みんなシネばいい 〜転生したら魔王でした〜

大きな鯨

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西の大陸蹂躙

西の大陸の強者 ついでにリッカ

 驚いていたリッカだが、すぐに目は座り、少し腰を動かすと、すでに繋がっていることを確認する。

「んっ……っはぁ、はぁ……そう……やっぱりあなたは死なないのね」

「ああ、そうみたいだな」

「これは……数ミリ刺せばオーガでも倒せるんじゃなかったの?」

 リッカは左手で握っているナイフを見ながらそう質問する。

「嘘じゃない」

「そう……んっ……もう! 話している途中でしょ?」

 視界を覆っているリッカの大きな胸を触ったら怒られてしまった。

「すまない。あとはなにが聞きたいんだ?」

「あなた、痛そうにしてたけど……本当?」

「ああ、痛かった。初めてまともな痛みを与えられたな」

「じゃあ、あなたに苦痛を与えたのは……私が初めてなの?」

「そうなるな」

「そう……嬉しい……」

「そんなにか?」

「ええ……私が信じているものは力だけだったからかな……」

「今もか?」

「今は……違うかも」

「どう違うんだ?」

「わからない」

「ふっ……そうか」

 なにが言いたいのかわからないが、リッカもわからない風で、まったくもってさっぱりなのに、なぜだか聞き入ってしまう。

「あなたは……私のこと……気にならないの?」

「そうだな……」

 リッカについて……なにか気になることでもあっただろうか?
 そもそも初めて会ったばかりで、気が狂って全てを諦めた女に聞きたいことなんて……

「あ……」

「んー? なあに?」

「フェアなんとかってどんなやつだ?」

「フェリアーラ様のこと?」

「そう、それだ」

「もう……それ私のことじゃない」

 どこか拗ねたように顔を膨らますリッカ。
 本当にそういった感情になっているのかはわからないが、演技であれば誰もが騙されていたことだろう。

「いいから話せ」

「もう……そうね、フェリアーラ様は、唯一私を気にかけてくれた人なの。孤児の私を救ってくれたのはフェリアーラ様」

「そうか……ん、まだ死んでいないな」

 ちょっと気になったので、アインケルンの状況をガーゴイル越しに覗いた。
 まだ結界はしっかりと張られていて、ガーゴイルたちは攻撃が通らず攻めあぐねいているようだった。

「フェリアーラ様は強いもの」

「私よりか?」

「ふふ……ガーゴイルじゃ相手にならないわ」

 僕の質問を軽くいなし、微笑みのような笑顔を見せる。

「どうしたい?」

「んー? あなたが何かしたいんじゃないの?」

「食えないやつ」

 僕の気持ちを弄んでいるのだろう。リッカは楽しそうに会話を紡いだ。

「もうどうでもいいの。フェリアーラ様は、私に思うように生きなさいって言ってくれたもの」

「僕が殺してしまったら……悲しいか?」

「どうだろう……わからないわ」

 本当に心をなくしてしまったのだろうか?
 理解に苦しむその受け答えに、僕は判断しかねていた。

「じゃあ、共に西の大陸の蹂躙についてこい。おまえの魔法は役に立つだろう」

「私も人を殺すの?」

「そうだ。嫌か?」

「そうね……綺麗な手ってわけでもないし、フェリアーラ様にも会いたくなっちゃったから行くわ!」

「そうか。じゃあ、フェリアーラはおまえが殺すか?」

「ふふ……私じゃ勝てないわよ」

「なに? おまえの魔法でも勝てないのか?」

「ええ、相性が悪いの。彼女は全属性魔法を打ち消すスキル持ちよ」

「なんだそのデタラメなスキルは……」

「だから、物理攻撃か、魔法じゃないスキルで攻撃しなきゃダメなの。だから、私じゃ勝てない。負けもしないけどね」

 しかし……僕が相手にすれば、そう難しいものではないかもしれない。
 僕の魔法は属性を持たない。
 しかし、それが当てはまるのかは微妙だ。
 相手に攻撃は通らないかもしれないが、こちらにも通らない膠着状態になる可能性は大いにある。
 ただ弱いものをいたぶるのもつまらないので、これはいい機会だ。
 自分の力が及ばない相手がいるのなら、早めに対峙しておいた方がいいだろう。

「他には何かないか?」

「んーそうね、あの結界もフェリアーラ様の力だと思うわ、それと……美人よ……私よりも」

「そうか……」

 そう言うと、僕はリッカの胸へと唇を重ねた。

「あ! んっ……コラ……もう……いいの?」

「ああ」

「そう……で……どうすれば催淫の呪いにかかるのかしら?」

 リッカはおどけた口調で高貴な物言いをした。

「僕を欲すればいい」

「そう……んっ……っはぁ……できるかな……」

「さあな」

「冷たいのね」

「体は求めているようだぞ? もう動いても問題なさそうだ」

「エッチ」

 リッカは胸に顔を埋める僕の髪を撫でる。
 そして、ゆっくりと腰を浮かし確かめるように、またゆっくりと腰を落とした。

「ん……っはぁ……呪いって……どうなっちゃうの? もうかかってる?」

「まだだ。では見せてやろう……」

 玉座の後ろ、リッカに見えるようガーゴイルに水晶を移動させた。
 そして、指を鳴らせば、そこにはライトとララの行為が映し出される。音量は小さめに。

「あああああああああ!!!!! あああああ!! んあああああ!! イク!! あああああ!!!! ああ!! また!! またイク!! ああ、あああ、ああああああああ!!!!」

 ララがライトに弄ばれるように、何度も、何度も絶頂を迎える光景が映し出された。
 終わることなく続く行為の最中、ララが絶叫を休めることはない。
 部屋にはララの声が木霊し、他の音を全てかき消していた。

「嘘……」

 呆然と映像に魅入るリッカは、願えば叶えられる快感への好奇心が、じわじわと湧き上がってくるのを感じていた。

「どうだ? こんな経験はここでしか味わえないぞ」

 無意識なのだろうか? リッカの腰が悩ましくくねりだし、吐息は荒いものへと変化していった。

「んっ……くっ……んはぁ……はぁ……そっ……そうみたいね」

「リッカ……」

「ん……っはぁ、っん! ……なあ……に?」




「おまえが欲しい」




「ん……わ……たし……も……え? あ……あああああああ!!!!」
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