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第3章 第3幕 はぐれ梁山泊極端派【絶望と憎しみと学園モノ……と大戦争!?】
第307話 死力を尽くせ!
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学長は雷光の引力波と斥力波によって完全に捉えられていた。俺自身は雷魔法は使えないが、学長に刺さった刀を起点に斥力波に切り替えている。俺はその作用で後ろから押さえつける様な役割を担っている。
「動きを制限したつもりなのだろうが、私がそうなったところで大した影響はない。自在に攻撃可能だ。」
そのことを証明するかのように腕を動かし、正面にいる侍へ真空波を飛ばした。逆に言えば侍と俺も派手には動けない。雷光による拘束が緩んでしまうからだ。
(シュバンッ!!!)
「アンタ、何人と戦ってるのか忘れてないか? 俺が二人をフォローするから動きを制限してもらえるだけでも十分マシになる。」
割って入ったファルが侍への攻撃を阻止した。今、確実にフリーで動けるのはファルしかいない。今のようにうまく立ち回ってもらえれば、学長に余計な動きをさせずに済む。
「どうだ? 磁力パワーでもヤツには近付けないか?」
「“壁”がある故、接近できぬな。今のままでは動きを制限するのが精一杯でござるな。」
「攻撃するには後一工夫必要だな。」
学長が遮断の壁を張っている以上は接近が出来ない。動きを止めている間に策を考えないとな。
「ハッハッハッ! やはり無駄ではないか! これを手詰まりと言わずして何と言うのだ! これが貴様らの限界だという事がどうしてわからぬのだ?」
「限界だと? 見くびってもらっては困る。如何なる時でも乱気流を起こすのが俺達だ。」
「ならば死ぬが良い。貴様らの生殺与奪の権は私が握っているという事を忘れるな!」
学長はファルに対して再び真空波を放った。死ねという割には大したことの無い攻撃だった。これならさっきと同じように相殺して終わりだろう。
「こんなもの!」
ファルは難なく相殺した。しかし……、
「言ったはずだ、いつでも殺せると。」
ファルの真上から真空波が現れ、ファルに向かう! これでは防御が間に合わない。
「待ってたぜ、この瞬間を!」
ファルの頭上に何か金属の塊のような物が出現した。アレはタルカスのゴーレム軍団の中にいた弓兵タイプのボディ部分? なんであんな物が?
「そんなガラクタが何の役に立つ! 私の真空波は鋼鉄すら切り裂く!」
「ガラクタなもんか。そいつは生きてて、まだ機能しているんだ!」
ゴーレムの体に真空波が到達したその時、例の黒いモヤが現れ真空波がかき消えた。どこへ消えたと思ったら……、
(ズバァン!!)
「ぐぬぅ!?」
真空波が学長の右腕を切り落とした。どうしてこんなことが? あのモヤは攻撃を逸らす能力があるだけで、相手に跳ね返す訳ではなかったはず?
「アンタの意表を突くぐらいは出来そうだと思って、完全に破壊せずに取っておいたんだ。ある程度は細工してあるけどよ!」
「ガラクタ風情で私を倒せると思うな!」
今度は残った左腕で竜巻を発生させた。ファルのヴォルテクス・カノンを片腕だけで発動させている。ファルはどうするんだ? すぐには防御しきれるとは思えない!
「一体だけと思ったか? アイツらはタイプ別に二体ずついたんだぜ?」
まさかの二体目のゴーレムを出現させ、竜巻を防いだ! 今度は学長の真横から竜巻が現れ、その勢いで学長を揉みくちゃにした。
「この程度! 無力化してくれるわ!」
竜巻を多方向からの真空波で発散させ、体勢を立て直した。ダメージを与えることは出来なかったが、この間、大きな隙が発生した事に本人は気付いていなかった。
「鳳翼旋!!」
その隙を突いたのはエルだった! どこからともなく現れた彼女は学長の両足を横薙ぎの一閃で切り落とした。
「おのれ! どこに隠れていたのだ!」
学長はすかさずエルへ反撃を見舞おうとした。だが俺と侍がその隙を見逃さなかった。
「来い、侍! あの技だ!」
「行くぞ、勇者殿!」
絶え間ない攻撃で遮断の壁は弱まっていた。これは雷光の力を働かせるには十分なくらいの隙だった!
「巌流、雷光一刀閃!!」
俺の義手をまな板代わりに、侍の刀は学長の首を切り落とした。ダメージを与えても無駄と言う学長の体に蘇生不可能な一撃を加えてやった! これで生きてるなら、そいつは人間じゃない。
「やったぞ、みんな! 学長は死んだ! これ以上は何も出来ないはずだ!」
みんな息も絶え絶えだった。この一撃を決めるために全身全霊を尽くしたんだ。当然のことだ。これ以上は戦うこともな……、
「これで終わりと思ったかね? あくまで肉体が滅んだだけだ。本番はこれからだぞ?」
どこからともなく学長の声が響いた。周囲の天候は豹変し、嵐が起きるかのような空模様に変容していた……。
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