9 / 157
西の大陸蹂躙
クズの末路 1 純潔の聖女
パチン! と指を鳴らして僕は映像を指差す。
真っ暗だった映像は、再び絵を映し出すと、そこには燃え盛る西の大陸が映し出された。
西の王都は、かのイーゼル王国と同じ末路をたどっていた。
「う……そ……」
僧侶がかすれ声で呟く。
「は、はは……」
「……」
魔女は薄気味悪い笑みを浮かべ、シーフは無言だ。
「うーん。魔物を総動員した甲斐があったなー。
えーと、まだ見る?」
僕の言葉には誰も反応してくれなかった。
子供じゃないんだから、テレビを見ていても受け答えくらいはして欲しい。
悪い子にはテレビを見せない方針なので、僕は映像を消した。
「はいおしまーい。事前調査では、西の大陸には三千万人くらい人間がいるらしいけど、今は……一千万人くらい死んだかなー。なんか数字だと味気無いよねー」
「ふざけないで!」
僧侶が叫ぶ。
「こんなことをして、なんとも思わないの!?」
「いやいや、こりゃ参った。君たちだって魔物を殺して喜んでたよね? あんな幼体殺しちゃうんだもん! こっちが聞きたいくらいだよ!
幼いガーゴイルを殺した映像を見て、君たちはなんとも思わないのかな?」
「思うわけないじゃない! 悪魔が! 死んで当然よ!」
「あ……あーいいね! うん、そうこなくっちゃ! よーし、決めた! 君みたいな救いようのないクズにふさわしい罰を与えるよ」
クズは息を吹き返したかのようにこちらを睨みつけていた。
「あーいい目だ! 君は凄くいい! そういえば、君は聖職者だったよね? やっぱり聖職者って処女なのかな?」
馬鹿なクズでも想像できたらしい。
睨みつけた目は鋭さを失い、唇が震えている。
「あはははは! あ、言わなくていいよ! その反応でわかるから! まあ、処女じゃなくたってどうでもいいしね!」
「……悪魔」
クズが絞り出した答えは間違っていた。僕は魔王だ。
しかし……どうも反応が薄いようだ。
「僕は魔王だよ? なんのつもり? それに、君の相手は僕じゃないよ?
性欲旺盛なゴブリンがいいかな? ガーゴイルも捨てがたいね! それとも、オーガを当てがって壊しちゃおうか?
ねえねえ、どの子がいいかな? 君の意見を聞かせてよ!」
僕がそう言い終わるころには、クズの震えは止まっていた。
「好きなようにしなさい。敗れた者の末路は覚悟の上。肉体は滅びようとも心は神に捧げた身。
天界にて恥じることのない行いをするまでよ」
なるほど……くっころ的心境だったのか。
だいたいエロ本だとそのまま犯すってのがパターンだけど……。なんかやだなぁ。
だから、僕は一生懸命に考えた。
クズにふさわしい罰を。
そして、呆気なく思いつく。
クズのための最高の舞台。
僕は魔力が込められた一振りのナイフをクズの前に放った。
「聖職者の自害は神託に背く行為なんだろう? 手に取れ」
「私は神に背く行為はしない!」
「違うよ。おまえを犯そうとするやつを、それで殺せってことだ」
「……なぜこんなことを」
「んーフェアじゃないだろう? ただ救いもなく犯されていたんじゃ、今みたいに死を覚悟しちゃうじゃん。
だから、精一杯足掻けよ。犯されずに死ねるかもしれないぞ?」
「……」
クズは僕の言葉に耳を貸したようで、与えられたナイフを左手で掴んだ。
「左手か……」
「……どういう意味?」
「そのナイフは、オーガすら先端の数ミリ刺せば一撃で殺せるほどの魔力が込められた呪いのナイフだ。
もう君の左手から離れることはないし、自分を刺しても死ねない呪いが刻まれている。
ついでといってはなんだけど、もし快楽を求めてしまったら、一時間だけだけどちょこっといい気分になるよう細工しといた」
「……無駄な細工ね。魔物に欲情なんてするはずないわ! なぜこんなことを?」
「さあ? どうしてだろうね?」
「……ふん! あなたが戦えと言うなら、最後まで誇り高く戦ってあげるわ!」
犯されずに済むと思ったのか、威勢を取り戻しつつあるクズ。
僕が与えたナイフのせいで、クズにとって有利な状況になってしまい、どことなく落ち着きまで見て取れる。
本当に最後まで戦えるとでも思っているのだろうか?
今までの僕の行いを見て、能天気にそう思えるなら幸せなことだ。
……僕はとても楽しみでしょうがなかった。
真っ暗だった映像は、再び絵を映し出すと、そこには燃え盛る西の大陸が映し出された。
西の王都は、かのイーゼル王国と同じ末路をたどっていた。
「う……そ……」
僧侶がかすれ声で呟く。
「は、はは……」
「……」
魔女は薄気味悪い笑みを浮かべ、シーフは無言だ。
「うーん。魔物を総動員した甲斐があったなー。
えーと、まだ見る?」
僕の言葉には誰も反応してくれなかった。
子供じゃないんだから、テレビを見ていても受け答えくらいはして欲しい。
悪い子にはテレビを見せない方針なので、僕は映像を消した。
「はいおしまーい。事前調査では、西の大陸には三千万人くらい人間がいるらしいけど、今は……一千万人くらい死んだかなー。なんか数字だと味気無いよねー」
「ふざけないで!」
僧侶が叫ぶ。
「こんなことをして、なんとも思わないの!?」
「いやいや、こりゃ参った。君たちだって魔物を殺して喜んでたよね? あんな幼体殺しちゃうんだもん! こっちが聞きたいくらいだよ!
幼いガーゴイルを殺した映像を見て、君たちはなんとも思わないのかな?」
「思うわけないじゃない! 悪魔が! 死んで当然よ!」
「あ……あーいいね! うん、そうこなくっちゃ! よーし、決めた! 君みたいな救いようのないクズにふさわしい罰を与えるよ」
クズは息を吹き返したかのようにこちらを睨みつけていた。
「あーいい目だ! 君は凄くいい! そういえば、君は聖職者だったよね? やっぱり聖職者って処女なのかな?」
馬鹿なクズでも想像できたらしい。
睨みつけた目は鋭さを失い、唇が震えている。
「あはははは! あ、言わなくていいよ! その反応でわかるから! まあ、処女じゃなくたってどうでもいいしね!」
「……悪魔」
クズが絞り出した答えは間違っていた。僕は魔王だ。
しかし……どうも反応が薄いようだ。
「僕は魔王だよ? なんのつもり? それに、君の相手は僕じゃないよ?
性欲旺盛なゴブリンがいいかな? ガーゴイルも捨てがたいね! それとも、オーガを当てがって壊しちゃおうか?
ねえねえ、どの子がいいかな? 君の意見を聞かせてよ!」
僕がそう言い終わるころには、クズの震えは止まっていた。
「好きなようにしなさい。敗れた者の末路は覚悟の上。肉体は滅びようとも心は神に捧げた身。
天界にて恥じることのない行いをするまでよ」
なるほど……くっころ的心境だったのか。
だいたいエロ本だとそのまま犯すってのがパターンだけど……。なんかやだなぁ。
だから、僕は一生懸命に考えた。
クズにふさわしい罰を。
そして、呆気なく思いつく。
クズのための最高の舞台。
僕は魔力が込められた一振りのナイフをクズの前に放った。
「聖職者の自害は神託に背く行為なんだろう? 手に取れ」
「私は神に背く行為はしない!」
「違うよ。おまえを犯そうとするやつを、それで殺せってことだ」
「……なぜこんなことを」
「んーフェアじゃないだろう? ただ救いもなく犯されていたんじゃ、今みたいに死を覚悟しちゃうじゃん。
だから、精一杯足掻けよ。犯されずに死ねるかもしれないぞ?」
「……」
クズは僕の言葉に耳を貸したようで、与えられたナイフを左手で掴んだ。
「左手か……」
「……どういう意味?」
「そのナイフは、オーガすら先端の数ミリ刺せば一撃で殺せるほどの魔力が込められた呪いのナイフだ。
もう君の左手から離れることはないし、自分を刺しても死ねない呪いが刻まれている。
ついでといってはなんだけど、もし快楽を求めてしまったら、一時間だけだけどちょこっといい気分になるよう細工しといた」
「……無駄な細工ね。魔物に欲情なんてするはずないわ! なぜこんなことを?」
「さあ? どうしてだろうね?」
「……ふん! あなたが戦えと言うなら、最後まで誇り高く戦ってあげるわ!」
犯されずに済むと思ったのか、威勢を取り戻しつつあるクズ。
僕が与えたナイフのせいで、クズにとって有利な状況になってしまい、どことなく落ち着きまで見て取れる。
本当に最後まで戦えるとでも思っているのだろうか?
今までの僕の行いを見て、能天気にそう思えるなら幸せなことだ。
……僕はとても楽しみでしょうがなかった。
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。