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サタン様からのお願いは代理戦争介入!
女神がしたこと ひと時の安らぎ
精神世界から戻ってくると、シスターは手を握る僕へと倒れこむように膝を落とした。
「はっ……はっ……はっ、はっ……」
浅く短い呼吸と共に、僕を握った手も震えている。
「……大丈夫ですか? どうかいたしましたか?」
白々しくシスターに気を配れば、聞き覚えのある声に彼女は僕を見上げた。
「……ルーシェ?」
僕はその問いに優しく微笑む。
「はい。そうですよ?」
「なん……で? なんで……最後まで……」
潤んだ瞳で僕を咎めるシスターは、悲壮な顔つきで僕を見ていた。
だから、僕はシスターに顔を寄せ、耳元で囁いてあげた。
「なんでって……おまえはまだ人間を殺してないじゃないか……それに、殺意はおさまったからな、感謝してるよ……それと、明日の朝に宿へと呼ぶから……そのつもりで」
そう告げると、僕は皆を引き連れて教会を後にする。
吐き出せなかった快感は、その夜リッカとフェリを激しく抱いておさめておいた。
その時、シスターになにをしたのか厳しく問い詰められたが、精神世界のことはまだシスター以外誰も知らないので、うまいこと煙に巻くことにした。
そして翌朝、気持ちよく目を覚ませば、両脇には裸のエルフがスヤスヤと眠り、僕の腕を優しく掴んでいる……
昨夜たっぷり楽しんだにも関わらず、安心しきっている寝顔は愛おしく、腕に感じる柔肌は僕を高揚させていた。
僕は本当にこの二人を愛してしまっているのかもしれない。
少しの間、その温もりと、二人の愛おしさを堪能し、不思議と湧き上がる安らぎに心を満たされていた。
そんな暖かな感情に満たされながら、僕は掴まれた手を優しく外し、起こさないようにそーっとベッドから降りると、いつものローブに身を包み、足音を立てないように部屋を出る。
朝早くからでも開いている宿屋の食堂へと降りれば、目当ての女を見つけた。
「早いな。今日は修道服じゃないのか?」
静かな食堂にたたずむ一輪の花。
その美しさが食堂を別の世界のように飾っていた。
「ええ、ルーシェは嫌いでしょ?」
そう言うフローテは聖職者にあるまじき肌の露出具合で、肩を出したタートルネックの白いシャツに、薄ピンクの少しタイトなロングの巻きスカートを履いていた。
「ああ。だが、そんな格好で外を歩いたら言い寄る男が後を絶たなそうだな」
「あら? 心配になっちゃった?」
「ああ」
「ふふ、ありがと」
優しく魅力的な笑顔は何も変わらない。
僕なんかになんで構っているのか不思議なくらいだ。
「おまえも変わっているな。自分よりも弱い存在を好きになってしまうんだからな」
「んー? ルーシェはなにを言っているの? あなたは私よりもずっと強い存在よ?」
「お世辞を言われたところでなにも嬉しくないな」
「ふふ……まあいいわ。それで? 今日呼んだ理由はなーに? 昨日の続きだと嬉しいのだけど」
にこにこと作り笑いすら引き込まれそうになるほど可愛いフローテ。
ここまで来ると、逆に欲情しないから不思議だ。
「僕は昨日の夜に十分楽しんだからな。今はそういう気分じゃない」
「それ、私の前で堂々と言うことなの? あのエルフの子たちね」
僕はまだ二人の話をしたことがないはずなのに、フローテはエルフだと見抜いていた。
特徴らしい特徴もなく、この世界のエルフは耳が長いわけでもない。
「……おまえもステータスが見えるのか?」
「んー? そうじゃないけど、なんとなくわかるの。あなたの飛び抜けた強さも凄く感じるわよ?」
「数値として出るわけじゃないのか?」
「ええ、私の場合はなんとなくわかるって感じかな」
「そうか」
この能力は個人差でもあるのだろうか? それとも、フローテはまた別のなにかなのだろうか? しかし、今考えたところで答えは出ない。この話はまた今度だ。
こいつに聞きたいことは山ほどある。
一つ一つ潰していきたい。
「ヘレって子を知っているか?」
「また私以外の女性の話?」
「……この仕事が終わったら、いくらでも相手をしてやるから……今は知っていることを教えてくれないか?」
「……本当に?」
座っていた目は輝きを取り戻し、フローテは疑ぐるような目で僕を問い詰める。
「ああ」
「約束ね! 神様との約束を破ったら承知しないんだから」
「おまえが言うと怖いな」
「ふふ、だって本物の神様ですからね!」
「大丈夫。約束は守るよ……だから、僕との約束も破るなよ? 魔王との約束を破れば、不老不死を後悔させてやるからな」
「なによ、ルーシェの方が怖いじゃない」
冗談混じりの本気の話。二人は吹き出して笑い合う。
その絵面はとても美しいのに、魔王と神がまぐわうことと、人間を殺す約束を確認し合っているのだから奇怪この上ない。
「ヘレについてだったわよね。ヘレは私が籠絡してこの国の王子を好きになるよう仕向けた子よ。ついでにパパの娘」
……まったくもって神という存在はとんでもない。
さらっと暴露した真実は、人間を弄んでいるかのようだった。
「なるほどな。僕はサタン様からその子を奪えと言われているんだ。そして、奪われた王子側が戦争に勝つよう仕向けろとも言われている。
フローテはなにか良い案思いつくか?」
フローテは頬に手を添えて唸った。
「……時折出てくるけど、ルーシェが言ってるサタン様って何者なの? その話を聞いてる限りだと、神の存在を知っているような感じがするけど……」
神であるフローテが、サタン様を知らないとは思わなかった。
それも聞こうと思っていたことの一つだったのに少々あてが外れたようだ。
「フローテも知らないのか……なら——」
「——よう! こんな堂々と密会なんかしてるとリッカとフェリアーラに怒られるぞ?」
朝早く起きてきた快男児は、早寝、早起きが基本の優良な真人間らしい。
こんな状況にも関わらず声をかけるとは、魔族の風上にも置けない。
しかし……話に夢中になり過ぎてクザンだとわからなかったのは僕のミスだ……。
「クザンか……」
「あなたは昨日の……」
クザンは垢抜けたフローテを一瞥すると、なにかを思い出したかのように二度見した。
「あ……やべ……あんた、あの教会のシスターか……あー、腕を治して——」
「——クザン……もういい」
「そっ……そうか」
昨日とは打って変わっての大根役者ぶり。
堂々と「やべ」なんて発言をしながら騙されるとでも思っているのだろうか? こいつにはやっぱり難しい仕事を任せることは無理そうだ。
「はっ……はっ……はっ、はっ……」
浅く短い呼吸と共に、僕を握った手も震えている。
「……大丈夫ですか? どうかいたしましたか?」
白々しくシスターに気を配れば、聞き覚えのある声に彼女は僕を見上げた。
「……ルーシェ?」
僕はその問いに優しく微笑む。
「はい。そうですよ?」
「なん……で? なんで……最後まで……」
潤んだ瞳で僕を咎めるシスターは、悲壮な顔つきで僕を見ていた。
だから、僕はシスターに顔を寄せ、耳元で囁いてあげた。
「なんでって……おまえはまだ人間を殺してないじゃないか……それに、殺意はおさまったからな、感謝してるよ……それと、明日の朝に宿へと呼ぶから……そのつもりで」
そう告げると、僕は皆を引き連れて教会を後にする。
吐き出せなかった快感は、その夜リッカとフェリを激しく抱いておさめておいた。
その時、シスターになにをしたのか厳しく問い詰められたが、精神世界のことはまだシスター以外誰も知らないので、うまいこと煙に巻くことにした。
そして翌朝、気持ちよく目を覚ませば、両脇には裸のエルフがスヤスヤと眠り、僕の腕を優しく掴んでいる……
昨夜たっぷり楽しんだにも関わらず、安心しきっている寝顔は愛おしく、腕に感じる柔肌は僕を高揚させていた。
僕は本当にこの二人を愛してしまっているのかもしれない。
少しの間、その温もりと、二人の愛おしさを堪能し、不思議と湧き上がる安らぎに心を満たされていた。
そんな暖かな感情に満たされながら、僕は掴まれた手を優しく外し、起こさないようにそーっとベッドから降りると、いつものローブに身を包み、足音を立てないように部屋を出る。
朝早くからでも開いている宿屋の食堂へと降りれば、目当ての女を見つけた。
「早いな。今日は修道服じゃないのか?」
静かな食堂にたたずむ一輪の花。
その美しさが食堂を別の世界のように飾っていた。
「ええ、ルーシェは嫌いでしょ?」
そう言うフローテは聖職者にあるまじき肌の露出具合で、肩を出したタートルネックの白いシャツに、薄ピンクの少しタイトなロングの巻きスカートを履いていた。
「ああ。だが、そんな格好で外を歩いたら言い寄る男が後を絶たなそうだな」
「あら? 心配になっちゃった?」
「ああ」
「ふふ、ありがと」
優しく魅力的な笑顔は何も変わらない。
僕なんかになんで構っているのか不思議なくらいだ。
「おまえも変わっているな。自分よりも弱い存在を好きになってしまうんだからな」
「んー? ルーシェはなにを言っているの? あなたは私よりもずっと強い存在よ?」
「お世辞を言われたところでなにも嬉しくないな」
「ふふ……まあいいわ。それで? 今日呼んだ理由はなーに? 昨日の続きだと嬉しいのだけど」
にこにこと作り笑いすら引き込まれそうになるほど可愛いフローテ。
ここまで来ると、逆に欲情しないから不思議だ。
「僕は昨日の夜に十分楽しんだからな。今はそういう気分じゃない」
「それ、私の前で堂々と言うことなの? あのエルフの子たちね」
僕はまだ二人の話をしたことがないはずなのに、フローテはエルフだと見抜いていた。
特徴らしい特徴もなく、この世界のエルフは耳が長いわけでもない。
「……おまえもステータスが見えるのか?」
「んー? そうじゃないけど、なんとなくわかるの。あなたの飛び抜けた強さも凄く感じるわよ?」
「数値として出るわけじゃないのか?」
「ええ、私の場合はなんとなくわかるって感じかな」
「そうか」
この能力は個人差でもあるのだろうか? それとも、フローテはまた別のなにかなのだろうか? しかし、今考えたところで答えは出ない。この話はまた今度だ。
こいつに聞きたいことは山ほどある。
一つ一つ潰していきたい。
「ヘレって子を知っているか?」
「また私以外の女性の話?」
「……この仕事が終わったら、いくらでも相手をしてやるから……今は知っていることを教えてくれないか?」
「……本当に?」
座っていた目は輝きを取り戻し、フローテは疑ぐるような目で僕を問い詰める。
「ああ」
「約束ね! 神様との約束を破ったら承知しないんだから」
「おまえが言うと怖いな」
「ふふ、だって本物の神様ですからね!」
「大丈夫。約束は守るよ……だから、僕との約束も破るなよ? 魔王との約束を破れば、不老不死を後悔させてやるからな」
「なによ、ルーシェの方が怖いじゃない」
冗談混じりの本気の話。二人は吹き出して笑い合う。
その絵面はとても美しいのに、魔王と神がまぐわうことと、人間を殺す約束を確認し合っているのだから奇怪この上ない。
「ヘレについてだったわよね。ヘレは私が籠絡してこの国の王子を好きになるよう仕向けた子よ。ついでにパパの娘」
……まったくもって神という存在はとんでもない。
さらっと暴露した真実は、人間を弄んでいるかのようだった。
「なるほどな。僕はサタン様からその子を奪えと言われているんだ。そして、奪われた王子側が戦争に勝つよう仕向けろとも言われている。
フローテはなにか良い案思いつくか?」
フローテは頬に手を添えて唸った。
「……時折出てくるけど、ルーシェが言ってるサタン様って何者なの? その話を聞いてる限りだと、神の存在を知っているような感じがするけど……」
神であるフローテが、サタン様を知らないとは思わなかった。
それも聞こうと思っていたことの一つだったのに少々あてが外れたようだ。
「フローテも知らないのか……なら——」
「——よう! こんな堂々と密会なんかしてるとリッカとフェリアーラに怒られるぞ?」
朝早く起きてきた快男児は、早寝、早起きが基本の優良な真人間らしい。
こんな状況にも関わらず声をかけるとは、魔族の風上にも置けない。
しかし……話に夢中になり過ぎてクザンだとわからなかったのは僕のミスだ……。
「クザンか……」
「あなたは昨日の……」
クザンは垢抜けたフローテを一瞥すると、なにかを思い出したかのように二度見した。
「あ……やべ……あんた、あの教会のシスターか……あー、腕を治して——」
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