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西の大陸蹂躙
エルフの実情
「どうだ? フェリちゃん死にそうだったけど、なにか思うところはあるか?」
僕はソファーに座り直し、無感情のリッカを揺さぶってみた。
「んー、ない!」
「ふん……そうかよ」
少々ふてくされ気味にソファーへと深く腰掛け、ニヤニヤとこちらを伺うリッカにそっぽを向いた。
「あの……」
フェリアーラ……あらためフェリちゃんが機嫌を伺うように割って入ってくる。
「ああ……どうした?」
「すみません。先ほどの無礼をお詫びさせてください」
さっき披露してあげた力の一部で思い知ったのか、フェリちゃんは僕に謝罪したいようだ。
「やらせてくれるの?」
「え!?」
思っていたこととは違ったのだろう、またしても驚いて声を上げるフェリちゃん。
許して欲しいならそれ相応の対価が必要なのだが、そもそも僕は全てを持っている。
だから対価になるものなどそれほど多くはなかった。
「だって……金なんか持ってても意味ないし、僕は最強だし、目的はアインケルン蹂躙だし、なにか差し出せる?
僕の目の前で一人一人自害でもしてくれんの?」
自分で言ってても悲しくなるほどに娯楽と言えるようなものがない。
人間なんていっぱいいるとタカをくくっていたが、西の大陸も残すはここだけとなってしまい、少し早いなーと思っていたぐらいだ。
「いや……でも……私など……」
「フェリちゃん美人だよ? それに純潔のエルフなんでしょ?」
「なっ!? なぜそれを……」
「……秘密」
僕はさっきフェリちゃんの顔を撫でた時、ステータスを確認していた。
どうやら触れている者のステータスは同時に表示されるようで、フェリちゃんが僕を殺せないのは確認済みだった。
「それに、こいつもその血が混じってんだろ?」
僕はリッカを見てフェリちゃんにそう問いかけた。
「あの……その話、誰にも言わないでいただけますか?」
「なんで?」
深刻そうに小声で僕にそう懇願するフェリちゃん。
なにかそうさせる理由があるらしい。
「エルフ族は人間から迫害を受けており、捕らえられては奴隷や魔女狩りと称して殺されてきたのです」
「へー。そうなんだ。大変だったんだね。でも、フェリちゃんはなんでこんなところで働いてるの?」
「私は……そんなエルフを守るために、人に扮して密かに活動しているのです」
なかなかに面白い話だ。
やはり人間は絶滅させようと、やる気がぐんぐん湧いてくる。
「ククク……」
「あ……また悪いこと考えてる」
「ああ、そうだ。やはり人間は皆殺しだ」
そうと決まれば早速方針を決めなければ。
フェリちゃんにはどうするか決めてもらわなくてはな。
「よーし! フェリちゃんには今後どうするかを決めてもらおうかな!」
「あの……なにをすれば?」
おずおずと心配そうに僕を伺うフェリちゃんは、どこか気の抜けない何かを秘めていそうな気がする……リッカと同じ種族だし。
「人間と共に殺されるか、魔王である僕の庇護下に入るか選べ」
僕はずいっと顔を近づけてフェリちゃんに二択を迫った。
「はいる!」
すると、なぜか横から割って入ったリッカが元気よく立ち上がり答えていた。
「おまえは……まあいい。おまえも人間じゃないしな」
「……」
リッカは僕の答えを聴くと、ぽふっとソファーに力なく座り直し、急にしおらしくなったかと思えば目に涙を浮かべていた。
「ん? どうした?」
「ん? んーん。なんでもない」
潤んだ瞳がなにを意味しているのかはわからないが、感情がなくなったかのように振舞っていたリッカに訪れたなにかは、そんなに悪いことではないだろう。
「すまない。で、どうするか決めたか?」
横槍が入ってしまったのでフェリちゃんに再度問いただす。
「……あの。少しリッカと二人きりで話をさせていただけないでしょうか?」
フェリちゃんの意外な提案に、それが意味する物を考えてみるもなにも浮かばない。
しかし、密談などしたところで、僕の全てを見通す者スキルで後々バレるからいいんだけどね。
二人の密談を後で楽しむのも一興かと思い、ここは承諾しておく。
「あーそう? じゃあこのおてんば娘をよろしく……ただ、変な気は起こすなよ。こいつは今さっき僕の庇護下に入ったんだ。なにかあればおまえの命はないし、エルフは皆殺しだ」
「え? ええ……じゃあ、リッカ……あちらで話しましょう?」
「……うん」
未だ心ここにあらずのリッカは、呆然としたまま立ち上がると、フェリちゃんに連れられて部屋の奥にある扉へと入っていった。
僕はソファーに座り直し、無感情のリッカを揺さぶってみた。
「んー、ない!」
「ふん……そうかよ」
少々ふてくされ気味にソファーへと深く腰掛け、ニヤニヤとこちらを伺うリッカにそっぽを向いた。
「あの……」
フェリアーラ……あらためフェリちゃんが機嫌を伺うように割って入ってくる。
「ああ……どうした?」
「すみません。先ほどの無礼をお詫びさせてください」
さっき披露してあげた力の一部で思い知ったのか、フェリちゃんは僕に謝罪したいようだ。
「やらせてくれるの?」
「え!?」
思っていたこととは違ったのだろう、またしても驚いて声を上げるフェリちゃん。
許して欲しいならそれ相応の対価が必要なのだが、そもそも僕は全てを持っている。
だから対価になるものなどそれほど多くはなかった。
「だって……金なんか持ってても意味ないし、僕は最強だし、目的はアインケルン蹂躙だし、なにか差し出せる?
僕の目の前で一人一人自害でもしてくれんの?」
自分で言ってても悲しくなるほどに娯楽と言えるようなものがない。
人間なんていっぱいいるとタカをくくっていたが、西の大陸も残すはここだけとなってしまい、少し早いなーと思っていたぐらいだ。
「いや……でも……私など……」
「フェリちゃん美人だよ? それに純潔のエルフなんでしょ?」
「なっ!? なぜそれを……」
「……秘密」
僕はさっきフェリちゃんの顔を撫でた時、ステータスを確認していた。
どうやら触れている者のステータスは同時に表示されるようで、フェリちゃんが僕を殺せないのは確認済みだった。
「それに、こいつもその血が混じってんだろ?」
僕はリッカを見てフェリちゃんにそう問いかけた。
「あの……その話、誰にも言わないでいただけますか?」
「なんで?」
深刻そうに小声で僕にそう懇願するフェリちゃん。
なにかそうさせる理由があるらしい。
「エルフ族は人間から迫害を受けており、捕らえられては奴隷や魔女狩りと称して殺されてきたのです」
「へー。そうなんだ。大変だったんだね。でも、フェリちゃんはなんでこんなところで働いてるの?」
「私は……そんなエルフを守るために、人に扮して密かに活動しているのです」
なかなかに面白い話だ。
やはり人間は絶滅させようと、やる気がぐんぐん湧いてくる。
「ククク……」
「あ……また悪いこと考えてる」
「ああ、そうだ。やはり人間は皆殺しだ」
そうと決まれば早速方針を決めなければ。
フェリちゃんにはどうするか決めてもらわなくてはな。
「よーし! フェリちゃんには今後どうするかを決めてもらおうかな!」
「あの……なにをすれば?」
おずおずと心配そうに僕を伺うフェリちゃんは、どこか気の抜けない何かを秘めていそうな気がする……リッカと同じ種族だし。
「人間と共に殺されるか、魔王である僕の庇護下に入るか選べ」
僕はずいっと顔を近づけてフェリちゃんに二択を迫った。
「はいる!」
すると、なぜか横から割って入ったリッカが元気よく立ち上がり答えていた。
「おまえは……まあいい。おまえも人間じゃないしな」
「……」
リッカは僕の答えを聴くと、ぽふっとソファーに力なく座り直し、急にしおらしくなったかと思えば目に涙を浮かべていた。
「ん? どうした?」
「ん? んーん。なんでもない」
潤んだ瞳がなにを意味しているのかはわからないが、感情がなくなったかのように振舞っていたリッカに訪れたなにかは、そんなに悪いことではないだろう。
「すまない。で、どうするか決めたか?」
横槍が入ってしまったのでフェリちゃんに再度問いただす。
「……あの。少しリッカと二人きりで話をさせていただけないでしょうか?」
フェリちゃんの意外な提案に、それが意味する物を考えてみるもなにも浮かばない。
しかし、密談などしたところで、僕の全てを見通す者スキルで後々バレるからいいんだけどね。
二人の密談を後で楽しむのも一興かと思い、ここは承諾しておく。
「あーそう? じゃあこのおてんば娘をよろしく……ただ、変な気は起こすなよ。こいつは今さっき僕の庇護下に入ったんだ。なにかあればおまえの命はないし、エルフは皆殺しだ」
「え? ええ……じゃあ、リッカ……あちらで話しましょう?」
「……うん」
未だ心ここにあらずのリッカは、呆然としたまま立ち上がると、フェリちゃんに連れられて部屋の奥にある扉へと入っていった。
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