【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~

Bonzaebon

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第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第2幕 K'(ケー・ダッシュ)

第391話 武器のない豚なんて只の豚さ!

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「ら、ら、ら、ラーニング完了ゥ!!」

「何を言うとるんや? アンタ、頭おかしいんとちゃうか?」


 ウルトラ・ボックスさん改め、ウルトラ・ゴリラに変化した箱おじさん。しばらくの間は何かストレッチ的な事を繰り返していたと思ったら、意味のわからない言葉を口にし始めた。ラーニングってどういう意味だったっけ? ”学習”とか”習得”とかいう意味だったよな?


「ぐっふっふ! 準備はええかな? 豚さんよぉ?」

「せやから、豚とちゃうって言うとるやろがい! ええ加減にせんと、ドタマカチ割ったるからな!」


 カチ割るとは言いながら、例の謎の武器”食い意地丸”を手にしてゲイリーに攻撃を仕掛けた。アレは鈍器のようにも見えなくはないが、刃や突起が高速回転して対象をミンチにしてしまうような武器だったはず! アレにかかればゴリラ自慢の筋肉もズタズタになるはず!


「ミミック・ハーンド!!」

(ガプッ!!)

「あぁん? 手の宝箱がミミックになっとるんかいな!」


 オッチャンの攻撃は手袋代わりに付けられた宝箱によって阻止された。ちょうど宝箱が食い意地丸に食いついたような形になっている。中身がゴリラに入れ替わったとはいえ、筋肉によってパンパンになっているが着ている宝箱の類いはそのままなのだ。ミミックハンドと言うからにはあの部分はそういう機能がついていることになる。箱マニアを自称していたのだ。服にそういう機能を持たせていたとしても不思議ではない。


「そんなんくらいで、止められると思うなや? 食い意地丸はどんなもんでもミンチにしてまうさかいな!」

「逆にそんなオモチャが通用すると思うなよ? それが武器っていう括りで有る限り、こいつの捕食能力から逃れられないんよ! ゲット・ラック・トレジャー!!」

(シュウゥゥゥゥン!!!!)


 ミミックハンドに捕えられた食い意地丸が輝きを放ちながら徐々に吸い込まれていくような形になった。オッチャンが両手でグリップを掴んでいるというのに、まるで鰻を手掴みしたときのようにスルスルと手から抜け出しミミックの口の中に吸い込まれていっているのだ!


「武器が取られた!?」

「ゲット完了! レア・ウエポンゲットだぜ!!」


 食い意地丸は見事に吸い込まれ消滅してしまった! その代わりにゲイリーの後ろ側には新たな宝箱が出現している。


「ワシの武器を宝箱に変えよったんか?」

「当然! お前の武器はお宝に変わったのだ! ミミックに食われたアイテムは即宝箱入りのお宝に変化する! まあ、ある意味、ミミックのう○ことも言えるな! やーい、う○こ、う○こ!!」

「なにがクソや! ワシをおちょくるのも大概にしとけや!」

「なんという下劣な……。」

「いやね、もう! わざわざそんな言い方しなくてもいいのに……。」


 オッチャンの武器が強引に取り上げられてしまったことにも驚きだが、相変わらずのゲイリーのデリカシーのなさにもあきれる。初めて目の当たりにしたレンファさんやメイちゃんがドン引きしてしまっている。

 エルはどうしているのかというと手で顔を押さえながら恥ずかしそうにしている。うん、わかるよ。俺もそんな気分だから。元は身内だったのでそういうのを見ると複雑な気分になる。多分そういうことだろう。


「噂はホンマやったんやな? ミミックが捕食したアイテムが宝箱に変化するっちゅうのは。」

「知らなかったのか、豚さんよ? ミミックのセキュリティシステムの一貫で盗まれたアイテムを回収する機能がある! 取り返した後、再び保管する機能も備えついていたというワケだ! でも、う○こだけどな!!」

「管理者のいなくなったダンジョンに宝箱が増殖し続ける謎はコレが原因やったんやな。また一つ都市伝説のロマンが消失したっちゅう訳やな。」


 確かに謎だもんな。魔王とかの支配者がいなくなったダンジョンに宝箱が出現するのは何故か? これに関する都市伝説は色々聞いたことがあるが、最もあり得て欲しくない説が真実だったとは……。

 野良と化したミミックが冒険者や魔物が落としたアイテムを食い漁り、宝箱へ変化させている。死亡した冒険者の遺品を回収しに行った時にそれらが消滅している原因がミミックにあったなんてな。しかも、ゴリラの余計な一言によって更に台無しにされてしまっている。これはたまらんわ。下手な精神攻撃よりも心にクルものがあるな。


「言っておくが、この宝箱は俺っちを倒さないと開けられないからな? だから、お前は戦う手段なんてもう、何もないのだ! 武器のない豚なんて只の豚さ!」

「豚やないって言うとるやろがい! 別に食い意地丸だけやないんやで? アレを使わせへんってことは地獄見る覚悟でもしとくんやな。血ィ見るぐらいでは済まへんで!」

(ドスンッ!!!!!)


 オッチャンは袋を取りだし、そこの中に手を突っ込んだ。そこから何かを引っ張りあげたと思うと、それを目の前の地面へ豪快に放り出して見せた! 袋の大きさに見合わない大きな物体がそこに現れたのだ! なんだか巨大な円柱?いやローラー? ローラーのサイドには保持用の軸が備え付けられ持ち手として機能しているように見えた。これは整地用の道具だろうか?


「なんじゃコレは? 工事でもおっ始めようってのかい?」

「そうやな。アンタみたいなのはまっ平らにしてしまわな反省せんやろうからな。”重いコンダラー”で身も心もまっ更にしたるわ!」


 重いコンダラー? この整地用ローラーが? 噂に聞くゲンコツ・ウエポンの中の一つか! 俗に言う「試練の道を男のど根性でまっ平らに整地する」というミラクルウエポンってヤツか! これはただ事じゃないぞ! ゴリラの命運もここで尽きたと言っても過言ではない……。
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