされてダンマリだった。しかし、ロッヒェンの説明が終わった途端、自分が説明したかの如く振る舞い始めた。なんなん、コイツ?


「先に侵入してきた彼、エピオン君は強いですね。僕とヴォルフさん二人がかりでも敵いませんでした。少し自信を失いました。僕もまだまだ修行が足りないことを思い知らされましたよ。」


 ヴォルフと二人がかりでもか? 差を付けたのはあの鎧のはず。多分、生身なら、負けるとは思えない。多少、修羅場をくぐってるかどうかの差はあるかもしれないが、歳は近い。経験を積めば勝てるかもしれない。


「ヤツぁ、強さの半分くらいはあの鎧が占めてるから、気にすることはないぞ。」

「そうでしょうか? でも、例のシルヴァンという男はエピオン君でさえ、翻弄されていました。攻撃が悉く無効化されていたんです!」


 上には上がいた。自信喪失したと思ったら、更に強いヤツが出てきて、更に自信を失ったようだ。それはたまらんなぁ。


「だけどそいつは魔法って言ったんだよな? なら、俺の技で無効化出来るな。代わりに倒してきてやる!」

「ですが、油断禁物ですよ! 発動のスピードも信じられないくらいの速さでした。立て続けに三連続で使っていました。魔術師とは思えないほどの反射神経でしたよ。彼は戦士としても相当優秀なようです。」


 魔王の力を使った鎧ですら対応してみせた? 並みの強さではないのは確かだ。銀色の鎧を着ていたということは、その鎧にも何か秘密はありそうだな。要検証だな。


「それから彼は気になることを言っていました。近いうちに『無力さを痛感し、おとなしくなる』という旨の発言をしていました。学院側は何かを計画しているのかもしれません。思い過ごしなら良いのですが……。」


 学院は何かを企んでいる? こちらが察知しているのは、ゴーレム勢力が反逆を起こしそうなことくらいしか知らない。他に水面下で動いている勢力がいるのだろう。エピオン、というかドラゴンズヘヴンも動いているんだ。何かヤバい計画でも動いているのかもしれない。もっと捜査範囲を広げた方が良いのかも。


「うーむ、ダンジョンその物よりも対策しないといけないことが増えてしまうとは……。」

「前途多難ですね……。僕達だけで強大な勢力に対抗できるんでしょうか?」

「もう! そんな話いいよ! つまんない! それより、お腹すいたんだけど?」


 ミヤコのヤツがとうとう痺れを切らした。延々と謎の銀仮面について語っていたら、ぶータレて来やがった!


「ソコに店があるじゃろ? 何のためにあると思ってんだ? タニシが経営してる店だぞ?」

「え~? ダサいから、ヤダ!」

「ダサいとか関係ないだろ!」

「ヤダよ! ダサくて、全然、映えないから食べる気しないんだけど?」


 あーもう! わがままなやつだなぁ! ダサいとか言うな! 食べ物はファッションじゃないんだぞ?


「では、オイの作ったコレはどうでゴワスか?」


 突然、ヴォルフが現れた。しかも、その手には大きめの鍋を持っている。中には数種類の野菜と肉などが入っているのが見える。これは昔披露していた、チャンコ鍋というヤツではなかろうか? ロッヒェンによるとダンジョンを出た後、何かを準備しに行ったと言う話だったので、コレを作りに行っていたのだろう。


「これでも食べて、元気を出しんしゃい! 疲れた体に染み入る味でゴワスよ!」

「うひょー、イイ差し入れじゃないか? お言葉に甘えて、食べてみろよ!」

「ヴォルフさん、ありがとうございます!」

「まあ、いいよ。そんなに一杯作ってきたらあまるかもしれないから、食べたげてもいいよ。」


 みんなで差し入れを食べることになった。相変わらず、ミヤコは素直な反応ではないが、拒否はしていなかった。コレを食べれば疲れや嫌なコトも吹き飛ぶだろうさ。これからどうするかは食べてから決めるとしよう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記

ノン・タロー
ファンタジー
 ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。  これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。 設定 この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。 その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

痩せる為に不人気のゴブリン狩りを始めたら人生が変わりすぎた件~痩せたらお金もハーレムも色々手に入りました~

ぐうのすけ
ファンタジー
主人公(太田太志)は高校デビューと同時に体重130キロに到達した。 食事制限とハザマ(ダンジョン)ダイエットを勧めれるが、太志は食事制限を後回しにし、ハザマダイエットを開始する。 最初は甘えていた大志だったが、人とのかかわりによって徐々に考えや行動を変えていく。 それによりスキルや人間関係が変化していき、ヒロインとの関係も変わっていくのだった。 ※最初は成長メインで描かれますが、徐々にヒロインの展開が多めになっていく……予定です。 カクヨムで先行投稿中!

処理中です...