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2部 ヴィハイン子爵の呪いの屋敷 編
30話 なんだか面倒な予感がするからお断りしたい
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危険性を知っていながら、たびたび風変わりな魔法使いが私の元を尋ねてくる。多くの魔法使いは、自身の魔法を強化したりより強い魔法を使うため、そうやって必要時だけ精霊と契約する事がほとんどだった。
少しの言葉、少しの判断ミスで命取りになる。
だから『自分の精霊』を持っている魔法使いは少ない。人間にとってリスクが大きい精霊ほど膨大な魔力を持っているから、彼らは意思疎通が可能な悪精霊にも協力を求めた。
私――【精霊に呪われしモノ】が悪精霊の代表の一つとされている要因も、それらが関わっている。人間が代償として渡すには『寿命』は重く、その長さによって私は対価分の働きや魔力を提供したりする。
『うーん、断られるのは困るんだよなぁ。実はとある事情から、私は魔力容量を七割失ってね。補助の魔法具が見つかって、私向けに仕上がるまで代わりに協力を頼みたいんだ』
やってきたその魔法使いは、キッパリ断っても立ち去ろうとしなかった。今置かれている状況はこうで、だから貴方が求めるような高位精霊としての膨大な魔力は期待出来ないのだ、と、きちんと理由を教えてもやったのに。
それでも別に構わない、そもそも元々使っていたような強大な魔法を起こそうとは思っていないから、と男は答えてきた。もうそちらに関しては、次代の若い者に任せたという。
面倒だから、魔法で追い払った。そうしたら魔法で戻って来たのだ。
『噂通り人間の魔法が使えるみたいだね。うん、見よう見真似にしてはキレイなものだ。少々長旅なのだけれど、ではどうだろう。その間の報酬として、私が魔法を教えるというのは?』
老人の一人旅みたいなものだよと言われた。外見の老いを『高位精霊との取り引き』で奪われてしまっていたから、違和感を覚えるような口調と台詞ではあった。
ならば旅の道中は、弟子という事にしようかと提案された。
それはそれで少し面白そうに思えた。彼はこれまで弟子の一人も取った事がないと言うから、彼自身がなんだか、とても楽しそうにしていたのを覚えている。
彼は、極力魔法を使わない方法で巡業をした。
髪の色と衣装で付けられたのか、有名なその魔法使いは『白の魔法使い様』と呼ばれていて、そうやっていくつも季節が過ぎていって――。
そうして私は、人間の魔法を完全に学んだのだった。
※※※
そろそろエインワースも、朝風呂後の庭の散歩を終えて戻ってくる頃だろう。それが、彼の脚にとっては良い『リハビリ』になる。
メイベルは、キッチンでエンドウ豆のスープを温めにとりかかった。パンも焼いてサラダの用意も整い、食後の珈琲の下準備もバッチリである。ただ、機嫌だけは最悪だった。
「…………この新しいエプロン、破きてぇ」
色はピンクで、やたらと付いたフリフリがめちゃくちゃ邪魔――な気がしてならない。しかもスカート風になっていて、ローブの上から着けるとパッと見スカートなのだ。もう色々と慣れなさすぎて、とりあえずめちゃめちゃイラッとする。
スカート、着ないの?
一昨日の夜、そんなことを訊かれた。
あの時、数十年前まではずっとそうだったよ、とは答えなかった。手足が短くなってからは、こっちの衣装の方がしっくりきていたから。
そのせいだろうか。久々に懐かしい夢を見た。衣装にこだわらない種族の精霊だから、当時までは簡単な白い薄地のスカート衣装だった。
自分たちのような【夜の精霊】は、日中の熱と日差しに弱い。ローブで隠れてしまうと言ったのに、『白の魔法使い』は、いちいち精霊である自分にまで服を買った。
魔法でどうにかするよと言ったのに、『普通』に買うのが楽しいのだとか。前線で活躍していた頃は付き人が、退いてからは神殿にこもって世話を焼かれていたせいだろう。
あんなに長く『依頼』で同行したのは初めてだった。外見の歳が変わらないせいか、しばらく二人旅だった時は、時間経過の実感が薄かったのを覚えている。
「メイベル、手紙が届いたんだ」
そう声を掛けられて、メイベルはふっと我に返った。戻ったのかと振り向いたところで、真顔のままじぃっと見つめて返事をするのを忘れてしまう。
家に上がってきたエインワースが、嬉しそうに片手で手紙を振っていた。早速と言わんばかりに歩きなが開封し、中から取り出して目を通し始める。食卓に座ってから読め、転んだらどうするんだといういつもの台詞も、メイベルはすぐに出てこなかった。
「お前、そのシャツどうしたんだ?」
着席しようとする彼に、ようやくそう声を掛けた。
そうしたらエインワースが、今更思い出したように自分のシャツを見下ろして、なんとも言えない微笑みを浮かべて「ふぅ、どうしてだろうねぇ」と呟いた。
「真っ白なシャツだったはずなんだけど、郵便受けで新聞と手紙を『届いてるよー』と振っている小さなリスがいて、受け取った時に飛び込んできたかと思ったら、お茶目な柄がついていたんだ」
「そいつはお前が言う『リス』ではないし、そのイラストを柄でひとくくりにするな」
メイベルは、実に苛々した様子で言った。
「このウィンクの感じ、小馬鹿にしているようで心底腹が立つな。私がせっかく皺もキレイに伸ばしたシャツだというのに、けしからん」
「でも親切な精霊だよね。わざわざ郵便物を教えてくれた」
「馬鹿言え、ついでの悪戯がしたかっただけの親切だ。悪戯好きの小精霊にしてやられたんだよ。後で塩を溶かし混ぜた水で洗っておく」
「この姿絵、それで落ちるのかい? それはそれで勿体ない気がするなぁ」
言いながら、エインワースがシャツの胸元を見た。
本当に子供みたいな人だ。メイベルはスープの用意を進めながら、彼がわざわざシャツをつまんでじっくり確認しているらしい衣擦れの音を聞いていた。あのタイプの小精霊は、子供には喜ばれるけれど、そんな風に怒りもしない大人というのは初めて見た。
「ねぇメイベル、これ、もうしばらくそのままにしておかないかい?」
「おい、じっくり見てみたら愛着が湧いてきた、みたいな顔をするのはやめろ」
二人分のスープ皿を食卓へ運んだメイベルは、ぴしゃりと「却下だ」と言った。
エインワースが「あらま」と、ちょっと残念そうな声をあげる。スープを並べた彼女が、早速と言わんばかりにエプロンを脱ぐのを見て、ふと思い出したように続ける。
「そういえば、スティーヴからの手紙だったんだけど」
「孫……?」
食卓についたメイベルは、訝しげに眉を寄せる。数秒もしないうちに思い至って、なんだそうかと納得したような表情で、濡れ布巾を自分とエインワースの間の位置に整えた。
「この前送っていた手紙の返事が、早速届いたわけか。あの頑固ジジイの家に行ったこと、さぞ羨ましがってそ――」
「用件は詳しく書かれていないけれど、君に協力して欲しい事があるそうだよ」
「はぁ? 協力?」
唐突に話を振られ、メイベルは心底嫌そうな表情を浮かべた。
なんでいきなり私になるんだ、と思って目を向ける。エインワースが持っている便箋は、相変わらず祖父大好きというのが見て取れる長文が数枚に及んでいた。
「どこからか仕事の依頼でも受けたみたいだね。用事は国境を超えた先みたいだから、結構な長旅だ」
エインワースが言いながら、便箋の最後の一枚を「ふむふむ」と再読している。その様子から、彼の考えが既に決まっているのが分かって、メイベルはますます嫌そうな顔をした。
「エインワースが協力を望んでいて、それを頼んできたとしたら私は断れない」
ぶすっとしてメイベルは言う。
「でも、この協力の必要はあるのか? 言っておくが、私が精霊として『取り引き』したのは孫じゃなくてお前の方だ。コレ、エインワース自身の『目的』に沿うものか?」
「これもまた必要な事だよ、メイベル」
そうでなかったら頼んだりしないよ、とエインワースはにっこり微笑んだ。
その返事を受けて、メイベルは「チッ、頼む気満々だな」と思い切り顰め面を返した。『エインワースからの協力要請の依頼』は断れない。
ひとまず説明を所望する。そう伝えるように、不満たっぷりに腕を組んで態度で示すと、彼がピンっと人差し指を立ててこう言ってきた。
「一度、私はスティーヴのもとへ君を行かせた。そこで彼を知る誰かが、一人以上は君の存在を知ったはずだ。まぁついでの賭けではあったけれど、『低い確率での想定通り』こうして君を助っ人として貸して欲しい、と彼から知らせがきた。だから私としては、とても嬉しい事だ」
いずれ、こうして何かしら孫からの助っ人要請を望んではいたらしい。
形上は自分の妻として装っているというのに、それを送り出すのもどうなんだろうなとメイベルは首を捻る。しかも助っ人の詳細内容は書かれていないのだ。それでいて彼は、まるでおおよその『孫の困り事』を察しているか、自分の孫を信頼しきっているみたいだった。
「やっぱり、お前が考えている事はよく分からん」
「ふふっ、田舎に引きこもって外側から全体を見ると、その真っ只中にいる人間よりも分かる事があるんだよ。そうして、のんびり隠居暮らしの私には、考える時間だって沢山ある」
さ、朝食にしようか、とエインワースが穏やかに口にした。
少しの言葉、少しの判断ミスで命取りになる。
だから『自分の精霊』を持っている魔法使いは少ない。人間にとってリスクが大きい精霊ほど膨大な魔力を持っているから、彼らは意思疎通が可能な悪精霊にも協力を求めた。
私――【精霊に呪われしモノ】が悪精霊の代表の一つとされている要因も、それらが関わっている。人間が代償として渡すには『寿命』は重く、その長さによって私は対価分の働きや魔力を提供したりする。
『うーん、断られるのは困るんだよなぁ。実はとある事情から、私は魔力容量を七割失ってね。補助の魔法具が見つかって、私向けに仕上がるまで代わりに協力を頼みたいんだ』
やってきたその魔法使いは、キッパリ断っても立ち去ろうとしなかった。今置かれている状況はこうで、だから貴方が求めるような高位精霊としての膨大な魔力は期待出来ないのだ、と、きちんと理由を教えてもやったのに。
それでも別に構わない、そもそも元々使っていたような強大な魔法を起こそうとは思っていないから、と男は答えてきた。もうそちらに関しては、次代の若い者に任せたという。
面倒だから、魔法で追い払った。そうしたら魔法で戻って来たのだ。
『噂通り人間の魔法が使えるみたいだね。うん、見よう見真似にしてはキレイなものだ。少々長旅なのだけれど、ではどうだろう。その間の報酬として、私が魔法を教えるというのは?』
老人の一人旅みたいなものだよと言われた。外見の老いを『高位精霊との取り引き』で奪われてしまっていたから、違和感を覚えるような口調と台詞ではあった。
ならば旅の道中は、弟子という事にしようかと提案された。
それはそれで少し面白そうに思えた。彼はこれまで弟子の一人も取った事がないと言うから、彼自身がなんだか、とても楽しそうにしていたのを覚えている。
彼は、極力魔法を使わない方法で巡業をした。
髪の色と衣装で付けられたのか、有名なその魔法使いは『白の魔法使い様』と呼ばれていて、そうやっていくつも季節が過ぎていって――。
そうして私は、人間の魔法を完全に学んだのだった。
※※※
そろそろエインワースも、朝風呂後の庭の散歩を終えて戻ってくる頃だろう。それが、彼の脚にとっては良い『リハビリ』になる。
メイベルは、キッチンでエンドウ豆のスープを温めにとりかかった。パンも焼いてサラダの用意も整い、食後の珈琲の下準備もバッチリである。ただ、機嫌だけは最悪だった。
「…………この新しいエプロン、破きてぇ」
色はピンクで、やたらと付いたフリフリがめちゃくちゃ邪魔――な気がしてならない。しかもスカート風になっていて、ローブの上から着けるとパッと見スカートなのだ。もう色々と慣れなさすぎて、とりあえずめちゃめちゃイラッとする。
スカート、着ないの?
一昨日の夜、そんなことを訊かれた。
あの時、数十年前まではずっとそうだったよ、とは答えなかった。手足が短くなってからは、こっちの衣装の方がしっくりきていたから。
そのせいだろうか。久々に懐かしい夢を見た。衣装にこだわらない種族の精霊だから、当時までは簡単な白い薄地のスカート衣装だった。
自分たちのような【夜の精霊】は、日中の熱と日差しに弱い。ローブで隠れてしまうと言ったのに、『白の魔法使い』は、いちいち精霊である自分にまで服を買った。
魔法でどうにかするよと言ったのに、『普通』に買うのが楽しいのだとか。前線で活躍していた頃は付き人が、退いてからは神殿にこもって世話を焼かれていたせいだろう。
あんなに長く『依頼』で同行したのは初めてだった。外見の歳が変わらないせいか、しばらく二人旅だった時は、時間経過の実感が薄かったのを覚えている。
「メイベル、手紙が届いたんだ」
そう声を掛けられて、メイベルはふっと我に返った。戻ったのかと振り向いたところで、真顔のままじぃっと見つめて返事をするのを忘れてしまう。
家に上がってきたエインワースが、嬉しそうに片手で手紙を振っていた。早速と言わんばかりに歩きなが開封し、中から取り出して目を通し始める。食卓に座ってから読め、転んだらどうするんだといういつもの台詞も、メイベルはすぐに出てこなかった。
「お前、そのシャツどうしたんだ?」
着席しようとする彼に、ようやくそう声を掛けた。
そうしたらエインワースが、今更思い出したように自分のシャツを見下ろして、なんとも言えない微笑みを浮かべて「ふぅ、どうしてだろうねぇ」と呟いた。
「真っ白なシャツだったはずなんだけど、郵便受けで新聞と手紙を『届いてるよー』と振っている小さなリスがいて、受け取った時に飛び込んできたかと思ったら、お茶目な柄がついていたんだ」
「そいつはお前が言う『リス』ではないし、そのイラストを柄でひとくくりにするな」
メイベルは、実に苛々した様子で言った。
「このウィンクの感じ、小馬鹿にしているようで心底腹が立つな。私がせっかく皺もキレイに伸ばしたシャツだというのに、けしからん」
「でも親切な精霊だよね。わざわざ郵便物を教えてくれた」
「馬鹿言え、ついでの悪戯がしたかっただけの親切だ。悪戯好きの小精霊にしてやられたんだよ。後で塩を溶かし混ぜた水で洗っておく」
「この姿絵、それで落ちるのかい? それはそれで勿体ない気がするなぁ」
言いながら、エインワースがシャツの胸元を見た。
本当に子供みたいな人だ。メイベルはスープの用意を進めながら、彼がわざわざシャツをつまんでじっくり確認しているらしい衣擦れの音を聞いていた。あのタイプの小精霊は、子供には喜ばれるけれど、そんな風に怒りもしない大人というのは初めて見た。
「ねぇメイベル、これ、もうしばらくそのままにしておかないかい?」
「おい、じっくり見てみたら愛着が湧いてきた、みたいな顔をするのはやめろ」
二人分のスープ皿を食卓へ運んだメイベルは、ぴしゃりと「却下だ」と言った。
エインワースが「あらま」と、ちょっと残念そうな声をあげる。スープを並べた彼女が、早速と言わんばかりにエプロンを脱ぐのを見て、ふと思い出したように続ける。
「そういえば、スティーヴからの手紙だったんだけど」
「孫……?」
食卓についたメイベルは、訝しげに眉を寄せる。数秒もしないうちに思い至って、なんだそうかと納得したような表情で、濡れ布巾を自分とエインワースの間の位置に整えた。
「この前送っていた手紙の返事が、早速届いたわけか。あの頑固ジジイの家に行ったこと、さぞ羨ましがってそ――」
「用件は詳しく書かれていないけれど、君に協力して欲しい事があるそうだよ」
「はぁ? 協力?」
唐突に話を振られ、メイベルは心底嫌そうな表情を浮かべた。
なんでいきなり私になるんだ、と思って目を向ける。エインワースが持っている便箋は、相変わらず祖父大好きというのが見て取れる長文が数枚に及んでいた。
「どこからか仕事の依頼でも受けたみたいだね。用事は国境を超えた先みたいだから、結構な長旅だ」
エインワースが言いながら、便箋の最後の一枚を「ふむふむ」と再読している。その様子から、彼の考えが既に決まっているのが分かって、メイベルはますます嫌そうな顔をした。
「エインワースが協力を望んでいて、それを頼んできたとしたら私は断れない」
ぶすっとしてメイベルは言う。
「でも、この協力の必要はあるのか? 言っておくが、私が精霊として『取り引き』したのは孫じゃなくてお前の方だ。コレ、エインワース自身の『目的』に沿うものか?」
「これもまた必要な事だよ、メイベル」
そうでなかったら頼んだりしないよ、とエインワースはにっこり微笑んだ。
その返事を受けて、メイベルは「チッ、頼む気満々だな」と思い切り顰め面を返した。『エインワースからの協力要請の依頼』は断れない。
ひとまず説明を所望する。そう伝えるように、不満たっぷりに腕を組んで態度で示すと、彼がピンっと人差し指を立ててこう言ってきた。
「一度、私はスティーヴのもとへ君を行かせた。そこで彼を知る誰かが、一人以上は君の存在を知ったはずだ。まぁついでの賭けではあったけれど、『低い確率での想定通り』こうして君を助っ人として貸して欲しい、と彼から知らせがきた。だから私としては、とても嬉しい事だ」
いずれ、こうして何かしら孫からの助っ人要請を望んではいたらしい。
形上は自分の妻として装っているというのに、それを送り出すのもどうなんだろうなとメイベルは首を捻る。しかも助っ人の詳細内容は書かれていないのだ。それでいて彼は、まるでおおよその『孫の困り事』を察しているか、自分の孫を信頼しきっているみたいだった。
「やっぱり、お前が考えている事はよく分からん」
「ふふっ、田舎に引きこもって外側から全体を見ると、その真っ只中にいる人間よりも分かる事があるんだよ。そうして、のんびり隠居暮らしの私には、考える時間だって沢山ある」
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