男装獣師と妖獣ノエル 2~このたび第三騎士団の専属獣師になりました~

百門一新

文字の大きさ
39 / 39

エピローグ ラビ達の帰還(下)

しおりを挟む
 ラビは、セドリック促されてすぐ、周りを見渡した。

 王宮前の広い通りを歩く人々は、帽子から覗く自分の金髪金目だけでなく、今は大きなノエルの存在もあって、以前より更によそよそしい。そのうえ全く見知らぬ人達である彼らが、わざわざ注意して教えてくれる事なんてあるのだろうか? 

 そう思っていたら、まるで心を読んだみたいに、セドリックがこう言ってきた。

「ここは王都ですから、大人と子供の対応は、きっちりと分けられているんです」
「そうなの?」
「そうです。マナーが違っていたら、絶対に指摘してきます」

 見つめ返してみたその表情は、あまり見ないくらいとても真剣だった。なんだか、やけに強い眼差しをして、彼は珍しく引かない様子でそう断言してくる。

 誰よりも優しいところがあるこの幼馴染は、もしかしたら自分がヒューガノーズ伯爵に困っていると思って、協力してくれようとしているのかもしれない。

 幼い頃から一緒に過ごしてきたから、ラビはセドリックが嘘をつくとも思えなくて、王都の人達は全員『話す時には相手の目を見るべきです』と、他人にも説くような者達なのだろうと解釈した。

 そうであるのなら、自分が『抱っこ』されたら指摘してくるだろう。セドリックだって、実際に抱き上げたら違和感を覚えて、抱き締め癖がある彼の父親の説得を手伝ってくれるかもしれない。

「試してみていいよ」

 そう考えたラビは、背の高いセドリックに向かって、両手を伸ばして愛想良く答えた。てっきり、ヒューガノーズ伯爵みたいに、ぎゅっとして持ち上げるのだろうと思っていたら、彼の腕が背中に回されてすぐ、流れるような自然な仕草で、軽々と片腕に抱き上げられていた。

 服越しに触れたところから、自分よりも高い体温が伝わってきた。背が高いせいか、足元がとても地面と離れているような気がする。

 片腕に抱き上げられたラビは、びっくりして見つめ返した。こちらを近い距離から、じっと見上げているセドリックの表情は、やはり真面目だった。

「ラビ」

 ようやく口を開いたかと思ったら、まるで何かを確認するみたいに、彼が少しだけ顔を近づけて名を呼んできた。何か質問でもあるか、続く言葉があるのだろうと推測して待ったけれど、彼は何も言ってこないでいる。

 ラビは不思議になって、セドリックの濃い藍色の瞳を見つめ返して、小首を傾げた。

「セド? どうしたの?」

 ふと、そういえば周りの反応はどうなんだろう、と思い出して、ラビは辺りに目を向けてみた。
 歩き続けている王都の人達は、ほとんどこちらを見ていなかった。チラリと目を向ける人もいたが、まるで普通で当たり前の事みたいに、特に違和感を覚えている様子もなく視線を外して歩き去ってしまう。


「――ああ、ほら。やっぱり子供に見えているんですよ。だから、どこでも俺がラビをこうして抱き上げるのも、何も問題ないんだ」


 どこが自身にそう言い聞かせるような、セドリックの声が聞こえた。

 視線を戻すと、どこか吹っ切れたみたいに、力強い眼差しをしている彼がいた。よく分からなくて「それ、どういうこと?」と尋ねてみたら、彼が強気な様子のまま言葉を続けた。

「大人同士だったら『抱っこ』するのも、きっと恥ずかしくて出来ないと思います。でも俺は、実際にこうして普通に抱き上げています。ラビだって、緊張していませんよね?」
「うん? まぁ、そうだね」

 強く確認されて、ラビは思い返しながらそう答えた。幼い頃からずっと一緒で、ホノワ村の屋敷で一緒にいた時は、届かない位置にある物を取ろうとして抱き上げてもらったり、体術の特訓でもよく彼に絞め技をかけて負かしていたから、何度もあったこの距離感に、違和感は覚えないでいたのだ。

 片腕に抱き上げられている姿勢は、普段ヒューガノーズ伯爵がやっている『抱擁』とは違う。ぎゅっと抱き締められているわけではないから、密着感は強くない。ラビは、その違いに気付かないでいた。

 信頼しきって許している距離に留まっているせいで、緊張感もないでいる。それを分かって、セドリックが試しにこの距離感の『抱っこ』をしたのだとは、思いもしていなかった。

「やってみて分かりましたが、俺は恥ずかしいとは感じていませんし、父と同じくまた『抱っこ』したいと感じています。きっと膝の上に座らせるのも平気だと思います」
「は? 待って、それ、つまりどういうこと?」
「つまり、試してみて分かった事は、俺は父に同意だという事です」
「えぇぇッ、まさかの伯爵と同意見!?」

 てっきり、子供じゃないからやっぱり変ですよね、とこちらの意見に賛成してくれると思っていたのに、ヒューガノーズ伯爵の意見を支持する結果には、驚きを隠せなかった。今しばらくは、この子供扱いをされろという事だろうか?

「待って待って、オレは十七歳だよ? それなのに、セドはまた『抱っこ』したいとか思うわけ!?」
「思います。そして、します」
「なんでここに来て、これからやっていく宣言してくんの!? おかしいよ、オレ何も許可してないからッ」

 というか、誰も指摘してこないし、注意してくる気配すら微塵にもないのだが。

 まるで父親のヒューガノーズ伯爵みたいに話が通じなくて、ラビは焦って辺りの様子に目を走らせた。しかし、近くを通り過ぎていった貴族らしき男女も、抱き上げられているこちらの様子には、全く違和感を覚えていないようだった。

 ラビは、改めて周囲の様子を確認したところで、ヒューガノーズ伯爵への説得策が潰えてしまった事を悟って項垂れた。そのうえ、幼馴染にもしばらく子供扱いしてくると言われるとか、一体どうしてこうなってしまったんだろう。

 恐らくは、外見の身体的な差が、問題のような気もしてきた。

 なんで自分の身長は、あまり伸びてくれないでいるのだろうか。その成長の遅さゆえに、胸もジャケットで隠れてしまうくらい小さいのだけれど、そんな事はどうでもいいから、逞しい骨格と背丈が欲しいと思った。

 そうであったのなら、もう『子供扱い』で『抱っこ』してくるのも、終わってくれていたのかもしれない。

「やっぱりセドがバカデカいせいで、俺が子供みたいに見えて、誰も何も指摘してこないのかなぁ……」
「さぁ、どうでしょうかね」

 ずっと愛称を呼ばれていたセドリックは、つい笑みをこぼして、苦手意識や緊張を覚えられる前にそっと下ろした。

 その声は、先程よりも機嫌が良さそうである。そう察したラビは、地面に下りてすぐ、むっとした表情を浮かべた。

「オレが子供に見えるのが、そんなに嬉しいわけ?」
「俺がそう見えているわけじゃないですよ。周りの人が、勝手にそう受け取っているだけです」

 セドリックが、兄の面影が見える、美麗で落ち着いた笑顔で言った。

 普段は弟みたいな幼馴染なのに、ここにきて年上らしい余裕のある態度をしれっと取られて、ラビはカチンときた。

「オレは十七歳だし、子供じゃないッ」

 思わず足を踏みつけてやろうとしたら、彼が馬車に向かい出しながら、あっさり避けてしまって余計に悔しくなった。

 その時、馬車からジンが顔を出して、「副隊長、何してんですか。もう行きますよ」と言ってきた。セドリックがそれに手で応えて、それから肩越しにラビを振り返り、少し申し訳なさそうにして笑った。

「すみません、ちょっと意地悪な事を言ってしまいました。どうか怒らないでください。明後日、どうにか時間を作って、俺が迎えに来ますから」
「チェンジ! 他の人で!」
「えぇぇぇ、チェンジって……そんな寂しいこと言わないでください」

 途端にいつもの弱った表情を浮かべて、セドリックがそう言う。

 けれどラビは、負けず嫌いに火が付いていたから、そんな彼にしてやられたのだと思ったらプチリと切れていた。後先考えず、王宮沿いの塀越しに並べてあった中型の植木鉢を持ち上げる。

「セドの馬鹿! さっさと行けったらッ」
「うわっ、ちょ、待ってくださいッ」

 それを見たセドリックが、慌てて逃げ出した。その直後、彼女の手から植木鉢が思いきり放たれて、馬車から大きく顔を覗かせて「何やってんだ?」と様子を窺ったジンの顎鬚に、見事直撃した。

 悶絶する呻き声を上げて、ジンが馬車の外に崩れ落ちる。それをバッチリ見届けたノエルが、『……どんまい』と呟いた。

             ※※※

 セドリックに腹が立ったラビは、自由にノエルとお喋りも出来ないうえ、じろじろと集まる王都市民の視線の中にいたくなくて、王都暮らしのために借りたアパートメントタイプの宿に、真っ直ぐ向かった。

 初日に一泊した以来、換気もされていないから、きっと埃か湿気臭い空気が溜まってしまっているのだろう。目的地に近くなった時にそう想像してしまい、人の気配のしない建物の階段を上がる頃には、足が重くなってしまっていた。

 建物の前で実体化を解いたようで、一階フロアにいた受け付けの中年男も数人の客達も、ノエルを目で追ってくる事はなかった。宿の門をくぐってから、視線を集める事もなく悠々と歩いていた彼が、チラリとラビへ目を向ける。

『どうした? 今になって、疲れがドッときた感じか?』
「うん、多分そうみたい。…………セドには、明後日きっちりやり返す」

 ラビの続いた低い独り言を耳にして、ノエルは『うーん、やっぱ珍しくキレイに一本取られたのが、悔し過ぎたのか』と、困ったよう様子で耳を右側へ傾けた。

「それにさ、住み慣れていない部屋に戻って、そこがじめじめとしていて、むわっとしているんだろうなって考えたら、余計に疲労を覚えるというか」
『あ~……まぁ、シーツは少し風にあてた方がいいかもな。俺も手伝うから、な?』
「…………うん。弱音を吐いてごめんね、ノエル」
『仕方ないさ。慣れない土地での暮らし始めは、疲れも増して感じるもんだ』

 ノエルがそう言って、気遣うように笑った。

 しばらく歩いた後、ラビは借りた部屋の扉の前で足を止めた。さぞ埃臭い空気で満ちているのだろうと予想しながら、溜息をこらえて鍵を回した。

 扉を開けた途端、何故か爽やかな風が頬を打った。びっくりして手狭な室内を見渡すと、窓は全開にされていて、吹き抜ける風にカーテンが心地よさそうに揺れている。

 寝具一式も、張られたロープに引っ掛けられて干されていた。床は、まるで掃除したばかりのようにキレイで、埃一つない。

「…………一体、何がどうなってんの?」

 思わず、呆気に取られて呟いた。ノエルが『ひとまず入ろう』と言ってきたので、ラビは遅れて部屋の扉を閉め、それから再び室内の様子を見渡した。

「いちおう、ここって住居じゃなくて宿だし、オレらが離れている間に、誰かが勝手に使っているとか……?」
『直近で人間が出入りした匂いはしないな』

 ノエルが鼻先を動かして、慎重に足を進め始め、ラビもそっと後に続いた。

 その時、一つの物音が上がった。警戒して咄嗟に振り返ると、浴室からふわふわと宙を飛んでくる灰色の仔猫の姿があった。

 それは、ザイアース遺跡の地下で出会った、妖獣のトーリだった。彼がこちらに気付いて、大きな金緑の瞳を向けてすぐ『よっ』と片手を上げてきた。

『俺のところを担当していた妖獣師がさ、もし呼び出された後にでも外に行きたくなったら使ってくれって、こっそり出入り口を固定する術を仕掛けていったんだ。俺、あんたのこと気に入ったし、試しにやってみたら上手く行ったから、今日からちょいちょい顔を見に来る事にしたぜ。よろしくな!』

 そう言ったトーリが、腰に手をあてて誇らしげに胸を張った。神殿でも雑用係りをやった経験があったので、ついでに部屋も掃除しておいた、と自信たっぷりに告げてくる。

 褒めてくれても全然構わない。それから、自分は紅茶が大好きなので今すぐ飲みたいのだが、この部屋にはないのか、と自由猫っぷりを発揮して次々に言ってくるトーリを見て、ノエルが煩そうに前足で顔を押さえた。

『また猫かよ。これ、そのまま居座るんじゃねぇだろうな……』
『何度も言っているがッ、俺は猫じゃねぇよ! ボコボコにしてやっから表に出ろ犬野郎め!』

 途端にトーリが毛を逆立てて吠え、犬呼ばわりされたノエルが『俺は犬じゃねぇ狼だ!』と吠え返して、二匹の口喧嘩が始まった。

 もう一度会えたのは嬉しいけれど、これ、どうしよう。

 ラビは、他の人には見えない黒大狼と、浮いた灰色の仔猫の激しく続く言い合いを前に、しばし思考ごと停止してしまって「ええぇぇぇぇ……」と声をこぼした。



 その頃、王都にある第三騎士団の支部にて、隊長のグリセン・ハイマーズが、調査任務からようやく帰還したセドリック一向の報告を受けていた。

 グリセンは、時系列に沿って簡潔に並び立てられた内容を聞くごとに、顔色を悪くしていった。そして、ラビが大蛇の口に突っ込んでいった、という下りで激しい胃痛に襲われて、崩れ落ちた。
しおりを挟む
感想 3

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(3件)

淡雪
2025.11.17 淡雪

一部が終わって、二部も読めたら…と期待していたら二部もおもしろくて一気読みしていて。また、三部を期待してしまいます。先生、どうか三部もよろしくお願いします

解除
kp
2025.10.30 kp

とてもとても面白かったです!
続編お待ちしてます♡

解除
、
2023.03.09

最後まで読みましたー!!!
とても面白かったです、ずっとドキドキわくわくでした……!
続きは出されるのでしょうか?
更新待ってます!!!!!

解除

あなたにおすすめの小説

冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です

星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎ 王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。 ……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。 追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。 無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」 騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!

身代わり令嬢、恋した公爵に真実を伝えて去ろうとしたら、絡めとられる(ごめんなさぁぁぁぁい!あなたの本当の婚約者は、私の姉です)

柳葉うら
恋愛
(ごめんなさぁぁぁぁい!) 辺境伯令嬢のウィルマは心の中で土下座した。 結婚が嫌で家出した姉の身代わりをして、誰もが羨むような素敵な公爵様の婚約者として会ったのだが、公爵あまりにも良い人すぎて、申し訳なくて仕方がないのだ。 正直者で面食いな身代わり令嬢と、そんな令嬢のことが実は昔から好きだった策士なヒーローがドタバタとするお話です。 さくっと読んでいただけるかと思います。

【完結】死の4番隊隊長の花嫁候補に選ばれました~鈍感女は溺愛になかなか気付かない~

白井ライス
恋愛
時は血で血を洗う戦乱の世の中。 国の戦闘部隊“黒炎の龍”に入隊が叶わなかった主人公アイリーン・シュバイツァー。 幼馴染みで喧嘩仲間でもあったショーン・マクレイリーがかの有名な特効部隊でもある4番隊隊長に就任したことを知る。 いよいよ、隣国との戦争が間近に迫ったある日、アイリーンはショーンから決闘を申し込まれる。 これは脳筋女と恋に不器用な魔術師が結ばれるお話。

「偽聖女」と追放された令嬢は、冷酷な獣人王に溺愛されました~私を捨てた祖国が魔物で滅亡寸前?今更言われても、もう遅い

腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢フィーア・エメラインは、地味で効果が現れるのに時間がかかる「大地の浄化」の力を持っていたため、派手な治癒魔法を使う異母妹リシアンの嫉妬により、「偽聖女」として断罪され、魔物汚染が深刻な獣人族の国へ追放される。 絶望的な状況の中、フィーアは「冷酷な牙」と恐れられる最強の獣人王ガゼルと出会い、「国の安寧のために力を提供する」という愛のない契約結婚を結ぶ。

ただの新米騎士なのに、竜王陛下から妃として所望されています

柳葉うら
恋愛
北の砦で新米騎士をしているウェンディの相棒は美しい雄の黒竜のオブシディアン。 領主のアデルバートから譲り受けたその竜はウェンディを主人として認めておらず、背中に乗せてくれない。 しかしある日、砦に現れた刺客からオブシディアンを守ったウェンディは、武器に使われていた毒で生死を彷徨う。 幸にも目覚めたウェンディの前に現れたのは――竜王を名乗る美丈夫だった。 「命をかけ、勇気を振り絞って助けてくれたあなたを妃として迎える」 「お、畏れ多いので結構です!」 「それではあなたの忠実なしもべとして仕えよう」 「もっと重い提案がきた?!」 果たしてウェンディは竜王の求婚を断れるだろうか(※断れません。溺愛されて押されます)。 さくっとお読みいただけますと嬉しいです。

【完結】家族に愛されなかった辺境伯の娘は、敵国の堅物公爵閣下に攫われ真実の愛を知る

水月音子
恋愛
辺境を守るティフマ城の城主の娘であるマリアーナは、戦の代償として隣国の敵将アルベルトにその身を差し出した。 婚約者である第四王子と、父親である城主が犯した国境侵犯という罪を、自分の命でもって償うためだ。 だが―― 「マリアーナ嬢を我が国に迎え入れ、現国王の甥である私、アルベルト・ルーベンソンの妻とする」 そう宣言されてマリアーナは隣国へと攫われる。 しかし、ルーベンソン公爵邸にて差し出された婚約契約書にある一文に疑念を覚える。 『婚約期間中あるいは婚姻後、子をもうけた場合、性別を問わず健康な子であれば、婚約もしくは結婚の継続の自由を委ねる』 さらには家庭教師から“精霊姫”の話を聞き、アルベルトの側近であるフランからも詳細を聞き出すと、自分の置かれた状況を理解する。 かつて自国が攫った“精霊姫”の血を継ぐマリアーナ。 そのマリアーナが子供を産めば、自分はもうこの国にとって必要ない存在のだ、と。 そうであれば、早く子を産んで身を引こう――。 そんなマリアーナの思いに気づかないアルベルトは、「婚約中に子を産み、自国へ戻りたい。結婚して公爵様の経歴に傷をつける必要はない」との彼女の言葉に激昂する。 アルベルトはアルベルトで、マリアーナの知らないところで実はずっと昔から、彼女を妻にすると決めていた。 ふたりは互いの立場からすれ違いつつも、少しずつ心を通わせていく。

【完】麗しの桃は攫われる〜狼獣人の番は甘い溺愛に翻弄される〜

こころ ゆい
恋愛
※完結しました!皆様のおかげです!ありがとうございました! ※既に完結しておりますが、番外編②加筆しました!(2025/10/17)  狼獣人、リードネストの番(つがい)として隣国から攫われてきたモモネリア。  突然知らない場所に連れてこられた彼女は、ある事情で生きる気力も失っていた。  だが、リードネストの献身的な愛が、傷付いたモモネリアを包み込み、徐々に二人は心を通わせていく。  そんなとき、二人で訪れた旅先で小さなドワーフ、ローネルに出会う。  共に行くことになったローネルだが、何か秘密があるようで?  自分に向けられる、獣人の深い愛情に翻弄される番を描いた、とろ甘溺愛ラブストーリー。

【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り

楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。 たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。 婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。 しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。 なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。 せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。 「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」 「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」 かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。 執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?! 見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。 *全16話+番外編の予定です *あまあです(ざまあはありません) *2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。